この章では、WindowsでのOracle Collaboration Suiteリリース2(9.0.4.1)のインストール前の要件について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
表3-1に、Oracle Collaboration Suiteの各インストールの最小ハードウェア要件を示します。
表3-1 Oracle Collaboration Suiteのハードウェア要件1
要件 | 値 |
---|---|
CPU |
|
モニター | 256色表示可能 |
メモリー(最小要件) |
|
TMP またはTEMP ディレクトリ
|
Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suite Middle-Tierには、300MB以上の空き領域が必要です。 |
ディスク領域 |
|
Oracle Web Conferencingには、ドキュメント変換サービスおよび音声変換サービスがあります。ドキュメント変換サービスによって、ドキュメント・プレゼンテーション・モードでの表示用にMicrosoft OfficeドキュメントがHTMLに変換されます。音声変換サービスによって、音声のストリーミングおよび会議音声の取得と記録が可能になります。
ドキュメント変換機能は、ドキュメント変換サーバーによって提供されます。このサーバーは、中間層とは別のコンピュータ上に存在する必要があります。このコンピュータには、Microsoft Windows 2000がインストールされている必要があります。音声変換サーバーも、中間層とは別のコンピュータに存在し、そのコンピュータにMicrosoft Windows 2000がインストールされている必要があります。また、音声変換サーバーには、Intel Dialogicカードが搭載されている必要があります。サイジング要件によっては、両方のサーバーを同じコンピュータにインストールすることができます。
参照: システムのサイジング要件の詳細は、『Oracle Web Conferencingサイジング・ガイド』を参照してください。 |
表3-2に、Oracle Collaboration Suiteの各インストールのオペレーティング・システム要件を示します。
表3-2 Oracle Collaboration Suiteのオペレーティング・システム要件
要件 | 値 |
---|---|
オペレーティング・システム | Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle Collaboration Suite Middle-Tier:
Oracle Collaboration Suite Information Storage:
|
仮想メモリー | Oracle9iAS Infrastructure:
Oracle Collaboration Suite Information Storage:
Oracle Collaboration Suite Middle-Tier:
|
Oracle Web Conferencingの音声変換サービスおよびドキュメント変換サービスには、追加のハードウェアおよびソフトウェアが必要です。音声変換サービスはOracle Web Conferencing音声変換サーバーを使用して有効にし、ドキュメント変換サービスはOracle Web Conferencingドキュメント変換サーバーを使用して有効にします。各サーバーおよびそのハードウェア要件の詳細は、「Oracle Web Conferencingの追加のハードウェア要件」を参照してください。
Oracle Web Conferencingの音声変換サービスおよびドキュメント変換サービスを有効にするコンピュータには、Microsoft Windows 2000オペレーティング・システムがインストールされている必要があります。また、音声変換サーバー用のコンピュータには、Intel Dialogicソフトウェアがインストールされている必要があります。ドキュメント変換サーバー用のコンピュータには、Microsoft Office 2000がインストールされている必要があります。サイジング要件によっては、両方のサーバーを同じコンピュータにインストールできますが、すべてのハードウェア要件およびソフトウェア要件が満たされている必要があります。
Oracle Collaboration Suiteのユーザー・インタフェースの対応言語は、アラビア語、イタリア語、英語、オランダ語、ギリシャ語、スウェーデン語、スペイン語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ノルウェー語、フィンランド語、フランス語、ポルトガル語、ポルトガル語(ブラジル)、韓国語、日本語、簡体字中国語および繁体字中国語です。
Oracle Calendarサーバー管理ツールのインタフェースは英語ですが、Oracle Collaboration Suiteでサポートされるすべての言語でのデータ入力が可能です。
Oracle Calendarクライアントでは英語のみが使用可能ですが、次の例外があります。
Oracle Connector for Outlook: Oracle Collaboration Suiteでサポートされるアラビア語以外のすべての言語
Oracle Calendar Webクライアント: Oracle Collaboration Suiteでサポートされるアラビア語以外のすべての言語
Windows版Oracle Calendarデスクトップ・クライアント: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Windows版Oracle Calendar Sync for Palm: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Windows版Oracle Calendar Sync for Pocket PC: 英語、フランス語、ドイツ語および日本語
Oracle Collaboration Suiteのドキュメントは、WebブラウザまたはPortable Document Format(PDF)ビューアを使用してオンラインで表示できます。
表3-3に、Oracle Collaboration Suiteのオンライン・ドキュメントを表示するための要件を示します。
表3-3 オンライン・ドキュメントの要件
要件 | 項目 |
---|---|
オンライン・リーダー | 次のいずれか:
HTML
|
ライブラリ全体に対するHTML検索およびナビゲーション | アクティブなインターネット接続 |
ディスク領域 | 37.5MB |
参照: 『Oracle Collaboration Suiteドキュメント・ガイド』 |
インストールが完了した後、Oracle Universal Installerによってportlist.ini
という名前のファイルが作成されます。このファイルには、Oracle Collaboration Suiteコンポーネントのインストール中に割り当てられたポートが示されています。インストール・プロセスでは、ポートの競合が自動的に検出され、そのコンポーネントに割り当てられているポート範囲から代替ポートが選択されます。
多くのOracle Collaboration SuiteコンポーネントでWebブラウザが必要です。また、すべてのOracle Collaboration Suiteインストールで、Oracle9iAS InfrastructureおよびOracle9i データベースが必要です。動作が保証されているソフトウェア(動作が保証されているOracle9iAS Infrastructureリリース、データベース・リリース、Oracle Collaboration Suite用のWebブラウザなど)の完全なリストは、次のURLのOracleMetaLink にあります。
http://metalink.oracle.com
この項の内容は次のとおりです。
Oracle9iAS InfrastructureまたはOracle Collaboration Suite Middle-Tierをインストールする場合は、TMP
またはTEMP
ディレクトリに300MB以上の空き領域があることを確認してください。
重要: ORACLE_HOME 環境変数は、レジストリに自動的に設定されます。この変数をシステム環境変数としては設定しないでください。インストールを実行できなくなります。
|
Windows NTでTMP
またはTEMP
ディレクトリのパスを変更するには、次の手順を実行します。
「スタート」→「設定」→
「コントロール パネル」
→「システム」を選択します。
「環境」タブを選択します。
「usernameのユーザー環境変数」リスト・ボックスで、TMP
またはTEMP
変数を選択します。
「値」フィールドのディレクトリを、300MB以上の空き領域のあるディレクトリに変更します。
「設定」をクリックします。
「OK」をクリックします。
Windows 2000でTMP
またはTEMP
ディレクトリのパスを変更するには、次の手順を実行します。
「スタート」→「設定」→
「コントロール パネル」
→「システム」を選択します。
「詳細」タブを選択します。
「環境変数」をクリックします。
「usernameのユーザー環境変数」リスト・ボックスで、TMP
またはTEMP
変数を選択します。
「編集」をクリックします。
「変数値」フィールドのディレクトリを、300MB以上の空き領域のあるディレクトリに変更します。
「OK」をクリックして、「システムのプロパティ」ダイアログ・ボックスを閉じます。
Windows NTで仮想メモリーの容量を変更するには、次の手順を実行します。
「スタート」→「設定」→
「コントロール パネル」
→「システム」を選択します。
「パフォーマンス」タブを選択します。
「変更」をクリックします。
該当するドライブを選択し、「初期サイズ (MB)」フィールドに新しい値を入力します。
「設定」をクリックします。
「OK」をクリックして、「システムのプロパティ」ダイアログ・ボックスを閉じます。
Windows 2000で仮想メモリーの容量を変更するには、次の手順を実行します。
「スタート」→「設定」→
「コントロール パネル」
→「システム」を選択します。
「詳細」タブを選択します。
「パフォーマンス オプション」をクリックします。
「変更」をクリックします。
該当するドライブを選択し、「初期サイズ (MB)」フィールドに新しい値を入力します。
「設定」をクリックします。
「OK」をクリックして、「システムのプロパティ」ダイアログ・ボックスを閉じます。
Real Application Clustersをインストールするには、次のインストール前の手順を実行します。この情報は、Oracle Cluster Setup Wizardのオンライン・ヘルプにも記載されています。
参照: Real Application Clustersのインストール前の手順の詳細は、『Oracle9i Real Application Clustersセットアップおよび構成』を参照してください。このドキュメントは、Oracle Technology Networkで入手できます。URLは次のとおりです。http://otn.oracle.co.jp/index.html |
この項の内容は次のとおりです。
共有ディスク・サブシステム上の一連の未フォーマット・デバイスが、各インスタンスによってデータ・ファイル用に共有されます。必要なRAWデバイスの数およびタイプは、いくつかの要因によって決まります。
汎用、トランザクション処理またはデータ・ウェアハウスのいずれかをデータベース構成タイプとして使用する場合は、表3-4に示す最小サイズで特定の表領域を作成する必要があります。 ディスクのサイズ要件について検討する場合、各ディスクに拡張パーティションとして使用できない初期シグネチャが1MBまたは2MBあることに注意してください。これらの要件は、ベンダー提供のクラスタウェア・レイヤーとOracle提供のクラスタウェア・レイヤーの両方で同じです。
Database Configuration Assistantを使用してデータベースを作成しない場合、作成する論理ドライブの数は、作成するデータ・ファイル、REDOログ・ファイルおよび制御ファイルの数によって異なります。ただし、投票ディスク用の100MBの論理ドライブは必ず作成してください。
表3-4 Database Configuration Assistantの論理ドライブ・ディスク・サイズ
パーティションの用途 | ファイル・サイズ |
---|---|
SYSTEM 表領域
|
420MB |
サーバー・パラメータ・ファイル | 5MB |
USERS 表領域
|
120MB |
TEMP 表領域
|
120MB |
UNDOTBS 表領域
|
320MB |
EXAMPLE 表領域
|
160MB |
CWMLITE 表領域
|
100MB |
XDB 表領域
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50MB |
ODM 表領域
|
280MB |
INDX 表領域
|
70MB |
TOOLS 表領域
|
12MB |
DRSYS 表領域
|
250MB |
第1制御ファイル | 110MB |
第2制御ファイル | 110MB |
各インスタンスの2つのREDOログ・ファイル | 120MB |
srvcfg (クラスタウェアで使用される投票ディスク)
|
100MB |
デフォルトでは、Database Configuration Assistantで自動UNDO管理が使用されます。各インスタンスに1つのUNDO表領域を作成します。すべての事前構成済データベース・テンプレートのUNDO表領域の論理ドライブは、320MB以上である必要があります。手動UNDO管理を使用する場合は、RBS論理ドライブのサイズを625MB以上にする必要があります。
参照: RAWデバイスの作成方法の計画およびDBCAデータベース構成オプションの詳細は、『Oracle9i Real Application Clustersセットアップおよび構成』を参照してください。 |
一連のノードをクラスタ・ソフトウェアのインストール用に準備するには、Windows NTまたはWindows 2000コンピュータで次の作業を行います。
未フォーマットの論理ドライブを構成するには、1つの拡張パーティションと複数の論理ドライブを作成します。
クラスタのいずれかのノードからWindows NTのディスク・アドミニストレータまたはディスク管理を実行して、1つの拡張パーティションおよび複数の論理ドライブを作成します。各コンピュータは、同じドメインのメンバーであるか、または同じトラステッド・ドメインに属している必要があります。
参照: 拡張パーティションおよび論理ドライブの作成および管理の詳細は、Windowsのディスク・アドミニストレータまたはディスク管理のオンライン・ヘルプを参照してください。 |
この項の内容は次のとおりです。
Windows NTでのパーティションおよびドライブの作成
いずれかのノードからWindows NTのディスク・アドミニストレータを実行して、クラスタ全体で使用する共有ディスクに拡張パーティションを作成し、論理ドライブを構成します。共有ディスク・アレイの構成によっては、すべてのパーティションに対応するために複数のディスクを使用できます。各コンピュータは、同じドメインのメンバーであるか、または同じトラステッド・ドメインに属している必要があります。
拡張パーティションを作成するには、次の手順を実行します。
管理者グループのメンバーとしてログインします。
「スタート」→「プログラム」→
「管理ツール」→
「ディスク アドミニストレータ」を選択して、「ディスク アドミニストレータ」ウィンドウを開きます。
パーティション化されていないディスク、または拡張パーティションがないディスクの空き領域の部分を右クリックします。
「拡張パーティションの作成」を選択します。「ディスク アドミニストレータ」に拡張パーティションの最大サイズが表示されます。
拡張パーティションのサイズを入力して、「OK」をクリックします。
論理ドライブを作成するには、次の手順を実行します。
注意: RAWデバイスにOracleファイルを格納する場合、1つの拡張パーティションに120を超える数の論理ドライブは作成しないでください。それによって、コンピュータの再起動およびディスク管理ツールの起動にかかる時間が大幅に長くなる場合があります。 |
拡張パーティションの空き領域の部分を選択します。
「パーティション」→「作成」をクリックします。
「ディスク アドミニストレータ」ウィンドウに、論理ドライブの最大サイズおよび最小サイズが表示されます。
作成する論理ドライブのサイズを入力します。表3-4に示すファイル・サイズの論理ドライブを作成します。
「OK」をクリックします。
論理ドライブを選択します。
「ツール」→「ドライブ文字の割り当て」をクリックします。
「ドライブ文字を割り当てない」オプションを選択します。
「OK」をクリックします。
注意: オプションで、すべての論理ドライブを作成した後にLetterDelete ユーティリティを実行すると、すべてのドライブ文字の割当てを1つのコマンドで削除できます。
|
手順1〜5を繰り返して、必要なすべての論理ドライブを作成します。
「パーティション」→「今すぐ変更を反映」をクリックします。
確認のダイアログ・ボックスが表示され、ディスクに変更が加えられたことが通知されます。
「はい」をクリックして、メッセージの内容を承認します。
ダイアログ・ボックスが表示され、ディスクが正常に更新されたことが通知されます。
「OK」をクリックします。
「パーティション」→「終了」をクリックします。
すべてのノードに変更が反映されます。
図3-1に、「ディスク アドミニストレータ」ウィンドウに表示されるディスク構成の例を示します。論理パーティションは、Database Configuration Assistantでクラスタ・データベースを作成できるサイズに設定されています。
ディスク | 説明 |
---|---|
ディスク0 | プライマリ・パーティション |
ディスク1 | 36の論理パーティションおよび1つの空き領域部分がある拡張パーティション |
Windows 2000でのパーティションおよびドライブの作成
いずれかのノードからWindows 2000のディスク管理を実行して、クラスタ全体で使用する共有ディスクに拡張パーティションを作成し、論理ドライブを構成します。共有ディスク・アレイの構成によっては、すべてのパーティションに対応するために複数のディスクを使用できます。各コンピュータは、同じドメインのメンバーであるか、または同じトラステッド・ドメインに属している必要があります。
ベーシック・ディスクに、プライマリ・パーティション、拡張パーティションおよび論理ドライブを作成する必要があります。ダイナミック・ディスクはサポートされていません。ベーシック・ディスクでは、以前のバージョンのWindowsと同じパーティションが使用され、最大4つのプライマリ・パーティション、または3つのプライマリ・パーティションと1つの拡張パーティションを作成できます。
拡張パーティションおよび論理ドライブを作成するには、次の手順を実行します。
「設定」→「コントロール パネル」をクリックします。
「管理ツール」をクリックし、「コンピュータの管理」をクリックします。
「記憶域」の横にある+をクリックし、「ディスクの管理」を選択します。
「コンピュータの管理」ウィンドウが表示されます。「状態」列で、ディスクまたはボリュームの状態を確認します。図3-2では、ボリュームの状態が「正常」、ディスクの状態が「オンライン」になっています。
ベーシック・ディスクの未割当て領域を右クリックし、「パーティションの作成」を選択します。または、拡張パーティションの空き領域を右クリックし、「論理ドライブの作成」を選択します。
「次へ」→「拡張パーティション」→
「次へ」をクリックするか、または「論理ドライブ」→
「次へ」をクリックします。各表領域データ・ファイルに適切な論理ドライブ・サイズ(表3-4を参照)を設定します。
「次へ」をクリックします。
「ドライブ文字またはドライブ パスを割り当てない」オプションを選択します。
「次へ」をクリックします。
「このパーティションをフォーマットしない」オプションを選択します。
「次へ」をクリックします。
「完了」をクリックします。
注意: シンボリック・リンクの作成、論理パーティションの追加などのディスク管理変更作業時に「ディスクの管理」ウィンドウが開いている場合、適用した変更を表示するには、ウィンドウを閉じて再度開く必要があります。 |
作業2: シンボリック・リンク名の割当て
シンボリック・リンク名を割り当てるには、次のいずれかの方法を使用します。
Oracle Cluster Setup Wizardの使用
Oracle Cluster Setup Wizardを使用すると、クラスタの作成および既存のクラスタへのノードの追加を実行できます。また、論理ドライブへのシンボリック・リンク名の割当ても実行できます。Oracle Cluster Setup Wizardを使用してシンボリック・リンク名およびクラスタを作成する方法の詳細は、「作業3: クラスタの作成」を参照してください。
Object Link Managerの使用
Object Link Managerは、シンボリック・リンク名の割当てまたは既存のシンボリック・リンク名の変更に使用するGraphical User Interface(GUI)ツールです。
c:\
temp
\GUIOracleOBJManager.exe
を選択します。temp
は、「RAWデバイス管理ユーティリティの手動インストール」の手順2で定義する一時ディレクトリです。
Oracle Object Link Managerウィンドウが表示されます。
更新する行を選択し、選択した行内の任意の場所をクリックします。
新規のリンク名列に編集ウィンドウが開き、アクティブなカーソルが点滅します。
新しいリンク名を入力して、「入力」をクリックします。
追加のシンボリック・リンク名を作成するには、手順2および手順3を繰り返します。
注意: 編集ウィンドウがアクティブな場合は、手順5に進まないでください。変更は適用されません。 |
「オプション」→「コミット」を選択します。
ImportSYMLinksユーティリティの使用
ImportSYMLinks
ユーティリティは、シンボリック・リンク名の割当ておよび既存のシンボリック・リンク名の変更に使用するコマンドライン・ツールです。
TBL
ファイルを作成します。
作業 | 手順 |
---|---|
既存のシンボリック・リンク名の変更 | 次のコマンドを実行して、既存のリンクをTBL ファイルにエクスポートします。
ExportSYMLinks.exe /f:filename
|
TBL ファイルの作成
|
サンプルASCIIファイルは、1枚目のコンポーネントCD-ROMの次のディレクトリにあります。1
\preinstall_rac\olm\sample.tbl
|
次のコマンドを実行して、シンボリック・リンクのマッピングをインポートします。
ImportSYMLinks.exe /f:filename
次に例を示します。
ImportSYMLinks.exe \f:c:\temp\mysymlinks.tbl
tempは、「RAWデバイス管理ユーティリティの手動インストール」の手順2で定義する一時ディレクトリで、filename
は、有効なTBL
ファイルのフルパスおよびファイル名です。
作業3: クラスタの作成
Oracle9i のオペレーティング・システム依存クラスタウェアを使用する場合は、Oracle Cluster Setup Wizardを使用して、クラスタウェアのインストール、シンボリック・リンクの割当ておよびクラスタの作成を実行します。ベンダーのオペレーティング・システム依存クラスタウェアを使用する場合は、ベンダーのドキュメントを参照してください。
Oracle9i のオペレーティング・システム依存クラスタウェアではなく、ベンダーのオペレーティング・システム依存クラスタウェアを使用する場合、Oracle Cluster Setup Wizardを実行する必要はありません。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、RAWデバイス管理ユーティリティを使用してRAWデバイスを構成する必要があります。一時的に、RAWデバイス管理ユーティリティをインストールしてください。
クラスタの一部となるノードで、Oracle Cluster Setup Wizardを実行します。クラスタの一部とならないノードでは、ウィザードを実行できません。既存のクラスタへのノードの追加は、CD-ROMからOracle Cluster Setup Wizardを起動していつでも行うことができます。
参照: Windowsプラットフォームのクラスタウェア・レイヤーでのノード追加の詳細は、『Oracle9i Real Application Clusters管理』を参照してください。 |
作業を開始する前に
クラスタの一部となるすべてのノードが起動されていて、TCP/IP環境で相互通信できることを確認します。
各ノードに、Oracleのオペレーティング・システム依存クラスタウェアおよびObject Link Managerをインストールするための2MBの空き容量があることを確認します。
ベンダーのオペレーティング・システム依存クラスタウェアを停止します。これは、Oracleのオペレーティング・システム依存クラスタウェアをインストールする際に、ベンダーのオペレーティング・システム依存クラスタウェアが実行されている場合にのみ実行します。
注意: クラスタの各ノードで、同じユーザー名とパスワード、またはドメイン・ユーザー名を使用することをお薦めします。この作業には、管理権限が必要です。また、すべてのノードが同じドメインに存在している必要があります。 |
管理権限を確認するには、Oracle Cluster Setup Wizardが実行されているノードで、クラスタの各ノードに対して次のコマンドを実行します。
NET USE \\host_name\C$
host_name
は、その他のノードのパブリック・ネットワーク名です。
たとえば、node1でOracle Cluster Setup Wizardを実行し、node1
、node2
、node3
およびnode4
が一部となる4ノード・クラスタを作成する場合は、node1
で次のコマンドを実行します。
NET USE \\node2\C$ NET USE \\node3\C$ NET USE \\node4\C$
コマンドが正常に実行された場合は、各ノードに対する管理権限が付与されます。
クラスタを作成するには、次の手順を実行します。
クラスタのいずれかのノードで、1枚目のコンポーネントCD-ROMを挿入し、\preinstall_rac\clustersetup
ディレクトリに移動します。
clustersetup.exe
を選択し、Oracle Cluster Setup Wizardを起動します。
「次へ」をクリックします。
クラスタの作成を選択して「次へ」をクリックします。ディスクの構成画面が表示されます。
オプションで、表3-5に示すいずれかの作業を実行して、シンボリック・リンクを追加するか、または名前を変更します。
表3-5 シンボリック・リンクに関する作業
作業 | 手順 |
---|---|
シンボリック・リンク名の変更 |
|
シンボリック・リンクの作成 |
|
対応する行を選択して、srvcfg
というラベルの投票ディスクを割り当てます。
「次へ」をクリックします。
クラスタの作成を選択して「次へ」をクリックします。ネットワークの選択ウィンドウが表示されます。
ノードが高速プライベート・ネットワークに接続されている場合は、プライベート・ネットワークを使用して相互接続するを選択します。それ以外の場合は、パブリック・ネットワークを使用して相互接続するを選択して「次へ」をクリックします。「ネットワーク構成」ウィンドウが表示されます。
ノード名を入力し、「次へ」をクリックします。
ローカル・ノードでVIAが検出されると、VIA検出ウィンドウが表示されます。手順11に進みます。それ以外の場合は、手順12に進みます。
クラスタウェアの相互接続にVIAを使用するかどうかを選択します。選択後、「次へ」をクリックします。「インストールの場所」ウィンドウが表示されます。
インストール先を選択して「次へ」をクリックします。
進行状況を示すウィンドウが開き、Oracle Cluster Setup Wizardによって実行される様々なアクションが表示されます。
参照: Oracle Cluster Setup Wizardのオンライン・ヘルプ |
RAWデバイス管理ユーティリティの概要
Oracle Cluster Setup Wizardによって、追加のディスク管理ユーティリティ(表3-6を参照)がすべてのノードにインストールされます。Oracle Cluster Setup Wizardを実行しないと、これらのユーティリティはインストールされません。
表3-6 RAWデバイス・ディスク管理ユーティリティ
ユーティリティ | タスク |
---|---|
Object Link Manager | 論理ドライブへのシンボリック・リンクの作成または変更に使用するGraphical User Interface(GUI)です。このユーティリティは、Oracle Cluster Setup Wizardの一部として使用することも個別に使用することもできます。 |
DeleteDisk |
ディスク全体を再フォーマットし、コンテンツを削除します。 |
LetterDelete |
コンピュータの再起動時に、すべてのドライブ文字をOracle RAWパーティションから削除し、ディスクのキー・レジストリを更新して、マッピングを無効にします。 |
LogPartFormat |
論理パーティションに存在するすべての領域を0(ゼロ)に初期化し、シンボリック・リンク名を削除します。 |
crlogdr |
プライマリ・パーティションおよび拡張パーティションがないディスクに対して、論理ドライブとそれに関連付けられているシンボリック・リンクを作成および削除します。このツールは、ディスク・レイアウトを確認する場合に使用します。 |
ExportSYMLinks |
それぞれのディスク・ドライブから永続シンボリック・リンクを読み取り、それをリストにしたTBL ファイル(デフォルトではsymmap.tbl )を作成します。
|
ImportSYMLinks |
TBL ファイルを読み取り、永続シンボリック・リンクをディスクおよびクラスタのすべてのノードに作成します。
|
参照:
|
RAWデバイス管理ユーティリティの手動インストール
Oracle Cluster Setup Wizardを使用してOracle9i のオペレーティング・システム依存クラスタウェアをインストールしなかった場合は、手動でRAWデバイス管理ユーティリティをインストールします。
ディスク管理ユーティリティを手動でインストールするには、クラスタの各ノードで次の手順を実行します。
一時ディレクトリを作成します。
作成した一時ディレクトリに、1枚目のコンポーネントCD-ROMから\preinstall_rac\olm
ディレクトリのコンテンツをコピーします。
作成した一時ディレクトリで次のコマンドを実行して、Oracle Object Serviceをインストールします。
C:\temp> OracleOBJService \INSTALL
注意: Oracle Cluster Setup Wizardを使用すると、このサービスは自動的に作成および起動されます。 |
クラスタの各ノードで、Oracle Object Service
サービスを自動に設定します。サービスの構成、起動および停止の詳細は、Microsoftのオンライン・ヘルプを参照してください。