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Oracle Application Server Forms and Reports Servicesインストレーション・ガイド
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC)
B25095-02
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2 Forms/Reports Servicesの概要

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesを使用することで、Oracle Application Server全体をインストールして構成しなくても、Forms/Reports Servicesのみをインストールして構成できるようになります。これは、Forms/Reports Servicesのスタンドアロン・インストールと呼ばれます。また、Oracle Application Server InfrastructureのOracle Identity ManagementおよびOracle Application Server Metadata Repositoryサービスを、スタンドアロンのForms/Reports Servicesインスタンスで使用するように構成できます。

Forms/Reports Servicesのスタンドアロン・インストールは、FormsおよびReportsアプリケーションをGrid環境へ2段階に分けてアップグレードする場合に最適です。第1段階では、クライアント・ベースまたはサーバー・ベースのFormsおよびReportsアプリケーションをWebベースのアプリケーションにアップグレードすることで、Grid環境に移行します。第2段階では、既存のOracleAS Infrastructureインストールが提供するサービスを使用するかどうかを選択します。

この章の項目は次のとおりです。

2.1 このインストール・タイプの制限事項

OracleAS Infrastructureのサービスを使用するようにForms/Reports Servicesを構成した後に、それを使用しないように再構成することはできません。

2.2 このインストール・タイプで使用可能な機能

Forms/Reports Servicesをインストールすると、次の機能にアクセスできるようになります。

2.2.1 Oracle Application Server Forms Services

Oracle Application Server Forms Servicesでは、データベース・アクセス機能を備えたOracle FormsをWeb環境内のJavaクライアントに配布します。また、クラス・ダウンロード、ネットワーク通信量およびOracleデータベースとの対話を自動的に最適化します。Formsアプリケーションは、複数のサーバー間で自動的に負荷分散されるため、要求の数に応じて簡単にサービスを拡張できます。

2.2.2 Oracle Application Server Reports Services

Oracle Application Server Reports Servicesには、高品質なエンタープライズ・レポートおよびパブリッシング向けの、使いやすく、スケーラブルで、管理が容易なソリューションが用意されています。Oracle Reportsを使用することで、複数のソースから生成されたデータを様々な形式(ペーパー・レイアウト、Web、データ交換形式など)でパブリッシュできます。これによって、データ表現に柔軟性がもたらされます。OracleAS Reports Servicesは、Oracle Application Serverの一部です。

2.2.3 Oracle HTTP Server

Oracle HTTP Serverは、Apache Web Serverテクノロジに基づいて構築された、Oracle Application Serverが使用するWebサーバーです。Oracle HTTP Serverにより、スケーラビリティ、安定性、スピード、および拡張性が実現されます。また、Javaサーブレット、JavaServer Pages(JSP)、Perl、PL/SQLおよびCGIアプリケーションをサポートしています。

2.2.4 Oracle Application Server Web Cache

Oracle Application Server Web Cacheは、Oracleプラットフォームで稼動する、頻繁に使用されるOracle E-Business Webサイトのパフォーマンス、スケーラビリティおよび可用性を向上させるサーバー・アクセラレータ・キャッシング・サービスです。Oracle Application Server Web Cacheでは、頻繁にアクセスするURLが仮想メモリーに格納されるため、そのようなURLに対するリクエストをWebサーバー上で繰り返し処理する必要がなくなります。また、1つ以上のアプリケーションのWebサーバーから静的および動的に生成されたHTTPコンテンツをキャッシュします。

2.2.5 Oracle Application Server Containers for J2EE

Oracle Application Server Containers for J2EEは、標準のJava Development Kit(JDK)のJava Virtual Machine(JVM)上で実行される、Javaですべて記述された完全なJ2EEコンテナ・セットです。

2.2.6 Oracle Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Application Server Control(以降、Application Server Control)には、複数のOracle Application Serverインスタンスとそのコンポーネントの監視、管理および構成に必要なWebベース管理ツールが用意されています。デフォルトでは、Application Server ControlはOracle Application Serverの各インスタンスとともにインストールされます。また、アプリケーションのデプロイ、セキュリティの管理、およびOracle Application Serverクラスタの作成と管理を実行できます。

Application Server Controlは、次のもので構成されています。

  • Oracle Application Serverおよびそのコンポーネントの管理に使用するEnterprise Managerホーム・ページ。これらのWebページでは、Oracle Application Server環境の上位レベルのビューが提供されます。これらのページから、管理、構成、およびパフォーマンス監視に関する様々な詳細情報を掘り下げることができます。また、これらのページを使用して、Oracle Application Serverとそのコンポーネント、およびデプロイされたアプリケーションを管理できます。

  • Oracle Application Serverインスタンスおよびコンポーネントを追跡する基本的なソフトウェア・テクノロジ。これらのテクノロジは、必要な管理タスクを自動的に実行します。たとえば、各Oracle Application Serverインスタンスのコンポーネントの検出、パフォーマンス・データの収集および加工、アプリケーション構成情報へのアクセスを可能にします。

2.2.7 Oracle Process Manager and Notification Server

Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)では、Oracle Application Serverインスタンスと、Forms/Reports Servicesなどのそのコンポーネントに対するプロセス制御および監視を実行できます。コンポーネントのステータス情報を収集し、関連コンポーネントにその情報を配布します。Application Server Controlでは、Oracle Application Serverインスタンスの起動や停止などのタスクにOPMNが使用されます。

2.2.8 Distributed Configuration Management

Distributed Configuration Management(DCM)では、共通のOracle Application Server Metadata Repositoryに関連付けられているOracle Application Serverインスタンス間の構成を管理します。これにより、Oracle Application Serverのクラスタ規模での配置が可能になるため、アプリケーションをあるインスタンスにデプロイし、それをクラスタ全体に自動的に伝播させることができます。また、あるインスタンスで単一のホストまたはインスタンスの構成変更を行い、それをクラスタ内のすべてのインスタンスに伝播させることもできます。Application Server Controlでは、DCMを使用して構成を変更し、構成変更およびデプロイされたアプリケーションをクラスタ全体に伝播します。