ドメイン アップグレード ガイド

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Weblogic Platform ドメインをアップグレードする手順

この節では、ドメイン アップグレード ウィザードを使用して WebLogic Platform ドメインをアップグレードする方法を説明します。

  1. Weblogic Platform ドメインのアップグレードの前提条件にリストされた前提条件がすべて満たされていることを確認します。
  2. ドメイン アップグレード ウィザードを起動します。
    • Windows システムでは、
      • JDBC ドライバ クラスを指定するために環境をカスタマイズする必要がない場合、Windows の [スタート] メニューから [スタートプログラムBEA ProductsToolsDomain Upgrade Wizard] を選択します。
      • JDBC ドライバ クラスを指定するために環境をカスタマイズする必要がある場合、アプリケーション環境のアップグレードのロードマップの説明に従って、環境を設定します。コマンド プロンプトで WL_HOME\common\bin\upgrade.cmd を実行します。
    • UNIX システムでは、次のコマンドを実行します。WL_HOME/common/bin/upgrade.sh
    • ウィザードは BEA_HOME/user_projects/upgrade_logs ディレクトリにログ ファイルを作成します。

      以下の図に示すようにドメイン アップグレード ウィザードが起動されます。

      図 1-1 WebLogic アップグレード ウィザード


      WebLogic アップグレード ウィザード

  3. [次へ] をクリックして続行します。
  4. 以下の表では、ドメイン アップグレード ウィザードの各ウィンドウで実行するアクションを説明します。

    表 1-1 Weblogic ドメインをアップグレードする手順
    ウィンドウ
    アクション
    WebLogic バージョンの選択
    アップグレードするドメインのバージョンを選択する。
    [次へ] をクリックして続行する。
    アップグレードするドメインの選択
    アップグレードする WebLogic ドメインが格納されているディレクトリを選択する。
    [次へ] をクリックして続行する。
    ドメインの調査
    ウィザードによるドメインの調査の進行状況を確認する。
    カスタム セキュリティ プロバイダが使用されているドメインをアップグレードする場合、最初にカスタム セキュリティ プロバイダをアップグレードすることなくドメインをアップグレードしようとすると、エラー メッセージが表示され、ウィザードが終了する。このエラー メッセージが表示された場合、「セキュリティ プロバイダのアップグレード」の説明に従って、カスタム セキュリティ プロバイダをアップグレードしてから、ドメイン アップグレード ウィザードを再起動する。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    管理サーバの選択
    このウィンドウは、ドメインに複数のサーバが含まれている場合のみ表示される。
    新しいドメインで管理サーバとして使用するサーバを選択する。
    [次へ] をクリックして続行する。
    ノード マネージャ資格の入力
    ノード マネージャの認可に使用するユーザ名とパスワードを入力し、パスワードを確認する。
    Weblogic Server 10.0 の場合、ドメインごとにノード マネージャのユーザ名とパスワードを指定する必要がある。デフォルトでは、ユーザ名とパスワードは weblogic に設定されている。ノード マネージャを使用しない場合は、デフォルト値を変更せずにそのままにしておく。
    [次へ] をクリックして続行する。
    アップグレード オプションの選択
    現在のドメインのバックアップ (推奨) : このオプションを選択すると、元のドメイン ディレクトリのバックアップが zip ファイルに保存される。デフォルトでは、このオプションが選択されている。

    注意 : ウィザードはドメイン ディレクトリのみをアーカイブするため、ファイル パーミッションは維持されない。『アプリケーション環境のアップグレードのロードマップ』の「手順 3 : アプリケーション環境のバックアップの作成」で説明にされているように、ドメイン、外部アプリケーション、およびアプリケーション データベース リソースをそれぞれ独立したプロセスでバックアップすることを推奨。

    ログ ファイルをバックアップ用の zip に追加 : このオプションを選択すると、バックアップ用の zip ファイルにログ ファイルが含められる。デフォルトでは、ログ ファイルはバックアップ ファイルに含められる。

    注意 : ログ ファイル数とサイズは大きくなる場合があるので、このオプションを慎重に使用する。

    下位互換性フラグを設定しない : WebLogic Server 9.0 から、以前サポートされていた動作の一部が、J2EE 1.4. に準拠するよう変更されている。デフォルトでは、以前サポートされていた動作が新しいドメインで有効になるようフラグが設定される。このオプションを選択すると、この下位互換性フラグは設定されない。下位互換性フラグの詳細については、『WebLogic Server 10.0 の旧リリースとの互換性』の「下位互換性フラグ」を参照。
    ディレクトリ選択の解析と任意のタスク
    ウィザードによるドメイン情報とオプション設定の処理の進行状況を確認する。進行状況を通知するメッセージがウィンドウに表示される。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    ドメインのバックアップ
    ウィザードによるドメインのバックアップの準備状況を確認する。進行状況を通知するメッセージがウィンドウに表示される。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    ドメインのバックアップ ディレクトリの選択
    このウィンドウは、[アップグレード オプションの選択] ウィンドウで [現在のドメインのバックアップ] オプションを選択した場合のみ表示される。このオプションを選択しなかった場合は、「ドメイン ディレクトリのリストラクチャ」に進む。
    • バックアップ ディレクトリ : バックアップ用の zip ファイルを格納するディレクトリを選択。デフォルトでは、元のドメイン ディレクトリが使用される。
    • バックアップ ファイル名 : バックアップ ファイルの名前を入力する。デフォルトのファイル名は weblogic-domain-backup-domain.zip (domain はドメインの名前) である。
    [次へ] をクリックして続行する。
    ドメインのバックアップ
    ウィザードによるドメインのバックアップの進行状況を確認する。バックアップ プロセスの進行状況をパーセント単位で表すバーと進行状況を通知するメッセージがウィンドウに表示される。

    注意 : ウィザードにより作成されるバックアップ ファイルには、機密情報が含まれる可能性があるので、保護する必要がある。

    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    ドメイン ディレクトリのリストラクチャ
    ウィザードによるドメイン ディレクトリのリストラクチャの進行状況を確認する。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    コンフィグレーション設定のアップグレード
    ウィザードによるコンフィグレーション設定のアップグレードの進行状況を確認する。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    保存されているメッセージおよびトランザクション ログ フォーマットのアップグレード
    ウィザードによるドメイン内の永続メッセージ (JMS ファイルと JDBC ストア) とトランザクション (JTA) ログのアップグレードの進行状況を確認する。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    RDBMS Authenticator セキュリティ プロバイダのアップグレード
    このウィンドウは、アップグレードするドメインに RDBMS Authenticator セキュリティ プロバイダがある場合にのみ表示される。
    非推奨の RDBMSAuthenticator を SQLAuthenticator に置き換えるかどうかを指定する。

    [次へ] をクリックして続行する。

    P13n コンポーネント ドメインのアップグレードの実行
    このウィンドウは、ドメインに WLI または WLP リソースがある場合にのみ表示される。
    ウィザードによるパーソナライゼーション コンポーネントの更新の進行状況を確認する。
    [次へ] をクリックして続行する。
    パーソナライゼーション データベースのアップグレードの実行
    このウィンドウは、ドメインに WLI または WLP リソースがある場合にのみ表示される。
    ウィザードによる、パーソナライゼーションが使用するデータベース スキーマ オブジェクトのアップグレードの準備状況を確認する。データベースを後の手順でアップグレードすることも可能。
    [次へ] をクリックして続行する。
    WLP ドメインのアップグレード プラグインの実行
    このウィンドウは、ドメインに WLP リソースがある場合にのみ表示される。
    ウィザードはドメイン内の WLP 固有のリソースをアップグレードする。
    [次へ] をクリックして続行する。
    WLI ドメイン アップグレード プラグインの準備
    このウィンドウは、ドメインに WLI リソースがある場合にのみ表示される。
    ウィザードはドメイン内の WLI 固有のリソースをアップグレードする。
    [次へ] をクリックして続行する。
    WLI ドメインのアップグレード プラグインの実行
    このウィンドウは、ドメインに WLI リソースがある場合にのみ表示される。
    ウィザードはドメイン内の WLI リソースをアップグレードする。
    [次へ] をクリックして続行する。
    ドメイン アップグレードの最終処理
    ウィザードの進行状況 (アップグレードされたコンフィグレーションの保存やアップグレード プロセス中に作成された一時ファイルの削除) を確認する。進行状況を通知するメッセージがウィンドウに表示される。

    注意 : リモートの管理対象サーバをアップグレードする場合、コンフィグレーション情報は保持されない。

    [次へ] をクリックして続行する。
    データベースのアップグレードの選択
    このウィンドウは、ドメインに WLP または WLI リソースがある場合にのみ表示される。
    ドメインのデータベースをアップグレードするかどうかを指定する。ドメインのデータベースをアップグレードする場合は、ドメイン アップグレード ウィザードを使用することを推奨。

    注意 : ウィザードはドメインのデータベースのバックアップを作成しない。ドメインのアップグレードを開始する前に、ドメインのデータベースをバックアップしておく。

    [次へ] をクリックして続行します。
    カテゴリ/データソース テーブルの初期化
    このウィンドウは、ドメインに WLI または WLP リソースが含まれ、かつドメイン データベースのアップグレードを選択した場合のみ表示される。
    ウィザードによるドメイン データベース スキーマ オブジェクトのアップグレードの準備状況を確認する。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    DB カテゴリのデータソースへの関連付け
    このウィンドウは、ドメインに WLI または WLP リソースが含まれ、かつドメイン データベースのアップグレードを選択した場合のみ表示される。
    表には、データベースのカテゴリおよび関連するデータ ソースが表示される。これらのカテゴリおよび関連のデータソースは、ドメイン データベースを初期化するために使用される。データベース カテゴリのデータソースが定義されていない場合、カテゴリを適当なデータソースで更新できる。データソースが未定義のままの場合は、そのデータソースはスキップされ、アップグレードされない。ほとんどの場合、デフォルトの関連付けは正しいので、さらに変更する必要はない。

    注意 : アップグレードする各データベース カテゴリにデータソースが関連付けられていることを確認する。データソースが定義されていないデータベース カテゴリがアップグレードされない。

    データベース プラグインの実行
    このウィンドウは、ドメインに WLI または WLP リソースが含まれ、かつドメイン データベースのアップグレードを選択した場合のみ表示される。
    ウィザードによるデータベース スキーマ オブジェクトのアップグレードの準備状況を確認する。
    ウィザードは自動的に次のウィンドウに進む。
    アップグレード完了
    さらに分析を要する重要なメッセージなどについて、アップグレードの結果を確認する。
    [完了] をクリックして、ドメイン アップグレード ウィザードを閉じる。


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