コンフィグレーション ウィザードを使用した WebLogic ドメインの作成
例 : コンフィグレーション ウィザードの使用
この節では、コンフィグレーション ウィザードを使用した一般的なドメイン コンフィグレーション タスクについて説明し、タスクの例を示します。
新しいドメインの作成
次の例では、新しい WebLogic Server ドメインを作成する方法を説明します。
コンフィグレーション ウィザードをグラフィカル モードで起動します。
Windows の場合 :
[スタート|プログラム|BEA Products|ツール|Configuration Wizard]
UNIX の場合 :
製品インストール ディレクトリの /common/bin
サブディレクトリに移動する。例 : cd $BEAHOME/weblogic90/common/bin
「sh config.sh
」と入力する。
[ようこそ] ウィンドウで [新しい WebLogic ドメインの作成] を選択し、[次へ] をクリックします。
[ドメイン ソースの選択] ウィンドウで次の操作を行います。
[以下の BEA Products をサポートするために、自動的にコンフィグレーションされたドメインを生成する] を選択します。
[WebLogic Server] チェック ボックスがデフォルトでチェックされていることに注意してください。この設定はすべての WebLogic ドメインの前提条件です。
[管理ユーザ名とパスワードのコンフィグレーション] ウィンドウで、有効なユーザ名とパスワードを入力し、[次へ] をクリックします。このユーザ名は管理サーバの起動および管理サーバとの接続に使用されます。
[サーバの起動モードおよび JDK のコンフィグレーション] ウィンドウでは、サーバを開発モードで起動するか、プロダクション モードで起動するかを指定し、使用する JDK を選択します。詳細については、「サーバの起動モードおよび JDK の指定」を参照してください。[次へ] をクリックします。
[環境とサービスの設定のカスタマイズ] ウィンドウで、複数のサーバ、クラスタ、およびマシンに分散するドメインの設定を変更するかどうか、また、既存の JDBC および JMS ファイル ストア サービスを変更するかどうかを指定します。管理対象サーバとクラスタをドメインに追加するか、JDBC と JMS の設定を変更するには、[はい] を選択して [次へ] をクリックします。コンフィグレーション ウィザードに表示される手順に従って操作します。デフォルト設定を使用するには、[いいえ] のままにして [次へ] をクリックします。
この例では、ドメインのカスタマイズは行いません。[いいえ] のままにして [次へ] をクリックします。
[WebLogic ドメインの作成] ウィンドウでは、ドメインの名前を入力し、ドメイン ディレクトリの場所を指定します。
この後に Default WebLogic Server 拡張テンプレートを使用してこのドメインを拡張するので、たとえば、my_default_domain
というドメイン名にします。
デフォルトでは、ドメインは BEA_HOME
\user_projects\domains\
domain
に作成されます。BEA_HOME
は、製品のインストール ディレクトリです。domain
には、ドメイン名を指定します (この例では my_default_domain
)。[作成] をクリックします。
[ドメインを作成しています] ウィンドウでは、ドメインが作成されたら以下のいずれかを実行します。
Windows システム上にドメインを作成する場合、サーバをただちに起動するには、[管理サーバの起動] チェック ボックスをチェックして [完了] をクリックします。
[完了] をクリックします。
既存のドメインの拡張
以下の例では、「新しいドメインの作成」で作成した WebLogic Server ドメインを、Default WebLogic Server 拡張テンプレートを使用して拡張する方法を説明します。
注意 : ドメインでサーバが実行中でないことを確認してください。アクティブなドメインは更新できません。
コンフィグレーション ウィザードをグラフィカル モードで起動します。
Windows の場合 :
[スタート|プログラム|BEA Products|ツール|Configuration Wizard]
UNIX の場合 :
製品インストール ディレクトリの /common/bin
サブディレクトリに移動する。例 : cd $BEAHOME/weblogic90/common/bin
「sh config.sh
」と入力する。
[ようこそ] ウィンドウで [既存の WebLogic ドメインの拡張] を選択し、[次へ] をクリックします。
[WebLogic ドメイン ディレクトリの選択] ウィンドウで、拡張するドメイン ディレクトリに移動します。有効なドメイン ディレクトリを選択する必要があります。これは
アイコンで示されています。拡張するドメインを選択し、[次へ] をクリックします。
この例では、BEA_HOME
\user_projects\domains
に移動し、my_default_domain
ドメインを選択します。BEA_HOME
は、製品のインストール ディレクトリです。
[拡張ソースの選択] ウィンドウでは、製品コンポーネントまたは拡張テンプレートを選択して、ドメインの拡張を選択します。
Default WebLogic Server 拡張テンプレートを使用してドメインを拡張するには
[既存の拡張テンプレートを使用してドメインを拡張する] を選択し、[参照] をクリックします。
[テンプレートを選択] ウィンドウで、wls_default.jar
を選択し、[OK] をクリックします。
[拡張ソースの選択] ウィンドウで [次へ] をクリックします。
[JDBC および JMS ファイル ストアの設定のカスタマイズ] ウィンドウでは、必要に応じて JDBC および JMS ファイル ストアの設定をカスタマイズできます。そのためには、ドメインまたはドメインの拡張に使用する拡張テンプレートに、ファイル ストアがすでに定義されている必要があります。JDBC および JMS ファイル ストアの設定をカスタマイズするには、[はい] を選択して [次へ] をクリックします。コンフィグレーション ウィザードに表示される手順に従って操作します。テンプレートのデフォルト設定を使用するには、[いいえ] のままにして [次へ] をクリックします。
この例では、[いいえ] のままにして [次へ] をクリックします。
[WebLogic ドメインの拡張] ウィンドウでは、ドメインに追加するアプリケーション ファイルを格納するアプリケーション ディレクトリを指定します。
デフォルトでは、このアプリケーション ディレクトリは BEA_HOME
\user_projects\applications\
domain
です。BEA_HOME
は、製品のインストール ディレクトリです。domain
には、ドメイン名を指定します (この例では my_default_domain
)。
[拡張] をクリックします。
[ドメインを作成しています] ウィンドウで、[完了] をクリックしてコンフィグレーション ウィザードを閉じます。
管理対象サーバおよびクラスタを含むドメインの作成
以下の例では、Basic WebLogic Server Domain ドメイン テンプレートに基づく新しい WebLogic Server ドメインを作成する方法を説明します。新しいドメインを作成する手順は、「新しいドメインの作成」と同じです。ただしこの場合には、以下に示すようにドメインをカスタマイズします。
2 つの管理対象サーバ
管理対象サーバは、ドメインの一部としてデプロイおよび管理される、アプリケーション コンポーネントおよびリソースをホストします。管理サーバに加えて 2 つの管理対象サーバを追加します。
シングル クラスタ
クラスタは、アプリケーションにスケーラビリティと高可用性を提供するために、共に動作する WebLogic Server インスタンスのグループです。クラスタではパフォーマンスが向上し、サーバ インスタンスが利用できなくなるとフェイルオーバが発生します。クラスタ内のサーバは、同一のマシンで実行することも、異なるマシンで実行することもできます。クライアントには、クラスタは 1 つの WebLogic Server インスタンスとして表示されます。この例では、コンフィグレーション ウィザードで作成されるすべてのサーバとクラスタをローカル マシンで実行します。
コンフィグレーション ウィザードをグラフィカル モードで起動します。
Windows の場合 :
[スタート|プログラム|BEA Products|ツール|Configuration Wizard]
UNIX の場合 :
製品インストール ディレクトリの /common/bin
サブディレクトリに移動する。例 : cd $BEAHOME/weblogic90/common/bin
「sh config.sh
」と入力する。
[ようこそ] ウィンドウで [新しい WebLogic ドメインの作成] を選択し、[次へ] をクリックします。
[ドメイン ソースの選択] ウィンドウで次の操作を行います。
[以下の BEA Products をサポートするために、自動的にコンフィグレーションされたドメインを生成する] を選択します。
[WebLogic Server] チェック ボックスがデフォルトでチェックされていることに注意してください。この設定はすべての WebLogic ドメインの前提条件です。
[管理ユーザ名とパスワードのコンフィグレーション] ウィンドウで、有効なユーザ名とパスワードを入力し、[次へ] をクリックします。このユーザ名は管理サーバの起動および管理サーバとの接続に使用されます。
[サーバの起動モードおよび JDK のコンフィグレーション] ウィンドウでは、サーバを開発モードで起動するか、プロダクション モードで起動するかを指定し、使用する JDK を選択します。詳細については、「サーバの起動モードおよび JDK の指定」を参照してください。[次へ] をクリックします。
[環境とサービスの設定のカスタマイズ] ウィンドウで、複数のサーバ、クラスタ、およびマシンに分散するドメインの設定を変更するかどうか、また、既存の JDBC および JMS ファイル ストア サービスを変更するかどうかを指定します。管理対象サーバとクラスタをドメインに追加するか、JDBC と JMS の設定を変更するには、[はい] を選択して [次へ] をクリックします。
[管理サーバのコンフィグレーション] ウィンドウでは、管理サーバについて次のコンフィグレーション情報を定義します。
管理サーバ名
リスン アドレス
非セキュアおよびセキュア リスン ポート(省略可能)
サーバにアクセスするには、protocol
://
listen-address
:
listen-port
という URL を使用します。
詳細については、「管理サーバのコンフィグレーション」を参照してください。
この例で管理サーバをコンフィグレーションするには、次の値を入力します。
[Name] : MyAdminServer
[Listen address] : 127.0.0.1
[Listen port] : 7001
[SSL enabled] : このチェック ボックスをチェック
[SSL listen port] : 7002
[次へ] をクリックし、[管理対象サーバのコンフィグレーション] ウィンドウに移動します。
[管理対象サーバのコンフィグレーション] ウィンドウで、1 つまたは複数の管理対象サーバについて、次のようなコンフィグレーション情報を定義します。
管理対象サーバ名
リスン アドレス
非セキュアおよびセキュア リスン ポート(省略可能)
サーバにアクセスするには、protocol
://
listen-address
:
listen-port
という URL を使用します。
たとえば、MS1
および MS2
という 2 つの管理対象サーバをドメインに追加するには、次の操作を行います。
[追加] をクリックして管理対象サーバを追加します。
1 つ目の管理対象サーバについて、太字で示した以下の値を入力します。
[Name] : MS1
[Listen address] : 127.0.0.1
[Listen port] : 8001
[SSL enabled] : このチェック ボックスをチェック
[SSL listen port] : 8011
[追加] をクリックして 2 つ目の管理対象サーバを追加し、太字で示した以下の値を入力します。
[Name] : MS2
[Listen address] : 127.0.0.1
[Listen port] : 8101
[SSL enabled] : このチェック ボックスをチェック
[SSL listen port] : 8111
[次へ] をクリックし、[クラスタのコンフィグレーション] ウィンドウに移動します。
[クラスタのコンフィグレーション] ウィンドウでは、1 つまたは複数のクラスタについて、次のようなコンフィグレーション情報を定義します。
クラスタ名
マルチキャスト アドレスおよびポート
クラスタ内で管理対象サーバを識別するクラスタ アドレス
たとえば、MY_CLUSTER
という 1 つのクラスタをドメインに追加するには、次の操作を行います。
[Name] : MY_CLUSTER
[Multicast address] : 239.192.0.0
[Multicast port] : 8050
[Cluster address] : 127.0.0.1
注意 : すべての管理対象サーバは同一の IP アドレスをリスンしているため (一意のポート番号に基づいて各サーバを識別)、管理対象サーバと同じ IP アドレスにクラスタ アドレスを設定する必要があります。
[次へ] をクリックし、[サーバのクラスタへの割り当て] ウィンドウに移動します。
[サーバのクラスタへの割り当て] ウィンドウでは、使用可能な管理対象サーバをドメイン内のクラスタに割り当てます。デフォルトでは、唯一の定義済みクラスタである MY_CLUSTER
が [クラスタ] ペインですでに選択されています。
この例では、すべての管理対象サーバをクラスタ MY_CLUSTER
に割り当てます。そのためには、次の手順に従います。
[サーバ] ペインの各管理対象サーバ名をシフトクリックし、管理対象サーバをすべて選択します。
右矢印をクリックして、管理対象サーバをクラスタ MY_CLUSTER
に割り当てます。
管理対象サーバの名前が [サーバ] ペインから削除され、[クラスタ] ペインの対象クラスタの名前の下に追加されます。
[次へ] をクリックし、[マシンのコンフィグレーション] ウィンドウに移動します。
[マシンのコンフィグレーション] ウィンドウでは、ドメインにある Windows マシンと UNIX マシンのコンフィグレーション情報を定義します。この手順は省略可能です。
注意 : この例では、ドメイン内の全サーバがローカル マシンに配置されます。そのため、マシンを追加設定してサーバの対象にする必要はありません。したがって、マシン コンフィグレーション手順はスキップできます。
[次へ] をクリックして、[WebLogic ドメインの確認] ウィンドウに進みます。
[WebLogic ドメインの確認] ウィンドウでは、コンフィグレーション ウィザードでドメインを作成する前に、ドメインの詳細なコンフィグレーション設定を確認します。
デフォルトでは、[ドメインのサマリ] ペインに [デプロイメント] ビューが表示されます。[サマリ ビュー] ドロップダウン リストから別のオプションを選択すると、ドメインのサマリとして [クラスタ] ビューなどの別のビューを表示できます。
左側の [ドメインのサマリ] ペインで項目を選択し、関連する詳細を右側の [詳細] ペインで確認します。[前へ] をクリックして前のウィンドウに戻り、限られた範囲で調整を行うことができます。
ドメインの内容を確認した後、[次へ] をクリックして [WebLogic ドメインの作成] ウィンドウに進みます。
[WebLogic ドメインの作成] ウィンドウでは、ドメインの名前を入力し、ドメイン ディレクトリの場所を指定します。
この例では、ドメイン名として myclusterdomain
を入力します。
デフォルトでは、ドメインは BEA_HOME
\user_projects\domains\
domain
に作成されます。BEA_HOME
は、製品のインストール ディレクトリです。domain
には、ドメイン名を指定します (この例では myclusterdomain
)。[作成] をクリックします。
[ドメインを作成しています] ウィンドウでは、ドメインが作成されたら以下のいずれかを実行します。
Windows システム上にドメインを作成する場合、サーバをただちに起動するには、[管理サーバの起動] チェック ボックスをチェックして [完了] をクリックします。
[完了] をクリックします。