この章では、Solaris、HP-UX PA-RISC(64-bit)およびLinux x86でのOracle Collaboration Suiteリリース2(9.0.4.1)のインストール前の要件について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
表1-1に、Oracle Collaboration Suiteの各インストールの最小ハードウェア要件を示します。
表1-1 Oracle Collaboration Suiteのハードウェア要件1
要件 | 値 |
---|---|
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)CPU2 | SPARCプロセッサ |
HP-UX PA-RISC(64-bit)CPU2 | HP-UX 11.0(64-bit)用HP 9000シリーズHP-UXプロセッサ
HP-UX 11.11(64-bit)用HP 9000シリーズHP-UXプロセッサ |
Linux x86 CPU2 | Pentium II 233MHz以上(32ビット) |
モニター | 256色表示可能 |
/var/tmp ディレクトリ領域
|
Oracle Collaboration Suite: 33MB
Oracle9iAS Infrastructure: 7MB Oracle Collaboration Suite Information Storage: 34MB |
スワップ領域 | 2GB |
メモリー
(最小要件)
|
Oracle Collaboration Suite: 512MB
Oracle9iAS Infrastructure: 512MB Oracle Collaboration Suite Information Storage: 512MB 注意: システムで使用するアプリケーションおよびユーザー数に応じてメモリーを追加してください。 HP-UX PA-RISC(64-bit)でOracle Collaboration Suite Information Storageのインストールを実行するには、追加メモリーが必要です。Hyper Messaging Protocol(HMP)を使用するクラスタにOracle Real Application Clustersをインストールする場合は、HMPを使用する各Oracleシャドウ・プロセスに0.3MBの追加メモリーが必要です。 |
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)用のディスク領域 | Oracle Collaboration Suite: 1.84GB
Oracle9iAS Infrastructure: 3.96GB Oracle Collaboration Suite Information Storage: 4.25GB 注意: Information Storageデータベースに必要なディスク領域は2.38GBであることがインストール・アクションのログ・ファイルに示されますが、これには、データベースの作成に必要な領域およびデータベースに対して配置される中間層アプリケーションに必要な領域が含まれていません。 |
HP-UX PA-RISC(64-bit)用のディスク領域 | Oracle Collaboration Suite: 4.8GB
Oracle9iAS Infrastructure: 5.9GB Oracle Collaboration Suite Information Storage: 4.3GB |
Linux x86用のディスク領域 | Oracle Collaboration Suite: 2.5GB
Oracle9iAS Infrastructure: 4.2GB Oracle Collaboration Suite Information Storage: 3.8GB |
注意: ディスク領域は、オペレーティング・システムに関係なく、単一のディスク上に確保する必要があります。Oracle Collaboration Suiteでは、複数のディスクにまたがるインストールはサポートされていません。 |
注意: HP-UX PA-RISC(64-bit)上のOracle Real Application Clusters環境でクラスタ・インターコネクトにHP社のHyper Messaging Protocol(HMP)を使用するには、HP社のHyperFabricスイッチ(製品A6384a、ファイバ・ベースのHyperFabric2スイッチ)、A6386aアダプタ・カードおよびA7525aファイバ・ケーブルが必要です。 |
注意: アップグレードを実行すると、Oracle Collaboration Suite Upgrade AssistantによってOracle Email用に4つの新しい表領域が作成されます。追加表領域の領域要件の詳細は、『Oracle Collaboration Suiteインストレーションおよび構成ガイドfor HP-UX PA-RISC(64-bit), Linux x86, and Solaris Operating System(SPRAC 32-bit)』の第3章を参照してください。 |
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)にインストールされているランダム・アクセス・メモリーの容量を確認するには、次のコマンドを実行します。
prompt> /usr/sbin/prtconf
| grep "Memory size"
HP-UX PA-RISC(64-bit)にインストールされているランダム・アクセス・メモリーの容量を確認するには、次のコマンドを実行します。
prompt> grep MemTotal /proc/meminfo
Linux x86にインストールされているランダム・アクセス・メモリーの容量を確認するには、次のコマンドを実行します。
prompt> /usr/sbin/dmesg | grep "Physical"
表1-2に、システムに現在構成されているスワップ領域のサイズを確認するためのコマンドを示します。プラットフォームに応じて、表1-2のいずれかのコマンドを実行します。
表1-2 スワップ領域の確認
プラットフォーム | コマンド |
---|---|
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit) | prompt> /usr/sbin/swap -1
|
HP-UX PA-RISC(64-bit) | prompt> /usr/sbin/swapinfo -a
|
Linux x86 | prompt> /sbin/swapon -s
|
入力したコマンドの出力に示されるBLOCKS列の値を2で割ります。
Oracle Web Conferencingでは、ハードウェアのサイジングに関するいくつかの考慮事項があります。これらの考慮事項の詳細は、『Oracle Web Conferencingサイジング・ガイド』を参照してください。この項では、会議中の音声データのストリーミングへの対応や音声データとして記録された会議の再生をOracle Web Conferencingで行う場合に使用する音声変換サーバーのハードウェア要件について説明します。
音声変換サーバーは、次の基本要件を満たす、Microsoft Windows 2000 Server SP4以上がインストールされたコンピュータにインストールする必要があります。
2.4GHz Intelプロセッサ
512MB SDRAM
20GBディスク
また、特殊なテレフォニ・ハードウェアが必要です。T1またはE1トランク、およびトランク対応のIntel/Dialogic製メディア処理ボードが必要となります。Oracle Web ConferencingでサポートされているT1/E1プロトコルは、Robbed-Bit/CAS(Channel Associated Signaling)です。次の表に、同時音声会議数、トランク回線のタイプと数および音声変換サーバー数に応じたハードウェアおよびサイジングの推奨事項を示します。
表1-3 T1を使用して音声変換を行う場合のサイジング推奨事項
同時音声会議数 | T1回線 | 音声変換サーバー | 音声変換サーバーごとに必要なDialogicハードウェア |
---|---|---|---|
12 | 1 | 1 | D/240JCT-T1 |
24 | 1 | 1 | D/480JCT-T1 |
48 | 2 | 1 | D/480JCT-T1 2枚 |
96 | 4 | 2 | D/480JCT-T1 2枚 |
192 | 8 | 4 | D/480JCT-T1 2枚 |
表1-4 E1を使用して音声変換を行う場合のサイジング推奨事項
同時音声会議数 | E1回線 | 音声変換サーバー | 音声変換サーバーごとに必要なDialogicハードウェア |
---|---|---|---|
15 | 1 | 1 | D/300JCT-E1 |
30 | 1 | 1 | D/300JCT-E1 |
60 | 2 | 1 | D/600JCT-E1 2枚 |
120 | 4 | 2 | D/600JCT-E1 2枚 |
240 | 8 | 4 | D/600JCT-E1 2枚 |
参照: システムのサイジング要件の詳細は、『Oracle Web Conferencingサイジング・ガイド』を参照してください。 |
表1-5に、プラットフォーム別のオペレーティング・システムのバージョン要件およびオペレーティング・システムの現行のバージョンを確認するためのコマンドを示します。
表1-5 オペレーティング・システムのバージョンおよび要件
プラットフォーム | オペレーティング・システムの要件 | コマンド |
---|---|---|
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit) |
|
prompt> uname -a
|
HP-UX PA-RISC(64-bit) |
|
prompt> uname -a
|
Linux x86 |
|
prompt> uname -a
|
オペレーティング・システムにパッチおよびパッケージをインストールする必要がある場合があります。次の表に示す一部のパッチには依存パッチがあり、それらの依存パッチもインストールする必要があります。詳細は、パッチおよびパッケージに付属のREADME
ファイルを参照してください。特定のパッチまたはパッケージをダウンロードする場合は、依存性を確認し、必要に応じて依存パッチまたは依存パッケージをダウンロードします。
注意: オペレーティング・システムに、sendmail プログラムが存在している必要があります。
|
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Collaboration Suite Information Storageに必要なSolaris Operating Environment(SPARC 32-bit)パッチ
Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suiteに必要なHP-UX PA-RISC(64-bit)パッチ
Oracle Collaboration Suite Information Storageに必要なHP-UX PA-RISC(64-bit)パッチ
表1-6に、オペレーティング・システム・パッチのダウンロード場所をプラットフォーム別に示します。
表1-6 オペレーティング・システム・パッチのダウンロード場所
プラットフォーム | ダウンロード場所 |
---|---|
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit) | パッチのダウンロード場所
http://sunsolve.sun.com/ |
HP-UX PA-RISC(64-bit) | パッチ・バンドルのダウンロード場所
http://www.software.hp.com/SUPPORT_PLUS 個々のパッチのダウンロード場所 http://itresourcecenter.hp.com |
Linux x86 | パッチのダウンロード方法については、Linuxベンダーにお問い合せください。 |
表1-8に、Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration SuiteをインストールするためにSolaris Operating Environment(SPARC 32-bit)にインストールする必要があるオペレーティング・システム・パッチを示します。
Oracle Collaboration Suite Information StorageをインストールするためにSolaris Operating Environment(SPARC 32-bit)にインストールする必要があるオペレーティング・システム・パッチはありません。
Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suiteのインストールに必要な次のオペレーティング・システム・パッチをHP-UX PA-RISC(64-bit)にインストールします。
表1-9 Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suiteに必要なパッチおよびパッケージ
オペレーティング・システム | パッケージおよびパッチ |
---|---|
HP-UX 11.0 PA-RISC(64-bit) |
|
HP-UX 11.11 PA-RISC(64-bit) |
|
表1-9に示したOracle Collaboration Suite Information Storageのインストールに必要なオペレーティング・システム・パッチをHP-UX PA-RISC(64-bit)にインストールします。
表1-10に、Real Application Clustersのサポートに必要なオペレーティング・システムのパッケージおよびパッチを示します。
表1-10 Real Application Clustersに必要なパッチおよびパッケージ
プラットフォーム | パッケージおよびパッチ |
---|---|
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit) | racpatch
|
HP-UX 11.0 PA-RISC(64-bit) |
|
HP-UX 11.11 PA-RISC(64-bit) |
|
Linux x86 | 該当なし |
注意: Sun Clustersの場合は、「追加のrootユーザー情報(Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)の場合)」の説明に従ってracpatch をインストールします。
|
表1-12に、Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)に必要なオペレーティング・システム・パッケージおよびフォント・パッケージを示します。
表1-12 Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)に必要なオペレーティング・システム・パッケージおよびフォント・パッケージ
パッケージ・タイプ | 必要なパッケージ |
---|---|
オペレーティング・システム | SUNWarc 、SUNWbtool 、SUNWhea 、SUNWlibm 、SUNWlibms 、SUNWsprot およびSUNWtoo
|
Java用フォント・パッケージ | すべての地域でSUNWi1of およびSUNWxwfnt が必要です。ユーザーの地域で使用されているフォント・スタイルをサポートする追加フォント・パッケージを入手する必要があります。Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)のフォント・パッケージは、http://java.sun.com/j2se/1.3/font-requirements.htmlで入手できます。
|
オペレーティング・システム・パッケージがインストール済かどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
prompt> pkginfo -p package_name
package_name
は、確認するパッケージの名前です。
表1-13に、すべてのプラットフォームで追加の必要があるソフトウェアを示します。
表1-13 追加のオペレーティング・システム要件
ソフトウェア | 要件 |
---|---|
Xサーバーおよびウィンドウ・マネージャ | 使用しているUNIXオペレーティング・システムでサポートされているXサーバーおよびウィンドウ・マネージャを使用します。
Hummingbird Exceedの場合は、システム固有のウィンドウ・マネージャを使用します。 WRQ Reflectionの場合は、リモートのウィンドウ・マネージャを使用できるようにします。 Xウィンドウ・システムがローカル・システムで正常に動作しているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
モニターにXクロックが表示されます。 |
必要な実行可能ファイル | 実行可能ファイルmake 、ar 、ld およびnm が必要です。
|
Oracle Web Conferencingでは、ドキュメント変換サーバーを使用してMicrosoft OfficeドキュメントをHTMLまたはその他の互換性のある形式に変換し、会議中に共有できるようにします。このサーバーは、中間層とは別のコンピュータに存在している必要があります。また、このサーバーには、Microsoft Windows NTとMicrosoft Office 2000またはMicrosoft Office XPが必要です。
Oracle Web Conferencingでは、音声変換サーバーを使用して、会議中の音声データのストリーミングへの対応や音声データとして記録された会議の再生も行います。このサーバーには、Microsoft Windows 2000 Server SP4以上およびIntel Dialogic System Software 5.1.1 SP1以上が必要です。
参照: 必要なハードウェアおよびソフトウェアの詳細は、『Oracle Web Conferencingサイジング・ガイド』を参照してください。 |
Oracle Collaboration Suiteのユーザー・インタフェースの対応言語は、アラビア語、イタリア語、英語、オランダ語、ギリシャ語、スウェーデン語、スペイン語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ノルウェー語、フィンランド語、フランス語、ポルトガル語、ポルトガル語(ブラジル)、韓国語、日本語、簡体字中国語および繁体字中国語です。
Oracle Calendarサーバー管理ツールのインタフェースは英語ですが、Oracle Collaboration Suiteでサポートされるすべての言語でのデータ入力が可能です。
Oracle Calendarクライアントでは英語のみが使用可能ですが、次の例外があります。
Oracle Connector for Outlook: Oracle Collaboration Suiteでサポートされるアラビア語以外のすべての言語
Oracle Calendar Webクライアント: Oracle Collaboration Suiteでサポートされるアラビア語以外のすべての言語
Windows版Oracle Calendarデスクトップ・クライアント: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Windows版Oracle Calendar Sync for Palm: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Windows版Oracle Calendar Sync for Pocket PC: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Oracle Collaboration Suiteのドキュメントは、WebブラウザまたはPortable Document Format(PDF)ビューアを使用してオンラインで表示できます。
表1-14に、Oracle Collaboration Suiteのオンライン・ドキュメントを表示するための要件を示します。
表1-14 オンライン・ドキュメントの要件
参照: 『Oracle Collaboration Suiteドキュメント・ガイド』 |
インストールが完了した後、Oracle Universal Installerによってportlist.ini
という名前のファイルが作成されます。このファイルには、Oracle Collaboration Suiteコンポーネントのインストール中に割り当てられたポートが示されています。インストール・プロセスでは、ポートの競合が自動的に検出され、そのコンポーネントに割り当てられているポート範囲から代替ポートが選択されます。このファイルは、次の場所にあります。
$ORACLE_HOME/install/portlist.ini
多くのOracle Collaboration SuiteコンポーネントでWebブラウザが必要です。また、すべてのOracle Collaboration Suiteインストールで、Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle9i データベースが必要です。動作が保証されているソフトウェア(動作が保証されているOracle9iAS Infrastructureリリース、データベース・リリース、Oracle Collaboration Suite用のWebブラウザなど)の完全なリストは、次のURLのOracleMetaLink にあります。
http://metalink.oracle.com
Oracle Collaboration Suiteをインストールする前に、『Oracle Collaboration Suiteリリース・ノート』を参照することをお薦めします。このドキュメントは、各Oracle Collaboration SuiteインストールCD-ROMのdoc
ディレクトリおよびOracle Technology Network Japanにあります。Oracle Collaboration Suiteドキュメントの詳細は、『Oracle Collaboration Suiteドキュメント・ガイド』を参照してください。このドキュメントには発行の時点での正確な情報が記載されています。最新の情報およびドキュメントはOracle Technology Network Japanで参照できます。URLは次のとおりです。
http://otn.oracle.co.jp/index.html
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Collaboration Suite Information Storageインストール用のReal Application Clusters
Oracle Collaboration Suite Information Storageを実行する場合のカーネル・パラメータの構成
表1-15に、環境変数を設定および設定解除する方法を示します。
表1-15 環境変数の設定および設定解除
作業内容 | Cシェル | Bourne/Kornシェル |
---|---|---|
環境変数の設定 |
prompt> setenv VARIABLE value
|
prompt> VARIABLE=value;export VARIABLE
|
環境変数の設定解除 |
prompt> unsetenv VARIABLE |
prompt> unset VARIABLE |
注意: LD_LIBRARY_PATH 、ORACLE_HOME 、SHLIB_PATH 、TMP 、TMPDIR およびTNS_ADMIN 環境変数は、設定する必要がありません。
|
Oracle Universal Installerを起動する前に、Oracle Universal Installerが表示されるXサーバーを参照するようにDISPLAY
環境変数を設定します。DISPLAY
環境変数の書式は、次のとおりです。
hostname:display_number.screen_number
Oracle Collaboration Suiteでは、Oracle Universal Installer、Webアプリケーションおよび管理ツールのグラフィックを適切に作成するために、Xサーバーが実行されている必要があります。オペレーティング・システムにインストールされているフレーム・バッファのXサーバーでは、ユーザーがログインしたまま、フレーム・バッファが常時実行されている必要があります。この状況を回避するには、X Virtual Frame Buffer(XVFB)、Virtual Network Computing(VNC)などの仮想フレーム・バッファを使用する必要があります。
このインスタンスは、Oracle Universal Installerによって、アプリケーションおよび管理ツールのインストール・プロセスと同じXサーバーを使用するように構成されます。このXサーバーは、常時実行されている必要があります。常時実行されていない場合、インストールが完了した後、常時実行されている別のXサーバーを使用するようにOracle Collaboration Suiteを構成する必要があります。
参照:
|
DISPLAY
環境変数を設定すると、Oracle Universal Installerを別のワークステーションからリモートで実行できます。Oracle Universal Installerを起動するシステムで、DISPLAY
にローカル・ワークステーションのシステム名またはIPアドレスを指定します。
注意: PseudoColorカラー・モデルまたはPseudoColorビジュアルがサポートされている場合は、PC Xエミュレータを使用してインストールを実行できます。PseudoColorビジュアルを使用するようにPC Xエミュレータを設定して、Oracle Universal Installerを起動します。カラー・モデルまたはビジュアルの設定を変更する方法の詳細は、Xエミュレータのドキュメントを参照してください。 |
Oracle Universal Installerの起動時に「Failed to connect to server」、「Connection refused by server」、または「Can't open display」のようなXlibエラーが表示された場合は、表1-16に示すコマンドをローカル・ワークステーションで実行します。
HP-UXへのインストールの場合は、インストールを実行する前にシンボリック・リンクを手動で作成する必要があります。
必要なリンクを作成するには、次の手順を実行します。
rootユーザーとしてシステムにログインします。
/usr/libディレクトリに移動します。
次のコマンドを実行して、シンボリック・リンクを作成します。
# ln -s /usr/lib/libX11.3 libX11.sl # ln -s /usr/lib/libXIE.2 libXIE.sl # ln -s /usr/lib/libXext.3 libXext.sl # ln -s /usr/lib/libXhp11.3 libXhp11.sl # ln -s /usr/lib/libXi.3 libXi.sl # ln -s /usr/lib/libXm.4 libXm.sl # ln -s /usr/lib/libXp.2 libXp.sl # ln -s /usr/lib/libXt.3 libXt.sl # ln -s /usr/lib/libXtst.2 libXtst.sl
Oracle Universal Installerでは、コンピュータの構成ファイルに完全修飾ホスト名情報が含まれている必要があります。完全修飾ホスト名には、システム名とそのドメイン名の両方が含まれています。
示されているファイルにホスト名情報が適切に構成されていない場合、Oracle Collaboration Suiteのインストール中にランタイム・エラーが発生することがあります。
/etc/hosts
に、次の書式が含まれていることを確認してください。
ip_address fully_qualified_hostname short_hostname aliases
次に、適切に構成された/etc/hosts
ファイルの例を示します。
148.87.9.44 oasdocs.us.oracle.com oasdocs oracleinstall
インストールを開始する前に、hostname
コマンドによってこの完全修飾ホスト名が戻されることを確認します。
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)でのインストールには、次の追加ファイルに完全修飾ホスト名が構成されている必要があります。
/etc/nodename
/etc/inet/hosts
/etc/hostname*
/etc/net/ticlts/hosts
/etc/net/ticots/hosts
/etc/net/ticotsord/hosts
/etc/inet/ipnodes
注意: ホスト名は、これらのファイルそれぞれに複数回指定できます。すべてのホスト名に、ドメイン情報を追加する必要があります。ただし、/etc/hosts および/etc/inet/hosts ファイルは例外です。これらのファイルでは、インターネット・プロトコル(IP)・アドレスの直後にドメイン情報を1回追加する必要があるのみです。
|
インストール・プロセスには、1つの特別なUNIXアカウントと複数の特別なグループが必要です。この項の内容は次のとおりです。
注意: 同じホストに新しくOracle Collaboration Suiteインストールを追加する場合は、以前と同じオペレーティング・システム・ユーザー・アカウントを使用する必要があります。 |
admintool
またはgroupadd
ユーティリティを使用して、oinstall
などのグループ名を作成します。oinstall
グループは、Oracle Universal InstallerのoraInventory
ディレクトリを所有します。インストールを実行するoracle
ユーザー・アカウントのプライマリ・グループは、oinstall
である必要があります。
注意: UNIXグループ名は、8文字以内である必要があります。グループ名が8文字を超えている場合、Oracle Calendar Configuration Assistantは正常に実行されません。 |
これらのユーティリティの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
oracle
アカウントは、システムのOracleソフトウェアを所有するUNIXアカウントです。Oracle Universal Installerは、このアカウントで実行する必要があります。
表1-17に示すプロパティを持つoracle
アカウントを作成します。
表1-17 oracleアカウントのプロパティ
変数 | プロパティ |
---|---|
Login Name | アカウントにアクセスするための任意の名前を選択します。このドキュメントでは、この名前はoracle アカウントと呼ばれます。
|
Group Identifier | このドキュメントでは、oinstall グループが使用されています。
|
Home Directory | その他のユーザー・ホーム・ディレクトリと一貫性のあるホーム・ディレクトリを選択します。 |
Login Shell | Cシェル、BourneシェルまたはKornシェルをデフォルトのシェルにできます。 |
注意: oracle アカウントは、Oracleソフトウェアをインストールおよびメンテナンスする場合にのみ使用します。Oracle Universal Installerと関係のない目的では使用しないでください。また、root は、oracle アカウントとしては使用しないでください。
|
Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suite Information Storageのインストールには、権限が付与された次の2つのグループが必要です。
権限が付与されたこれらのグループは、Oracle Collaboration Suiteのインストールには必要ありません。
Oracleのドキュメントでは、これらのグループはそれぞれOSOPER
およびOSDBA
と呼ばれます。これらのグループは、データベースでのオペレーティング・システムの認証に使用されます。これは、データベースが停止し、データベースでの認証を使用できない場合に必要となります。
これらのグループの権限は、単一のUNIXグループまたは対応する2つのUNIXグループに付与されます。権限を付与するグループを選択するには、次の2つの方法があります。
Oracle Universal Installerを起動する前からoracle
アカウントがdba
グループのメンバーである場合は、dba
にOSOPER
およびOSDBA
の両方の権限が付与されます。
oracle
アカウントがdba
グループのメンバーではない場合は、Oracle Universal Installerによって、権限を付与するグループ名を入力するように求められます。
表1-18に、OSOPER
およびOSDBA
グループの権限を示します。
Real Application Clustersをインストールするには、次のインストール前の手順を実行します。
参照: Real Application Clustersのインストール前の手順の詳細は、『Oracle9i Real Application Clustersセットアップおよび構成』を参照してください。このドキュメントは、Oracle Technology Network Japanで入手できます。URLは次のとおりです。http://otn.oracle.co.jp/ |
root
ユーザーとしてログインします。
クラスタのすべてのノードの/etc/group
ファイルに、OSDBA
グループが定義されていることを確認します。単一データベースにアクセスするUNIXクラスタのすべてのノードで、OSDBA
グループとOSOPER
グループ(指定する場合)の名前と番号が同一である必要があります。OSDBA
グループのデフォルトのUNIXグループ名はdba
です。
クラスタの各ノードに、次の条件を満たすoracle
アカウントを作成します。
プライマリ・グループがORAINVENTORY
グループである
セカンダリ・グループがdba
グループである
Oracleソフトウェアのインストールおよび更新にのみ使用される
リモート・ディレクトリに対する書込み権限がある
各ノードに、Oracleソフトウェア・ディレクトリ構造の最上位として使用されるマウント・ポイント・ディレクトリを次の条件を満たすように作成します。
各ノード上のマウント・ポイントの名前が初期ノードの名前と同一である
oracle
アカウントに、読取り権限、書込み権限および実行権限がある
Oracle Universal Installerを実行するノード(ローカル・ノードを含む)で、クラスタのすべてのノードのエントリをoracle
アカウントの.rhosts
ファイルまたは/etc/hosts.equiv
ファイルのいずれかに追加して、ユーザー等価を設定します。
すべてのノードでoracle
ユーザーとしてリモート・コマンドを実行して、ユーザー等価を確認します。たとえば、次のように入力します。
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)およびLinux x86の場合:
prompt> rsh another_host pwd
HP-UX PA-RISC(64-bit)の場合:
prompt> remsh another_host pwd
すべてのノード間で1つの小さいファイルをコピーして、RCP等価を確認します。たとえば、次のように入力します。
prompt> rcp /tmp/dummy_file another_host:/tmp/dummy_file
これは、Oracle Universal Installerでクラスタの選択したすべてのノードにOracleソフトウェアをインストールする場合に実行する必要があります。
Oracle Real Application ClustersをSolaris Operating Environment(SPARC 32-bit)、HP-UX PA-RISC(64-bit)およびLinux x86にインストールする場合は、root
ユーザーとして追加手順を実行する必要があります。プラットフォームに応じて、該当する項を参照してください。
追加のrootユーザー情報(Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)の場合)
Oracle Collaboration Suite Information Storage CD-ROMセットのDisk 1に含まれているSun Clusterソフトウェア用のOracleパッチを適用します。このパッチをインストールするには、CD-ROMのracpatch
ディレクトリにあるREADME.udlm
ファイルに記載されている手順を実行します。このパッチには、Oracle Real Application Clustersをインストールする前に必要なCluster Membership Monitor(CMM)が含まれています。
Cluster Management Softwareを再起動して、CMMを起動します。
最初のノードで、次のコマンドを実行します。
prompt> cd /opt/SUNWcluster/bin
prompt> scadmin startcluster cluster_name
クラスタのその他のすべてのノードで、次のコマンドを実行します。
prompt> cd /opt/SUNWcluster/bin
prompt> scadmin startnode cluster_name
参照: scadmin コマンドの詳細は、Sun Cluster 3.0のドキュメントを参照してください。
|
追加のrootユーザー情報(HP-UX PA-RISC(64-bit)の場合)
次のコマンドを実行して、MC/ServiceGuardを起動します。
prompt> /usr/sbin/cmruncl
参照:
|
CONFIG_WATCHDOG_NOWAYOUT
パラメータにY
を設定します。ほとんどのカーネルでは、Y
がデフォルト値です。詳細は、Linux x86に関する一般的なドキュメントを参照してください。
適切なマージンを指定して、watchdog
モジュールをロードします。
insmod softdog soft_margin=10
参照: soft_margin 値の計算方法の詳細は、Oracle Technology Networkで入手可能な『Oracle9i for UNIX Systems管理者リファレンス』を参照してください。
|
各ノードの/etc/hosts
ファイルに、必要な情報を追加します。ローカル・ノードのパブリックIPアドレスを指定するエントリおよびローカル・ノードを含む各ノードのプライベートIPアドレスを指定するエントリを、次のように入力する必要があります。
public_IP_address local_hotname_with_domain local_hostname_alias private_IP_address cluster_node_private_hostname private_IP_address cluster_node1_private_hostname private_IP_address cluster_node2_private_hostname ......
共有記憶域に4MBのRAWパーティションを作成します。このパーティションは、Oracle Cluster Managerで定数パーティションとして使用されます。クラスタの各サーバー上で、このパーティションを/dev/raw1
などの同一デバイスにバインドします。
oracle
アカウントとしてログインします。
HP-UX PA-RISC(64-bit)でインストール前の手順を実行している場合は、次のコマンドを実行して、MC/ServiceGuardが実行されていることを確認します。
prompt> /usr/sbin/cmviewcl
Cluster Membership Monitorが実行されていることを確認します。表1-19に、該当するコマンドをプラットフォーム別に示します。
表1-19 Cluster Membership Monitorが実行されていることを確認するためのコマンド
プラットフォーム | コマンド |
---|---|
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit) |
prompt> ps -ef | grep clustd
|
HP-UX PA-RISC(64-bit) | prompt> /usr/sbin/cmviewcl
|
Linux x86 |
prompt> ps -efl | egrep 'watchdogd | oracm'
|
クラスタの各ノードに対してリモート・ログイン(rlogin
)を実行して、oracle
アカウントのユーザー等価を確認します。
パスワードが要求される場合は、oracle
アカウントにユーザー等価がありません。クラスタのすべてのノードのoracle
ユーザーに、同じ属性が付与されていることを確認します。Oracle Universal Installerでは、ユーザー等価が設定されていない場合、rcp
コマンドを使用してOracle製品をリモート・ディレクトリにコピーすることはできません。
ユーザー等価を設定していない場合は、「Real Application Clustersをインストールする場合にrootユーザーとして実行する手順」の手順6を実行する必要があります。
データベース・サーバー構成の情報リポジトリとして、1つ以上の共有構成ファイルを作成します。使用しているプラットフォームでクラスタ・ファイル・システムがサポートされている場合は、この手順をスキップします。
サーバー管理(SRVM)構成用に100MB以上の共有RAWデバイスを作成します。Oracle Universal Installerの「共有構成ファイル名」ページで、この共有ファイルの名前の入力を要求されます。または、SRVM_SHARED_CONFIG
環境変数に、Oracle Universal Installerによって構成ファイルを取得可能な共有RAWデバイスの絶対パス名を設定します。
参照: 共有構成ファイルの設定の詳細は、『Oracle9i Real Application Clustersセットアップおよび構成』を参照してください。 |
Real Application Clustersをインストールする前に、Oracle Cluster Managerをインストールする必要があります。Real Application Clustersは、Oracle Cluster Managerと同じ$ORACLE_HOME
にインストールします。
Oracle Cluster Managerをインストールするには、次の手順を実行します。
Oracle Collaboration Suite Information Storage CDのDisk1のcluster_manager
サブディレクトリに移動します。
Oracle Universal Installerを起動します。
Oracle Real Application Clustersオプションのインストール先として、Oracleホーム・ディレクトリを入力します。
選択可能な製品画面で、「Oracle Cluster Manager」を選択します。
プライベート・ノード名情報画面で、プライベート・ノード名のリストを入力します。
パブリック・ノード名情報画面で、パブリック・ノード名のリストを入力します。
これで、ノードにOracle Cluster Managerがインストールされます。インストールの最後に、インストール時に選択したクラスタのすべてのノードに対してroot
ユーザーとしてcmstart.sh
スクリプトを実行するかどうかを確認する画面が表示されます。このスクリプトを実行すると、すべてのノードでOracle Cluster Managerが起動されます。
Oracle Cluster Managerのインストールが完了した後、Oracle Universal Installerを再起動して、必要に応じてその他のOracleコンポーネントをインストールします。
参照: Oracle Cluster Managerを起動および構成する方法の詳細は、『Oracle9i 管理者リファレンス』を参照してください。 |
Oracle9iAS Metadata Repositoryインストールでは、システム・カーネル・パラメータを構成する必要があります。この作業は、本番環境で特に重要です。カーネル・パラメータの設定を調べ、Oracle9iAS Metadata RepositoryおよびOracle Internet Directoryの要件を満たしていることを確認します。これを行わなかった場合、インストール時にエラーが発生したり、インストール後に操作エラーが発生する可能性があります。
カーネルの設定を変更した場合は、システムを再起動してその変更を有効にする必要があります。
プラットフォームに応じて、該当するカーネル・パラメータの表を参照してください。
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)では、ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。
バックアップ・コピーを作成した後、vi
などのテキスト・エディタを使用して、/etc/system
ファイルのカーネル・パラメータ設定を変更します。すでに別のプログラム用にカーネルをOracle9i の要件以上のレベルに変更している場合、設定を変更する必要はありません。それらのレベルが低すぎる場合は、表に示す値以上のレベルに変更します。設定を変更した場合は、/etc/system
ファイルを保存して、システムを再起動します。
例1-1 Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)の/etc/systemの設定例
set shmsys:shminfo_shmmax=4294967295 set shmsys:shminfo_shmmin=1 set shmsys:shminfo_shmmni=100 set shmsys:shminfo_shmseg=10 set semsys:seminfo_semmni=100 set semsys:seminfo_semmns=256 set semsys:seminfo_semmsl=256 set semsys:seminfo_semmnu=4096 set rlim_fd_max=1024 set rlim_fd_cur=1024
表1-20に、カーネル・パラメータおよびその最小設定要件を示します。
表1-20 Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)のカーネル・パラメータ設定
カーネル | 設定 | 定義 |
---|---|---|
rlim_fd_cur |
1024 |
各プロセスのオープン・ファイル数。 |
rlim_fd_max |
4117 |
各プロセスのオープン・ファイルの最大数。 |
semmni |
554 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
1024 |
システムのセマフォの最大数。この設定は推奨最小値です(初期インストールの場合のみ)。
|
semmsl |
256 |
推奨最小値(初期インストールの場合のみ)。semmsl パラメータには、システム上のすべてのOracleデータベースのinit sid .ora PROCESSES パラメータの最大値に10を加算した値を設定します。
|
semopm |
12 |
semop コールごとのSystem Vセマフォの最大操作数。このパラメータは、semop システム・コールに渡されるsops 配列内のsembufs の数を示します。
|
semume | 42 | 1つのプロセスで使用可能なSystem VセマフォのUNDO構造体の最大数。 |
semvmx | 32767 | セマフォの最大値。 |
semaem | 16384 | UNDO構造体のセマフォに設定可能な最大値。 |
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。(4294967295 = 4GB) |
shmmin |
1 |
1つの共有メモリー・セグメントの最小許容サイズ。 |
shmmni |
117 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmseg |
17 |
1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数。 |
msgmni | 3774 | メッセージ・キュー識別子の最大数。 |
msgmax | 4096 | 最大メッセージ・サイズ。 |
msgmnb | 360000 | メッセージ・キューの最大バイト数。 |
msgtql | 2500 | メッセージ・ヘッダーの最大数。 |
HP-UX PA-RISC(64-bit)では、System Administrator's Menu(SAM)を使用して、アプリケーションの要件に応じてHP-UX PA-RISC(64-bit)カーネルを構成できます。表1-21のパラメータは、HP-UX PA-RISC(64-bit)で通常のOracle Collaboration Suiteインスタンスを実行する一般ユーザーを対象とした推奨値です。アプリケーションの要件および使用しているシステムのタイプによって、値を変更する必要があります。表1-21を参照して、システムの共有メモリー設定およびセマフォのカーネル・パラメータ設定がOracle Collaboration Suiteに適しているかどうかを確認します。ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。
表1-21のパラメータは、HP-UX PA-RISC(64-bit)でOracle Collaboration Suiteを実行する場合の推奨値です。
表1-21に、カーネル・パラメータおよびその最小設定要件を示します。
表1-21 HP-UX PA-RISC(64-bit)のカーネル・パラメータ設定
カーネル | パラメータ設定 | 定義 |
---|---|---|
ksi_alloc_max |
(nproc * 8) |
割り当てることができるキュー・シグナルのシステム全体での上限。 |
max_thread_proc |
256 |
各プロセスで許容されるカーネル・スレッドの最大数。アプリケーションの要件に応じて、この値を増加する必要がある場合があります。デフォルト値または小さい値に設定すると、アプリケーションによってはメモリー不足エラーが発生する場合があります。 |
maxdsiz |
1073741824バイト |
32ビット・システムでのデータ・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。この値が小さすぎると、プロセスがメモリー不足になる場合があります。 |
maxdsiz_64 |
2147483648バイト |
64ビット・システムでのデータ・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。この値が小さすぎると、プロセスがメモリー不足になる場合があります。 |
maxssiz |
134217728バイト |
32ビット・システムでのスタック・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。 |
maxssiz_64BIT |
1073741824 |
64ビット・システムでのスタック・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。 |
maxswapchunks |
16384 |
スワップ・チャンクの最大数。swchunk は、スワップ・チャンク・サイズ(1KBブロック)です。デフォルトでは、swchunk は2048 です。この値は、システム上の構成可能なスワップ領域の最大容量を指定します。
|
maxuprc |
3686 |
ユーザー・プロセスの最大数。 |
msgmap |
6598 |
メッセージ・マップ・エントリの最大数。 |
msgmni |
6846 |
メッセージ・キュー識別子数。 |
msgseg |
32767
|
メッセージに使用できるセグメント数。 |
msgtql |
6596 |
メッセージ・ヘッダー数。 |
ncallout |
(nproc + 16) |
保留タイムアウトの最大数。 |
ncsize |
((8 * nproc + 2048) + vx_ncsize) |
inodeに必要なDirectory Name Lookup Cache(DNLC)領域。デフォルトでは、vx_ncsize は1024 です。
|
nfile |
1634888 |
オープン・ファイルの最大数。 |
nflocks |
4096 |
システムで使用可能なファイル・ロックの最大数。 |
ninode |
(8 * nproc + 2048) |
オープンinodeの最大数。 |
nkthread |
10034 |
システムでサポートされるカーネル・スレッドの最大数。 |
nproc |
4195 |
プロセスの最大数。 |
semmap |
4098 |
セマフォ・マップ・エントリの最大数。 |
semmni |
4138 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
8360 |
システムのセマフォの最大数。semmns のデフォルト値は128 ですが、この値は、ほとんどの場合、Oracle Collaboration Suiteソフトウェアに対しては小さすぎます。
|
semmnu |
4092 |
セマフォのUNDO構造体数。 |
semvmx |
32768 |
セマフォの最大値。 |
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。shmmax は、1つの共有メモリーでSGA全体を保持できる値に設定する必要があります。設定値が小さいと、共有メモリー・セグメントが複数作成され、パフォーマンスが低下する場合があります。
|
shmmni |
530 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmseg |
32 |
1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数。 |
vps_ceiling |
64 |
システム選択ページの最大サイズ(KB)。 |
maxfiles |
2048 |
プロセスごとのファイルに対する弱い制限。 |
maxfiles_lim |
3861 |
プロセスごとのファイルに対する強い制限。 |
msgmax |
32767 |
最大メッセージ・サイズ。 |
msgmnb |
65535 |
メッセージ・キューの最大バイト数。 |
msgssz |
159 |
メッセージ・セグメント・サイズ。 |
semume |
42 |
プロセスごとのセマフォのUNDOエントリ。 |
Linux x86では、ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。カーネル・パラメータは、/proc
ファイル・システムを使用して変更できます。/proc
ファイル・システムを使用してカーネル・パラメータを変更するには、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
/proc/sys/kernel
ディレクトリに移動します。
cat
またはmore
ユーティリティを使用して、sem
ファイルの現在のセマフォ・パラメータ値を確認します。たとえば、cat
ユーティリティを使用する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> cat sem
次に、semmsl
、semmns
、semopm
およびsemmni
パラメータの各値の出力例を示します。
250 32000 32 128
次のコマンド構文を使用して、パラメータ値を変更します。
prompt> echo semmsl_value semmns_value semopm_value semmni_value > sem
パラメータ変数は、前述の例で入力した順序でシステムに適した値に置き換えます。次に例を示します。
prompt> echo 250 32000 100 142 > sem
cat
またはmore
ユーティリティを使用して、現在の共有メモリー・パラメータを確認します。たとえば、cat
ユーティリティを使用する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> cat shared_memory_parameter
前述の例では、shared_memory_parameter
は、shmmax
パラメータまたはshmmni
パラメータのいずれかです。パラメータ名は、小文字で入力する必要があります。
echo
ユーティリティを使用して、共有メモリー・パラメータを変更します。次に例を示します。
shmmax
パラメータを変更するには、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 4294967295 > shmmax
shmmni
パラメータを変更するには、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 4096 > shmmni
shmall
パラメータを変更するには、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 3279547 > shmall
システムの起動時にこれらの値を初期化するスクリプトを作成し、システムの初期化ファイルにこのスクリプトを組み込みます。
参照: スクリプト・ファイルおよび初期化ファイルの詳細は、システム・ベンダーのドキュメントを参照してください。 |
次のコマンドを使用して、ファイル・ハンドルを設定します。
prompt> echo 65536 > /proc/sys/fs/file-max prompt> ulimit -n 65536
ソケットに/proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
を設定します。
prompt> echo 10000 65000 > /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
ulimit
-u
を使用して、プロセスを設定します。これによって、各ユーザーのプロセス数が指定されます。次に例を示します。
ulimit -u 16384
表1-22に、Linux x86でOracle Collaboration Suiteを実行する場合に必要な最小値を示します。
表1-22 Linux x86のカーネル・パラメータ設定
カーネル | パラメータ設定 | 定義 |
---|---|---|
semmni |
142 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
32000 |
システムのセマフォの最大数。この設定は推奨最小値です(初期インストールの場合のみ)。semmns パラメータには、各Oracleデータベースのinit sid .ora PROCESSES パラメータの合計に、そのうちの最大値を2回加算し、データベース1つにつき10ずつ加算した値を設定します。
|
semopm |
100 |
各semop コールの最大操作数。
|
semmsl |
250 |
各IDのセマフォの推奨最小数(初期インストールの場合のみ)。semmsl パラメータには、システム上のすべてのOracleデータベースのinit sid .ora PROCESSES パラメータの最大値に10を加算した値を設定します。
|
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。SMPカーネルの場合は2GBです。推奨サイズは、RAMサイズの半分となります。 |
shmmni |
4096 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmall |
3279547 |
使用可能な共有メモリーの総量。 |
msgmni |
2878 |
メッセージ・キュー識別子数。 |
msgmax |
8192 |
最大メッセージ・サイズ。 |
msgmnb' |
65535 |
メッセージ・キューの最大バイト数。 |
file-max |
327679 |
ファイルの最大数。 |
Oracle Collaboration Suiteのインストールでは、システム・カーネル・パラメータを構成する必要があります。この作業は、本番環境で特に重要です。カーネル・パラメータの設定を調べ、Oracle Collaboration Suiteの要件を満たしていることを確認します。これを行わなかった場合、インストール時にエラーが発生したり、インストール後に操作エラーが発生する可能性があります。
カーネル・パラメータの設定を変更した場合は、システムを再起動してその変更を有効にする必要があります。
プラットフォームに応じて、該当するカーネル・パラメータの表を参照してください。
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)では、ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。
バックアップ・コピーを作成した後、vi
などのテキスト・エディタを使用して、/etc/system
ファイルのカーネル・パラメータ設定を変更します。すでに別のプログラム用にカーネルをOracle9i の要件以上のレベルに変更している場合、設定を変更する必要はありません。それらのレベルが低すぎる場合は、表に示す値以上のレベルに変更します。設定を変更した場合は、/etc/system
ファイルを保存して、システムを再起動します。
例1-2 Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)の/etc/systemの設定例
set shmsys:shminfo_shmmax=4294967295 set shmsys:shminfo_shmmin=1 set shmsys:shminfo_shmmni=100 set shmsys:shminfo_shmseg=10 set semsys:seminfo_semmni=100 set semsys:seminfo_semmns=256 set semsys:seminfo_semmsl=256 set semsys:seminfo_semmnu=4096 set rlim_fd_max=1024 set rlim_fd_cur=1024
表1-23に、カーネル・パラメータおよびその推奨最小設定を示します。
表1-23 Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)のカーネル・パラメータ設定
カーネル | 設定 | 定義 |
---|---|---|
rlim_fd_cur |
1024 |
各プロセスのオープン・ファイル数。 |
rlim_fd_max |
4117 |
各プロセスのオープン・ファイルの最大数。 |
semmni |
554 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
1024 |
システムのセマフォの最大数。この設定は推奨最小値です(初期インストールの場合のみ)。
|
semmsl |
256 |
推奨最小値(初期インストールの場合のみ)。semmsl パラメータには、システム上のすべてのOracleデータベースのinit sid .ora PROCESSES パラメータの最大値に10を加算した値を設定します。
|
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。4GB = 4294967295。 |
shmmin |
1 |
1つの共有メモリー・セグメントの最小許容サイズ。 |
shmmni |
117 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmseg |
17 |
1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数。 |
msgmni |
3774 |
メッセージ・キュー識別子の最大数。 |
msgmax |
4096 |
最大メッセージ・サイズ。 |
msgmnb |
360000 |
メッセージ・キューの最大バイト数。 |
msgtql |
2500 |
メッセージ・ヘッダーの最大数。 |
HP-UX PA-RISC(64-bit)では、System Administrator's Menu(SAM)を使用して、アプリケーションの要件に応じてHP-UX PA-RISC(64-bit)カーネルを構成できます。表1-24のパラメータは、HP-UX PA-RISC(64-bit)で通常のOracle Collaboration Suiteインスタンスを実行する一般ユーザーを対象とした推奨値です。アプリケーションの要件および使用しているシステムのタイプによって、値を変更する必要があります。表1-24を参照して、システムの共有メモリー設定およびセマフォのカーネル・パラメータ設定がOracle Collaboration Suiteに適しているかどうかを確認します。ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。
表1-24に、HP-UX PA-RISC(64-bit)でOracle Collaboration Suiteを実行する場合の推奨最小値を示します。
表1-24 HP-UX PA-RISC(64-bit)のカーネル・パラメータ設定
カーネル | パラメータ設定 | 定義 |
---|---|---|
ksi_alloc_max |
(nproc * 8) |
割り当てることができるキュー・シグナルのシステム全体での上限。 |
max_thread_proc |
256 |
各プロセスで許容されるカーネル・スレッドの最大数。アプリケーションの要件に応じて、この値を増加する必要がある場合があります。デフォルト値または小さい値に設定すると、アプリケーションによってはメモリー不足エラーが発生する場合があります。 |
maxdsiz |
1073741824バイト |
32ビット・システムでのデータ・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。この値が小さすぎると、プロセスがメモリー不足になる場合があります。 |
maxdsiz_64 |
2147483648バイト |
64ビット・システムでのデータ・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。この値が小さすぎると、プロセスがメモリー不足になる場合があります。 |
maxssiz |
134217728バイト |
32ビット・システムでのスタック・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。 |
maxssiz_64BIT |
1073741824 |
64ビット・システムでのスタック・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。 |
maxswapchunks |
16384 |
スワップ・チャンクの最大数。swchunk は、スワップ・チャンク・サイズ(1KBブロック)です。デフォルトでは、swchunk は2048 です。この値は、システム上の構成可能なスワップ領域の最大容量を指定します。
|
maxuprc |
3686 |
ユーザー・プロセスの最大数。 |
msgmap |
6598 |
メッセージ・マップ・エントリの最大数。 |
msgmni |
6846 |
メッセージ・キュー識別子数。 |
msgseg |
32767
|
メッセージに使用できるセグメント数。 |
msgtql |
6596 |
メッセージ・ヘッダー数。 |
ncallout |
(nproc + 16) |
保留タイムアウトの最大数。 |
ncsize |
((8 * nproc + 2048) + vx_ncsize) |
inodeに必要なDirectory Name Lookup Cache(DNLC)領域。デフォルトでは、vx_ncsize は1024 です。
|
nfile |
1634888 |
オープン・ファイルの最大数。 |
nflocks |
4096 |
システムで使用可能なファイル・ロックの最大数。 |
ninode |
(8 * nproc + 2048) |
オープンinodeの最大数。 |
nkthread |
10034 |
システムでサポートされるカーネル・スレッドの最大数。 |
nproc |
4195 |
プロセスの最大数。 |
semmap |
4098 |
セマフォ・マップ・エントリの最大数。 |
semmni |
4138 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
8360 |
システムのセマフォの最大数。semmns のデフォルト値は128 ですが、この値は、ほとんどの場合、Oracle Collaboration Suiteソフトウェアに対しては小さすぎます。
|
semmnu |
4092 |
セマフォのUNDO構造体数。 |
semvmx |
32768 |
セマフォの最大値。 |
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。shmmax は、1つの共有メモリーでSGA全体を保持できる値に設定する必要があります。設定値が小さいと、共有メモリー・セグメントが複数作成され、パフォーマンスが低下する場合があります。
|
shmmni |
530 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmseg |
32 |
1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数。 |
vps_ceiling |
64 |
システム選択ページの最大サイズ(KB)。 |
maxfiles |
2048 |
プロセスごとのファイルに対する弱い制限。 |
maxfiles_lim |
3861 |
プロセスごとのファイルに対する強い制限。 |
msgmax |
32767 |
最大メッセージ・サイズ。 |
msgmnb |
65535 |
メッセージ・キューの最大バイト数。 |
msgssz |
159 |
メッセージ・セグメント・サイズ。 |
semume |
42 |
プロセスごとのセマフォのUNDOエントリ。 |
Linux x86では、ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。カーネル・パラメータは、/proc
ファイル・システムを使用して変更できます。/proc
ファイル・システムを使用してカーネル・パラメータを変更するには、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
/proc/sys/kernel
ディレクトリに移動します。
cat
またはmore
ユーティリティを使用して、sem
ファイルの現在のセマフォ・パラメータ値を確認します。たとえば、cat
ユーティリティを使用する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> cat sem
次に、semmsl
、semmns
、semopm
およびsemmni
パラメータの各値の出力例を示します。
250 32000 32 128
次のコマンド構文を使用して、パラメータ値を変更します。
prompt> echo semmsl_value semmns_value semopm_value semmni_value > sem
パラメータ変数は、前述の例で入力した順序でシステムに適した値に置き換えます。次に例を示します。
prompt> echo 250 32000 100 142 > sem
cat
またはmore
ユーティリティを使用して、現在の共有メモリー・パラメータを確認します。たとえば、cat
ユーティリティを使用する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> cat shared_memory_parameter
前述の例では、shared_memory_parameter
は、shmmax
パラメータまたはshmmni
パラメータのいずれかです。パラメータ名は、小文字で入力する必要があります。
echo
ユーティリティを使用して、共有メモリー・パラメータを変更します。次に例を示します。
shmmax
パラメータを変更するには、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 4294967295 > shmmax
shmmni
パラメータを変更するには、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 4096 > shmmni
shmall
パラメータを変更するには、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 3279547 > shmall
システムの起動時にこれらの値を初期化するスクリプトを作成し、システムの初期化ファイルにこのスクリプトを組み込みます。
参照: スクリプト・ファイルおよび初期化ファイルの詳細は、システム・ベンダーのドキュメントを参照してください。 |
次のコマンドを使用して、ファイル・ハンドルを設定します。
prompt> echo 65536 > /proc/sys/fs/file-max prompt> ulimit -n 65536
ソケットに/proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
を設定します。
prompt> echo 10000 65000 > /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
ulimit
-u
を使用して、プロセスを設定します。これによって、各ユーザーのプロセス数が指定されます。次に例を示します。
ulimit -u 16384
表1-25に、Linux x86でOracle Collaboration Suiteを実行する場合に必要な最小値を示します。
表1-25 Linux x86のカーネル・パラメータ設定
カーネル | パラメータ設定 | 定義 |
---|---|---|
semmni |
142 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
32000 |
システムのセマフォの最大数。この設定は推奨最小値です(初期インストールの場合のみ)。semmns パラメータには、各Oracleデータベースのinit sid .ora PROCESSES パラメータの合計に、そのうちの最大値を2回加算し、データベース1つにつき10ずつ加算した値を設定します。
|
semopm |
100 |
各semop コールの最大操作数。
|
semmsl |
250 |
各IDのセマフォの推奨最小数(初期インストールの場合のみ)。semmsl パラメータには、システム上のすべてのOracleデータベースのinit sid .ora PROCESSES パラメータの最大値に10を加算した値を設定します。
|
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。SMPカーネルの場合は2GBです。推奨サイズは、RAMサイズの半分となります。 |
shmmni |
4096 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmall |
3279547 |
使用可能な共有メモリーの総量。 |
msgmni |
2878 |
メッセージ・キュー識別子数。 |
msgmax |
8192 |
最大メッセージ・サイズ。 |
msgmnb |
65535 |
メッセージ・キューの最大バイト数。 |
file-max |
327679 |
ファイルの最大数。 |
Oracle Collaboration Suite Information Storageでは、共有メモリー、スワップ・メモリー、セマフォなどのUNIXリソースをプロセス間通信で大量に使用します。Oracle Collaboration Suite Information Storageに対するパラメータの設定が十分でない場合、インストール時およびインスタンスの起動時に問題が発生します。メモリーに格納できるデータの量を多くすると、データベースの動作が速くなります。また、メモリー内のデータをメンテナンスすると、UNIXカーネルによるディスクのI/Oアクティビティが低減します。
カーネル・パラメータの設定を調べ、Oracle Collaboration Suite Information Storageの要件を満たしていることを確認します。これを行わなかった場合、インストール時にエラーが発生したり、インストール後に操作エラーが発生する可能性があります。前述の要件が、通常のOracle Collaboration Suite Information Storage環境に適したカーネル・パラメータ要件です。カーネル・パラメータをアプリケーションの要件を満たすレベルにすでに調整してある場合は、その値を継続して使用します。カーネルの設定を変更した場合は、システムを再起動してその変更を有効にする必要があります。
プラットフォームに応じて、該当するカーネル・パラメータの表を参照してください。
Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)では、ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。
バックアップ・コピーを作成した後、vi
などのテキスト・エディタを使用して、/etc/system
ファイルのカーネル・パラメータ設定を変更します。すでに別のプログラム用にカーネルをOracle Collaboration Suite Information Storageの要件以上のレベルに変更している場合、設定を変更する必要はありません。それらのレベルが低すぎる場合は、表に示す値以上のレベルに変更します。設定を変更した場合は、/etc/system
ファイルを保存して、システムを再起動します。
例1-3 Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)の/etc/systemの設定例
set shmsys:shminfo_shmmax=4294967295 set shmsys:shminfo_shmmin=1 set shmsys:shminfo_shmmni=100 set shmsys:shminfo_shmseg=10 set semsys:seminfo_semmni=100 set semsys:seminfo_semmns=256 set semsys:seminfo_semmsl=256 set semsys:seminfo_semmnu=4096 set rlim_fd_max=1024 set rlim_fd_cur=1024
表1-26に、Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)でOracle Collaboration Suite Information Storageを実行する場合に必要な最小値を示します。
表1-26 Solaris Operating Environment(SPARC 32-bit)のカーネル・パラメータ設定
カーネル | パラメータ設定 | 定義 |
---|---|---|
rlim_fd_cur |
1024 |
各プロセスのオープン・ファイル数。 |
rlim_fd_max |
1024 |
各プロセスのオープン・ファイルの最大数。 |
semmni |
100 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
1024 |
システムのセマフォの最大数。この設定は推奨最小値です(初期インストールの場合のみ)。
|
semmsl |
256 |
推奨最小値(初期インストールの場合のみ)。semmsl パラメータには、システム上のすべてのOracleデータベースのinit sid .ora PROCESSES パラメータの最大値に10を加算した値を設定します。
|
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。
4GB = 4294967295。 |
shmmin |
1 |
1つの共有メモリー・セグメントの最小許容サイズ。 |
shmmni |
100 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmseg |
10 |
1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数。 |
HP-UX PA-RISC(64-bit)では、System Administrator's Menu(SAM)を使用して、アプリケーションの要件に応じてHP-UX PA-RISC(64-bit)カーネルを構成できます。表1-27のパラメータは、HP-UX PA-RISC(64-bit)で通常のOracle Collaboration Suite Information Storage単一データベース・インスタンスを実行する一般ユーザーを対象とした推奨値です。アプリケーションの要件および使用しているシステムのタイプによっては、値を変更する必要があります。次の表を参照して、システムの共有メモリー設定およびセマフォのカーネル・パラメータ設定がOracle Collaboration Suite Information Storageに適しているかどうかを確認します。ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セグメントおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。
表1-27のパラメータは、HP-UX PA-RISC(64-bit)でOracle Collaboration Suite Information Storageを実行する場合の推奨値です。
表1-27 HP-UX PA-RISC(64-bit)のカーネル・パラメータ設定
カーネル | パラメータ設定 | 定義 |
---|---|---|
ksi_alloc_max |
(nproc * 8) |
割り当てることができるキュー・シグナルのシステム全体での上限。 |
max_thread_proc |
256 |
各プロセスで許容されるカーネル・スレッドの最大数。アプリケーションの要件に応じて、この値を増加する必要がある場合があります。デフォルト値または小さい値に設定すると、アプリケーションによってはメモリー不足エラーが発生する場合があります。 |
maxdsiz |
1073741824バイト |
32ビット・システムでのデータ・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。この値が小さすぎると、プロセスがメモリー不足になる場合があります。 |
maxdsiz_64 |
2147483648バイト |
64ビット・システムでのデータ・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。この値が小さすぎると、プロセスがメモリー不足になる場合があります。 |
maxssiz |
134217728バイト |
32ビット・システムでのスタック・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。 |
maxssiz_64bit |
1073741824バイト |
64ビット・システムでのスタック・セグメントの最大サイズ(バイト単位)。 |
maxswapchunk |
16384 |
スワップ・チャンクの最大数。swchunk は、スワップ・チャンク・サイズ(1KBブロック)です。デフォルトでは、swchunk は2048 です。この値は、システム上の構成可能なスワップ領域の最大容量を指定します。
|
maxuprc |
((nproc * 9)/10) |
ユーザー・プロセスの最大数。 |
msgmap |
(msgtql + 2) |
メッセージ・マップ・エントリの最大数。 |
msgmni |
nproc |
メッセージ・キュー識別子数。 |
msgseg |
32767 |
メッセージに使用できるセグメント数。 |
msgtql |
nproc |
メッセージ・ヘッダー数。 |
ncallout |
(nproc + 16) |
保留タイムアウトの最大数。 |
ncsize |
((8 * nproc +2048) + vx_ncsize) |
inodeに必要なDirectory Name Lookup Cache(DNLC)領域。
デフォルトでは、 |
nfile |
(15 * nproc + 2048) |
オープン・ファイルの最大数。 |
nflock |
4096 |
システムで使用可能なファイル・ロックの最大数。 |
ninode |
(8 * nproc + 2048) |
オープンinodeの最大数。 |
nkthread |
(((nproc * 7) / 4) + 16) |
システムでサポートされるカーネル・スレッドの最大数。 |
nproc |
4096 |
プロセスの最大数。 |
semmap |
(semmni + 2) |
セマフォ・マップ・エントリの最大数。 |
semmni |
4138 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
8360 |
システムのセマフォの最大数。semmns のデフォルト値は128 ですが、この値は、ほとんどの場合、Oracle Collaboration Suite Information Storageに対しては小さすぎます。
|
semmnu |
(nproc - 4) |
セマフォのUNDO構造体数を定義します。 |
semvmx |
32768 |
セマフォの最大値。 |
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。
|
shmmni |
530 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmseg |
32 |
1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数。 |
vps_ceiling |
64 |
システム選択ページの最大サイズ(KB)。 |
Linux x86では、ipcs
コマンドを使用して、システムの現在の共有メモリー・セグメントとセマフォ・セットおよびそれらの識別番号と所有者のリストを取得します。
/proc
ファイル・システムを使用してカーネル・パラメータを変更するには、次の手順を実行します。
rootユーザーとしてログインします。
/proc/sys/kernel
ディレクトリに移動します。
cat
またはmore
ユーティリティを使用して、sem
ファイルの現在のセマフォ・パラメータ値を確認します。たとえば、cat
ユーティリティを使用する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> cat sem
次に、semmsl
、semmns
、semopm
およびsemmni
パラメータの各値の出力例を示します。
250 32000 32 128
次のコマンド構文を使用して、パラメータ値を変更します。
prompt> echo semmsl_value semmns_value semopm_value semmni_value > sem
パラメータ変数は、前述の例で入力した順序でシステムに適した値に置き換えます。次に例を示します。
prompt> echo 1000 32000 100 150 > sem
cat
またはmore
ユーティリティを使用して、現在の共有メモリー・パラメータを確認します。たとえば、cat
ユーティリティを使用する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> cat shared_memory_parameter
前述の例では、shared_memory_parameter
は、shmmax
パラメータまたはshmmni
パラメータのいずれかです。パラメータ名は、小文字で入力する必要があります。
echo
ユーティリティを使用して、共有メモリー・パラメータを変更します。たとえば、shmmax
パラメータを変更する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 4294967295 > shmmax
echo
ユーティリティを使用して、共有メモリー・パラメータを変更します。たとえば、shmmni
パラメータを変更する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 4096 > shmmni
echo
ユーティリティを使用して、共有メモリー・パラメータを変更します。たとえば、shmall
パラメータを変更する場合は、次のコマンドを実行します。
prompt> echo 2097152 > shmall
システムの起動時にこれらの値を初期化するスクリプトを作成し、システムのinit
ファイルにこのスクリプトを組み込みます。
参照: スクリプト・ファイルおよびinit ファイルの詳細は、システム・ベンダーのドキュメントを参照してください。
|
ulimit -n
および/proc/sys/fs/file-max
を使用して、ファイル・ハンドルを設定します。
prompt> echo 65536 > /proc/sys/fs/file-max prompt> ulimit -n 65536
ソケットに/proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
を設定します。
prompt> echo 1024 65000 > /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
ulimit
-u
を使用して、プロセスのlimit
を設定します。これによって、各ユーザーのプロセス数が指定されます。
ulimit -u 16384
表1-28に、Linux x86でOracle Collaboration Suite Information Storageを実行する場合に必要な最小値を示します。
表1-28 Linux x86のカーネル・パラメータ設定
カーネル | パラメータ設定 | 定義 |
---|---|---|
semmni |
142 |
システム全体でのセマフォ・セットの最大数。 |
semmns |
32000 |
システムのセマフォの最大数。この設定は推奨最小値です(初期インストールの場合のみ)。
|
semopm |
100 |
各semop コールの最大操作数。
|
semmsl |
250 |
推奨最小値(初期インストールの場合のみ)。 |
shmmax |
4294967295 |
1つの共有メモリー・セグメントの最大許容サイズ。SMPカーネルの場合は2GB。推奨サイズは、RAMサイズの半分となります。 |
shmmni |
4096 |
システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数。 |
shmall |
3279547 |
使用可能な共有メモリーの総量。 |
msgmni |
2878 |
メッセージ・キュー識別子数。 |
msgmax |
8192 |
最大メッセージ・サイズ。 |
msgmnb |
65535 |
メッセージ・キューの最大バイト数。 |
file-max |
327679 |
ファイルの最大数。 |
パフォーマンス向上のために、Oracle9iAS Infrastructure、Oracle Collaboration Suite Information StorageデータベースおよびOracle Collaboration Suite Middle-Tierは別々のコンピュータにインストールすることをお薦めしますが、Oracle Collaboration Suiteは単一のコンピュータにインストールすることもできます。単一コンピュータ・インストールDVDは、LinuxおよびWindowsプラットフォーム用のCDパックに同梱されています。これ以外のプラットフォームの場合は、CDパックに同梱されているCD-ROMセットを使用して、単一コンピュータにインストールできます。
参照: http://otn.oracle.com/software/products/cs/files/README.html Windowsでの単一コンピュータへのインストールの詳細を参照できます。 http://otn.oracle.com/software/products/cs/files/readme_linux.html Linuxでの単一コンピュータへのインストールの詳細を参照できます。 |
注意: Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーおよび音声変換サーバーは、Oracle Collaboration Suite Middle-Tierとは別のコンピュータにインストールする必要があります。また、Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーと音声変換サーバーも別々のコンピュータにインストールすることをお薦めします。Windowsプラットフォームには、Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーと音声変換サーバーの両方をインストールする必要があります。 |
参照: Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーおよび音声変換サーバーの詳細は、『Oracle Web Conferencing管理者ガイド』を参照してください。 |