Oracle Application Server Forms and Reports Servicesインストレーション・ガイド 10gリリース2(10.1.2)for Linux on POWER E05282-01 |
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この章では、Oracle Application Server 10g Forms and Reports Servicesの新しい機能について説明します。この章は、主に、以前のバージョンのForms and Reports Servicesをインストールしたユーザーにとって役に立つ内容となっています。
製品自体の新機能の詳細は、Oracle Technology NetworkのWebサイト(http://www.oracle.com/technology
)を参照してください。Forms and Reports Servicesのインストールに関するよくある質問(FAQ)は、Oracle Technology NetworkのWebサイトにあるForms and Reports ServicesインストールのFAQページ(http://www.oracle.com/technology/products/reports/htdocs/faq/faq_fr_services.htm
)を参照してください。
この章の項目は次のとおりです。
以前のリリースでは、コンポーネントにカスタム・ポートを使用する場合は、コンポーネントとポート番号を対応付けるstaticports.ini
ファイルを作成していました。インストーラの起動時に、コマンドライン・オプションを使用してこのファイルを指定しました。
このリリースでは、インストーラの新しい「ポート構成オプションの選択」画面で、staticports.ini
ファイルを指定します。ファイルの指定に、コマンドライン・オプションは使用しません。
このリリースでは、サーバー構成ファイルにORBPorts
要素が導入されました。これを使用して、Reports ServerおよびエンジンがCORBA経由の通信に使用するポート番号を明示的に指定できます。ポート番号は、番号の範囲またはカンマ区切りの個々のポートとして指定できます。次に例を示します。
<ORBPorts value="15000-15010"/>
(値の範囲で指定)
<ORBPorts value="15000,16000,17000,18000"/>
(カンマ区切りで値を指定)
デフォルトでは、Reports Server構成ファイルにORBPorts
要素はありません。この要素が見つからない場合、Reports ServerはCORBA通信にランダムなポートを選択します。ORBPorts
要素の詳細は、『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』の、OracleAS Reports Servicesの構成に関する章を参照してください。
注意: ORBPorts 要素は、Reports Serverが実行されているサーバーでTCPポート・フィルタ処理が有効化されている場合にのみ定義します。ポート・フィルタ処理が有効化されているときに、Reports Server用にオープン可能なポートがある場合は、サーバー構成ファイルでORBPorts を使用して、それらをReports Serverおよびエンジンの通信用ポートとして指定します。これらのポートがすべて使用できない場合、Reports Serverまたはエンジンは起動に失敗し、エラーが表示される場合があります。 |
このリリースでは、Forms and Reports Servicesを構成して、Oracle Application Server Infrastructureのサービスを使用できます。Forms and Reports Servicesでは、Business Intelligence and Formsコンポーネントによる使用と同様に、OracleAS Infrastructureのサービスを使用できます。構成の詳細は、第6章「Oracle Application Server Infrastructureを使用するためのForms and Reports Servicesの構成」を参照してください。
クローニングとは、その構成を保持しながら、既存のインストールを異なる場所にコピーすることです。このリリースでは、Forms and Reports Servicesインスタンスのインストールのクローニングができます。クローニングの詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
このリリースでは、Oracle Internet DirectoryおよびOracle Application Server Metadata Repositoryからエントリを削除する、Deconfigという名前の新しいツールが導入されました。インストーラを使用してOracle Application Serverインスタンスを削除する前に、このツールを実行します。Deconfigツールの詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。
インストーラには記録モードがあります。このモードでは、ユーザーの入力値がレスポンス・ファイルに保存されます。生成されたレスポンス・ファイルを使用すると、異なるコンピュータに同じ値を使用してForms and Reports Servicesをインストールできます。
詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。
インストーラには、インストールに使用されたリソースを監視するためのコマンドライン・オプションが用意されています。
表1-1に、サポートされるオプションを示します。
表1-1 システム要件
項目 | 要件 |
---|---|
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このオプションは、インストール所要時間に関する情報を取得するために使用します。インストーラは情報を次のファイルに書き込みます。
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このオプションは、インストールに使用されたメモリーに関する情報を取得するために使用します。インストーラは情報を次のファイルに書き込みます。
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このオプションは、インストールに使用されたディスク領域に関する情報を取得するために使用します。インストーラは情報を次のファイルに書き込みます。
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たとえば、次のコマンドは、インストールの所要時間、インストールに使用したメモリーおよびディスク容量に関する情報を取得します。
runInstaller
-printtime -printmemory -printdiskusage
次のコンポーネントのデフォルト・ポート範囲が変更されました。
Oracle Application Server Reports Services
Oracle Internet Directory
Oracle Application Server Certificate Authority
Oracle Application Server Containers for J2EE
Oracle Enterprise Manager 10g
Oracle Application Server Web Cache
詳細は、付録C「デフォルトのポート番号」を参照してください。
Oracle 6i FormsのWebサーバーによって処理された機能の大半は、Oracle Application Serverに付属するコンポーネントによって継承されています。たとえば、ロード・バランシング、セキュリティ、スケーラビリティ、HTTP/S通信の処理およびJavaサーブレットのデプロイはすべて、Oracle HTTP ServerやOracle Application Server Containers for J2EE(OC4J)などのOracle Application Serverに付属する各種コンポーネントによって実行されます。
Oracle Application ServerのForms Servicesコンポーネントは、Forms Developerアプリケーションに定義されたビジネス・ロジックの実行やOracle Databaseへの接続など、Forms Developerアプリケーションに固有のすべての処理を実行します。Javaアプレットは、クライアントのユーザー・インタフェースを提供します。
OracleAS Forms Servicesの新機能には、次が含まれます。
Enterprise Managerとの統合の強化。エンド・ユーザーの監視などの管理が容易になり、管理性が向上しました。
Java Virtual Machine(JVM)のプーリング。
これらの機能の詳細は、『Oracle Application Server Forms Services利用ガイド』を参照してください。
OracleAS Reports Servicesの新機能には、次が含まれます。
新しい出力形式のSPREADSHEET。ペーパー・レイアウトの色、フォント、条件付き書式などの情報を出力に保持しながら、既存のペーパー・レイアウト・レポートからスプレッドシート出力を直接生成できます。
フォーマット処理の強化。定義済のインラインHTMLフォーマット・タグ・セットを使用して、テキスト・スタイル属性をフォーマットし、フォーマット済のテキスト・オブジェクトをあらゆるビットマップ出力形式に生成できます。
HTML出力を生成するペーパーベース・レポートでの、表属性の指定のサポート。
PDF出力でのテキストの右揃えの改善。この機能は、右から左に記述する言語で必要です。
HTML/HTMLCSS出力およびXML出力に対する標準準拠。
HTMLCSS出力の作成時に、外部のスタイル・シートおよびユーザー定義スタイルを各自のレポートまたはレポート・オブジェクトに適用する機能。
フォントのサブセット化の実装改善とフォント・サポートの強化。これにより、PDF出力が、よりクリアで円滑になり、検索性とアクセス性がさらに向上します。
グラフの強化。破線および点線の折れ線グラフなどがサポートされました。
WebDAVの送信先の強化。レポート出力を特定の仮想プライベートPortal(VPP)に送信できるようになりました。
Borland社のVisiBrokerから、Sun社の業界標準のJava Developer's Kitオブジェクト・リクエスト・ブローカ(JDK ORB)への移行。
Oracle Application Server Controlとの統合の強化。
クロス・プラットフォームなレポート配布の詳細と手順を説明するドキュメントの追加。『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』を参照してください。
これらの機能の詳細は、Oracle Reportsのオンライン・ヘルプを参照してください。