この章では、非クラスタ・インストールのMicrosoft WindowsにOracle Identity Managerをインストールする方法について説明します。
関連項目: Oracle Identity Managerをクラスタ・インストールにデプロイする方法の詳細は、第5章「クラスタ・モードでのOracle WebLogic Serverのインストールと構成」を参照してください。 |
Oracle Identity Managerは、アプリケーション・サーバーを実行しているシステムにインストールする必要があります。Remote ManagerやDesign ConsoleなどのOracle Identity Managerコンポーネントは別のシステムにインストールすることができます。コンポーネントごとに独自のインストーラがあります。
注意: Oracle Identity ManagerをインストールするときはOracle WebLogic Serverを実行しておいてください。 |
この章では次の項目について説明します。
注意: Oracle Identity Manager製品のインストールに、Symantec pcAnywhereなどのリモート・クライアント・ツールを使用しないでください。 |
次に、Oracle Identity ManagerをUNIXにインストールする場合の前提条件を記載します。
Oracle Identity Managerを既存のOracle Identity Managerインストールに上書きインストールしないでください。別のOracle Identity Managerホーム・ディレクトリを使用します。Oracle Identity Managerホーム・ディレクトリと同じディレクトリ名を再利用する場合は、元のディレクトリ名を変更して、以前のOracle Identity Managerホームのバックアップを作成します。
また、すべてのOracle Identity Managerコンポーネントは、異なるホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。たとえば、Remote ManagerをOracle Identity Managerのインストールと同じディレクトリにインストールすることはできません。
Oracle Identity Managerまたは他のアプリケーションがすでにデプロイされているWebLogicドメインには、Oracle Identity Managerをインストールすることはできません。Oracle Identity Managerをインストールするために新しいドメインを使用する必要があります。
Oracle Identity Managerをインストールする前に、次の手順を実行して環境変数を設定します。
JAVA_HOMEシステム変数が適切なSun JDKに設定されていることを確認します。次に例を示します。
set JAVA_HOME=c:\jdk160_10
関連項目: 動作保証されているJDKのバージョンについては、『Oracle Identity Manager Readme』を参照してください。 |
Javaコマンドの実行時にSun JVM(C:\jdk160_10
)が使用されることを確認します。このためには、その他のパス・エントリの前で、Sun JDK binディレクトリ(C:\jdk160_10\bin\
など)をPATHに指定します。
set PATH = C:\jdk160_10\bin;%PATH%
インストールの際に、Oracle Identity Managerインストーラによってスキーマがデータベースにロードされます。これは、Oracle Identity Managerインストーラを最初に実行したときにインストールされます。その他のOracle Identity Managerコンポーネントをデプロイするためにインストーラを実行する際は、そのたびにデータベース接続の情報を入力して同じスキーマに対してコンポーネントを構成します。必要な場合は、データベース管理者(DBA)に問い合せてください。
注意: スキーマのインストール時に、ログ・ファイルがOIM_HOME \logs\ ディレクトリに作成されます。 |
Oracle Identity ManagerのドキュメントはOIM_HOME
ディレクトリに自動的にインストールされます。各Oracle Identity Managerコンポーネントごとに完全なドキュメント・セットがインストールされます。
ここでは、Microsoft Windowsを実行しているコンピュータにOracle Identity Managerをインストールする方法を説明します。
注意: Oracle Identity Managerを既存のOracle Identity Managerインストールに上書きインストールしないでください。新たにインストールするたびに、別のホーム・ディレクトリを使用します。既存のOracle Identity Managerホーム・ディレクトリの名前を再利用する場合は、元のOracle Identity Managerホームのディレクトリ名を変更して、バックアップを作成します。すべてのOracle Identity Managerコンポーネントは異なるホーム・ディレクトリにインストールする必要があることに注意してください。たとえば、Remote ManagerをOracle Identity Managerと同じディレクトリにインストールすることはできません。 |
Microsoft WindowsホストにOracle Identity Managerをインストールするには、次のようにします。
Microsoft SQL Serverをデータベースとして使用する場合は、Oracle Identity Managerをインストールする前に、SQL2005_JDBC_DRIVER_HOME
\sqljdbc_1.2\enu
にあるsqljdbc.jarファイルをBEA_HOME
\user_projects\domains\
DOMAIN_NAME
\lib\
ディレクトリにコピーし、ドライバの場所をシステムのCLASSPATH環境変数に追加してください。
Oracle Identity ManagerインストールCDをCD-ROMドライブにセットします。
Microsoft WindowsエクスプローラでインストールCDのinstallServerディレクトリに移動し、setup_server.exeファイルをダブルクリックします。
「インストーラ」ページで言語を選択し、「OK」をクリックします。「ようこそ」ページが表示されます。
「ようこそ」ページで「次へ」をクリックします。「管理ユーザー情報」ページが表示されます。
Oracle Identity Manager管理者として使用するパスワードを入力し、確認のために再入力し、「次へ」をクリックします。「OIMアプリケーション・オプション」ページが表示されます。
インストールする次のいずれかのアプリケーションを選択し、「次へ」をクリックします。
Oracle Identity Manager
監査およびコンプライアンス・モジュールを使用するOracle Identity Manager
関連項目: 監査およびコンプライアンス・モジュールの詳細は、『Oracle Identity Manager Audit Report開発者ガイド』を参照してください。 |
「ターゲット・ディレクトリ」ページで、次の手順のいずれかを実行します。
Oracle Identity Managerのデフォルト・ディレクトリはC:\oracle
です。Oracle Identity Managerをこのディレクトリにインストールするには、「次へ」をクリックします。
Oracle Identity Managerを別のディレクトリにインストールするには、「ディレクトリ」フィールドにパスを入力し、「次へ」をクリックします。
または、「参照」をクリックして必要な場所にナビゲートし、「次へ」をクリックします。
注意: ディレクトリ・パスが存在しない場合は、「ベース・ディレクトリの設定」フィールドが表示されます。「OK」をクリックします。ディレクトリが自動的に作成されます。Oracle Identity Managerのデフォルト・ディレクトリを作成するための書込み権限がない場合は、インストーラがディレクトリを作成できなかったことを知らせるメッセージが表示されます。「OK」をクリックしてメッセージ・ボックスを閉じた後、システム管理者に連絡して必要な権限を取得してください。 |
「データベース・サーバーの選択」ページで、Oracle Identity Managerで使用するデータベースのタイプとして「Oracle」または「SQL Server」のいずれかを指定し、「次へ」をクリックします。
「データベース情報」ページで、データベース・スキーマのインストールに必要なすべてのデータベース接続情報を入力します。
このスキーマは、Oracle Identity Managerを最初にインストールするときに、1回インストールします。その後は、この共通スキーマを使用するように他のすべてのOracle Identity Managerコンポーネントを構成します。
注意: 既存のデータベースに対してインストールするには、インストールするOracle Identity Managerのバージョンの動作が既存のデータベースのバージョンで保証されていることを確認します。動作保証されている構成の詳細は、『Oracle Identity Manager Readme』を参照してください。Oracle Identity Managerを既存のデータベースにインストールすると、警告メッセージが表示されます。このメッセージによって、データベース・スキーマがすでに存在していることが通知され、インストール・プロセスを終了してから、.xldatabasekeyファイルを既存のOracle Identity Managerインストールから新しい このディレクトリが存在しない場合は新しい |
次のデータベース情報を入力します。
「ホスト」フィールドに、データベースが存在するコンピュータのホスト名またはIPアドレスを入力します。
「ポート」フィールドに、データベースが接続をリスニングするポート番号を入力します。デフォルト・ポートは、Oracle Databaseでは1521、Microsoft SQL Serverでは1433です。
「データベースSID」フィールドに、データベース・インスタンスの名前を入力します。
「ユーザー名」フィールドに、Oracle Identity Managerのために作成したデータベース・アカウントのユーザー名を入力します。
「パスワード」フィールドに、Oracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードを入力します。
「次へ」をクリックしてこれらの設定をコミットします。
インストーラによってデータベースの接続およびデータベース・スキーマが存在するかどうかがチェックされます。問題がなければ、インストーラはプロセスの次の手順に進みます。問題がある場合は、エラー・メッセージが表示されます。
適切なデータベース・オプションを選択します。
データベースが存在し、接続が検出された場合は、手順11に進みます。
接続が検出されない場合は、新しい情報の入力または接続の修正を求められます。新しい情報を入力するか、接続を修正してから、「次へ」をクリックします。
「認証情報」ページで、「Oracle Identity Managerのデフォルト認証」オプションまたは「SSO認証」オプションを選択します。シングル・サインオン認証を選択した場合は、シングル・サインオン・システムで使用されるヘッダー変数を「SSO認証のヘッダー値を入力してください」フィールドに指定する必要があります。「次へ」をクリックします。
アプリケーション・サーバーの選択ページで「Oracle WebLogic」を選択し、「次へ」をクリックします。
「クラスタ情報」ページで、サーバー構成(クラスタまたは非クラスタ)を指定します。
非クラスタの場合は「いいえ」を選択して「次へ」をクリックします。
クラスタの場合は「はい」を選択し、クラスタ名を入力して「次へ」をクリックします。
WebLogicディレクトリ・ページに、アプリケーション・サーバーとJavaインストールの情報を次のように入力します。
アプリケーション・サーバー用Oracle WebLogic Server製品のインストール・ディレクトリのパスを入力します。
または、「参照」をクリックして、アプリケーション・サーバー用Oracle WebLogic Server製品のインストール・ディレクトリへ移動します。たとえば、C:\bea\wlserver_10.3
に移動します。
アプリケーション・サーバーに関連するJDKディレクトリのパスを入力します。または、「参照」をクリックして、アプリケーション・サーバー・ドメインに関連するJDKディレクトリに移動します。たとえば、パスはC:\jdk160_10
です。
「次へ」をクリックします。
「WebLogicアプリケーション・サーバーの情報」ページで、WebLogicサーバーのホストに関連する情報を入力します。
注意: 入力する情報は非クラスタ・インストールかクラスタ・インストールかによって異なります。 |
非クラスタ・インストールの場合:
アプリケーション・サーバー・コンピュータのホスト名またはIPアドレスを入力します。
注意: ホスト名では大文字と小文字が区別されます。 |
管理ポートを入力します。
これは、WebLogicサーバーの管理ポートです。デフォルトは、7001です。
Oracle WebLogicのサーバー名を入力します。デフォルトの名前はAdminServer
です。
WebLogicサーバー・ポートを入力します。
これは、WebLogicサーバーのサービス・ポートです。デフォルトは、7001です。
注意: 非クラスタ・インストールの場合、管理ポートとWebLogicサーバー・ポートは同じです。デフォルト・ポートは、7001です。 |
WebLogicドメイン管理者の管理コンソール・ユーザー名を入力します。これは、WebLogic構成ウィザードで構成した管理者アカウントです。
ドメイン管理者のパスワードを入力し、確認のために再入力します。
「次へ」をクリックして設定をコミットします。
クラスタ・インストールの場合:
アプリケーション・サーバーのホスト・コンピュータのホスト名またはIPアドレスを入力します。
注意: ホスト名では大文字と小文字が区別されます。 |
管理ポートを入力します。
これは、WebLogic管理サーバーのポートです。デフォルトは、7001です。
WebLogicサーバー名を入力します。
これは、管理対象サーバー名です。たとえば、OIM_SERVER1。
WebLogicサーバー・ポートを入力します。
これは、WebLogic管理対象サーバーのポートです。デフォルトは、7051です。
WebLogicドメイン管理者のログイン名を入力します。これは、WebLogic構成ウィザードで構成した管理者アカウントです。
管理者のパスワードを入力し、確認のために再入力します。
「次へ」をクリックします。
「WebLogicドメイン情報」ページで、該当するWebLogicドメインの情報を入力します。
WebLogicドメイン・フォルダのパスを指定します。
ドメイン名を入力します。
「次へ」をクリックします。
インストールのサマリー・ページで、「インストール」をクリックして、サーバー・ソフトウェアのインストールを開始します。
コンピュータのプロセッサ速度によって異なりますが、インストール・スクリプトが、ベース・データベース・スキーマ・スクリプトをロードして、対応するログ・ファイルを生成するまでに数分間かかります。
インストーラによって、暗号化された既存データベースが検出されると、.xldatabasekeyファイルを新しいインストール場所にコピーするように指示するメッセージが表示されます。
「OK」をクリックして進みます。既存のデータベースが暗号化されていない場合は、暗号化することを求められます。「OK」をクリックして進みます。
Oracle Identity Managerがインストールされると、インストーラのログ・ファイルの場所および実行する必要がある手順を示すメッセージが表示されます。
「OK」をクリックし、メッセージに表示されているインストール後の手順を実行します。
「完了」ページで「終了」をクリックしてインストーラを終了します。
注意: インストールの際に、WebLogicサーバーは自動的に再起動されます。インストールが正常に終了するとサーバーは自動的に停止します。このため、サーバーを停止する必要はありません。 |
サーバーを起動します。この手順の詳細は、「Oracle Identity Managerの起動」を参照してください。
Oracle Identity Managerのインストールが終了したら、第9章「Oracle Identity ManagerおよびOracle WebLogic Serverのインストール後の構成」の手順に進んでください。