Oracle® Enterprise Manager
System Monitoring Plug-inインストレーション・ガイドfor Microsoft SQL Server
リリース4(3.0.2.1.0)およびリリース3(3.0.2.0.0)
部品番号: E05532-01
原典情報: B28049-05 Oracle Enterprise Manager System Monitoring Plug-in Installation Guide for Microsoft SQL Server, Release 4 (3.0.2.1.0) and Release 3 (3.0.2.0.0)
2007年7月
このドキュメントには、Oracle System Monitoring Plug-in for the Microsoft SQL Serverに関する簡単な説明、プラグインでサポートされるバージョンの詳細、およびプラグインのインストールの前提条件が記載されています。また、プラグインのダウンロード、インストール、検査および検証方法の手順も記載されています。
1 説明
System Monitoring Plug-in for the Microsoft SQL Serverは、Oracle Enterprise Manager Grid Controlを拡張して、Microsoft SQL Serverインスタンスの管理に対するサポートを追加します。Grid Control環境にプラグインをデプロイすると、次の管理機能を取得できます。
- SQL Serverインスタンスの監視。
- SQL Serverインスタンスの構成データの収集および構成の変更の追跡。
- 監視データおよび構成データに設定されたしきい値に基づくアラートおよび違反の表示。
- 収集データに基づいた、ユーザー・インタフェースに関する豊富なレポートの提供。
- リモート・エージェントによる監視のサポート。リモート監視の場合、SQL Serverと同じコンピュータ上にエージェントを配置する必要はありません。
2 サポートされるバージョン
このプラグインでは、次のバージョンの製品がサポートされます。
- Enterprise Manager Grid Control 10gリリース2以上の管理サービス。
- Enterprise Manager Grid Control 10g for Windowsリリース2以上のエージェント。
- Microsoft SQL Server 2000およびMicrosoft SQL Server 2005のStandard、EnterpriseおよびWorkgroupエディション。詳細は次のとおりです。
- Microsoft SQL Server 2000(32-bit)
- Microsoft SQL Server 2005(32-bit)
- x64サーバーまたはItaniumベースのサーバー上で稼働しているMicrosoft SQL Server 2005(64-bit)
3 前提条件
プラグインをデプロイする前に、次の前提条件を満たす必要があります。
4 プラグインのデプロイ
前提条件を満たしていることを確認した後、次の手順に従ってプラグインをデプロイします。
- SQL Serverプラグインのアーカイブを、ブラウザを起動しているデスクトップまたはコンピュータにダウンロードします。アーカイブは、Oracle Technology Network(OTN)からダウンロードできます。
- スーパー管理者としてEnterprise Manager Grid Controlにログインします。
- Grid Controlホームページの右上隅にある「設定」リンクをクリックし、次に「設定」ページの左側にある「管理プラグイン」リンクをクリックします。
- 「インポート」をクリックします。
- 「参照」をクリックしてプラグインのアーカイブを選択します。
- 「リスト・アーカイブ」をクリックします。
- プラグインを選択して「OK」をクリックします。
- プラグインのデプロイ先のエージェントすべてに優先資格証明を設定したことを確認します。
- 「管理プラグイン」ページで、SQL Serverプラグインの「デプロイ」列のアイコンをクリックします。管理プラグインのデプロイ・ウィザードが表示されます。
- 「エージェントの追加」をクリックして、プラグインのデプロイ先のエージェントを1つ以上選択します。ウィザードが再び表示され、選択したエージェントが表示されます。
- 「次へ」をクリックし、「終了」をクリックします。
優先資格証明が設定されていないというエラー・メッセージが表示された場合、「プリファレンス」ページに移動してエージェント・ターゲット・タイプの優先資格証明を追加します。
- デプロイのステータスを確認するには、「関連リンク」に移動し、「デプロイ・ステータス」リンクをクリックします。
5 JDBCドライバの設定
Microsoftダウンロード・センターからJDBCドライバにアクセスする場合、Microsoft SQL Server 2000 Driver for JDBCは3つの.jarファイルで構成されており、エージェントはこれらのファイルにアクセスできることが必要です。Microsoft SQL Server 2005 Driver for JDBCは単一の.jarファイルで構成されており、エージェントはこのファイルにアクセスできることが必要です。
次の表に、ファイル、ドライバ・クラスおよびURL文字列の詳細を示します。
表 1 Microsoft SQL Server Driver for JDBCの詳細
Microsoft JDBCドライバがインストールされていない場合、次の手順に従います。
- 適切なディレクトリにファイルを配置します。agent/sysman/にjdbcdriverディレクトリを作成することをお薦めします。
- エージェントがスタンドアロン・システムにインストールされている場合、個々のドライバ.jarファイルの場所を、$ORACLE_HOME/sysman/configディレクトリのclasspath.lstファイルに追加します。
- OSクラスタを構成するシステムにエージェントがインストールされている場合、$ORACLE_HOME/<node_name>/sysman/configディレクトリ(node_nameはエージェントが稼働しているクラスタ・ノードの名前)のclasspath.lstファイルを編集する必要があります。
classpath.lstファイルがない場合は作成します。
Windows環境のclasspath.lstファイルは、次に示す例のようになります。
例 1 Microsoft SQL Server 2000 Driver for JDBCの場合
C:¥ms¥jdbcdriver¥msbase.jar
C:¥ms¥jdbcdriver¥mssqlserver.jar
C:¥ms¥jdbcdriver¥msutil.jar
例 2 Microsoft SQL Server 2005 Driver for JDBCの場合
C:¥ms¥jdbcdriver¥sqljdbc.jar
- 次のコマンドをプロンプトで実行し、エージェントを再起動します。
$ORACLE_HOME/bin/emctl stop agent
$ORACLE_HOME/bin/emctl start agent
classpath.lstの変更が有効になります。
6 TCP/IPポート情報
次の項では、TCP/IPポートを有効にするため、および特定のSQLサーバー・インスタンスのTCP/IPポートを探すために必要な情報について示します。
6.1 TCP/IPポートの有効化
SQL Server 2000の場合
- SQL Server Enterprise Managerで、左側のパネルのSQL Serverインスタンスを右クリックし、「Properties」を選択します。「SQL Server Properties」ダイアログ・ボックスが表示されます。
- 「General」タブで、「Network Configuration」をクリックします。「SQL Server Network Utility」ダイアログ・ボックスが表示されます。
- 「Enabled」プロトコル・リストにTCP/IPがリストされていることを確認します。
SQL Server 2005の場合
- SQL Server Configuration Managerで、左側のパネルで「SQL Server 2005 Network Configuration」を選択し、SQL Serverインスタンスに移動します。
右側のパネルには、指定したSQL Serverのすべてのプロトコルとそのステータスが表示されます。
- TCP/IPが有効になっていることを確認します。
- (TCP/IPが無効の場合)「TCP/IP」を右クリックして「Properties」を選択します。「TCP/IP Properties」ダイアログ・ボックスが表示されます。
- 「Protocol」タブで、「enabled」を選択して「Apply」をクリックします。
- SQL Serverインスタンスを再起動します。
6.2 TCP/IPポートの検索
特定のSQL ServerインスタンスのTCP/IPポート番号を検索するには、レジストリ エディタで次に移動します。
- (デフォルト以外のSQL Serverインスタンス)
HKEY_LOCAL_MACHINE¥Software¥Microsoft¥Microsoft SQL Server¥
<Instance Name>¥MSSQLServer¥SuperSocketNetLib¥Tcp
- (デフォルトのSQL Serverインスタンス)
HKEY_LOCAL_MACHINE¥Software¥Microsoft¥MSSQL Server¥MSSQLServer¥
SuperSocketNetLib¥Tcp
「TCP Port」にポート番号が示されます。
7 監視対象インスタンスの追加
プラグインを正常にデプロイした後、プラグイン・ターゲットを集中監視および管理するために、次の手順に従ってGrid Controlに追加します。
- プラグインをデプロイしたエージェントのホームページで、「追加」ドロップダウン・リストからMicrosoft SQL Serverターゲット・タイプを選択し、「実行」をクリックします。Microsoft SQL Serverの追加ページが表示されます。
- プロパティに次の情報を入力します。
- 名前: すべてのGrid Controlターゲットに使用される一意のターゲット名(SqlServer2k_Hostnameなど)。これは、Grid Controlでの表示名です。この名前は、Grid Control内のすべてのユーザー・インタフェースで、このSQL Serverターゲットを表します。
- JDBC URL: JDBCのURL。デフォルト・ポートは1433です。詳細は、
表1「Microsoft SQL Server Driver for JDBCの詳細」の「URL文字列」を参照してください。
- JDBCドライバ: SQLServerDriver JDBCドライバ・クラスの名前。詳細は、
表1「Microsoft SQL Server Driver for JDBCの詳細」の「ドライバ・クラス」を参照してください。
- データベース・ユーザー名: 固定サーバー・ロールsysadminでデータベースに対して有効なユーザー。
- データベース・ユーザーのパスワード: データベース・ユーザーに対応するパスワード。
- システム・ユーザー名: 有効なホスト・ユーザー名。リモート・エージェント監視の場合のみ必要です。必要な構成の詳細は、「リモート接続の構成」を参照してください。
- システム・パスワード: ユーザー名のパスワード。リモート・エージェント監視の場合のみ必要です。
- ロール: (オプション)
- 「接続テスト」をクリックして、入力したパラメータが正しいことを確認します。
- 接続テストが成功した場合、手順2の暗号化されたパラメータを再入力して、「OK」をクリックします。
重要
暗号化されたパラメータを再入力しないで「OK」をクリックした場合、ログイン失敗を示すエラーが発生する場合があります。
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プラグインをデプロイして、環境内で1つ以上のターゲットを監視するように構成した後、プラグインの監視設定をカスタマイズできます。これにより、環境の特別な要件を満たすようにメトリックの収集間隔およびしきい値の設定を変更できます。メトリックの収集を1つ以上無効にした場合、メトリックなどに関するレポートに影響を与える可能性があります。
8 プラグインの検査および検証
プラグインでデータの収集が開始するまで数分間待機した後、次の手順を使用して、プラグイン・ターゲットがEnterprise Managerで適切に監視されていることを検査および検証します。
- エージェントのホームページの「監視ターゲット」表で、SQL Serverターゲット・リンクをクリックします。Microsoft SQL Serverのホームページが表示されます。
- 「メトリック」表に、メトリック収集エラーが報告されていないことを確認します。
- レポート・プロパティ・ページをクリックして、レポートが表示されていること、およびエラーが報告されていないことを確認します。
- 「構成」セクションの「構成の表示」リンクをクリックして、構成データが表示されていることを確認します。構成データがすぐに表示されない場合は、「構成の表示」ページで「リフレッシュ」をクリックします。
9 プラグインのアップグレード
プラグインをアップグレードするには、次の手順を実行します。
- SQL Serverプラグインのアーカイブを、ブラウザを起動しているデスクトップまたはコンピュータにダウンロードします。アーカイブは、Oracle Technology Network(OTN)からダウンロードできます。
- スーパー管理者としてEnterprise Manager Grid Controlにログインします。
- Grid Controlホームページの右上隅にある「設定」リンクをクリックし、次に「設定」ページの左側にある「管理プラグイン」リンクをクリックします。
- 「インポート」をクリックします。
- 「参照」をクリックし、アップグレード用にダウンロードしたプラグインのアーカイブを選択します。
- 「リスト・アーカイブ」をクリックします。
- プラグインを選択して「OK」をクリックします。
- プラグインのデプロイ先のエージェントすべてに優先資格証明が設定されていることを確認します。
- より高いバージョンのプラグインをデプロイするエージェントに対して、Microsoft SQL Serverターゲットをブラックアウトします。必ず即時ブラックアウトを選択してください。
- 「管理プラグイン」ページで、SQL Serverプラグインの「デプロイ」列のアイコンをクリックします。管理プラグインのデプロイ・ウィザードが表示されます。
- 「エージェントの追加」をクリックして、プラグインのデプロイ先のエージェントを1つ以上選択します。ウィザードが再び表示され、選択したエージェントが表示されます。
- 「次へ」をクリックし、「終了」をクリックします。
優先資格証明が設定されていないというエラー・メッセージが表示された場合、「プリファレンス」ページに移動してエージェント・ターゲット・タイプの優先資格証明を追加します。
- ターゲットのブラックアウトを削除します(手順9を行った場合のみ必須)。
10 プラグインのアンデプロイ
プラグインをエージェントからアンデプロイするには、次の手順を実行します。
- スーパー管理者としてEnterprise Manager Grid Controlにログインします。
- 「ターゲット」タブを選択して、次に「すべてのターゲット」サブタブを選択します。「すべてのターゲット」ページが表示されます。
- Microsoft SQL Serverプラグイン・ターゲットを選択して「削除」をクリックします。この手順は、プラグインのすべてのターゲットに対して実行する必要があります。
- プラグインのデプロイ先のエージェントに優先資格証明が設定されていることを確認します。
- 「すべてのターゲット」ページの右上隅にある「設定」リンクをクリックし、次に「設定」ページの左側にある「管理プラグイン」リンクをクリックします。「管理プラグイン」ページが表示されます。
- Microsoft SQL Serverプラグインの「アンデプロイ」列のアイコンをクリックします。「管理プラグインのアンデプロイ」ページが表示されます。
- Microsoft SQL Serverプラグインに現在デプロイされているエージェントをすべて選択して「OK」をクリックします。
プラグインをEnterprise Managerから完全に削除するには、システムのすべてのエージェントからアンデプロイする必要があります。
- 「管理プラグイン」ページでMicrosoft SQL Serverプラグインを選択して、「削除」をクリックします。
11 リモート接続の構成
リモート・エージェント監視では、SQL Serverターゲットが存在するすべてのシステムで、次のセキュリティ構成を行うことをお薦めします。
- WMI名前空間セキュリティの設定
- リモート・コンピュータからレジストリへのアクセスの制限
- ユーザーがリモートでコンピュータにアクセスできるようにするためのDCOMセキュリティの設定
構成の詳細は、次を参照してください。
- Microsoftのヘルプおよびサポートに関するWebサイト
このWebサイトにアクセスするには、次のURLに移動します。
http://support.microsoft.com
- 『Oracle Enterprise Manager System Monitoring Plug-inトラブルシューティング・ガイド』
- Oracle Metalinkのドキュメント367797.1
ドキュメント367797.1を検索するには、次のようにします。
- 次のURLに移動します。
http://metalink.oracle.com
- Oracle Metalinkページの最上部にある「Advanced」をクリックします。
- 「Document ID」フィールドに「367797.1」と入力し、「Submit」をクリックします。
12 プラグインのトラブルシューティング
プラグイン使用時に発生する可能性のある様々な問題を解決するには、次のURLで入手可能な 『Oracle Enterprise Manager System Monitoring Plug-inトラブルシューティング・ガイド』を参照してください。
http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html
13 ドキュメントのアクセシビリティについて
オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。標準規格は改善されつつあります。オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility Program のWeb サイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。
ドキュメント内のサンプル・コードのアクセシビリティについて
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外部Webサイトのドキュメントのアクセシビリティについて
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Oracleサポート・サービスへのTTYアクセス
アメリカ国内では、Oracleサポート・サービスへ24時間年中無休でテキスト電話(TTY)アクセスが提供されています。TTYサポートについては、 (800)446-2398にお電話ください。
14 サポートおよびサービス
次の各項に、各サービスに接続するためのURLを記載します。
Oracleサポート・サービス
オラクル製品サポートの購入方法、およびOracleサポート・サービスへの連絡方法の詳細は、次のURLを参照してください。
http://www.oracle.co.jp/support/
製品マニュアル
製品のマニュアルは、次のURLにあります。
http://otn.oracle.co.jp/document/
研修およびトレーニング
研修に関する情報とスケジュールは、次のURLで入手できます。
http://www.oracle.co.jp/education/
その他の情報
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