Distributed Configuration Management 管理者ガイド 10gリリース2(10.1.2) B15732-03 |
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この付録では、DCMの使用時に発生しうる一般的な障害とその解決方法について説明します。また、障害を診断する方法に関する詳細手順についても説明します。ここで扱う項目は次のとおりです。
この項では、Distributed Configuration Management(DCM)の使用時に報告される、または発生する障害と、その解決策について説明します。
ここで扱う項目は次のとおりです。
構成操作中に、opmn.xml
ファイルが破損したか削除されました。このエラーは、次のエラー・メッセージのいずれかとともに出力される場合があります。
ADMN-202001 An exception has occurred while accessing DCM repository. Please refer to the accompanying base exception for more details. Base Exception: oracle.ons.ONSException:Unable to open file /private/10g/opmn/conf/opmn.xml
または
ADMN-705002 The most likely causes are: 1. Configuration error; TaskMaster cannot read configuration file; 2. Cannot connect to the repository. Base Exception: oracle.ons.SubscriptionException:Subscription request timed out after 120000 millseconds. Possible causes: OPMN is not running, you may have OPMN running in an alternate ORACLE_HOME using duplicate port values, OPMN may be misconfigured.
最後に保存されたバージョンのopmn.xml
構成ファイルを使用してOPMNを再起動し、dcmctl
resyncinstance
コマンドを実行して、リポジトリに最後に保存されたバージョンで構成ファイルを更新します。
これを行うには、次の手順を実行します。
opmn.xml.bak
ファイルに対して、opmnctl検証操作を実行します。
% cd $ORACLE_HOME/opmn/conf % $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl validate opmn.xml.bak
opmnctl: opmn validation succeeded!
手順1で次のメッセージが返された場合は、次のようにします。
opmnctl: opmn validation failed!
opmn.xml.bak
内のエラーの修正方法がわかっている場合は、修正してから手順1をやりなおします。それ以外の場合は、解決策2を実行します。
opmn.xml
ファイルを、DCMの最後の操作で保存されたファイルで置き換えます。ここで保存されたバージョンのopmn.xml
は、ファイル$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml.bak
に入っています。たとえば、次のように入力します。
% cd $ORACLE_HOME/opmn/conf % cp opmn.xml.bak opmn.xml
resyncinstance
コマンドを実行します。
% cd $ORACLE_HOME/dcm/bin % dcmctl shell dcmctl> resyncinstance -force All OC4J components are stopped during a resyncinstance -force. They will need to be restarted after the command completes. Current State for Instance:10gM21.tvanraal-sun.us.oracle.com
opmnctl
を使用して、すべてのコンポーネントのステータスをチェックし、本来実行されているはずのコンポーネントが実行されていない場合は、それらを起動します。
% cd $ORACLE_HOME/opmn/bin % opmnctl status
最後に保存されたバージョンのopmn.xml
ファイルを変更してDCMが実行できるようにし、dcmctl
resyncinstance
コマンドを実行して、リポジトリに最後に保存されたバージョンで構成ファイルを更新します。
これを行うには、次の手順を実行します。
opmn.xml.bak
ファイルに対して、opmnctl
検証操作を実行します。
% cd $ORACLE_HOME/opmn/conf % $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl validate opmn.xml.bak
opmnctl: opmn validation failed!
opmn.xml.bak
内のエラーを修正し、dcmデーモンを起動できるようにする必要があります。最初に、現在のバージョンのopmn.xml.bak
のバックアップをとります。こうしておけば、障害が発生した場合にバックアップ・コピーに戻せます。たとえば、次のようなコマンドを使用します。
cp opmn.xml.bak opmn.xml.bak.orig
$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml.bak
ファイルを編集し、opmn.xml.bak
の<ias-component>
要素ごとに、属性 status="disabled"
を追加します。コンポーネントdcm-daemon
に対してのみ、status
=
"enabled"
と設定します。
たとえば、次のように入力します。
<ias-component id="OC4J" status="disabled"> <ias-component id="dcm-daemon" status="enabled" id-matching="true">
opmn.xml
ファイルを、更新されたバージョンのopmn.xml.bak
で置き換えます。たとえば、次のように入力します。
% cd $ORACLE_HOME/opmn/conf % cp opmn.xml.bak opmn.xml
resyncinstance
コマンドを実行します。
% cd $ORACLE_HOME/dcm/bin % dcmctl shell dcmctl> resyncinstance -force All OC4J components are stopped during a resyncinstance -force. They will need to be restarted after the command completes. Current State for Instance:10gM21.tvanraal-sun.us.oracle.com
opmnctl
を使用して、すべてのコンポーネントのステータスをチェックし、本来実行されているはずのコンポーネントが実行されていない場合は、それらを起動します。
% cd $ORACLE_HOME/opmn/bin % opmnctl status
解決策1と解決策2でこの問題が解決しない場合は、opmn.xml
とopmn.xml.bak
の両方のファイルが破損しています。この場合は、opmn.xml
ファイルを手動で作成してdcm-daemon
を起動できるようにし、dcmctl
resyncinstance
コマンドを実行して、リポジトリに最後に保存されたバージョンで構成ファイルを更新する必要があります。
dcm-daemon
の起動に十分なバージョンのopmn.xml
を作成するには、次の手順を実行します。
$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml
に貼り付けます。
local
、remote
およびrequest
の各属性が、環境に適した値を持つようにします。その値は、例B-1ではXXXX
、YYYY
およびZZZZ
です。
dcmctl
resyncInstance
コマンドを使用して、DCMリポジトリからopmn.xml
ファイルをリストアできます。<opmn xmlns="http://www.oracle.com/ias-instance">
<notification-server>
<port local="XXXX" remote="YYYY" request="ZZZZ"/>
<log-file path="$ORACLE_HOME/opmn/logs/ons.log" level="4"
rotation-size="1500000"/>
<ssl enabled="true" wallet-file="$ORACLE_HOME/opmn/conf/ssl.wlt/default"/>
</notification-server>
<process-manager>
<log-file path="$ORACLE_HOME/opmn/logs/ipm.log" level="4"
rotation-size="1500000"/>
<process-modules>
<module path="$ORACLE_HOME/opmn/lib/libopmndcmdaemon">
<module-id id="DCMDaemon"/>
</module>
</process-modules>
<ias-instance id="foo">
<environment>
<variable id="TMP" value="/tmp"/>
</environment>
<ias-component id="dcm-daemon" status="enabled" id-matching="true">
<process-type id="dcm-daemon" module-id="DCMDaemon">
<process-set id="dcm" numprocs="1">
<module-data>
<category id="start-parameters">
<data id="java-parameters"
value="-Xmx256m -Doracle.ias.sysmgmt.logging.loglevel=ERROR -Djava.net.preferIPv4Stack=true -Djava.io.tmpdir=$TMP" />
<data id="jar-file" value="$ORACLE_HOME/dcm/lib/dcm.jar"/>
<data id="application-parameters" value="daemon -logdir $ORACLE_HOME/dcm/logs/daemon_logs
-o $ORACLE_HOME" />
</category>
</module-data>
</process-set>
</process-type>
</ias-component>
</ias-instance>
</process-manager>
</opmn>
DCMデーモンが起動しません。
メモリー不足またはOPMNの障害によって発生した可能性があります。この障害は、次の手順で調べることができます。
ORACLE_HOME
/opmn/logs/dcm-daemon~dcm-daemon~dcm~1
に含まれるエラー・メッセージを確認します。
ORACLE_HOME
/opmn/logs/*
のログ・ファイルに含まれるエラー・メッセージを確認します。
ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml
の<notification-server>
要素にあります。
opmnctl startall
コマンドが正常に終了した後、opmnctlステータスに、dcm-daemon
が停止していることが表示されます。
必要に応じて次のコマンドを発行し、dcm-daemon
コンポーネントを明示的に起動します。
opmnctl startproc ias-component=dcm-daemon
デフォルトでは、dcm-daemon
コンポーネントは、opmnctl startall
コマンドでは起動しません。かわりに、dcm-daemon
コンポーネントは、dcmctl
またはOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールの初期化時に起動されます。
dcm-daemon
の明示的な起動が必要な場合があります。たとえば、クラスタにアプリケーションをデプロイするなど、クラスタ全体にDCM操作を実行する場合は、クラスタ内のすべてのOracle Application Serverインスタンスでdcm-daemon
が動作している必要があります。ローカルOracle Application Serverインスタンスでdcmctl
コマンドを実行すると、dcm-daemon
は、ローカルOracle Application Serverインスタンスでは起動しますが、クラスタのリモートOracle Application Serverインスタンスでは起動しません。
dcmctl
コマンドをファイルベース・リポジトリで使用しているときに、予期しないメッセージが表示されたり障害が発生することがあります。
fileCleanUpコマンドを使用してリポジトリ・データ表から古くなったレコードを消去します。
ファーム内のすべてのOracle Application Serverインスタンス上で、dcmctl
プロセス、dcm
デーモンおよびApplication Server Controlコンソールを再起動します。これらのプロセスを再起動すると障害が解決する場合があります。これらのプロセスの再起動によって、構成情報が失われることはありません。
dcmctl
から「invalid username/password; logon denied」というメッセージが返されます。
これはDCMで、Oracle Internet Directoryまたはメタデータ・リポジトリ内のDCMスキーマにアクセスする際に障害が生じた可能性があることを示しています。この障害のトラブルシューティングの手順については、「Oracle Internet Directoryのトラブルシューティング」を参照してください。
DCMのログ・ファイルにBOM Not Updatedというエントリが含まれています。通常、このエラーは次のような詳細メッセージとともに出力されます。
プラグイン<プラグイン名>のファイル<ファイル・パス>の書込み中にエラーが発生しました。
このメッセージは、Oracle Application Serverインスタンスの構成ファイルが、DCMリポジトリに格納されている構成情報と同期が取れていない場合にログに記録されます。ファイル・システムの容量が一杯であるか、ファイル権限またはオペレーティング・システムの問題が発生したため、DCMで構成ファイルを更新できませんでした。次のログ・ファイルを調べて、DCMがファイル・システムへの書込みに失敗した原因を見つけてください。
ORACLE_HOME
/dcm/logs/dcmctl_logs/log.xml
ORACLE_HOME
/dcm/logs/emd_logs/log.xml
ORACLE_HOME
/j2ee/home/log/log.xml
ファイル・システムへの書込みに関する障害を特定するもう1つの方法は、Oracle Application Serverをインストールしたユーザーとしてオペレーティング・システムにログインし、構成ファイルへの書込みを試してみることです。障害の詳細を説明するエラー・メッセージが、オペレーティング・システムから返されます。
ファイル・システムの障害が解決したら、次のコマンドを使用してOracle Application Serverインスタンスを再同期化します。
ORACLE_HOME
/dcm/bin/dcmctl resyncinstance
dcmctl getState
コマンドを実行すると、1つ以上のコンポーネントについて、「False: Configuration」というIn Sync Statusが返されます。
これは、Oracle Application Serverインスタンスの構成ファイルが、DCMリポジトリに格納されている構成情報と同期が取れていないことを示します。この障害は、直前に実行した操作が正常に終了しなかった際に発生することがあります。この障害を解決するには、次の手順に従って、DCMリポジトリの構成情報をOracle Application Serverインスタンスにリストアする必要があります。
ORACLE_HOME
/dcm/bin/dcmctl resyncinstance
通常はこれで障害が解決されます。解決しなかった場合は、resyncinstance
を実行して、問題点と対処法の特定に役立つエラー情報を取得してください。
dcmctl updateconfig
コマンドを実行すると、「このOracle Application Serverインスタンスの構成ファイルは、リポジトリに格納された構成と一貫性がありません。」というメッセージが返されます。
これは、Oracle Application Serverインスタンスの構成ファイルが、DCMリポジトリに格納されている構成情報と同期が取れていないことを示します。Oracle Application Serverインスタンスを停止して再同期化します。Oracle Application Serverインスタンスの構成ファイルに同期が取られたら、元の変更ができます。変更したら、dcmctl
updateconfig
を必ず再実行してください。
操作の後、DCM構成ファイルが0(ゼロ)バイトになりました。
DCMの操作時に構成ファイルへの書込みに問題が生じると、ファイルのサイズがゼロ・バイトになります。障害を解決する手順は次のとおりです。
dcmctl
からADMN-100999が返され、ベースの例外は「Unable to connect to Directory」です。
このエラーは、DCMがOracle Internet Directoryにアクセスできない場合に発生します。DCMはこのディレクトリに接続して、データベースベースのリポジトリへの接続に使用するパスワードを取得する必要があります。
Oracle Internet Directoryを再起動して、障害が解決するかどうかを確認します。解決しない場合は、「Oracle Internet Directoryのトラブルシューティング」を参照してください。
dcmctl
からADMN-202026が返され、ベースの例外は「Unable to connect to Directory」です。
このエラーは、DCMがOracle Internet Directoryにアクセスできない場合に発生します。DCMはこのディレクトリに接続して、データベースベースのリポジトリへの接続に使用するパスワードを取得する必要があります。
Oracle Internet Directoryを再起動して、障害が解決するかどうかを確認します。解決しない場合は、「Oracle Internet Directoryのトラブルシューティング」を参照してください。
Application Server Controlコンソールにログインしようとした場合、またはdcmctl
コマンドを実行する場合にエラーが発生します。つまり、dcm.conf
ファイルを読み込もうとする際に、アクセス権が拒否されます。このエラーは、Oracle Application Serverインスタンスをインストールしたユーザーとは別のユーザーがdcmctl
コマンドを実行する場合、またはdcm.conf
ファイルに対するファイル・アクセス権がインストーラによるデフォルトの設定から変更された場合に発生します。
ORACLE_HOME
/dcm/config/dcm.conf
ファイルの所有権およびアクセス権を、Oracle Application Serverインスタンスのインストール時にインストーラによって設定された権限に変更します。また、ORACLE_HOME
/opmn/conf/ons.conf
と、ORACLE_HOME
/dcm/logs/dcmctl_logs
の下のすべてのファイルで、権限が正しく設定されていることを確認します。
構成管理操作を行うと、構成ファイルがゼロ長のファイルとして書き込まれることがあります。これは通常、ディスクの容量不足など、ディスクの書込みの問題によって発生します。
対応する.bak
ファイル(dcm.conf.bak
またはdcmCache.xml.bak
)をdcm.conf
またはdcmCache.xml
にそれぞれコピーして、Oracle Application Serverインスタンスを起動します。
dcmctl getState -d
コマンドを実行すると、次のメッセージが返され、処理が停止します。
Current state for Instance:myinstance.example.com
Component Type Up Status In Sync Status
=============================
実際に停止したプロセスを特定します。関連コンポーネント(OHS、OPMN、OC4J)のいずれかに関連付けられたプロセスが停止した可能性があります。
dcm-daemon
プロセスのPIDを特定します。 ORACLE_HOME
/opmn/bin/opmnctl status
dcm-daemon
プロセスにkill -3信号を送ります。kill -3
PID
これにより、JVMは実行スタック・トレースをダンプします。
/opmn/logs/dcm-daemon~dcm-daemon~dcm~1
ファイルを開き、実行スタック・トレースを調べて、DCMを停止させたプロセスを特定します。
Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)Oracle ホームから、コマンドdcmctl
getstate
-i instance name
を起動すると、ADMN-604104例外が発生します。この障害は、instance name
が9.0.2または9.0.3のOracle Application Serverインスタンスの場合に発生します。
9.0.2または9.0.3のOracle Application Serverインスタンスの状態を取得する場合は、Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)のOracle ホームではなく、9.0.2または9.0.3のOracleホームから、dcmctl
ユーティリティを起動します。
dcmctl joinfarm
コマンドを実行すると、次のメッセージが返されます。
ADMN-202026 A problem has occurred accessing the OracleAS 10g infrastructure database. Base Exception: oracle.ias.repository.schema.SchemaException:DCM Repository is not Configured Please refer to the base exception for resolution or call Oracle support. oracle.ias.repository.schema.SchemaException: DCM Repository is not Configured . . .
ファイルベース・リポジトリを結合しようとしている場合は、-r
オプションでそのファイルベース・リポジトリのIDを指定して、再度コマンドを発行します。
ファイルベース・リポジトリのIDを指定するには、-r
オプションが必要です。誤って-r
オプションを省略すると、dcmctl
は、Infrastructureのデータベース・ファームを指定のリポジトリIDに結合しようとします。
repositoryRelocated
の実行後、リポジトリにアクセスできなくなりました。
repositoryRelocatedコマンドは、importRepositoryコマンドと組み合せて使用するようになっています。Oracle Application Server Farmには一度に1つずつしかリポジトリを関連付けることができません。したがって、リポジトリを同じOracle Application Server Farmの新しいOracle Application Serverインスタンスにインポートした場合は、repositoryRelocated
コマンドを使用して、元のOracle Application Serverインスタンスにリポジトリ・ホストではなくなったことを通知する必要があります。リポジトリが新しいOracle Application Serverインスタンスにインポートされなかった場合は、現在そのリポジトリを管理しているOracle Application Serverインスタンスが存在しないことになります。
解決策は、コマンドが発行されたときの状況によって異なります。
このコマンドを発行した目的が、エクスポートしたリポジトリ・イメージを新しいOracle Application Serverインスタンスにインポートすることである場合は、importRepositoryコマンドを発行するだけで済みます。リポジトリが新しいOracle Application Serverインスタンスにインポートされると、すべてのOracle Application Serverインスタンスで新しいリポジトリ・ホストにアクセスできるようになります。
コマンドでエラーが発生しても現在のリポジトリを引き続き使用する場合は、次の手順を実行します。
ORACLE_HOME
/dcm/config
ディレクトリに移動します。
diff dcm.conf dcm.conf.bak
結果は次のようになります。
< repository_type=cache
> repository_type=cache rep
dcm.conf
ファイルを元のバージョンにリストアします。cp dcm.conf.bak dcm.conf
これで、リポジトリをファームで使用できるようになります。
アクセスできないIPアドレスのip
属性を指定する<coordinator>
サブ要素を持つ<communication>
要素が、構成ファイルORACLE_HOME/dcm/config/dcmCache.xml
に含まれる場合、Application Server Controlコンソールまたはdcmctl
に、次のエラーが発生する可能性があります。
The exception 202504, has occurred in the cache layer of the persistence manager. "Network port is in use.". Resolution: Please, refer to the base exception for the details.
次のdcmctl
エラーも、この障害に関連付けられています。
Local Stack: oracle.ias.cache.group.GroupException: Network port is in use at oracle.ias.cache.group.Transport.ssinit(Unknown Source) at oracle.ias.cache.group.Transport.init(Unknown Source)
DHCP環境などでマシンのIPアドレスを変更した場合、そのIPアドレスにアクセスできなくなる可能性があります。
この障害を回避するには、次の手順を実行します。
ORACLE_HOME/dcm/config/dcmCache.xml
の<coordinator>
要素に指定されたip
属性を変更します。このファイルでは、ip
属性と<coordinator>
要素がいくつか指定されています。属性が"original=true"
の<coordinator>
要素を変更します。この要素で、ip
属性を、そのマシンに適した値に変更します。hostname
やnlslookup
などのコマンドを使用して、正しいIPアドレスを特定します。
ORACLE_HOME/config/ias.properties
のVirtualHostName
の値を、対応する正しいホスト名に変更します。
dcmctl
resetHostInformation
コマンドを実行します。
これで障害が解決されます。
次の手順を実行しても、構成変更が正常に元に戻りません。
手順3の後にupdateConfigコマンドを実行して、手順3で構成変更を削除したことをDCMに通知します。次のように-force
オプションを使用すると、Oracle Application Serverインスタンスの再同期化をDCMで強制的に実行できます。
ORACLE_HOME
/dcm/bin/dcmctl resyncinstance -force
DCMで報告される障害には、関連コンポーネントまたは関連システム(OPMN、OHS、OC4J、Oracle Internet Directory、メタデータ・リポジトリ、ファイル・システムなど)に起因するものがあります。この項では、このタイプの障害を見極め、検証および修正するためのヒントを示します。ここで扱う項目は次のとおりです。
Oracle Process Manager and Notification Serverのトラブルシューティング
Oracle Internet Directoryのトラブルシューティング
起動時および停止時の障害は、OPMNによるものか、それが起動または停止しようとしているいずれかのコンポーネントが原因であると考えられます。障害の原因を特定するには、最初にOPMNのログを調べます。OPMNのログは、ORACLE_HOME
/opmn/logs/
にあります。また、メイン・ログ、opmn.log、ipm.log、ons.logのほかにも、OPMNの管理対象である各コンポーネントにもログ・ファイルが存在します。
DCMからディレクトリに関するエラーやパスワードの問題が報告された場合は、Oracle Internet Directoryの障害が原因であると考えられます。この項では、このタイプの問題を解決する方法について説明します。
DCMは、Oracle Application ServerインスタンスがIdentity Managementとメタデータ・リポジトリを使用するように構成されている場合のみ、Oracle Internet Directoryを使用します。この場合、次の手順が実行されます。
ORACLE_HOME
/config/ias.properties
ファイルを調べます。このファイルでは、Oracle Internet DirectoryのホストがOIDhost
になっています。Oracle Internet DirectoryのポートはOIDport
です。
ORACLE_HOME
/bin/ldapbind -p oid_port -h oid_host
OIDコンポーネントを含むOracle Application Serverインスタンス上で、次のコマンドのいずれかを使用して、Oracle Internet Directoryを起動または再起動します。
ORACLE_HOME
/config/iasschema.xml
ファイルのComponentNameDCM
に対応するDBConnect
フィールドです。
ORACLE_HOME
/config/ias.properties
ファイルのInfrastructureDBCommonName
フィールドです。
DCM
スキーマのパスワードが、メタデータ・リポジトリのDCM
スキーマのパスワードと一致することを確認します。
次の手順で、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソール(Application Server Controlコンソール)を使用して、Oracle Internet Directoryとメタデータ・リポジトリのパスワードを設定しなおします。
DCM
スキーマを選択します。
メタデータ・リポジトリのDCMパスワードを、Oracle Internet Directoryに格納されているパスワードと一致するように設定しなおします。これには、SYS
ユーザーとしてメタデータ・リポジトリにログインし、次のコマンドを発行します。
sql> ALTER DCM IDENTIFIED BY
password in oid
password in oidは、Oracle Internet Directoryから取得したDCMスキーマのパスワードです。
DCMでリポジトリに関する障害が報告されたときに、ファイルベース・リポジトリではなくメタデータ・リポジトリを使用していた場合は、この項の説明に従って、リポジトリのトラブルシューティングを行います。
DCMは、メタデータ・リポジトリのDCMスキーマに構成情報を格納します。
ORACLE_HOME
/config/iasschema.xml
ファイルのDBConnect
フィールドにあります。
ORACLE_HOME
/dcm/bin/dcmctl resyncinstance
asdb
ディレクトリはデフォルトSID用の名前です)。METADATA_REPOSITORY_ORACLE_HOME
/admin/asdb/bdump
METADATA_REPOSITORY_ORACLE_HOME
/admin/asdb/udump
データベースの障害または破損の形跡が見られる場合は、データベースのドキュメントを参照して、データベースのリストアおよびリカバリを行います。
DCMでファイルベース・リポジトリに関する障害が報告された場合は、この項の説明に従って、リポジトリのトラブルシューティングを行います。
DCMは、ORACLE_HOME
/dcm/repository
に構成情報を格納します。
ファイルベース・リポジトリの障害のほとんどは、ファイル・システムの障害に起因します。
ORACLE_HOME
/dcm/bin/dcmctl resyncinstance
Oracle Application Serverインスタンスがクラスタリングされている場合:
ORACLE_HOME
/dcm/bin/dcmctl resyncinstance
Oracleホームのバックアップがある場合:
この項では、DCMの障害を診断する方法について、順を追って説明します。
エラーが発生すると、通常、dcmctl
ユーティリティから、詳細なエラー・メッセージ、考えられる原因および解決策に関するコンテキスト情報が出力されます。例外が発生した場合は、-d
オプションを指定すると、スタック・トレースを出力できます。この情報によって、問題を解決できることもあります。オラクル社カスタマ・サポート・センターに連絡する場合は、このスタック・トレースの内容をお知らせください。dcmctl
ユーティリティでは、デフォルトで、-v
(冗長)オプションおよび-d
(デバッグ)オプションがオン
に設定されています。これらのデフォルトをsetコマンドで変更します。
最後に発生したエラーのメッセージとスタック・トレースを表示するには、次のコマンドを使用します。
ORACLE_HOME
/dcm/bin/dcmctl getError
dcmctlの冗長出力およびデバッグ出力のみでは情報が不十分な場合、ログ・ファイルを調べます。一般に、ログ・ファイルには、障害を特定するのに役立つエラー・メッセージが出力されます。表B-1は、DCM関連のログ・ファイルの一覧です。
エラーは特定したものの、対処法がわからない場合は、「障害と解決策」で該当または類似する障害を探します。
DCMで報告される障害の多くは、OPMN、Oracle HTTP Server、Oracle Application Server Containers for J2EE、Oracle Internet Directory、メタデータ・リポジトリなどの関連コンポーネントの稼動状態に起因します。表B-2は、このタイプの障害を見極めるためのヒントと、詳細情報の参照先を示しています。
障害のタイプ | 考えられる原因 |
---|---|
起動および停止 |
Oracle Process Manager and Notification Server、Oracle HTTP ServerまたはOracle Application Server Containers for J2EEの障害 関連項目: 『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』 関連項目: 『Oracle Application Server Containers for J2EEユーザーズ・ガイド』 |
アプリケーションのデプロイメントまたはクラスタリング |
Oracle Application Server Containers for J2EEの障害 関連項目: 『Oracle Application Server Containers for J2EEユーザーズ・ガイド』 |
ディレクトリまたはパスワードの障害 |
関連項目: 「Oracle Internet Directoryのトラブルシューティング」 関連項目: 『Oracle Internet Directory管理者ガイド』の付録J「Oracle Internet Directoryに関するトラブルシューティング」 |
リポジトリの障害(メタデータ・リポジトリ) |
関連項目: 「メタデータ・リポジトリのトラブルシューティング」 |
リポジトリの障害(ファイルベース・リポジトリ) |
関連項目: 「ファイルベース・リポジトリのトラブルシューティング」 |
前述の手順を実行しても解決できない場合は、オラクル社カスタマ・サポート・センターに障害を報告してください。その際には、お手元に次の情報をご用意ください。
Oracle MetaLinkに関する障害の解決策は、http://metalink.oracle.comにあります。障害に対する解決策が見つからない場合は、サービス・リクエストを記録します。
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