この章では、HP Tru64 UNIXでのOracle Collaboration Suiteリリース2(9.0.4.1)のインストール前の要件について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
表2-1に、Oracle Collaboration Suiteの各インストールの最小ハードウェア要件を示します。
表2-1 Oracle Collaboration Suiteのハードウェア要件1
注意: ディスク領域は、単一のディスク上に確保する必要があります。Oracle Collaboration Suiteでは、複数のディスクにまたがるインストールはサポートされていません。 |
注意: アップグレードを実行すると、Oracle Collaboration Suite Upgrade AssistantによってOracle Email用に4つの新しい表領域が作成されます。追加表領域の領域要件の詳細は、『Oracle Collaboration Suiteインストレーションおよび構成ガイドfor HP-UX PA-RISC(64-bit), Linux x86, and Solaris Operating System(SPRAC 32-bit)』の第3章を参照してください。 |
HP Tru64 UNIXにインストールされているランダム・アクセス・メモリーの容量を確認するには、次のコマンドを実行します。
$ /bin/vmstat -P | grep " Total Physical Memory"
Oracle Web Conferencingでは、ハードウェアのサイジングに関するいくつかの考慮事項があります。これらの考慮事項の詳細は、『Oracle Web Conferencingサイジング・ガイド』を参照してください。この項では、会議中の音声データのストリーミングへの対応や音声データとして記録された会議の再生をOracle Web Conferencingで行う場合に使用する音声変換サーバーのハードウェア要件について説明します。
音声変換サーバーは、次の基本要件を満たす、Microsoft Windows 2000 Server SP4以上がインストールされたコンピュータにインストールする必要があります。
2.4GHz Intelプロセッサ
512MB SDRAM
20GBディスク
また、特殊なテレフォニ・ハードウェアが必要です。T1またはE1トランク、およびトランク対応のIntel/Dialogic製メディア処理ボードが必要となります。Oracle Web ConferencingでサポートされているT1/E1プロトコルは、Robbed-Bit/CAS(Channel Associated Signaling)です。次の表に、同時音声会議数、トランク回線のタイプと数および音声変換サーバー数に応じたハードウェアおよびサイジングの推奨事項を示します。
表2-2 T1を使用して音声変換を行う場合のサイジング推奨事項
同時音声会議数 | T1回線 | 音声変換サーバー | 音声変換サーバーごとに必要なDialogicハードウェア |
---|---|---|---|
12 | 1 | 1 | D/240JCT-T1 |
24 | 1 | 1 | D/480JCT-T1 |
48 | 2 | 1 | D/480JCT-T1 2枚 |
96 | 4 | 2 | D/480JCT-T1 2枚 |
192 | 8 | 4 | D/480JCT-T1 2枚 |
表2-3 E1を使用して音声変換を行う場合のサイジング推奨事項
同時音声会議数 | E1回線 | 音声変換サーバー | 音声変換サーバーごとに必要なDialogicハードウェア |
---|---|---|---|
15 | 1 | 1 | D/300JCT-E1 |
30 | 1 | 1 | D/300JCT-E1 |
60 | 2 | 1 | D/600JCT-E1 2枚 |
120 | 4 | 2 | D/600JCT-E1 2枚 |
240 | 8 | 4 | D/600JCT-E1 2枚 |
参照: システムのサイジング要件の詳細は、『Oracle Web Conferencingサイジング・ガイド』を参照してください。 |
HP Tru64 UNIXのオペレーティング・システム要件は、次のとおりです。
HP Tru64 UNIX 5.1B。現在のオペレーティング・システムのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。
sizer -v
JDK 1.3.1-5
インストーラを実行するシステムには、Xウィンドウがインストールされている必要があります。HPでサポートされている、dtwm、twm、mwmなどのMotif対応のXウィンドウ・サーバーを使用します。Oracle9iASでは、キャラクタ・モード・インストールはサポートされていません。
グラフィック製品を実行するには、X環境、Basic X環境(OSF11)およびXサーバー(OSFSER)が必要です。
/usr/ccs/bin
ディレクトリに、次の実行可能ファイルが存在している必要があります。
make
ar
ld
nm
オペレーティング・システムにパッチおよびパッケージをインストールする必要がある場合があります。次の表に示す一部のパッチには依存パッチがあり、それらの依存パッチもインストールする必要があります。詳細は、パッチおよびパッケージに付属のREADME
ファイルを参照してください。特定のパッチまたはパッケージをダウンロードする場合は、依存性を確認し、必要に応じて依存パッチまたは依存パッケージをダウンロードします。
注意: オペレーティング・システムに、sendmail プログラムが存在している必要があります。
|
この項の内容は次のとおりです。
表2-4に、Oracle Collaboration Suiteに必要なパッチを示します。
表2-4 Oracle Collaboration Suiteに必要なパッチ
インストール | パッチ |
---|---|
オペレーティング・システム・パッケージ
これらのサブセットは、HP Tru64 UNIXディストリビューションに含まれています。 |
|
オペレーティング・システム・パッチ |
|
Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suite |
|
Information Storage |
|
Oracle Real Application Clusters |
|
特定のパッチがシステムにインストール済かどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ /usr/sbin/dupatch -track -type kit
オペレーティング・システム・パッチをダウンロードするには、次のURLにアクセスします。
表2-5に、すべてのプラットフォームで必要な追加ソフトウェアを示します。
表2-5 追加のオペレーティング・システム要件
ソフトウェア | 要件 |
---|---|
Xサーバーおよびウィンドウ・マネージャ | 使用しているUNIXオペレーティング・システムでサポートされているXサーバーおよびウィンドウ・マネージャを使用します。
Hummingbird Exceedの場合は、システム固有のウィンドウ・マネージャを使用します。 WRQ Reflectionの場合は、リモートのウィンドウ・マネージャを使用できるようにします。 Xウィンドウ・システムがローカル・システムで正常に動作しているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
モニターにXクロックが表示されます。 |
必要な実行可能ファイル | 実行可能ファイルmake 、ar 、ld およびnm が必要です。
|
Oracle Web Conferencingでは、ドキュメント変換サーバーを使用してMicrosoft OfficeドキュメントをHTMLまたはその他の互換性のある形式に変換し、会議中に共有できるようにします。このサーバーは、中間層とは別のコンピュータに存在している必要があります。また、このサーバーには、Microsoft Windows NTとMicrosoft Office 2000またはMicrosoft Office XPが必要です。
Oracle Web Conferencingでは、音声変換サーバーを使用して、会議中の音声データのストリーミングへの対応や音声データとして記録された会議の再生も行います。このサーバーには、Microsoft Windows 2000 Server SP4以上およびIntel Dialogic System Software 5.1.1 SP1以上が必要です。
参照: 必要なハードウェアおよびソフトウェアの詳細は、『Oracle Web Conferencingサイジング・ガイド』を参照してください。 |
Oracle Collaboration Suiteのユーザー・インタフェースの対応言語は、アラビア語、イタリア語、英語、オランダ語、ギリシャ語、スウェーデン語、スペイン語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ノルウェー語、フィンランド語、フランス語、ポルトガル語、ポルトガル語(ブラジル)、韓国語、日本語、簡体字中国語および繁体字中国語です。
Oracle Calendarサーバー管理ツールのインタフェースは英語ですが、Oracle Collaboration Suiteでサポートされるすべての言語でのデータ入力が可能です。
Oracle Calendarクライアントでは英語のみが使用可能ですが、次の例外があります。
Oracle Connector for Outlook: Oracle Collaboration Suiteでサポートされるアラビア語以外のすべての言語
Oracle Calendar Webクライアント: Oracle Collaboration Suiteでサポートされるアラビア語以外のすべての言語
Windows版Oracle Calendarデスクトップ・クライアント: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Windows版Oracle Calendar Sync for Palm: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Windows版Oracle Calendar Sync for Pocket PC: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Oracle Collaboration Suiteのドキュメントは、WebブラウザまたはPortable Document Format(PDF)ビューアを使用してオンラインで表示できます。
表2-6に、Oracle Collaboration Suiteのオンライン・ドキュメントを表示するための要件を示します。
表2-6 オンライン・ドキュメントの要件
参照: 『Oracle Collaboration Suiteドキュメント・ガイド』 |
インストールが完了した後、Oracle Universal Installerによってportlist.ini
という名前のファイルが作成されます。このファイルには、Oracle Collaboration Suiteコンポーネントのインストール中に割り当てられたポートが示されています。インストール・プロセスでは、ポートの競合が自動的に検出され、そのコンポーネントに割り当てられているポート範囲から代替ポートが選択されます。このファイルは、次の場所にあります。
$ORACLE_HOME/install/portlist.ini
多くのOracle Collaboration SuiteコンポーネントにWebブラウザが必要です。また、すべてのOracle Collaboration Suiteインストールで、Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle9i Databaseが必要です。動作が保証されているソフトウェア(動作が保証されているOracle9iAS Infrastructureリリース、データベース・リリース、Oracle Collaboration Suite用のWebブラウザなど)の完全なリストは、次のURLのOracleMetaLinkにあります。
http://metalink.oracle.com
Oracle Collaboration Suiteをインストールする前に、『Oracle Collaboration Suiteリリース・ノート』を参照することをお薦めします。このドキュメントは、各Oracle Collaboration SuiteインストールCD-ROMのdoc
ディレクトリおよびOracle Technology Networkにあります。Oracle Collaboration Suiteドキュメントの詳細は、『Oracle Collaboration Suiteドキュメント・ガイド』を参照してください。このドキュメントには発行の時点での正確な情報が記載されています。最新の情報およびドキュメントはOracle Technology Network Japanで参照できます。URLは次のとおりです。
http://otn.oracle.co.jp/
この項の内容は次のとおりです。
表2-7に、環境変数を設定および設定解除する方法を示します。
表2-7 環境変数の設定および設定解除
作業内容 | Cシェル | Bourne/Kornシェル |
---|---|---|
環境変数の設定 |
prompt> setenv VARIABLE value
|
prompt> VARIABLE=value;export VARIABLE
|
環境変数の設定解除 |
prompt> unsetenv VARIABLE |
prompt> unset VARIABLE |
注意: LD_LIBRARY_PATH 、ORACLE_HOME 、TMP 、TMPDIR およびTNS_ADMIN 環境変数は、設定する必要がありません。
|
Oracle Universal Installerを起動する前に、Oracle Universal Installerが表示されるXサーバーを参照するようにDISPLAY
環境変数を設定します。DISPLAY
環境変数の書式は、次のとおりです。
hostname:display_number.screen_number
Oracle Collaboration Suiteでは、Oracle Universal Installer、Webアプリケーションおよび管理ツールのグラフィックを適切に作成するために、Xサーバーが実行されている必要があります。オペレーティング・システムにインストールされているフレーム・バッファのXサーバーでは、ユーザーがログインしたまま、フレーム・バッファが常時実行されている必要があります。この状況を回避するには、X Virtual Frame Buffer(XVFB)、Virtual Network Computing(VNC)などの仮想フレーム・バッファを使用する必要があります。
このインスタンスは、Oracle Universal Installerによって、アプリケーションおよび管理ツールのインストール・プロセスと同じXサーバーを使用するように構成されます。このXサーバーは、常時実行されている必要があります。常時実行されていない場合は、インストールが完了した後、常時実行されている別のXサーバーを使用するようにOracle Collaboration Suiteを構成する必要があります。
参照:
|
DISPLAY
環境変数を設定すると、Oracle Universal Installerを別のワークステーションからリモートで実行できます。Oracle Universal Installerを起動するシステムで、DISPLAY
にローカル・ワークステーションのシステム名またはIPアドレスを指定します。
注意: PseudoColorカラー・モデルまたはPseudoColorビジュアルがサポートされている場合は、PC Xエミュレータを使用してインストールを実行できます。PseudoColorビジュアルを使用するようにPC Xエミュレータを設定して、Oracle Universal Installerを起動します。カラー・モデルまたはビジュアルの設定を変更する方法の詳細は、Xエミュレータのドキュメントを参照してください。 |
Oracle Universal Installerの起動時に「Failed to connect to server」、「Connection refused by server」、または「Can't open display」のようなXlibエラーが表示された場合は、表2-8に示すコマンドをローカル・ワークステーションで実行します。
Oracle Universal Installerでは、コンピュータの構成ファイルに完全修飾ホスト名情報が含まれている必要があります。完全修飾ホスト名には、システム名とそのドメイン名の両方が含まれています。
示されているファイルにホスト情報が適切に構成されていない場合は、Oracle Collaboration Suiteのインストール中にランタイム・エラーが発生することがあります。
/etc/hosts
に、次の書式が含まれていることを確認してください。
ip_address fully_qualified_hostname short_hostname aliases
次に、適切に構成された/etc/hosts
ファイルの例を示します。
148.87.9.44 oasdocs.us.oracle.com oasdocs oracleinstall
インストール・プロセスには、1つの特別なUNIXアカウントと複数の特別なグループが必要です。この項の内容は次のとおりです。
注意: 同じホストに新しくOracle Collaboration Suiteインストールを追加する場合は、以前と同じオペレーティング・システム・ユーザー・アカウントを使用する必要があります。 |
admintool
またはgroupadd
ユーティリティを使用して、oinstall
などのグループ名を作成します。oinstall
グループは、Oracle Universal InstallerのoraInventory
ディレクトリを所有します。インストールを実行するoracle
ユーザー・アカウントのプライマリ・グループは、oinstall
である必要があります。
注意: UNIXグループ名は、8文字以内である必要があります。グループ名が8文字を超えている場合、Oracle Calendar Configuration Assistantは正常に実行されません。 |
これらのユーティリティの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
oracle
アカウントは、システムのOracleソフトウェアを所有するUNIXアカウントです。Oracle Universal Installerは、このアカウントで実行する必要があります。
表2-9に示すプロパティを持つoracle
アカウントを作成します。
表2-9 oracleアカウントのプロパティ
変数 | プロパティ |
---|---|
Login Name | アカウントにアクセスするための任意の名前を選択します。このドキュメントでは、この名前はoracle アカウントと呼ばれます。
|
Group Identifier | このドキュメントでは、oinstall グループが使用されています。
|
Home Directory | その他のユーザー・ホーム・ディレクトリと一貫性のあるホーム・ディレクトリを選択します。 |
Login Shell | Cシェル、BourneシェルまたはKornシェルをデフォルトのシェルにできます。 |
注意: oracle アカウントは、Oracleソフトウェアをインストールおよびメンテナンスする場合にのみ使用します。Oracle Universal Installerと関係のない目的では使用しないでください。また、root は、oracle アカウントとしては使用しないでください。
|
Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suite Information Storageのインストールには、権限が付与された次の2つのグループが必要です。
権限が付与されたこれらのグループは、Oracle Collaboration Suiteのインストールには必要ありません。
Oracleのドキュメントでは、これらのグループはそれぞれOSOPER
およびOSDBA
と呼ばれます。これらのグループは、データベースでのオペレーティング・システムの認証に使用されます。これは、データベースが停止し、データベースでの認証を使用できない場合に必要となります。
これらのグループの権限は、単一のUNIXグループまたは対応する2つのUNIXグループに付与されます。権限を付与するグループを選択するには、次の2つの方法があります。
Oracle Universal Installerを起動する前からoracle
アカウントがdba
グループのメンバーである場合は、dba
にOSOPER
およびOSDBA
の両方の権限が付与されます。
oracle
アカウントがdba
グループのメンバーではない場合は、Oracle Universal Installerによって、権限を付与するグループ名を入力するように求められます。
表2-10に、OSOPER
およびOSDBA
グループの権限を示します。
Real Application Clustersをインストールするには、次のインストール前の手順を実行します。
参照: Real Application Clustersのインストール前の手順の詳細は、『Oracle9i Real Application Clustersセットアップおよび構成』を参照してください。このドキュメントは、Oracle Technology Network Japanで入手できます。URLは次のとおりです。http://otn.oracle.co.jp/ |
root
ユーザーとして次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
クラスタのすべてのノードの/etc/group
ファイルに、OSDBA
グループが定義されていることを確認します。単一データベースにアクセスするUNIXクラスタのすべてのノードで、OSDBA
グループとOSOPER
グループ(指定する場合)の名前と番号が同一である必要があります。OSDBA
グループのデフォルトのUNIXグループ名はdba
です。
クラスタの各ノードに、次の条件を満たすoracle
アカウントを作成します。
プライマリ・グループがORAINVENTORY
グループである
セカンダリ・グループがdba
グループである
Oracleソフトウェアのインストールおよび更新にのみ使用される
リモート・ディレクトリに対する書込み権限がある
各ノードに、Oracleソフトウェア・ディレクトリ構造の最上位として使用されるマウント・ポイント・ディレクトリを次の条件を満たすように作成します。
各ノード上のマウント・ポイントの名前が初期ノードの名前と同一である
oracle
アカウントに、読取り権限、書込み権限および実行権限がある
Oracle Universal Installerを実行するノード(ローカル・ノードを含む)で、クラスタのすべてのノードのエントリをoracle
アカウントの.rhosts
ファイルまたは/etc/hosts.equiv
ファイルのいずれかに追加して、ユーザー等価を設定します。
すべてのノードでoracle
ユーザーとして次のリモート・コマンドを実行して、ユーザー等価を確認します。
prompt> rsh another_host pwd
すべてのノード間で1つの小さいファイルをコピーして、RCP等価を確認します。たとえば、次のように入力します。
prompt> rcp /tmp/dummy_file another_host:/tmp/dummy_file
これは、Oracle Universal Installerでクラスタの選択したすべてのノードにOracleソフトウェアをインストールする場合に実行する必要があります。
oracle
ユーザーとして次の手順を実行します。
oracle
アカウントとしてログインします。
次のコマンドを実行して、Cluster Membership Monitorが実行されていることを確認します。
$ /usr/sbin/clu_get_info
正しい数のクラスタ・メンバーが構成されていることを確認します。すべてのノードのメンバーの状態が「上へ」である必要があります。
クラスタの各ノードに対してリモート・ログイン(rlogin
)を実行して、oracle
アカウントのユーザー等価を確認します。
パスワードが要求される場合は、oracle
アカウントにユーザー等価がありません。クラスタのすべてのノードのoracle
ユーザーに、同じ属性が付与されていることを確認します。Oracle Universal Installerでは、ユーザー等価が設定されていない場合、rcp
コマンドを使用してOracle製品をリモート・ディレクトリにコピーすることはできません。
ユーザー等価を設定していない場合は、「Real Application Clustersをインストールする場合にrootユーザーとして実行する手順」の手順6を実行する必要があります。
データベース・サーバー構成の情報リポジトリとして、1つ以上の共有構成ファイルを作成します。使用しているプラットフォームでクラスタ・ファイル・システムがサポートされている場合は、この手順をスキップします。
サーバー管理(SRVM)構成用に100MB以上の共有RAWデバイスを作成します。Oracle Universal Installerの「共有構成ファイル名」ページで、この共有ファイルの名前の入力を要求されます。または、SRVM_SHARED_CONFIG
環境変数に、Oracle Universal Installerによって構成ファイルを取得可能な共有RAWデバイスの絶対パス名を設定します。
参照: 共有構成ファイルの設定の詳細は、『Oracle9i Real Application Clustersセットアップおよび構成』を参照してください。 |
Oracle9iAS Metadata Repositoryのインストールでは、システム・カーネル・パラメータを構成する必要があります。この作業は、本番環境で特に重要です。カーネル・パラメータの設定を調べ、Oracle9iAS Metadata RepositoryおよびOracle Internet Directoryの要件を満たしていることを確認します。これを行わなかった場合、インストール時にエラーが発生したり、インストール後に操作エラーが発生する可能性があります。
カーネルの設定を変更した場合は、システムを再起動してその変更を有効にする必要があります。
表2-11のパラメータは、HP Tru64 UNIXでOracle9iAS Infrastructureを実行する場合の推奨値です。
表2-11 HP Tru64 UNIXでOracle9iAS Infrastructureを実行する場合のカーネル・パラメータ設定
カーネル・パラメータ | 設定 | 目的 |
---|---|---|
MAX_PROC_PER USER | 2566 | ユーザーごとのプロセスの最大数の定義。 |
MSG_MNB | 360000 | メッセージ・キューの最大バイト数の定義。 |
MSG_MNI | 2800 | システム全体でのメッセージ・キューの最大数の定義。 |
MSG_TQL | 2540 | システム全体でのメッセージの最大数の定義。 |
SEM_MNI | 52 | システム全体でのセマフォの最大数の定義。 |
SEM_MSL | 25 | システム全体でのセマフォの最大数の定義。 |
SEM_OPM | 12 | semopコールごとの最大操作数の定義。 |
SEM_UME | 42 | セマフォごとのセマフォUNDOの最大数の定義。 |
SHM_MAX | 4278190080(4GBマイナス16MB) | 共有メモリーの最大許容サイズの定義。SHM_MAXパラメータは、Oracle9i、オペレーティング・システムまたはオペレーティング・システム・カーネルで使用または必要とされる共有メモリーの量には影響しません。 |
SHM_MNI | 274 | システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数の定義。 |
SHM_SEG | 128 | 1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数の定義。 |
Oracle Collaboration Suiteのインストールでは、システム・カーネル・パラメータを構成する必要があります。この作業は、本番環境で特に重要です。カーネル・パラメータの設定を調べ、Oracle Collaboration Suiteの要件を満たしていることを確認します。これを行わなかった場合、インストール時にエラーが発生したり、インストール後に操作エラーが発生する可能性があります。
カーネル・パラメータの設定を変更した場合は、システムを再起動してその変更を有効にする必要があります。
表2-12のパラメータは、HP Tru64 UNIXでOracle Collaboration Suiteを実行する場合の推奨値です。
表2-12 HP Tru64 UNIXでOracle Collaboration Suiteを実行する場合のカーネル・パラメータ設定
カーネル・パラメータ | 設定 | 目的 |
---|---|---|
MAX_PROC_PER USER | 2566 | ユーザーごとのプロセスの最大数の定義。 |
MSG_MNB | 360000 | メッセージ・キューの最大バイト数の定義。 |
MSG_MNI | 2800 | システム全体でのメッセージ・キューの最大数の定義。 |
MSG_TQL | 2540 | システム全体でのメッセージの最大数の定義。 |
SEM_MNI | 52 | システム全体でのセマフォの最大数の定義。 |
SEM_MSL | 25 | システム全体でのセマフォの最大数の定義。 |
SEM_OPM | 12 | semopコールごとの最大操作数の定義。 |
SEM_UME | 42 | セマフォごとのセマフォUNDOの最大数の定義。 |
SHM_MAX | 4278190080(4GBマイナス16MB) | 共有メモリーの最大許容サイズの定義。SHM_MAXパラメータは、Oracle9i、オペレーティング・システムまたはオペレーティング・システム・カーネルで使用または必要とされる共有メモリーの量には影響しません。 |
SHM_MNI | 274 | システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数の定義。 |
SHM_SEG | 128 | 1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数の定義。 |
Oracle Collaboration Suite Information Storageでは、共有メモリー、スワップ・メモリー、セマフォなどのUNIXリソースをプロセス間通信で大量に使用します。Oracle Collaboration Suite Information Storageに対するパラメータの設定が十分でない場合、インストール時およびインスタンスの起動時に問題が発生します。メモリーに格納できるデータの量を多くすると、データベースの動作が速くなります。また、メモリー内のデータをメンテナンスすると、UNIXカーネルによるディスクのI/Oアクティビティが低減します。
カーネル・パラメータの設定を調べ、Oracle Collaboration Suite Information Storageの要件を満たしていることを確認します。これを行わなかった場合、インストール時にエラーが発生したり、インストール後に操作エラーが発生する可能性があります。前述の要件が、通常のOracle Collaboration Suite Information Storage環境に適したカーネル・パラメータ要件です。カーネル・パラメータをアプリケーションの要件を満たすレベルにすでに調整してある場合は、その値を継続して使用します。カーネルの設定を変更した場合は、システムを再起動してその変更を有効にする必要があります。
HP Tru64 UNIXでは、バックアップ・コピーを作成した後、viなどのテキスト・エディタを使用して、/etc/sysconfigtab
ファイルのカーネル・パラメータ設定を変更します。すでに別のプログラム用にカーネルをOracle9iの要件以上のレベルに変更している場合、設定を変更する必要はありません。それらのレベルが低すぎる場合は、表に示す値以上のレベルに変更します。設定を変更した場合は、/etc/sysconfigtabファイルを保存して、システムを再起動します。たとえば、SHM_MAX、SHM_MNI、SHM_SEG、PER_PROC_STACK_SIZEおよびPER_PROC_DATA_SIZEのパラメータ設定を変更する必要がある場合は、/etc/sysconfigtabファイルに、次の行を追加します。
ipc: shm_max = 4278190080 shm_mni = 256 shm_seg = 128 proc: per_proc_stack_size = 33554432 per_proc_data_size = 201326592
次の表を参照して、システムの共有メモリーおよびセマフォのカーネル・パラメータがOracle9i に対して十分なレベルに設定されているかどうかを確認します。
現在のカーネル・パラメータ設定を確認するには、次のコマンドを実行します。
# /sbin/sysconfig -q ipc
表2-13のパラメータは、HP Tru64 UNIXで、単一データベース・インスタンスを持つOracle9i を実行する場合の推奨値です。
表2-13 HP Tru64 UNIXでOracle Collaboration Suite Information Storageを実行する場合のカーネル・パラメータ設定
カーネル・パラメータ | 設定 | 目的 |
---|---|---|
MAX_PER_PROC_STACK_SIZE | 33554432(32MB) | プロセッサのスタック・サイズの定義。Oracle9i ソフトウェアの場合は、デフォルトのサイズで十分です。Oracle9i とシステムを共有しているアプリケーションで必要なプロセスごとのスタック・サイズがこれより大きい場合でも、このパラメータは512MBより大きい値に設定しないでください。 |
PER_PROC_STACK_SIZE | 33554432(32MB) | プロセッサのスタック・サイズの定義。Oracle9i ソフトウェアの場合は、デフォルトのサイズで十分です。Oracle9i とシステムを共有しているアプリケーションで必要なプロセスごとのスタック・サイズがこれより大きい場合でも、このパラメータは512MBより大きい値に設定しないでください。 |
PER_PROC_DATA_SIZE | 201326592(192MB) | プロセスごとの最小データ・セグメント・サイズの定義。 |
SHM_MAX | 4278190080(4GBマイナス16MB) | 共有メモリーの最大許容サイズの定義。SHM_MAXパラメータは、Oracle9i、オペレーティング・システムまたはオペレーティング・システム・カーネルで使用または必要とされる共有メモリーの量には影響しません。 |
SHM_MIN | 1 | 1つの共有メモリー・セグメントの最小許容サイズの定義。 |
SHM_MNI | 256 | システム全体での共有メモリー・セグメントの最大数の定義。 |
SHMSEG | 128 | 1つのプロセスでアタッチ可能な共有メモリー・セグメントの最大数の定義。 |
パフォーマンス向上のために、Oracle9iAS Infrastructure、Oracle Collaboration Suite Information StorageデータベースおよびOracle Collaboration Suite Middle-Tierは別々のコンピュータにインストールすることをお薦めしますが、Oracle Collaboration Suiteは単一のコンピュータにインストールすることもできます。単一コンピュータ・インストールDVDは、LinuxおよびWindowsプラットフォーム用のCDパックに同梱されています。これ以外のプラットフォームの場合は、CDパックに同梱されているCD-ROMセットを使用して、単一コンピュータにインストールできます。
参照: http://otn.oracle.com/software/products/cs/files/README.html Windowsでの単一コンピュータへのインストールの詳細を参照できます。 http://otn.oracle.com/software/products/cs/files/readme_linux.html Linuxでの単一コンピュータへのインストールの詳細を参照できます。 |
注意: Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーおよび音声変換サーバーは、Oracle Collaboration Suite Middle-Tierとは別のコンピュータにインストールする必要があります。また、Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーと音声変換サーバーも別々のコンピュータにインストールすることをお薦めします。Windowsプラットフォームには、Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーと音声変換サーバーの両方をインストールする必要があります。 |
参照: Oracle Web Conferencingのドキュメント変換サーバーおよび音声変換サーバーの詳細は、『Oracle Web Conferencing管理者ガイド』を参照してください。 |