Oracle Application Server インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.1.2)for Linux x86 B25088-03 |
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この付録では、Oracle Application Serverのインストール時に発生する可能性がある一般的な問題の解決策について説明します。内容は次のとおりです。
インストール中にエラーが発生した場合は、次のように対処してください。
http://www.oracle.com/technology/documentation
ORACLE_HOME/cfgtoollogs
ディレクトリにない場合は、インストーラを終了します。こうすると、インストーラによってこのディレクトリにログ・ファイルがコピーされます。
この項では、インストールに関する一般的な問題および解決策について説明します。
次の2つのセットのログ・ファイルがあります。
ORACLE_HOME/cfgtoollogs
ディレクトリ内のログ・ファイルは、Configuration Assistantによって書き込まれます。Configuration Assistantによって作成されたログ・ファイルにアクセスする場合は、インストーラを終了しておく必要があることに注意してください。インストーラを使用している場合、このログ・ファイルにはアクセスできません。
インストーラによって、空でないディレクトリにインストールしていることを示すメッセージが表示されます。
インストールを開始して「ファイルの場所の指定」画面を過ぎた後は、インストールが完了していない場合でも、指定したOracleホーム・ディレクトリはすでにインストーラによって作成されています。後で、インストーラによって作成されたファイルを含む同じディレクトリに再度インストールしようとすると、ディレクトリが空でないことを示す警告がインストーラによって表示されます。
次の手順を実行します。
「インベントリ」画面にOracleホームが表示されている場合は、そのOracleホームを削除する必要があります。詳細は、付録E「削除および再インストール」を参照してください。
「インベントリ」画面にOracleホームが表示されていない場合は、Oracleホームからファイルを削除するのみで、インストールを続行できます。
インストール前の確認を実行した後に、インストーラが表示されません。
CD-ROMまたはDVDのマウント・ポイントであるディレクトリが不適切な権限でマウントされたため、pwd
コマンドが正常に動作しませんでした。pwd
を実行すると、「現行のディレクトリを判別できません」というメッセージが戻されます。
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
これで、インストーラは正しく実行されます。
インストールに成功しなかった場合は、Oracle Application Serverを再度インストールする前に、失敗したインストールを削除する必要があります。詳細は、付録E「削除および再インストール」を参照してください。
cn=orcladminアカウントのパスワードを忘れました。
データベースでパスワードを再設定できます。DSEのルート属性名はorclsupassword
です。
接続の試行を特定の回数失敗すると、cn=orcladminアカウントはロックされます。この場合、アカウントをロック解除する必要があります。アカウントをロック解除する方法については、第G.2.6項「cn=orcladminアカウントのロック」を参照してください。
接続の試行に10回失敗するとcn=orcladminアカウントがロックされます。これは、パスワード・ポリシーで制御されます。試行失敗回数のデフォルト値は10回です。
cn=orcladminのパスワードがわかっている場合は、次のコマンドを実行してアカウントをロック解除できます。
prompt> ORACLE_HOME/bin/oidpasswd connect=dbsid unlock_su_acct=true
dbsidはデータベースのSIDです。たとえば、次のようになります。
prompt> ORACLE_HOME/bin/oidpasswd connect=orcl unlock_su_acct=true OID DB user password: enter_ODS_password OID superuser account unlocked successfully.
このコマンドによって、ODSスキーマのパスワードの入力を要求されます。デフォルトでは、ODSパスワードは、インストール時に入力したcn=orcladminおよびias_adminアカウントのパスワードと同じです。
パスワード・ポリシーを変更する場合は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。
メッセージが希望の言語で表示されない、または正しく表示されません。
現在、Oracle Application Serverでは、インストール後の言語の追加または削除はサポートされていません。
英語以外の内容を表示する場合は、インストール時に、すべての必要な言語を追加してください。インストール時に言語を追加するには、「インストールする製品の選択」画面の「製品の言語」ボタンをクリックします。デフォルトでインストールされている言語を確認する場合は、第5.7項「追加の言語のインストール」を参照してください。
英語以外の内容を表示する場合、インストール時に「製品の言語」をクリックし忘れると、必要なフォントがインストールされないため、ユーザー・インタフェースが正しく表示されないことがあります。この問題を解決するには、OracleAS Metadata Repository Upgrade Assistant and UtilitiesのCD-ROMまたはOracle Application ServerのDVDから、必要なフォントをインストールします。
utilities/fonts
ディレクトリの内容をORACLE_HOME/jdk/jre/lib/fonts
ディレクトリにコピーします。DVDの場合: DVDのrepca_utilities/utilities/fonts
ディレクトリの内容をORACLE_HOME/jdk/jre/lib/fonts
ディレクトリにコピーします。
中間層のインストール時に、インストーラの「OracleAS Metadata Repositoryの選択」画面(中間層で使用するOracleAS Metadata Repositoryを選択する画面)に選択可能なOracleAS Metadata Repositoryデータベースの名前が正しく表示されません。
oraInventory
/logs/installActions
timestamp
.log
ログ・ファイルを確認します。次の行がある場合は注意してください。
*** Select OracleAS Metadata Repository Page*** Error:*** Alert: Error validating repository on multiple hosts and ports. A database hostname or port is missing.
これは、OracleAS Metadata Repositoryデータベース名に大文字のPORT
またはHOST
が含まれていることを意味します。この問題を修正するには、大文字のPORT
またはHOST
が含まれないようにデータベース名を変更します。
この項では、Configuration Assistantの失敗に対するトラブルシューティングでの一般的なヒントを示します。特定のConfiguration Assistantの失敗については、次の項を参照してください。
Configuration Assistantが失敗しました。
Configuration Assistantの失敗には、様々な原因があります。次に、確認可能な事項を示します。
ORACLE_HOME/cfgtoollogs
ディレクトリにあります。ログ・ファイルに示された問題を修正し、「再試行」をクリックして、失敗したConfiguration Assistantを再実行します。
OracleAS Randomize Password Configuration Assistantを再実行する前に、次の手順を実行する必要があります。
orclreferencename
エントリがあります。orclreferencename
エントリに対して、次の手順を実行します。
orclpassword
属性の値をスキーマ名に変更します。たとえば、スキーマ名がwireless
の場合は、orclpassword
属性の値をwireless
に変更します。
orclflexattribute1
をfalseに変更します。
「適用」をクリックします。
ODS
およびOEM_REPOSITORY
を除くすべてのスキーマに対して、これらの手順を実行します。
prompt> sqlplus "sys/password as sysdba" SQL> @ORACLE_HOME/assistants/dbca/admin/unlock.sql
passwordは、SYSユーザーのパスワードです。
DBCAが失敗し、次のエラーが戻されます。
Open wallet failedoracle.net.config.ServiceAliasException at oracle.net.config.ServiceAlias.<init>(Compiled Code) at oracle.net.config.Service.<init>(Compiled Code) at oracle.net.config.DatabaseService.<init>(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.util.NetworkUtils.registerDBWithDirSrvc(NetworkUtils.j ava:1137) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.DirServiceStep.executePreReqImpl(Compiled
Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.PrerequisiteStep.executeImpl(Prerequisite
Step.java:149) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Step.execute(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.PostDBCreationStep.executeImpl(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Step.execute(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Host$ModeRunner.run(Compiled Code) at java.lang.Thread.run(Thread.java:466) ERROR :oracle.sysman.assistants.util.NetAPIException
このエラーは、環境変数TNS_ADMIN
が設定されている場合に発生します。環境変数TNS_ADMIN
は設定しないでください(第4.9.6項「TNS_ADMIN」を参照)。設定されている場合は、設定を解除し、「Configuration Assistant」画面で「再試行」ボタンをクリックしてDBCAを再実行します。
ログ・ファイルに含まれている場合がある「OC4J構成ファイルをコピー中にエラーが発生しました」というメッセージは、害がなく、無視できます。
Nov 25, 2004 9:07:30 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateReposVars INFO: Updating file /ASInstalls/ASInfra/sysman/emdrep/config/repository.variables ... Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig addPortEntries INFO: Updating file /ASInstalls/ASInfra/install/portlist.ini ... Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateEmdProps INFO: Updating file /ASInstalls/ASInfra/sysman/config/emd.properties ... Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateConfigFiles INFO: targets.xml file is updated successfully Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateEmomsProps INFO: Updating file /ASInstalls/ASInfra/sysman/config/emoms.properties ... Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateConfigFiles INFO: emoms.properties file is updated successfully Nov 25, 2004 9:07:40 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig copyOC4JDir WARNING: Error copying OC4J config files from /ASInstalls/ASInfra/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole to /ASInstalls/ASInfra/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_hostname.domain_portaldb Nov 25, 2004 9:07:40 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig startOMS INFO: Starting the DBConsole ... Nov 25, 2004 9:08:26 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig perform INFO: DBConsole is started successfully
「OPMN Configuration Assistant - Oracle HTTP Serverの起動」の再実行に失敗しました。
Oracle HTTP Serverがすでに実行されていることが問題となっています。Configuration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを実行してOracle HTTP Serverを停止します。
prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
その後、「OPMN Configuration Assistant - Oracle HTTP Serverの起動」を再実行します。
「OPMN Configuration Assistant - DASインスタンスの起動」の再実行に失敗しました。
Oracle Delegated Administration Servicesインスタンスがすでに実行されていることが問題となっています。Configuration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを実行してOracle Delegated Administration Servicesインスタンスを停止します。
prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=OC4J_Security
その後、「OPMN Configuration Assistant - DASインスタンスの起動」を再実行します。
「OPMN Configuration Assistant - OCAインスタンスの起動」の再実行に失敗しました。
OCAインスタンスがすでに実行されていることが問題となっています。Configuration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを実行してOCAインスタンスを停止します。
prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=OC4J instancename=oca
その後、「OPMN Configuration Assistant - OCAインスタンスの起動」を再実行します。
元の構成に戻すためにchgtocfmt
スクリプトを再実行しましたが、失敗します。ホスト名が元の物理ホスト名に変換されないのにエラーが表示されません。
chgtocfmt
スクリプトを再実行して元の構成に戻すことができるのは、1つのOracleホーム(すなわち共有ディスク)に中間層をインストールした場合のみです。個別のOracleホームにインストールした場合は、スクリプトを再実行しても機能しません。個別のOracleホームにインストールした場合にコマンドを成功させるには、次の手順を実行します。
ORACLE_HOME
/config/ias.properties
ファイルで、VirtualHostName
パラメータを、最初のchgtocfmt
スクリプトの実行に使用した仮想ホスト名に設定します。
chgtocfmt
スクリプトを再実行します。
ORACLE_HOME
/config/ias.properties
ファイルで、VirtualHostName
パラメータを物理ホスト名に設定します。
OracleAS Cluster(Identity Management)の最初のノードのインストール時に、Java Security Configuration Assistantから次のメッセージが返される場合があります。
WARNING: DCM service may not be available at this time to synchronize $ORACLE_ HOME/j2ee/home/config/jazn-data.xml file.
このメッセージは、DCMリポジトリの更新に失敗したため表示されます。送信先のバックエンド・サービスが使用不可能なときに、コール側クライアントに即座に応答するようロード・バランサの仮想サーバーが構成されていない場合、これが発生する可能性があります。
問題を修正するには、次の手順を実行します。
prompt> $ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateConfig -ct jazn
dcmctl updateConfig
コマンドによってエラーが返されないことを確認します。
prompt> $ORACLE_HOME/jdk/bin/java -Doracle.security.jazn.config=./jazn/install/jazn.xml -jar jazn.jar -checkpasswd jazn.com admin -pw admin_password
この項では、削除に関連する一般的な問題について説明します。
削除後、削除したパートナ・アプリケーション・エントリの一部が、OracleAS Single Sign-Onの管理画面に残る場合があります。
削除したパートナ・アプリケーションのエントリを登録解除するコマンドを実行します。このコマンドは、-update_mode
パラメータをDELETE
に設定する点を除いては、登録のコマンドと同様です。
環境変数LD_LIBRARY_PATHに$ORACLE_HOME/lib32
、環境変数LD_LIBRARY_PATH_64に$ORACLE_HOME/lib
が含まれていることを確認します。その後、次のコマンド(すべてを1行で)を実行します。
prompt> $ORACLE_HOME/jdk/bin/java -jar $ORACLE_HOME/sso/lib/ossoreg.jar -oracle_home_path $ORACLE_HOME -site_name hostname.domain -config_mod_osso TRUE -mod_osso_url http://hostname.domain:port -u userid -update_mode DELETE
-site_name
hostname.domainには、中間層がインストールされているコンピュータを指定します。ドメイン名も指定します。
-mod_osso_url http://
hostname.domain:portには、中間層がインストールされているコンピュータと、Oracle HTTP Serverがリスニングしているポート番号を指定します。
-u
useridには、中間層のプロセスを起動できるオペレーティング・システム・ユーザーを指定します。
パラメータの詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』の第4章を参照してください。
削除したインスタンスの名前を新しいOracle Application Serverインスタンスに付けようとすると、エラーが発生します。
削除したインスタンスの名前は、再利用する前に、Oracle Internet Directoryから削除する必要があります。削除済インスタンスのエントリをOracle Internet Directoryから削除するには、次の手順を実行します。
prompt> $ORACLE_HOME/bin/oidadmin
cn=orcladmin
)としてログインします。
uniquemember
」フィールドを編集して、そのフィールドからインスタンスを削除します。メニューから「編集」→「削除」を選択しないでください。
削除したものと同じグローバル・データベース名またはSIDを使用しようとすると、エラーが発生します。
OracleAS Metadata Repositoryを削除してOracle Internet Directoryを削除しなかった場合、別のOracleAS Metadata Repositoryのインストール時にOracle Internet Directoryおよび同じデータベース名またはSIDを再利用すると、この問題が発生します。Oracle Internet Directoryに、削除したOracleAS Metadata Repositoryの名前が含まれています。この名前は、再利用する前に削除する必要があります。
prompt> $ORACLE_HOME/bin/oidadmin
cn=orcladmin
)としてログインします。
デフォルト・サブスクライバのエントリを展開します。各文字列を別々に展開する必要があります。たとえば、次のようになります。デフォルト・サブスクライバが"dc=us,dc=oracle,dc=com"である場合は、まず「dc=com」を展開し、次に「dc=oracle」を展開し、その次に「dc=us」を展開する必要があります。
その後、「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=Portal」→「cn=UltraSearch」→「cn=Database Instances」→「cn=infrastructure_database_name」の順に展開します。
第12.4.2項「ケース2: クライアント ---[HTTPS]---> ロード・バランサ ---[HTTPS]---> Oracle HTTP Server」に示すように構成されている分散OracleAS Cluster(Identity Management)で、最初のOracleAS Single Sign-Onノードの構成解除を実行すると、Deconfigツールが失敗します。$ORACLE_HOME/sso/log/ssoreg.log
にあるログ・ファイルには、次のエラーが記録されます。
Unable to open file $ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso.conf. Please check the file path. SSO registration tool failed. Please check the error in this log file, correct the problem and re-run the tool.
Deconfigツールが失敗したのは、$ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso-https.conf
ファイルを検索できなかったためです。この問題を修正するには、次の手順を実行します。
osso-https.conf
からosso.conf
にリンクを作成します。
cd $ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso ln osso-https.conf osso.conf
この付録で、発生した問題を解決できない場合は、次に示すドキュメントも参照してください。
http://www.oracle.com/technology/documentation
http://metalink.oracle.com
発生した問題の解決策が見つからない場合は、サービス・リクエストを行ってください。
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