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チュートリアル

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チュートリアル 1. 融資申し込みのルーティング

BEA AquaLogic Service Bus を使用して、エンタープライズ環境でビジネス サービス間のメッセージ ルーティングを行うことができます。AquaLogic Service Bus を介してクライアントからのメッセージを適切なビジネス サービスにルーティングできます。BEA AquaLogic Service Bus は、メッセージに指定されたアクションに基づいて 1 つまたは複数の送り先にメッセージをルーティングします。これらのアクションは、AquaLogic Service Bus Console でコンフィグレーションします。ルーティングは、システム間の多数のポイントツーポイントの Web サービス接続を確立する効率的な方法です。

この節の内容は以下のとおりです。

 


前提条件

チュートリアルのセットアップ」を完了していることです。

 


チュートリアルの目的

チュートリアルの目的は、AquaLogic Service Bus Console のグラフィカル環境を使用して開発されたルーティング シナリオを作成およびテストする手順を示すことです。これには、以下のものが含まれます。

重要な機能

このチュートリアルの開発を通じて、BEA AquaLogic Service Bus の次の機能について学習できます。

 


シナリオの定義

主要な金融会社が、BEA AquaLogic Service Bus を使用して、要求された金利に基づいて融資申し込みを適切なビジネス サービスにルーティングします。5% 未満の金利を要求する申し込みは、管理者の承認が必要であり、その処理を行う適切なビジネス サービスにルーティングされます。それ以外の融資申し込みはすべて、別のビジネス サービスにルーティングされて処理されます。対象のビジネス サービスは、その融資申し込みを承認するか拒否するかを示す応答を返します。

次の図は、このシナリオをサポートする論理アーキテクチャの概要です。エンタープライズ環境で BEA AquaLogic Service Bus がクライアントとビジネス サービスとのメッセージングを中継するルーティング シナリオの仕組みを示しています。

図 3-1 AquaLogic Service Bus を介した融資申し込み要求 Web サービスのエクスポーズ

AquaLogic Service Bus を介した融資申し込み要求 Web サービスのエクスポーズ


 

AquaLogic Service Bus の実行時処理の概要

融資申し込みをクライアントからプロキシ サービス LoanGateway1 に送信します。デフォルト プロキシ サービスには、融資申し込みドキュメントの要求金利の値をチェックする条件付きルーティング ステージがあります。金利が 5% 未満の場合、融資要求は managerLoanReviewService ビジネス サービスにルーティングされ、5% 以上の場合は NormalLoan ビジネス サービスにルーティングされます。対象ビジネス サービスから次のような応答メッセージが返されます。

Loan Application Response: <i><b>標準</b></i>融資申し込み確認サービスにより承認されました

注意 : managerLoanReviewService ビジネス サービスが実行時に使用されると、「標準」は「管理者用」に置き換えられます。

必要なリソース

次の表に、「融資申し込みのルーティング」チュートリアルの開発および実行に必要なリソースを示します。

表 3-1 「融資申し込みのルーティング」チュートリアルのリソース

リソース名

説明

normalLoan

WSDL リソース

NormalLoan Web サービス

AquaLogic Service Bus で使用する外部ビジネス サービス

managerLoanReviewService Web サービス

AquaLogic Service Bus で使用する外部ビジネス サービス

LoanGateway1

AquaLogic Service Bus のプロキシ サービス


 

 


このチュートリアルの手順

このチュートリアルでは、BEA AquaLogic Service Bus を使用し、主要な金融会社の融資申し込みを、要求された金利に応じて対象 Web サービスにルーティングします。

以下の手順に従ってプロキシ サービスおよび関連するリソースを AquaLogic Service Bus で設計およびコンフィグレーションし、このユーザ事例シナリオを解決します。

手順 1 : 環境の準備

このチュートリアル用に作成したドメインで AquaLogic Service Bus が動作していること、および「チュートリアルのセットアップ」の説明どおりに手順が完了していることを確認します。

手順 2 : セッションの作成とプロジェクトの設定

まず、AquaLogic Service Bus Console のセッションを開始します。セッションの外部でも AquaLogic Service Bus Console でリソースやコンフィグレーションを表示できますが、プロジェクトの項目やプロパティの編集、変更、削除は、アクティブなセッションで行う必要があります。コンソールの [Change Center] では、次の図に示すようにセッションが管理されます。セッションはアクティブ化されるまで一時ファイルとして保存されます。

図 3-2 [Change Center] を使用したセッションの管理

[Change Center] を使用したセッションの管理


 

次の表に、Change Center の機能概要を示します。

表 3-2 Change Center の説明

ボタン

説明

[作成]

新しいセッションを作成する。セッションを作成してコンフィグレーションを変更する必要がある。[終了] 機能を使用してこのセッションを終了しても、[編集] をクリックして再開することができる。セッションを再開したら、リソースの変更を続行できる。

[編集]

作成して終了したセッションを開始する。

[終了]

セッションを中断し、セッションの状態を保存する。

[編集] をクリックすると、中断されたセッションを再開できる。

[破棄]

変更を保存しないで現在のセッションを終了する。

[アクティブ化]

現在のコンフィグレーションをランタイムに保存する。

[アクティブ化] をクリックすると、[セッションのアクティブ化] ページが表示される。このページには、アクティブ セッションのユーザとセッション名が表示される。必要であれば、説明を追加することができる。[送信] をクリックすると、現在のセッションのコンフィグレーションがランタイムに保存される。


 

注意 : コンフィグレーションの変更はこまめに保存してください。

コンソールでコンフィグレーションを変更するときは、毎回 [作成] をクリックしてから変更を行い、コンフィグレーションの変更が完了したら [アクティブ化] をクリックすることをお勧めします。

MortgageBroker プロジェクトとファイル フォルダの作成

この節では、AquaLogic Service Bus Console の Projects フォルダに MortgageBroker プロジェクトを作成する方法を説明します。このシナリオでは、MortgageBroker プロジェクトに次の 3 つのフォルダを作成し、プロジェクトで定義するリソースを種類別に保存します。

注意 : AquaLogic Service Bus Console では、[プロジェクト エクスプローラ] を使用して新規プロジェクトを追加したりプロジェクト ツリー内を移動することができます。プロジェクトのフォルダは必要に応じて折りたたんだり展開することができます。プロジェクトのコンフィグレーションはすべてプロジェクト ページで行います。[プロジェクト エクスプローラ] でプロジェクトまたはサブフォルダを選択すると、そのエンティティに関する情報がプロジェクト ページに表示されます。

セッションを開始してプロジェクトを作成するには

  1. Change Center で [作成] をクリックして新しいセッションを作成します。
  2. AquaLogic Service Bus Console のナビゲーション パネルで [プロジェクト エクスプローラ] を選択します。
  3. ナビゲーション パネルに [プロジェクト エクスプローラ] ペインが開き、コンソールにプロジェクト ページが表示されます。

  4. [プロジェクト] セクションの [新しいプロジェクト名の入力] フィールドに、次の図のように MortgageBroker と入力します。
  5. 図 3-3 プロジェクトの作成

    プロジェクトの作成


     
  6. [プロジェクトの追加] をクリックします。

MortgageBroker プロジェクトが作成され、[プロジェクト エクスプローラ] の [Projects] の下に表示されます。

まず WSDL フォルダを作成し、このフォルダに WSDL リソースを追加します。WSDL はビジネス サービスおよびプロキシ サービスを作成するための基礎となります。次に、このシナリオで使用するその他のフォルダを作成します。

プロジェクト フォルダを作成するには

  1. [プロジェクト エクスプローラ] で [MortgageBroker] プロジェクトをクリックして関連するプロジェクト ページを開きます。
  2. プロジェクト ページの [フォルダ] にあるフィールドにフォルダ名を入力します。この場合は、次の図のように WSDL と入力します。
  3. 図 3-4 フォルダの作成

    フォルダの作成


     
  4. [フォルダの追加] をクリックします。
  5. WSDL フォルダが MortgageBroker プロジェクトのプロジェクト フォルダ リストに表示されます。

  6. 手順 2手順 3 を繰り返して ProxyService フォルダと BusinessService フォルダを作成します。
  7. 3 つのフォルダの作成が完了したら、[アクティブ化] をクリックし、[送信] をクリックして、プロジェクトのディレクトリ構造を保存します (表 3-2 を参照)。

手順 3 : WSDL リソースの作成

AquaLogic Service Bus リソースをウィザードに従ってコンフィグレーションします。各ウィザードには、リソースに関する情報の入力をユーザに要求し、プロパティのコンフィグレーション オプションを表示する一連のページがあります。

NormalLoan サービスの WSDL リソースの作成

WSDL は、クライアントとサービスとのパブリック コントラクト (インタフェース仕様) を定義し、サービスがプロキシ サービスまたはビジネス サービスのどちらであるかを示します。WSDL は Web サービスの正式な記述です。WSDL は Web サービスのインタフェースの内容、保存先、呼び出し方法の記述に使用されます。まず、WSDL リソースを作成します。これは、それ以降のサービス登録手順が WSDL リソースに依存するためです。次に、WSDL を使用してビジネス サービスを登録し、プロキシ サービスを作成します。

WSDL をインポートするには

  1. Change Center で [作成] をクリックして新しいセッションを作成します。
  2. AquaLogic Service Bus Console のナビゲーション パネルで [プロジェクト エクスプローラ] を選択します。
  3. [プロジェクト エクスプローラ] で [MortgageBroker] をクリックしてフォルダを展開し、[WSDL] をクリックして WSDL フォルダを開きます。
  4. [リソース] パネルで、[リソースの種類の選択] ドロップダウン リストから [WSDL] を選択します。
  5. 図 3-5 リソースの種類の選択

    リソースの種類の選択


     

    図 3-6 のように、新しい WSDL リソースを作成するためのページが表示されます。

  6. [新しい WSDL リソースの作成] ページで以下の情報を入力します。
    1. リソース名を normalLoan と入力します。
    2. 標準融資プロセスに関連する WSDL の場所を参照します。
    3. BEA_HOME\weblogic91\samples\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic\normal\NormalLoanApprovalService.wsdl
    4. オプションで、[リソースの説明] テキスト ボックスにリソースの説明を入力することができます。
    5. 図 3-6 WSDL リソースの作成

      WSDL リソースの作成


       
    6. [保存] をクリックして WSDL リソースを作成します。
    7. リソースが [リソース] パネルに表示されます。

これで、WSDL リソース normalLoan が WSDL フォルダに作成されました。

ManagerApproval サービスの WSDL リソースの作成

ManagerApproval サービスに関連する WSDL をインポートします。以下のパラメータを使用して、「WSDL をインポートするには」の手順を実行します。

表 3-3 ManagerApproval サービスの WSDL

コンフィグレーション パラメータ

リソース名

managerApproval

ManagerApprovalService WSDL

BEA_HOME\weblogic91\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic\manager\ManagerApprovalService.wsdl


 

手順 4 : プロキシ サービスの作成

この手順では、プロキシ サービスを作成します。プロキシ サービスを使用して融資申し込みを適切なビジネス サービスにルーティングします。

プロキシ サービスを作成するには

  1. [プロジェクト エクスプローラ] で [MortgageBroker] プロジェクトを選択します。プロジェクト フォルダが展開してプロジェクトのディレクトリ構造が表示されます。
  2. [ProxyService] フォルダを選択します。[MortgageBroker/ProxyService] ページが表示されます。
  3. [リソースの種類の選択] ドロップダウン リストから [プロキシ サービス] を選択します。
  4. 図 3-8 に示すような [プロキシ サービスの編集 - 全般的なコンフィグレーション] ページが表示されます。

  5. [プロキシ サービス名] に LoanGateway1 と入力します。
  6. [サービスの種類] で [WSDL ポート] をクリックし、[参照] をクリックします。
  7. [WSDL の選択] ブラウザ ウィンドウが表示されます。プロキシ サービスは最初に作成した WSDL リソースに基づいているため、その WSDL リソースをここで参照する必要があります。

  8. [WSDL の選択] ウィンドウで normalLoan WSDL を選択します。
  9. [WSDL 定義] パネルに WSDL のコンテンツ カテゴリが表示されます。

    1. [WSDL 定義] パネルの [Ports] カテゴリからこの WSDL の WSDL ポート (helloPort) を選択します。
    2. [送信] をクリックして選択を終了します。
    3. 図 3-7 WSDL 定義の選択

      WSDL 定義の選択


       

    次の図のように、WSDL ポートのテキスト フィールドにポート名が入力されます。

    図 3-8 プロキシ サービスの作成

    プロキシ サービスの作成


     
  10. [次へ] をクリックしてコンフィグレーションを続行します。
  11. [プロキシ サービスの編集 - 転送コンフィグレーション] ページが表示されます。

    図 3-9 プロキシ サービスの転送コンフィグレーション

    プロキシ サービスの転送コンフィグレーション


     
  12. デフォルト プロトコルの [http] をそのまま使用します。
  13. 注意 : このページで選択したプロトコルによって、次の手順で指定するエンドポイント URI の形式が決まります。ほとんどのサービスで HTTP の使用が想定されるため、デフォルト プロトコルは HTTP です。

  14. [エンドポイント URI] を /loan/gateway1 に設定します。これはクライアントからのメッセージの送信先 URI です。
  15. [すべてのヘッダを取得] オプションのデフォルトをそのまま使用します。
  16. [次へ] をクリックします。
  17. [プロキシ サービスの編集 - HTTP 転送コンフィグレーション] ページが表示されます。

    図 3-10 プロキシ サービスの HTTP 転送コンフィグレーション

    プロキシ サービスの HTTP 転送コンフィグレーション


     

    Web サービスのセキュリティ ポリシーを定義していないため、このページのコンフィグレーションの設定は変更する必要がありません。

  18. HTTP 転送コンフィグレーションのデフォルト設定をそのまま使用します。[次へ] をクリックします。
  19. [プロキシ サービスの編集 - 操作選択コンフィグレーション] ページが表示されます。

    図 3-11 プロキシ サービスの操作選択コンフィグレーション

    プロキシ サービスの操作選択コンフィグレーション


     
  20. デフォルトの [SOAP 本体の種類] 選択アルゴリズムをそのまま使用します。
  21. このページは、呼び出す Web サービス操作を識別するメッセージのメタデータを選択するページです。

    デフォルトのサービスは RPC Web サービスです。この結果、SOAP 本体にサービス操作の選択情報が含まれます。Java Web サービスの WSDL の操作は、Java Web サービスの public メソッドに相当します。クライアントからアクセス可能なメソッドが複数ある場合 (複数の public メソッドが存在する場合)、public メソッドの種類ごとに WSDL の操作定義があります。SOAP ベースの RPC サービスの場合、SOAP 本体はクライアントで選択された操作 (メソッド) を示します。操作は、SOAP ヘッダで指定することも可能ですが、通常は SOAP 本体で指定します。

  22. [次へ] をクリックします。
  23. プロキシ サービスのコンフィグレーション設定の概要が表示されます。

    図 3-12 プロキシ サービス - コンフィグレーション設定の概要

    プロキシ サービス - コンフィグレーション設定の概要


     

    プロキシ サービスを登録する前に、コンフィグレーションの設定を確認し、必要に応じて変更することができます。

  24. プロキシ サービスのコンフィグレーション設定に問題がなければ、[保存] をクリックしてサービスを登録します。
  25. 注意 : Change Center でセッションのコンフィグレーションをアクティブ化する前に、必ず [保存] をクリックしてください。

    LoanGateway1 プロキシ サービスが MortgageBroker プロジェクトの ProxyService フォルダの [リソース] パネルに表示されます。

  26. LoanGateway1 プロキシ サービスのモニタを有効にするには、[リソース] パネルにある LoanGateway1 プロキシ サービスの [モニタの管理] アイコン [モニタの管理] アイコン をクリックします。
  27. [モニタ コンフィグレーション] ページが表示されます。このページで、このサービスのモニタを有効にできます。

    図 3-13 プロキシ サービスのモニタ コンフィグレーション

    プロキシ サービスのモニタ コンフィグレーション


     

    モニタを有効にするには、以下の手順を実行します。

    1. [モニタを有効化] チェック ボックスをチェックします。
    2. サービスの集約間隔を入力します。集約間隔とは、AquaLogic Service Bus Console (ダッシュボード) に表示される、サービスに関連する集約統計を計算する間隔です。
    3. AquaLogic Service Bus ダッシュボードの使用やサービスのモニタの詳細については、以下の項目を参照してください。
      - 『AquaLogic Service Bus Console の使い方』の「モニタ
      - BEA AquaLogic Service Bus の『ユーザーズ ガイド』の「モニタ

    4. [更新] をクリックします。
    5. [モニタ コンフィグレーション] ページの [戻る] ボタンをクリックして、MortgageBroker プロジェクトの ProxyService フォルダのページに戻ります。

これで、AquaLogic Service Bus Console での LoanGateway1 プロキシ サービスのコンフィグレーションは完了しました。

手順 5 : ビジネス サービスの作成

融資ルーティングのシナリオでは、要求金利が 5% 以上の融資申し込みは、標準融資処理サービスにルーティングされて審査を受けます。要求金利が 5% 未満の融資申し込みは管理者の承認が必要であるため、管理者承認サービスにルーティングされます。

この手順では、標準融資処理ビジネス サービスと管理者承認ビジネス サービスを定義します。

NormalLoan ビジネス サービスを作成するには

  1. [プロジェクト エクスプローラ] で、[MortgageBroker] プロジェクト ツリーから [BusinesService] フォルダを選択します。
  2. 注意 : このフォルダがプロジェクト ツリーに表示されない場合は、[アクティブ化] をクリックし、[送信] をクリックして、セッションの変更を登録します。MortgageBroker プロジェクト用に作成したフォルダが表示されます。セッションへの変更を行うには、[作成] をクリックします。

  3. [リソースの種類の選択] ドロップダウン リストから [ビジネス サービス] を選択します。
  4. [ビジネス サービスの編集 - 全般的なコンフィグレーション] ページが表示されます。

    図 3-14 ビジネス サービスの作成

    ビジネス サービスの作成


     
  5. サービスの名前を入力します。ここでは NormalLoan と入力します。
  6. [サービスの種類] で、[WSDL ポート] を選択して [参照] をクリックし、ビジネス サービスで使用する WSDL とポートを以下のように指定します。
    1. [WSDL ブラウザ] で [normalLoan] WSDL を選択します。
    2. WSDL のポート (helloPort) を選択します。
    3. [送信] をクリックします。

    [WSDL ポート] (サービスの種類) のテキスト フィールドに、選択した値が表示されます。

  7. [次へ] をクリックします。
  8. [ビジネス サービスの編集 - 転送コンフィグレーション] ページが表示されます。

    図 3-15 ビジネス サービスの転送コンフィグレーション

    ビジネス サービスの転送コンフィグレーション


     
  9. デフォルト プロトコルの [http] をそのまま使用します。
  10. [ロード バランシング アルゴリズム] に [なし] を選択します。これは、ロード バランシングが関係するのは、サービスが複数のエンドポイントを指定する場合のみであるためです。
  11. 複数のエンドポイントとロード バランシング アルゴリズムを指定した場合、1 つのエンドポイントが実行時に過負荷状態または使用できない状態であれば、エンドポイント URI のリスト上の次のサービスにメッセージをディスパッチできます。この例はサービスが 1 つしか存在しないため、デフォルトの動作をそのまま使用するか、または [なし] を選択しても、実行時のプロキシ サービスの動作に影響しません。

  12. [既存の URI] フィールドに表示されているエンドポイント URI の値が http://host:port/njws_basic_ejb/NormalSimpleBean であることを確認します。
  13. host:port は、AquaLogic Service Bus サーバが動作するマシンとポートを表します。host と port の値は、BEA_HOME\weblogic91\samples\servicebus\examples\src\examples.properties に指定された値と同じである必要があります。

    詳細については、「examples.properties ファイルの編集」を参照してください。

    ビジネス サービスのエンドポイント URI は、サービスがデプロイされているサーバのエンドポイント URI です。

    注意 : [既存の URI] リストのその他の無効なエンドポイント URI を削除します。

  14. このページの他のオプションにはデフォルト設定をそのまま使用します。[次へ] をクリックします。
  15. [ビジネス サービスの編集 - HTTP 転送コンフィグレーション] ページが表示されます。

    図 3-16 ビジネス サービスの HTTP 転送コンフィグレーション

    ビジネス サービスの HTTP 転送コンフィグレーション


     
  16. このページのデフォルト設定をそのまま使用します。[次へ] をクリックします。
  17. [ビジネス サービスの編集 - SOAP バインディング コンフィグレーション] ページが表示されます。

    図 3-17 ビジネス サービスの SOAP バインディング コンフィグレーション

    ビジネス サービスの SOAP バインディング コンフィグレーション


     
  18. このページのデフォルト設定をそのまま使用します。[次へ] をクリックします。
  19. [ビジネスサービスの編集 - 概要] ページが表示されます。ここで、ビジネス サービスが適切に実装されているかどうかを確認できます。

    図 3-18 ビジネス サービス - コンフィグレーション設定の概要

    ビジネス サービス - コンフィグレーション設定の概要


     
  20. [保存] をクリックしてコンフィグレーションを設定します。
  21. NormalLoan ビジネス サービスのモニタを有効にするには、[リソース] パネルにある NormalLoan ビジネス サービスの [モニタの管理] アイコン [モニタの管理] アイコン をクリックします。
  22. [モニタ コンフィグレーション] ページが表示されます。このページで、このサービスのモニタを有効にできます。モニタを有効にするには、以下の手順を実行します。

    1. [モニタを有効化] チェック ボックスをチェックします。
    2. 集約間隔を入力します。集約間隔とは、AquaLogic Service Bus Console (ダッシュボード) に表示される、サービスに関連する集約統計を計算する間隔です。
    3. AquaLogic Service Bus ダッシュボードの使用やサービスのモニタの詳細については、以下の項目を参照してください。
      - 『AquaLogic Service Bus Console の使い方』の「モニタ
      - BEA AquaLogic Service Bus の『ユーザーズ ガイド』の「モニタ

    4. [更新] をクリックします。
    5. [モニタ コンフィグレーション] ページの [戻る] ボタンをクリックして、MortgageBroker プロジェクトの BusinessService フォルダのページに戻ります。

これで、AquaLogic Service Bus Console での NormalLoan ビジネス サービスのコンフィグレーションは完了しました。

managerLoanReviewService ビジネス サービスを作成するには

この節では、要求金利が 5% 未満の融資申し込みのルーティング先ビジネス サービスの作成方法を説明します。

以下の表のコンフィグレーション パラメータを使用して、前述の「NormalLoan ビジネス サービスを作成するには」の手順を実行します。

表 3-4 ManagerLoanReviewService ビジネス サービス

コンフィグレーション パラメータ

ビジネス サービス名

managerLoanReviewService

ManagerApprovalService WSDL

BEA_HOME\weblogic91\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic\manager\ManagerApprovalService.wsdl に基づいて作成した managerApproval WSDL を選択する。

注意 : helloPort ポートを選択する。

エンドポイント URI

http://host:port/mjws_basic_ejb/ManagerSimpleBean


 

まとめ

手順 1 : 環境の準備」から「手順 5 : ビジネス サービスの作成」までを完了することにより、このチュートリアルのシナリオに必要なリソースとして 2 つのビジネス サービス (NormalLoanmanagerLoanReviewService)、1 つのプロキシ サービス (LoanGateway1)、および WSDL (normalLoan) を作成しました。

プロキシ サービスには基本コンフィグレーションを設定しました。次の手順 (手順 6 : LoanGateway1 プロキシ サービスのコンフィグレーション) では、融資申し込みのルーティング動作を追加してプロキシ サービスのコンフィグレーションを完了する方法を説明します。

手順 6 : LoanGateway1 プロキシ サービスのコンフィグレーション

AquaLogic Service Bus のメッセージ フローは、プロキシ サービスの実装を定義します。メッセージ フローには、パイプライン ペア (プロキシ サービス、またはサービスの処理用の要求パイプラインと応答パイプライン) と、ステージ、パイプライン、およびプロキシ サービスに対して定義できるエラー ハンドラ パイプラインをゼロ個以上入れることができます。パイプラインには、1 つまたは複数のステージを入れることができ、ステージにはアクションを入れることができます。LoanGateway1 プロキシ サービスのルーティング動作をコンフィグレーションするには、メッセージ フローに対して次の操作を行います。

メッセージ フローのルーティング動作をコンフィグレーションするには

  1. [プロジェクト エクスプローラ] で、[MortgageBroker] プロジェクト ツリーから [ProxyServices] フォルダを選択します。
  2. 注意 : リソースの編集はセッション内で行う必要があります。セッションを開始していない場合は、Change Center で [作成] をクリックしてセッションを開始し、プロキシ サービスのコンフィグレーションやメッセージ フローの編集ができるようにします。

  3. LoanGateway1 プロキシ サービスの [アクション] カラムにある [メッセージ フローの編集] アイコン [メッセージ フローの編集] アイコン をクリックします。
  4. プロキシ サービス LoanGateway1 の [メッセージ フローの編集] ページが表示されます。

    図 3-19 LoanGateway1 プロキシ サービスのメッセージ フローのコンフィグレーション

    LoanGateway1 プロキシ サービスのメッセージ フローのコンフィグレーション


     
  5. [LoanGateway1] をクリックし、[ルート ノードの追加] を選択します。
  6. コンフィグレーションのダイアログに RouteNode1 が追加されます。

    図 3-20 ルート ノードの追加

    ルート ノードの追加


     
  7. [RouteNode1] をクリックし、ポップアップ メニューから [編集ルート ノード] を選択します。
  8. [ステージ コンフィグレーションの編集] ページが表示されます。このページには、[アクションの追加] という 1 つのリンクがあります。

    ステージはパイプラインの要素であり、パイプラインに定義されたアクションのコンテナです。アクションとは、実行時にプロキシ サービスを流れるメッセージの処理を定義するパイプライン ステージの要素です。

  9. [アクションの追加] をクリックし、[ルーティング テーブル] を選択します。
  10. [ステージ コンフィグレーションの編集] ページにルーティング テーブルのコンフィグレーション ページが表示されます。

    着信メッセージの金利要素の評価に基づいてビジネス サービスにメッセージをルーティングするように、ルーティング テーブルをコンフィグレーションします。そのためには XQuery 式を作成する必要があります。XQuery 式の作成には XQuery 式エディタを使用します。

  11. [ルーティング テーブル] の [<式>] をクリックします。[XQuery 式エディタ] ページが表示されます。
  12. このページのデフォルトである [XQuery テキスト] をそのまま使用します。
  13. [変数の構造] をクリックします。[変数の構造] ペインが表示されます。
  14. [変数の構造] ペインの [構造の選択] ドロップダウン リストで [body] を選択します。
  15. body 要素の構造が [変数の構造] ペインに表示されます。

    1. processLoanApp 要素の横の [+] をクリックして、要素を展開します。
    2. processLoanApp 要素は、$body - processLoanApp (request) 要素内にあります。

    3. [+] をクリックして、loanRequest 要素を展開します。
    4. 融資要求ドキュメントの構造がグラフィカル表示されます。

      実行時に、プロキシ サービスは、メッセージの rate 要素の値に基づいてルーティングを決定します。

    5. Rate ノード要素に対応する円形アイコン 円形アイコン を選択し、XQuery 式のテキスト ボックスにドラッグ アンド ドロップします。
    6. $body/exam:processLoanApp/loanRequest/java:Rate XQuery 式がテキスト ボックスに書き込まれます。

      注意 : ドラッグ アンド ドロップ機能を使用できるのは Internet Explorer (IE) ブラウザのみです。IE 以外のブラウザを使用する場合は、[変数の構造] ペインで rate 要素を選択します。式が [プロパティ インスペクタ] パレットに表示されます。XQuery 式のテキスト ボックスにカーソルを置いて、[プロパティのコピー] をクリックします。式がテキスト ボックスにコピーされます。パレットの式をコピーし、XQuery 式のテキスト ボックスに貼り付けることもできます。

      図 3-21 XQuery 式エディタ

      XQuery 式エディタ


       
  16. [検証] をクリックして、XQuery を検証します。
  17. 式を送信する前に検証することをお勧めします。式の構文が検証されます。式にエラーがある場合は、[検証] ボタンのすぐ上に表示されます。この例では、式は有効です。

  18. [保存] をクリックします。
  19. [ステージ コンフィグレーションの編集] ページのルーティング テーブルに戻ります。<式> は、メッセージの Rate 要素の値を返す式に置き換えられています。

  20. [演算子] ドロップダウン リストで [<] を選択します。
  21. 対応するテキスト フィールドに数字の 5 と入力します。
  22. これで、ルーティング テーブルにルーティング動作を決める式が含まれました。rate 要素の値が 5 未満の場合は、ルーティング テーブルのコンフィグレーションに従ってルーティングします。

  23. 金利が 5 未満の場合のメッセージのルーティング先サービスを定義するために、[サービス] リンクをクリックします。[サービスの選択] ブラウザ ウィンドウが表示されます。
    1. [managerLoanReviewService] ビジネス サービスを選択します。
    2. [送信] をクリックします。
  24. [ルーティング テーブル] の [操作] メニューで、[processLoanApp] 操作を選択します。これは、融資要求の金利の値が 5 未満の場合に、managerLoanReviewService ビジネス サービスで実行時に呼び出される操作です。

これで、managerLoanReviewService ビジネス サービスへの融資申し込みのルーティング ケースが定義されました。

融資申し込みの要求金利が 5% 以上の場合、そのメッセージは NormalLoan ビジネス サービスにルーティングされます。次の節では、このケース (デフォルト ケース) の説明のために、ルーティング テーブルに条件を追加する方法を示します。

デフォルト (else) 条件をルーティング テーブルに追加するには

  1. [ケース] アイコン [ケース] アイコン をクリックし、[デフォルト ケースの挿入] を選択します。else 条件がルーティング テーブルに追加されます。
  2. else 条件の [サービス] リンクをクリックします。[サービスの選択] ブラウザ ウィンドウが表示されます。
    1. NormalLoan ビジネス サービスを選択します。
    2. [送信] をクリックします。
  3. サービスの操作として [processLoanApp] を選択します。

この手順で、ルート ノード RouteNode1 のメッセージ フローのコンフィグレーションは完了です。

ここまでの手順を完了すると、[ステージ コンフィグレーションの編集] ページは次のように表示されます。

図 3-22 メッセージ フローのルーティング動作

メッセージ フローのルーティング動作


 
  1. [ステージ コンフィグレーションの編集] ページで [保存] をクリックして、コンフィグレーションを保存します。[メッセージ フローの編集] ページに戻ります。
  2. [保存] をクリックします。[MortgageBroker/ProxyServices] ページに戻ります。
  3. Change Center で [アクティブ化] をクリックし、[送信] をクリックして、セッションを保存し、セッションで行ったコンフィグレーションへの変更をすべてインスタンス化します。

次の図に示すように、プロキシ サービスのメッセージ フローのマップを確認できます。

図 3-23 LoanGateway1 プロキシ サービスのメッセージ フローのマップ

LoanGateway1 プロキシ サービスのメッセージ フローのマップ


 

まとめ

手順 6 : LoanGateway1 プロキシ サービスのコンフィグレーション」が完了したら、実行時のメッセージのルーティング動作を決定するルーティング テーブルのロジックのコンフィグレーションは完了です。融資申し込みで指定された金利が 5% 未満の場合、メッセージは managerLoanReviewService ビジネス サービスにルーティングされ、それ以外の場合、NormalLoan ビジネス サービスにルーティングされます。

手順 7 : 融資申し込みのルーティング コンフィグレーションのテスト

BEA AquaLogic Service Bus でクライアントと対象ビジネス サービスを使用するためのコンフィグレーションが完了したので、コンフィグレーションをテストできます。テストはコマンドラインで行います。build.xml ファイルの金利フィールドの値を変更し、ant を実行します。このシナリオのプロキシ サービスのルーティング動作は、融資申し込みメッセージの要求金利に基づいています。金利を変更すると、ルーティング動作は次のように変わります。

この節では、これらの 2 つのケースのプロキシ サービスをテストする方法を説明します。テストの実行後にコマンド ウィンドウに返されるメッセージに、テストの成功または失敗と、要求を処理したビジネス サービスが示されます。

この節のテスト シナリオは以下のとおりです。

テストを正しく実行するため、WebLogic Server が BEA AquaLogic Service Bus 2.1 (ServiceBusTutorial) ドメインで起動していることを確認します。

managerLoanReviewService ビジネス サービスをテストするには

  1. コマンド ウィンドウを開きます。
  2. setEnv.cmd を実行して環境を設定する作業が済んでいない場合は、ここで実行します。
    1. 次のディレクトリに移動します。
    2. BEA_HOME\weblogic91\samples\servicebus\examples\src\ 
    3. このディレクトリで、コマンドラインから次のコマンドを実行します。
    4. setEnv.cmd

      注意 : UNIX システムでコンフィグレーションをテストする場合は、コマンドライン プロンプトで setEnv.sh スクリプトを実行します。

  3. 次のディレクトリに移動します。
  4. BEA_HOME\weblogic91\samples\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic\normal
  5. プロキシ サービスのルーティング動作をテストするには、build.xml ファイルで、run ターゲットを編集する必要があります。
    1. build.xml を開きます。
    2. build.xml ファイルの最後までスクロールして次の文字列を探します。
    3. <arg line="http://$... 
    4. 見つかった文字列を次のように変更し、ファイルを保存します。
    5. <arg line="http://${wls.hostname}:${wls.port}/loan/gateway1 steve 555 2500 20 4.9 notes" />

    これで、チュートリアル ドメインで実行されているプロキシ サービスの URI が変更され、金利の値が 4.9 に指定されます。

    arg line で指定されるその他の入力パラメータの内容を次の表に示します。

    表 3-5 入力パラメータ

    steve

    クライアント名を示す文字列

    555

    クライアント ID

    2500

    要求融資額

    20

    融資期間

    4.9

    要求金利

    notes

    その他の備考を示す文字列


     
  6. ビジネス サービスがデプロイされていることを確認します。
    1. コマンド ウィンドウで、次のディレクトリに移動します。
    2. cd BEA_HOME\weblogic91\samples\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic\normal 
    3. ant と入力し、〔Enter〕を押します。「BUILD SUCCESSFUL」メッセージが出力として表示されます。
  7. テストを実行するには、コマンドラインで次のように入力します。
  8. ant run 

    これで、プロキシ サービスのルーティング ロジックがテストされます。Web サービスからの応答メッセージがコマンド ラインに出力されます。

    [java] Loan Application Response: <i><b>管理者用</b></i>融資申し込み確認サービスにより承認されました
         [java] Rate: 4.9
    BUILD SUCCESSFUL

この応答メッセージは、要求金利が 4.9 (5.0 未満) であるため、「管理者用融資申し込み処理サービス」で要求が処理されたということを示します。

NormalLoan ビジネス サービスをテストするには

  1. managerLoanReviewService ビジネス サービスをテストするには」の手順に従って、次のディレクトリにある build.xml ファイルを編集します。
  2. BEA_HOME\weblogic91\samples\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic\normal

    注意 : このケースでは、NormalLoan ビジネス サービスをテストするため、build.xml ファイルの金利の値を 5.1 に設定し (表 3-5 を参照)、変更を保存します。

  3. ビジネス サービスをまだデプロイしていない場合は、デプロイします。
    1. コマンド ウィンドウで、次のディレクトリに移動します。
    2. BEA_HOME\weblogic91\samples\servicebus\examples\src\examples\webservices\jws_basic\normal 
    3. ant と入力し、〔Enter〕を押します。「BUILD SUCCESSFUL」メッセージが出力として表示されます。
  4. プロキシ サービスのルーティング ロジックをテストするため、コマンドラインで次のように入力します。
  5. ant run

    Web サービスからの応答メッセージがコマンド ラインに出力されます。

    [java] Loan Application Response: <i><b>標準</i></b>融資申し込み処理サービスにより承認されました
         [java] Rate: 5.1
    BUILD SUCCESSFUL

この応答メッセージは、要求金利が 5.1 であるため、「標準融資申し込み処理サービス」で要求が処理されたということを示します。

 

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