Oracle Application Server ライセンス情報 10gリリース2(10.1.2) B15818-07 |
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この章では、Oracle Application Serverの4つのエディションとそれらのエディションで利用できる機能について説明します。この章では、次の内容について説明します。
Oracle Application Serverは、それぞれが異なる種類のアプリケーションや開発シナリオおよび配置シナリオに適した各種の機能を持つ4つのエディションで利用できます。また、いくつかのオプション、パックおよび特定の用途のOracle Application Server機能を拡張するその他の製品も提供されています。この項では、Oracle Application Serverの各エディションのライセンスについて説明します。アプリケーション・サーバーのオプション、パックおよびその他の拡張製品については、第2章「オプション、個別ライセンス製品およびパック」を参照してください。
表1-1に、Oracle Application Serverのライセンス・オプションを示します。
エディションのライセンス | 機能概要 | 機能詳細 |
---|---|---|
Java Edition |
Oracle Application Server Java Editionには、Oracle HTTP Server、Oracle Application Server Containers for J2EE(J2EEコンテナおよびWebサービス)、Oracle Application Server TopLink、Oracle Sensor Edge ServerおよびOracle Application Server MapViewerが含まれています。 |
mod_oc4j、mod_ossl、mod_oradav、mod_fastcgi、mod_rewrite、Proxy Plug-In、XML Developer Kit、Oracle Application Development Framework(ADF)、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control、Java Authentication and Authorization Service(JAAS)Provider、Oracle JDBCドライバおよびOracle以外のデータベース用のData Direct JDBCドライバ |
Standard Edition |
Oracle Application Server Standard Editionには、Java Editionのすべての機能に加えて、Oracle Application Server PortalとOracle Application Server Web Cacheが含まれています。 |
Java Editionのすべての機能、mod_plsql、mod_php、mod_osso、mod_perl、Perl Interpreter、DBI/DBDデータ・アクセス・ライブラリ、PL/SQL Server Pages、Oracle Content Management SDK、UDDI Repository、Oracle Application Server Repository Creation Assistant |
Standard Edition One |
Oracle Application Server Standard Edition Oneには、Standard Editionの機能がすべて含まれていますが、「Oracle Application Server Standard Edition Oneの配置制限」に記述されている配置制限があります。 |
Standard Editionに含まれているすべての機能 |
Enterprise Edition |
Oracle Application Server Enterprise Editionには、Standard Editionのすべての機能に加えて、Oracle Internet Directory、Oracle Application Server Single Sign-On、Oracle Application Server Certificate Authority、Oracle Business Intelligence Discoverer、Oracle Application Server Reports Services、Oracle Application Server Personalization、Oracle Application Server Forms Services、Oracle Application Server Integration InterConnect、Oracle Application Server Integration B2BおよびOracle Application Server Wirelessが含まれています。 |
Standard Editionのすべての機能に加えて、Oracle Identity Management、Business Intelligence、IntegrationおよびWirelessの機能 参照: Identity Managementの機能の詳細は、この章の「Oracle Identity Management」を参照してください。 |
Oracle Application Serverをインストールする際、いずれかのエディションとインストール・タイプを選択するように求められます。それぞれのインストール・タイプによって、特定のコンポーネントと機能のセットが用意されています。たとえば、Oracle Application Server Infrastructureは、集中型の製品メタデータ・サービスとセキュリティ・サービス、構成情報および中間層のインストールのためのデータ・リポジトリを提供するインストール・タイプです。
Oracle Application Serverのエディションは、これらの製品のインストール・タイプに直接マッピングしていません。これらの2つの概念が、どのように相互に関連しているかを理解することが重要です。表1-2に、各インストール・タイプに対して必須のエディション要件を示します。
必須のエディションによっては、そのインストール・タイプに含まれるすべての製品が使用できるわけではありません。Oracle Application Server Standard EditionでOracle Application Server Portalを使用する場合、Portal and Wirelessのインストール・タイプを選択してインストールすることができますが、同時にインストールされるOracle Application Server WirelessはStandard Editionのライセンスに含まれませんので使用することはできません。表1-3に、このような制限を示します。
表1-3に、Oracle Application Serverの4つのエディションで使用可能なインストール・タイプ、および各エディションとインストールの組合せにおける例外と制限を示します。
エディション | インストール・タイプ | 例外 |
---|---|---|
Java Edition |
TopLink |
次の機能を使用する場合Standard Editionが必要: |
Standard EditionまたはStandard Edition One |
Infrastructure |
次の機能を使用する場合Enterprise Editionが必要: 次の機能を使用する場合Enterprise Editionが必要:
参照: 「使用制限付きライセンス」 |
Enterprise Edition |
Business Intelligence and Forms Infrastructure |
Discoverer PlusまたはDiscoverer Viewer(あるいはその両方)を使用するには、Oracle Developer Suiteに含まれているDiscoverer Administratorのライセンスが1つ以上必要です。 Integrationインストールの場合、すべてのパッケージ・アプリケーション、レガシー・システムおよびB2Bのアダプタは、単独でライセンスされます。 参照: 「使用制限付きライセンス」 |
Oracle Application Server Standard Edition Oneには、Oracle Application Server Standard Editionと同じ機能が含まれていますが、次の配置制限があります。
ただし、当該製品がインストールされるハードウェアがx86互換プロセッサを搭載し、かつオペレーティング・システムがWindows、LinuxまたはSolarisの場合、もしくはApple Mac OSの場合には、
Oracle Application Serverの一部の機能には、その他のライセンス上の考慮事項があります。この項では、管理機能、セキュリティ機能、高可用性機能および統合アダプタに関するその他のライセンス情報について説明します。
Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlのすべての機能は、Oracle Application Serverの各エディションに含まれています。また、Oracle Application Serverのすべてのエディションには、Oracle Enterprise Manager 10g Grid Controlが含まれています。これはOracle Gridおよびグリッド上で実行されるコンポーネントを管理する統合ツールです。これにより、Oracleデータ・センターを管理するための自動構成管理、プロビジョニングおよび管理ソリューションが提供されます。
Grid Controlには、Grid Controlのデプロイに必要なOracle DatabaseおよびOracle Application Serverのコンポーネントの使用制限付きライセンスが含まれています。使用制限付きライセンスの詳細は、この章の「使用制限付きライセンス」の項を参照してください。
第2章で説明されている「Oracle Application Server用のOracle Management Pack」を使用して、Grid Controlの基本機能を拡張することもできます。
Oracle Application Serverには、クライアントとアプリケーション・サーバー間、およびアプリケーション・サーバーとデータベース間のセキュリティを保証する、多数の機能があります。
Oracle Advanced Securityによって、Net8プロトコル上の通信が暗号化されセキュアになります。また、アプリケーション・サーバーとデータベース間における双方向の厳密認証が提供されます。Oracle Advanced Securityは、Oracle Application Serverとともにデフォルトでインストールされます。これにより、Security By Defaultの設計の一部として、アプリケーション・サーバーとOracleデータベース間のセキュアな通信と厳密認証を可能にするために必要なクライアント・コンポーネントが、デフォルトで提供されます。ただし、Oracle Advanced Securityを使用するには、アプリケーション・サーバーと通信するOracleデータベースとは別に、Oracle Advanced Securityのライセンスが必要となります。
Oracle Identity Managementは、Oracle製品に分散型のセキュリティ・サービスを提供する統合インフラストラクチャです。Oracle Identity Managementインフラストラクチャには、次のコンポーネントが含まれています。
Oracle Identity Managementは、Oracle製品のエンタープライズ・インフラストラクチャを提供するために設計されていますが、ユーザーが記述したアプリケーションやサード・パーティのアプリケーションに対する汎用のID管理ソリューションとしても機能します。Oracle Identity Managementによって、サード・パーティのアプリケーション、ハードウェアおよびネットワーク・オペレーティング・システムに対する、エンタープライズ全体のID管理プラットフォームが提供されます。
Oracle Identity Managementは、Oracle Application Server Enterprise Editionに含まれています。
一部のOracle Identity Management機能の使用制限付きライセンスが、特定の用途のアプリケーション・サーバーに含まれています。詳細は、この章の「使用制限付きライセンス」を参照してください。
Oracle Application Serverには、いくつかの高可用性機能があり、これには、別途ライセンス上の考慮事項があります。これらの考慮事項は、Oracle Databaseの高可用性機能に関するライセンス上の考慮事項と同様です。このような考慮事項には、2つのカテゴリがあります。1つはOracle Application Server中間層インスタンスの高可用性、もう1つはOracle Application Server Infrastructureの高可用性です。
Oracle Application Server中間層インスタンスの可用性を高める複数の方法があります。これらの高可用性モデルには、それぞれ固有のライセンス要件があります。
1次ノードは、指定した時間に、アクティブに1つ以上のアプリケーション・サーバー・サービスを実行しているプロセッサです。1次ノードに障害が発生すると、ハードウェア・クラスタによって自動的にそのアプリケーション・サーバー・サービスがスタンバイ・ノードにフェイル・オーバーされます。
Manually-Managed Oracle Application Server Clusterは、Oracle Application Server Java Edition、Standard EditionおよびEnterprise Editionに含まれています。
DCM-Managed Oracle Application Server Clusterは、Oracle Application Server Standard EditionおよびEnterprise Editionに含まれています。
Oracle Application Server Infrastructureは、集中型の製品メタデータ・サービスとセキュリティ・サービス、構成情報、および中間層インストールのためのデータ・リポジトリを提供するインストール・タイプです。中間層インスタンスは、通常、次の3つの主な機能のためにInfrastructureを使用します。
Oracle Application Server Infrastructureとともに使用できる2つの高可用性モデルがあります。Oracle Application Server Cold Failover ClusterとOracle Application Server Disaster Recoveryです。これらの高可用性モデルには、それぞれ固有のライセンス要件があります。
1次ノードは、指定した時間に、アクティブに1つ以上のアプリケーション・サーバー・サービスを実行しているプロセッサです。1次ノードに障害が発生すると、ハードウェア・クラスタによって自動的にそのアプリケーション・サーバー・サービスがスタンバイ・ノードにフェイル・オーバーされます。
統合アダプタには、アプリケーション、レガシー、テクノロジおよびB2Bの4種類があります。
Oracle BPEL Process ManagerやOracle Application Server Integration B2Bなど、Oracle Application Serverのコンポーネントを使用するには、アプリケーション、レガシーおよびB2Bアダプタを別途購入する必要があります。アプリケーション、レガシーおよびB2Bアダプタには、Processorライセンスが必要です。これらのアダプタでは、Named User Plusライセンスが適用されません。
テクノロジ・アダプタは、すべてのOracle Application Serverのエディション、およびOracle Integrationの個別ライセンスに含まれています。テクノロジ・アダプタには、個別のライセンスは不要です。
表1-4に、使用可能なアダプタをアダプタ・タイプ別に示します。
アプリケーション・アダプタ |
メインフレーム・ アダプタおよび TPモニター・アダプタ |
B2Bアダプタ | テクノロジ・アダプタ |
---|---|---|---|
J.D. Edwards |
Tuxedo |
Healthcare |
Advanced Queueing |
次に示すエディションおよび製品のOracle Application Serverに、次のような使用制限付きライセンスが含まれています。
Oracle Application Server Infrastructureデータベースに製品メタデータ以外のデータを格納するには、そのOracle Database(Standard Edition、Standard Edition OneまたはEnterprise Edition)のフルユース・ライセンスが必要です。
次のデータには、Oracle DatabaseのStandard EditionまたはStandard Edition Oneのフルユース・ライセンスの購入が必要です。
次のデータには、Oracle Database Enterprise Editionのフルユース・ライセンスの購入が必要です。
次の場合、Oracle Application Serverの購入時に、Oracle Databaseのフルユース・ライセンスの購入は不要です。
Oracle Application Server Java Edition、Oracle Application Server Standard Edition、Oracle Application Server Standard Edition OneおよびOracle Application Server Enterprise Editionについては、Named User PlusライセンスまたはProcessorライセンスがあります。
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