チュートリアル
この節では、チュートリアルに提示されているビジネス ケースを実装するソリューションを作成できるように、環境の設定、リソースのコンフィグレーション、および BEA AquaLogic Service Bus の起動の方法について説明します。チュートリアルを開始する前に、この節の手順を実行する必要があります。
AquaLogic Service Bus チュートリアルでは、AquaLogic Service Bus リソースの設計とコンフィグレーション、およびコンフィグレーションのデプロイの手順を説明します。これらのチュートリアルの手順では、AquaLogic Service Bus のサンプル セットを使用します。(「BEA AquaLogic Service Bus サンプルの概要」を参照してください。)
チュートリアルでは、一般的な融資仲介業者の融資申し込み要求のシナリオを説明します。主要な住宅金融会社が、AquaLogic Service Bus を使用して、融資申し込みを適切なビジネス サービスにルーティングします。融資申し込みは、要求された金利や要求された元本などの一定の条件に基づいて、各種のビジネス サービスにルーティングされます。シナリオの 1 つでは、融資要求を完了するために申込者の信用格付け情報が必要になります。
このチュートリアルでは、AquaLogic Service Bus の一般的な使い方を示します。AquaLogic Service Bus をコンフィグレーションして使用し、特定の場面で示されるビジネス シナリオを解決する方法を学習します。
最初のチュートリアルを完了すると、AquaLogic Service Bus をよく理解できます。それ以降のチュートリアルを完了することにより、最初のチュートリアルで学習した内容を強化できます。これらのチュートリアルでは、メッセージのルーティングや情報の追加など、AquaLogic Service Bus の基本機能を検証します。
チュートリアル ソリューションのビルドをサポートするファイル (ビルド済みのビジネス サービスを含む) は、次のディレクトリにあります。
BEA_HOME
\weblogic90\samples\servicebus\examples
チュートリアル ファイルには、チュートリアルを実行するために設定する必要のあるプロパティが含まれます。各ビジネス サービスにも、関連するファイルのセットがあります。チュートリアルでは、4 つのビジネス サービスを使用します。各ビジネス サービスのファイル構造は同じです。ビジネス サービスの 1 つである normal サービスのディレクトリ構造について、次の表で説明します。他のディレクトリの内容も確認してみてください。
表 3-1 チュートリアルのサポート用に提供されているサンプル ファイル
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チュートリアルを設定および実行するには、次の手順を実行する必要があります。
このチュートリアルでは、ServiceBusTutorial
という名前のドメインを作成し、開発モードとデフォルトの PointBase データベースを選択します。
Configuration Wizard の使用方法については、『コンフィグレーション ウィザードを使用した WebLogic ドメインの作成』を参照してください。
AquaLogic Service Bus チュートリアルを作成して実行するには、コンフィグレーション プロパティの一部を変更する必要があります。関連ファイルは次のディレクトリにあります。
BEA_HOME
\weblogic90\samples\servicebus\examples
\build
および \src
という 2 つのサブディレクトリがあります。\src
ディレクトリのファイルにコンフィグレーションの変更を加えます。
実行中のチュートリアル ドメインにビジネス サービスをデプロイするには、WebLogic Server の動作を指定するプロパティを変更する必要があります。変更するのは、次のファイルの WebLogic configuration セクションです。
BEA_HOME
\weblogic90\samples\servicebus\examples\src\examples.properties
コードリスト 3-1 examples.properties ファイルの抜粋
### WebLogic configuration ###
-- Configure per your WLS installation.
wls.hostname=localhost
wls.port=7001
wls.username=weblogic
wls.password=weblogic
wls.server.name=AdminServer
次のディレクトリにある setEnv
スクリプト (Windows の場合は setEnv.cmd
、UNIX システムの場合は setEnv.sh
) を編集して、デフォルト パスをチュートリアル ドメインの setDomainEnv
スクリプトへのパスに置き換えます。
BEA_HOME
\weblogic90\samples\servicebus\examples\src
BEA_HOME
\user_projects\domains\ServiceBusTutorial\bin\setDomainEnv.cmd
.
BEA_HOME
\user_projects
は、ServiceBusTutorial
ドメインを作成したデフォルト ディレクトリを表します (オペレーティング システムに応じて setDomainEnv.cmd
または setDomainEnv.sh
を使用します)。
% cdBEA_HOME
/weblogic90/samples/servicebus/examples/src/examples
% ../setEnv
ここで、
BEA_HOME
は AquaLogic Service Bus をインストールしたディレクトリを表します。
この手順は、Windows 2000 ユーザ専用です。Windows 2000 マシンでは、クラスパスの長さの問題により、ant タスクとチュートリアルを実行できません。これを回避するには、subst
コマンドを使用して ant から渡されるクラスパスを短くします。クラスパスを短くするには、次の手順に従います。
BEA_HOME
\user_projects\domains\ServiceBusTutorial\bin\
にある setDomainEnv.cmd
ファイル を編集します。
set PRE_CLASSPATH=%PRE_CLASSPATH%;%WL_HOME%\servicebus\lib\sb-public.jar;%
subst X: %WL_HOME%\servicebus\lib
subst Y: %WL_HOME%\integration\common\lib
subst Z: %WL_HOME%\server\lib
setPRE_CLASSPATH=%PRE_CLASSPATH%;X:\sb-public.jar;X:\sb-internal.jar;Y:\wlicommon.jar;Y:\qs_p13n_system.jar;X:\xbus-core.jar;Z:\wlxbean.jar;Z:\xquery.jar;Z:\apache_xbean.jar;Z:\binxml.jar
以下のいずれかの方法に従って、AquaLogic Service Bus を起動します。
[スタート|プログラム|BEA Products|User Projects|domain_name|Start Server for AquaLogic Service Bus Domain]
ここで、domain_name
は、AquaLogic Service Bus ドメインを作成したときに指定した名前を表します。
startWebLogic.cmd
を呼び出す。startWebLogic.sh
を呼び出す。注意 : プロダクション モードのドメインを作成した場合は、サーバを起動するには有効なユーザ名とパスワードを入力する必要があります。ドメインの詳細については、『コンフィグレーション ウィザードを使用した WebLogic ドメインの作成』を参照してください。
Web サービスをビルドする前に、サーバを起動する必要があります。「手順 3 : BEA AquaLogic Service Bus の起動」を参照してください。サーバの起動後に、ビルド スクリプトを実行して次の処理を行う必要があります。
cd
BEA_HOME
\weblogic90\samples\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic
AquaLogic Service Bus Console にログインするには、ブラウザ ウィンドウを開き、ブラウザに次の URL を入力します。
http://
host:port
/sbconsole
ここで、host:port
は WebLogic Server が実行されているマシンの名前とポート番号を表します。たとえば、WebLogic Server がローカル マシンで、デフォルトのポート コンフィグレーションを使用して実行されている場合は、ブラウザで以下の URL を入力してください。
http://localhost:7001/sbconsole
AquaLogic Service Bus Console ログイン ページが表示されます。AquaLogic Service Bus ドメインの作成時に指定したユーザ名とパスワードを入力します。
チュートリアルの設定に必要な手順を完了すると、「チュートリアル 1. 融資申し込みのルーティング」に進む準備が整いました。このチュートリアルでは、ルーティング シナリオに必要なリソースを BEA AquaLogic Service Bus にコンフィグレーションする方法を説明します。
各チュートリアルには、AquaLogic Service Bus リソースの設計とコンフィグレーションの手順に続いて、完了したコンフィグレーションのテストに使用できるテスト セクションがあります。