Oracle Enterprise Manager Microsoft Systems Center Operations Manager Connectorインストレーションおよび構成ガイド リリース1.0.5.0.0 B54822-01 |
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Oracle Enterprise Manager Connectorフレームワークには、Microsoft SCOMとイベント情報を交換するためのWebサービス・インタフェースが必要です。Enterprise Managerと統合するには、サード・パーティのSCOM Webサービス・フロントエンドをインストールする必要があります。Webサービスのフロントエンド以外に、SCOMエージェントもインストールしてください。どちらのコンポーネントもOracle Enterprise Managerのインストール・パッケージに含まれています。
このWebサービスは、SCOMサーバーに接続できるUNIXまたはWindowsシステムであればインストールできます。SCOM Webサービス・フロントエンド以外に、バックエンドSCOMエージェントもインストールする必要があります。SCOMエージェントは事前に構成されており、同様にOracle Enterprise Managerのインストール・パッケージに含まれています。
図2-1は、SCOM Connectorの各種コンポーネント間の通信を示しています。
この章の以降の項では、次の項目について説明します。
インストール・プラットフォーム
Microsoft SCOMエージェントのインストールと実行
Microsoft SCOM Webサービスのインストール
Oracle Enterprise ManagerでのMicrosoft SCOM Connectorのインストール
SCOM Webサービスは、Java JRE 1.6をサポートする次のプラットフォームにインストールできます。
Microsoft Windows
Sun Solaris
Microsoft AIX
HP-UX
Linux
SCOMエージェントは、Microsoft Windows(2000、2003、XP)プラットフォームにインストールできます。
次の項では、SCOMエージェントをインストールおよび実行する手順について説明します。
次の要件は、SCOMエージェントをインストールするシステムに適用されます。
.NET Framework 2.0がインストールされていること
.NET Framework 3.0がインストールされていること
ASP.NET 2.0がインストールされていること
.NET Framework 2.0のインストール後、次のコマンドを入力してASP.NET 2.0をインストールします。
%SystemRoot%\Microsoft.NET\Framework\v2.0.xxxxx\aspnet_regiis –i
警告: このコマンドにより、IISで稼働している他のアプリケーションがバージョン2.0にアップグレードされます。 |
Internet Information Services(IIS)5.0以上がインストールされていること
Operations Manager 2007コンソールがインストールされていること
ASP.NET 2.0の拡張機能がIISで有効になっていること
警告: 続行する前に、ASP.NET 2.0の拡張機能を有効にすると、以前のバージョンのIISで稼働している他のアプリケーションが影響を受ける場合があります。 |
ASP.NETの拡張機能を有効にするには、次の手順を実行します。
IISマネージャを開き、左ペインでローカル・コンピュータを展開します。
「Web サービス拡張」を右クリックして、「特定のアプリケーションにすべての Web サービス拡張を許可」を選択します。
プルダウン・リストから「ASP.NET v2.0.0xxxxx」を選択します。xxxxxは、インストールする.NET Famework 2.0のバージョンです。
「OK」をクリックしてASP.NETの拡張機能を有効にします。
SCOMエージェントをインストールする前に、SCOM APIにアクセスするSCOMエージェントのアカウントを設定する必要があります。アカウントは次の要件を満たしている必要があります。
ドメイン・アカウントであること
SCOMエージェントで排他的に使用されること
ローカルの管理者権限を保持していること
Operations Managerの管理者(次の「Operations Managerの管理者グループ」を参照)として指定されたグループのメンバーであること
作成者プロファイルを持つOperations Managerロールのメンバーであること(次の「SCOMエージェント用のOperations Managerユーザー・ロール」を参照)
Operations Managerの管理者グループ
Operations Managerの管理者として指定されるグループを決定するには、次の手順を実行します。
Operations Manager 2007コンソールの「Administration」ペインで、「Administration」→「Security」→「User Roles」を選択します。中央のペインに「User Roles」が表示されます。
Operations Managerの管理者を右クリックして、「Properties」を選択します。「General」タブのUser Roleメンバー・ウィンドウには、管理権限を持つユーザーが表示されます。エージェントで使用するアカウントは、ここに表示されるいずれかのグループのメンバーである必要があります。または、このリストにいずれかのグループを追加する必要があります。
SCOMエージェント用のOperations Managerユーザー・ロール
SCOMエージェント用にOperations Manager 2007の新しいユーザー・ロールを追加するには、次の手順を実行します。
Operations Manager 2007コンソールの「Administration」ペインで、「Administration」→「Security」→「User Roles」を選択します。「User Roles」を右クリックして、「New User Role」→「Author」を選択します。Create User Roleウィザード・ウィンドウが表示されます。
「User Role Name」フィールドにSCOMエージェントの名前を入力します。
ユーザー・ロールのメンバーを追加するには、「Add」をクリックします。「Select Users」または「Select Groups」ポップアップ・ウィンドウが表示されます。
「Enter the object names to select」ダイアログ・ボックスにドメイン・ユーザー・アカウントの情報を入力します。
これはドメイン・ユーザー・アカウントであるため、アカウントは<DOMAIN>\<username>として指定する必要があります。<DOMAIN>はアカウントが作成されたWindowsドメイン、<username>はSCOMエージェントに設定されたアカウントのユーザー名です。
「OK」をクリックして、SCOMエージェントのアカウントをユーザー・ロールのメンバーとして追加します。
「Next」をクリックして、「Approve targets」ページに移動します。
SCOMエージェントがアクセスするターゲットを選択します。
これらは、SCOMエージェントが処理するアラートのターゲット・タイプです。通常は、デフォルトの「All targets are automatically approved, including targets in Management Packs imported in the future」を使用します。
「Next」をクリックして、「Approve groups」ページに移動します。
SCOMエージェントがアクセスするグループを選択します。通常は、すべてのグループ(デフォルト)を使用します。
「Next」をクリックして、「Approve tasks」ページに移動します。
「Next」をクリックして、「Approve views」ページに移動します。
「Next」をクリックして、「Summary」ページに移動します。
「Create」をクリックして、SCOMエージェントのユーザー・ロールを作成します。
SCOM Webサービスでは、バックエンドSCOMエージェントを使用してSCOM APIにアクセスします。SCOMエージェントは、SCOMルート管理サーバー(RMS)に接続可能なWindowsシステムにインストールする必要があります。SCOMエージェントは、SCOM Webサービスのインタフェースになるように事前に構成されており、構成は最小限で済みます。
SCOMエージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
コネクタ・バイナリをOracle Technology Networkからダウンロードし、SCOMエージェントをインストールするディレクトリにSCOMAgent.zipインストール・ファイルを置きます。
SCOMAgent.zipファイルの内容を任意のディレクトリに解凍します。
解凍すると、指定したディレクトリにSCOMAgentInstaller.msiファイルとOracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlファイルが作成されます。
ディレクトリにナビゲートし、SCOMAgentInstaller.msiファイルをダブルクリックしてSCOMエージェントのインストーラを実行します。
これにより、インストーラが開始され、「Welcome to the SCOM Agent Setup Wizard」ページが表示されます。
「Next」をクリックすると、「Service Type」ページが表示されます。
IISにインストールするサービスのタイプを選択します。デフォルトおよび推奨するサービスのタイプは「Web Site」です。
「Web Site」を選択すると、サービスがスタンドアロンのWebサイトとしてインストールされます。「Virtual Directory」を選択した場合、サービスは既存のWebサイトに仮想ディレクトリとしてインストールされます。
「Next」をクリックして、「Select Installation Folder」ページを表示します。
エージェントをインストールする場所を入力するか、デフォルトの場所C:\iWaveSoftware\SCOMConnectorAgentを使用します。
「Next」をクリックして、「SCOM Agent Options」ページを表示します。
SCOMにコネクタを登録するときに使用する名前を入力するか、SCOMエージェントのデフォルト値を使用します。
「Next」をクリックして、「Confirm Installation」ページを表示します。
「Next」をクリックして、「SCOM Management Group Configuration」ページを表示し、フォーム上の次の必須フィールドに情報を入力します。
RMSサーバーのホスト名またはIPアドレス
SCOM APIへの接続時に使用するアカウントのドメイン
SCOM APIへの接続時に使用するアカウントのユーザー名
SCOM APIへの接続時に使用するアカウントのパスワード
注意: 第2章の「エージェントのアカウントの設定」のアカウントの情報を「Domain」、「Username」、「Password」の各フィールドに入力してください。 |
「Done」をクリックして続行します。次に表示されるウィンドウは、前述の手順5で選択した「Service Type」によって異なります。
「Web Site」を選択した場合:
Web Site Configurationウィンドウが表示されます。このウィンドウには「Web Site Name」と「Port Number」フィールドがあり、どちらにもデフォルトの値があります。デフォルト値を使用するか、必要な値に変更します。
「Virtual Directory」を選択した場合:
Virtual Directory Configurationウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、作成する仮想ディレクトリの名前と、そのディレクトリがインストールされるWebサイトを定義します。デフォルト値を使用するか、必要な値に変更します。
各ウィンドウで「OK」をクリックして続行するとWeb Service Credentialsウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、新たにインストールしたSCOMエージェントをテストするときに指定する資格証明を定義します。
有効なWindowsアカウントの資格証明を指定し、「OK」をクリックします。
インストーラにより、Webサービスが起動し、SCOMエージェントが機能するかどうかが確認されます。テストの結果を示すウィンドウがポップアップ表示されます。
ウィンドウを閉じます。「Installation Successful」ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、SCOMエージェントのURLが表示されます。
このURLを書き留めてください。SCOM Webサービスをインストールする際は必ずこのURLが必要になります。
「OK」をクリックして続行します。Installation Completeウィンドウが表示されます。
「Close」をクリックしてエージェントのインストール・プロセスを終了します。
エージェントのインストールzipファイルには、OracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlという管理パック・ファイルも含まれています。この管理パックは、SCOMでアラートを作成する場合に必要です。Enterprise ManagerのアラートをSCOMに転送する場合、次の手順を実行して管理パックをSCOMにインポートします。
Operations Managerコンソールの「Administration」ペインで、「Administration」→「Management Packs」を選択します。
「Management Packs」を右クリックして、「Import Management Pack…」を選択します。Select Management Packs to Importウィンドウが表示されます。
OracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlファイルがあるディレクトリにナビゲートします。
「OracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xml」ファイルを選択して、「Open」をクリックします。Import Management Packsウィンドウが表示されます。
注意: 実行しているSCOMのバージョンによって異なりますが、管理パックを開こうとすると、次のエラーが表示されます。OracleEnterpriseManager Alert Creator The OracleEnterpriseManager Alert Creator Management Pack will fail to import because it depends on the following Management Packs: System.Library version 6.0.6278.0 Microsoft.SystemCenter.Library version 6.0.6278.0 System.Health.Library version 6.0.6278.0 Microsoft.Windows.Library version 6.0.6278.0 Please add them to the list by clicking on the Add... button and searching in your machine. このエラーが表示された場合、テキスト・エディタを使用して、管理パック・ファイルの「References」セクションで参照される4つの管理パックを変更する必要があります。バージョン番号情報は、システムで使用されるバージョン番号と一致するように更新してください。 |
「Import」をクリックして管理パックをインポートします。
管理パックがインストールされたら「Close」をクリックします。
これで、SCOMにアラートを挿入するようにエージェントが構成されました。
SCOM Webサービスは、SCOMで送受信するすべてのデータのフロントエンドとしての役割を果します。Oracle Enterprise Managerでは、アラートの作成や更新が必要な場合、またはSCOMからの新規または更新アラートを取得する必要がある場合に、このWebサービスをコールします。
SCOM Webサービスは、SCOMエージェントおよびOracle Enterprise Managerサーバーに接続できるUNIXまたはWindowsシステムであればインストールできます。
この後の項では、Webサービスをインストールして、その後実行する方法について説明します。
UNIXプラットフォームでWebサービスをインストールするには、次の手順を実行します。
Webサービスをインストールするディレクトリを作成します。
ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリに変更します。
Oracle Technology Networkからインストール・ディレクトリにSCOM_webservices_adapter.jarファイルをダウンロードして、コンポーネントの.jarファイルを抽出します。
環境変数JAVA_HOMEがJava 1.6をインストールするディレクトリに設定されていることを確認します。
次のコマンドを入力して、.jarファイルを解凍および抽出します。
$JAVA_HOME/bin/jar xvf SCOM_webservices_adapter.jar
これによりインストール・ファイルの入ったアダプタ・ディレクトリが作成されます。
注意: SCOM WebサービスをインストールするシステムにJDKがインストールされていない場合、jarファイルの内容を抽出できません。JDKがインストールされているシステムにjarファイルをコピーして内容を抽出した後に、そのファイルを転送する必要があります。 |
次のコマンドを入力して、作業ディレクトリを変更します。
cd adapters/endpoints/SCOM2007
次のコマンドを入力して、インストール・スクリプトを実行します。
sh ./install.sh
HTTPSを使用するかどうかたずねられたら、次のいずれかを指定します。
Yを指定すると、HTTPSポート番号8443を使用するようWebサービスが設定されます。
Nを指定すると、HTTPSポート番号8080を使用するようWebサービスが設定されます。
Webサービスのユーザー名をたずねられたら、SCOM Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるユーザー名を入力します。
Webサービスのパスワードをたずねられたら、SCOM Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるパスワードを入力します。
SCOMエージェントのURLをたずねられたら、SCOMエージェントをインストールしたときに書き留めたURLを入力します。
エージェントへのアクセス時に使用するユーザー名とパスワードをたずねられたら、Windowsの有効なユーザー名とパスワードを入力します。
「SCOM Web Service Complete」というメッセージが表示された後、「Enter」を押してインストールを完了します。
WebサービスがHTTPSプロトコルを使用して実行されるように構成した場合は、SSL証明書をインストールする必要があります。自己署名付き証明書をインストールしたり、認証局(CA)から証明書を入手したりすることができます。
自己署名付きSSL証明書を生成およびインストールするには、次のコマンドを入力し、<hostname>を、SCOM Webサービスが使用するシステムのホスト名またはIPアドレスに置き換えます。
"%JAVA_HOME%\bin\keytool" –delete -alias iwave -keypass iwavepw -storepass iwavepw -keystore keystore.jks "%JAVA_HOME%\bin\keytool" -genkey -alias iwave -keyalg RSA -keysize 1024 -dname "CN=<hostname>, OU=Development, O=iWave Software, L=Frisco, ST=TX, C=US" -keypass iwavepw -storepass iwavepw -keystore keystore.jks
認証局が発行する証明書をインストールするには、次のようにします。
認証局(VeriSignなど)の証明書をリクエストします。
証明書リクエストでは、SCOM Webサービスが使用するホスト名またはIPアドレスを指定してください。証明書のホスト名は、Webサービス用に構成したホスト名と一致させる必要があります。これが一致しないと、Webサービスは機能しません。
認証局の証明書を取得したら、次のコマンドを入力して、証明書をインストールします。<certificateFile>は、認証局によって提供されたファイルのフルパス名です。
"%JAVA_HOME%\bin\keytool" -export -alias iwave -file <certificateFile> -keypass iwavepw -storepass iwavepw -keystore keystore.jks
これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。
次のタスクとともに示したMicrosoft SCOM Webサービス・フレームワーク・コマンドを実行するには、まず作業ディレクトリをインストール・ディレクトリにある
adapters/bin
に変更します。
Start: ./service.sh start
Shut Down: ./service.sh stop
Restart: ./service.sh restart
Check Status: ./service.sh status
Microsoft SCOM Webサービスが機能するかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters/binディレクトリに変更します。
次のコマンドを入力して、テスト・スクリプトを実行します。
./testAdapter.sh
ユーティリティでWebサービスのパスワードをたずねられたら、第2章の「UNIXでのWebサービスのインストール」の手順10でSCOM Webサービスに指定したパスワードを入力します。
テストが成功すると、ユーティリティの最後の行に「Test completed successfully」が表示されます。
注意: HTTPSプロトコルを使用する際に、インストールしたJREのバージョンが1.6_10の場合、テストが失敗します。このバージョンの問題が原因でテストが失敗します。Webサービスをテストするには、WebブラウザにWSDLをロードできるかどうかを確認する必要があります。第3章の「Microsoft SCOM Connectorのテスト」を参照してください。 |
この後の項では、Webサービスをインストールして、その後実行する方法について説明します。
WindowsプラットフォームでWebサービスをインストールするには、次の手順を実行します。
Webサービスをインストールするディレクトリを作成します。
ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリに変更します。
Oracle Technology Networkからインストール・ディレクトリにSCOM_webservices_adapter.jarファイルをダウンロードして、コンポーネントの.jarファイルを抽出します。
環境変数JAVA_HOMEがJava 1.6をインストールするディレクトリに設定されていることを確認します。
次のコマンドを入力して、.jarファイルを解凍および抽出します。
%JAVA_HOME%\bin\jar xvf SCOM_webservices_adapter.jar
これによりインストール・ファイルの入ったアダプタ・ディレクトリが作成されます。
注意: SCOM WebサービスをインストールするシステムにJDKがインストールされていない場合、jarファイルの内容を抽出できません。JDKがインストールされているシステムにjarファイルをコピーして内容を抽出した後に、そのファイルを転送する必要があります。 |
次のコマンドを入力して、作業ディレクトリを変更します。
cd adapters\endpoints\SCOM2007
次のコマンドを入力して、インストール・スクリプトを実行します。
.\install.bat
HTTPSを使用するかどうかたずねられたら、次のいずれかを指定します。
Yを指定すると、HTTPSポート番号8443を使用するようWebサービスが設定されます。
Nを指定すると、HTTPSポート番号8080を使用するようWebサービスが設定されます。
SCOMエージェントのURLをたずねられたら、SCOMエージェントをインストールしたときに書き留めたURLを入力します。
エージェントへのアクセス時に使用するユーザー名とパスワードをたずねられたら、Windowsの有効なユーザー名とパスワードを入力します。
「SCOM Web Service Complete」というメッセージが表示された後、「Enter」をクリックしてインストールを完了します。
WebサービスがHTTPSプロトコルを使用して実行されるように構成した場合は、SSL証明書をインストールする必要があります。自己署名付き証明書をインストールしたり、認証局(CA)から証明書を入手したりすることができます。
自己署名付きSSL証明書を生成およびインストールするには、次のコマンドを入力し、<hostname>を、SCOM Webサービスが使用するシステムのホスト名またはIPアドレスに置き換えます。
cd ..\..\conf
"%JAVA_HOME%\bin\keytool" –delete -alias iwave -keypass iwavepw -storepass iwavepw -keystore keystore.jks "%JAVA_HOME%\bin\keytool" -genkey -alias iwave -keyalg RSA -keysize 1024 -dname "CN=<hostname>, OU=Development, O=iWave Software, L=Frisco, ST=TX, C=US" -keypass iwavepw -storepass iwavepw -keystore keystore.jks
認証局が発行する証明書をインストールするには、次のようにします。
認証局(VeriSignなど)の証明書をリクエストします。
証明書リクエストでは、SCOM Webサービスが使用するホスト名またはIPアドレスを指定してください。証明書のホスト名は、Webサービス用に構成したホスト名と一致させる必要があります。これが一致しないと、Webサービスは機能しません。
認証局の証明書を取得したら、次のコマンドを入力して、証明書をインストールします。<certificateFile>は、認証局によって提供されたファイルのフルパス名です。
cd ..\..\conf
"%JAVA_HOME%\bin\keytool" -export -alias iwave -file <certificateFile> -keypass iwavepw -storepass iwavepw -keystore keystore.jks
次の手順はオプションです。WebサービスをWindowsサービスとして実行するには、次の手順を行います。
作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。
次のコマンドを入力して、WebサービスをWindowsサービスとしてインストールします。
service.bat install
これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。
署名付き証明書をWallet Managerに追加するには、「Wallet Managerへの署名付き証明書の追加」を参照してください。
スタンドアロンのサービス
SCOM Webサービス・フレームワークをスタンドアロンのアプリケーションとして設定して開始するには、次の手順を実行します(Windowsサービスとして実行するための設定ではありません)。
作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。
次のコマンドを実行します。
startAdapters.bat
SCOM Webサービス・フレームワークを停止するには、アダプタを起動したウィンドウを閉じます。
Windowsサービス
SCOM Webサービス・フレームワークをWindowsサービスとして実行するように設定して開始するには、次のコマンドを入力します。
net start iWaveAdapters
SCOM Webサービス・フレームワークを停止するには、次のコマンドを入力します。
net stop iWaveAdapters
Microsoft SCOM Webサービスが機能するかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。
次のコマンドを入力して、テスト・スクリプトを実行します。
.\testAdapter.bat
ユーティリティでWebサービスのパスワードをたずねられたら、第2章の「WindowsでのWebサービスのインストール」の手順10でSCOM Webサービスに指定したパスワードを入力します。
テストが成功すると、ユーティリティの最後の行に「Test completed successfully」が表示されます。
注意: HTTPSプロトコルを使用する際に、インストールしたJREのバージョンが1.6_10の場合、テストが失敗します。このバージョンの問題が原因でテストが失敗します。Webサービスをテストするには、WebブラウザにWSDLをロードできるかどうかを確認する必要があります。第3章の「Microsoft SCOM Connectorのテスト」を参照してください。 |
注意: Oracle Wallet Managerは、OMSの$ORACLE_HOME/bin にあります。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。 |
署名付き証明書を追加するには、Oracle Enterprise Managerで次の手順を実行します。
SCOM Webサービスで使用している証明書のコピーを取得するには、次のようにします。
コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。
<SCOMWS_INSTALL>/adapters/conf
ここで<SCOMWS_INSTALL>は、SCOM Webサービスがインストールされているディレクトリです。
証明書を抽出する次のコマンドを発行します。
- UNIXプラットフォームの場合:
$JAVA_HOME/bin/keytool -exportcert -alias iwave -file SCOMws.cer -keystore keystore.jks -storepass iwavepw
- Windowsプラットフォームの場合:
"%JAVA_HOME%\bin\keytool" -exportcert -alias iwave -file SCOMws.cer -keystore keystore.jks -storepass iwavepw
証明書ファイルSCOMws.cerを、Enterprise Managerがインストールされているシステムに転送します。
新しいターミナルを開き、ORACLE_HOME環境変数をOMSがインストールされているディレクトリに設定します。
スーパー管理者として、OMSホストで次のorapki utility
コマンドを使用してウォレットを作成します。
$OMS_HOME/bin/orapki wallet create -wallet client -auto_login
次のコマンドを入力して、信頼できる証明書をウォレットに追加します。
$OMS_HOME/bin/orapki wallet add -wallet client -trusted_cert -cert <certFile>
ウォレットのコンテンツを表示するには、次のコマンドを入力します。
$OMS_HOME/bin/orapki wallet display -wallet client
追加した証明書が「信頼できる証明書」に表示されていることを確認します。
Oracle Wallet Managerを起動し、クライアント・ウォレットを開きます。
注意: Oracle Wallet Managerは、$OMS_HOME/binにあります。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。 |
「信頼できる証明書」をクリックして、メイン・メニューで「操作」を選択します。
「すべての信頼できる証明書のエクスポート」を選択します。
ファイルをcertdb.txt
として保存します。
certdb.txt
ファイルをコネクタのホーム・ルート・ディレクトリ($OMS_HOME/sysman/connector
)に置きます。
ルート・ディレクトリにcertdb.txt
ファイルがすでに存在する場合は、ファイルを開き、certdb.txt
ファイルのコンテンツを既存のコンテンツに追加します。
これにより、Java SSLでこのファイルを使用して、Oracle Enterprise ManagerとSCOM Webサービス間の通信をHTTPSモードでできるようになります。
関連項目: ウォレット作成の詳細は、『Oracle Database Advanced Security管理者ガイド』の、orapkiを使用したOracleウォレットの作成および表示に関する項を参照してください。 |
インストールと構成が完了すると、アラート・コネクタでは、Oracle Enterprise Managerとの間でアラートを交換するアラートがないか、SCOM Webサービスに対して自動的にポーリングを行います。ポーリング・サイクルは構成可能です。期間は分単位で指定し、指定可能な最小期間は5分です。
ポーリング・サイクルごとに、アラート・コネクタによって、SCOMの新規アラートまたは更新アラートが最大で(40×ポーリング間隔)ポーリングされます。Oracle Enterprise Manager Connectorフレームワークでは、ポーリング・レスポンスで返信されたすべてのアラートを処理し、承認します。
次の手順では、新規のSCOM Connectorの追加方法について説明します。
OMSをホストするサーバーで、scom_connector.jarを$ORACLE_HOME/sysman/connectorにコピーします。OMSが複数ある場合は、すべてのOMSに対して.jarファイルをコピーする必要があります。
OMSが複数ある環境の場合、すべてのOMSに次のemctlコマンドを実行します。
$ORACLE_HOME/bin/emctl extract_jar connector –jar <jarfile> -cname <connector_name>
これにより、次のフォルダにscom_connector.jarファイルが抽出されます。
$ORACLE_HOME/sysman/connector/SCOM_Connector/
次に例を示します。
emctl extract_jar connector -jar scom_connector.jar -cname "SCOM Connector"
次のemctlコマンドを実行して、コネクタをデプロイします。この手順を行うのは1つのOMSのみで構いません。
$ORACLE_HOME/bin/emctl register_connector connector -dd <connectorType.xml> -cs //<server>:<port>/<dbSID> -repos_user <username> -repos_pwd <password>
次に例を示します。
emctl register_connector connector -dd $ORACLE_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/SCOMConnector.xml -cs //$emhost:$dbport/$dbSID -repos_user sysman -repos_pwd $repospwd
これで、emctl register_connectorコマンドによって新規のSCOM Connectorがロードされ、図2-2のように「管理コネクタ」ページにコネクタが表示されます。
emctlに対する実行権限およびテンプレートの読取り権限を持つユーザーとして、テンプレートごとに次のemcl register_templateコネクタ・コマンドを実行します。
emctl register_template connector -t <template.xml> -cs //<server>:<port>/<dbSID> -repos_user <username> -repos_pwd <password> -ctname <connector_type_name> -cname <connector_name> -iname <internal_name> -tname <template_name> -ttype <template_ type> -d <description>
<template.xml>、<internal_name>、<template_name>、<template_type>を、表2-1に示す値で置き換えます。次に例を示します。
emctl register_template connector -t $ORACLE_HOME/sysman/connector/SCOM_ Connector/acknowledge_request.xsl -cs //<server>:<port>/<dbSID> -repos_user <username> -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -iname "acknowledgeAlerts" -tname "Acknowledge Alerts" -ttype 2 -d "This is the request xsl file for acknowledgeAlerts method"
表2-1 register_templateパラメータの置換え可能な値
template.xslおよびtemplate.xml | internal_name | template_name | template_type |
---|---|---|---|
acknowledge_request.xsl |
acknowledgeAlerts |
Acknowledge Alerts |
2 |
cleanup_request.xml |
cleanup |
Cleanup |
3 |
cleanup_request.xsl |
cleanup |
Cleanup |
2 |
createEvent_request.xsl |
createEvent |
Create Event |
2 |
createEvent_response.xsl |
createEvent |
Create Event |
1 |
generic_request_acknowledgealerts.xml |
acknowledgeAlerts |
Acknowledge Alerts |
3 |
getNewAlerts_request.xsl |
getNewAlerts |
Get New Alerts |
2 |
getNewAlerts_response.xsl |
getNewAlerts |
Get New Alerts |
1 |
getUpdatedAlerts_request.xsl |
getUpdatedAlerts |
Get Updated Alerts |
2 |
getUpdatedAlerts_response.xsl |
getUpdatedAlerts |
Get Updated Alerts |
1 |
setup_request.xml |
setup |
Setup |
3 |
setup_request.xsl |
setup |
Setup |
2 |
setup_response.xsl |
setup |
Setup |
1 |
updateEvent_request.xsl |
updateEvent |
Update Event |
2 |
updateEvent_response.xsl |
updateEvent |
Update Event |
1 |
template_type Key: template_type1: インバウンド変換 |
次の例は、表2-1に示すテンプレートの値に基づいています。
例2-1 acknowledgeAlertsメソッドのリクエストXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/acknowledge_request.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Acknowledge Alerts" -iname "acknowledgeAlerts" -ttype 2 -d
例2-2 CleanupメソッドのリクエストXMLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/cleanup_request.xml -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname " SCOM Connector " -tname "Cleanup Request" -iname "cleanup" -ttype 3 -d
例2-3 CleanupメソッドのリクエストXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/cleanup_request.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Cleanup Request" -iname "cleanup" -ttype 2 -d
例2-4 createEventメソッドのリクエストXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/createEvent_request.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Create Event Request" -iname "createEvent" -ttype 2 -d
例2-5 createEventメソッドのレスポンスXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/createEvent_response.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "CreateEvent Response" -iname "createEvent" -ttype 1 -d
例2-6 acknowledgeAlertsメソッドのリクエストXMLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/generic_request_acknowledgealerts.xml -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Acknowledge Alerts" -iname "acknowledgeAlerts" -ttype 3 -d
例2-7 getNewAlertsメソッドのリクエストXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/getNewAlert_request.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Get New Alerts Request" -iname "getNewAlerts" -ttype 2 -d
例2-8 getNewAlertsメソッドのレスポンスXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/getNewAlerts_response.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Get New Alerts Response" -iname "getNewAlerts" -ttype 1 -d
例2-9 getUpdatedAlertsメソッドのリクエストXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/getUpdatedAlert_request.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Get Updated Alerts Request" -iname "getUpdatedAlerts" -ttype 2 -d
例2-10 getUpdatedAlertsメソッドのレスポンスXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/SCOM_ Connector/getUpdatedAlerts_response.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_ user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Get Updated Alerts Response" -iname "getUpdatedAlerts" -ttype 1 -d
例2-11 SetupメソッドのリクエストXMLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/ SCOM_Connector/setup_request.xml -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_ user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Setup Request" -iname "setup" -ttype 3 -d
例2-12 SetupメソッドのリクエストXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/SCOM_ Connector/setup_request.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Setup Request" -iname "setup" -ttype 2 -d
例2-13 SetupメソッドのレスポンスXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/SCOM_ Connector/setup_response.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Setup Response" -iname "setup" -ttype 1 -d
例2-14 updateEventメソッドのリクエストXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/SCOM_ Connector/updateEvent_request.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "Update Event Request" -iname "updateEvent" -ttype 2 -d
例2-15 updateEventメソッドのレスポンスXSLファイル
emctl register_template connector -t $OMS_HOME/sysman/connector/SCOM_ Connector/updateEvent_response.xsl -cs //<host>:<port>/<service_name> -repos_user SYSMAN -repos_pwd <password> -ctname "SCOM Connector" -cname "SCOM Connector" -tname "UpdateEvent Response" -iname "updateEvent" -ttype 1 -d