Oracle Collaboration Suiteインストレーション・ガイド 10gリリース1(10.1.2) for AIX 5L Based Systems(64-bit) B25916-02 |
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この付録では、Oracle Collaboration Suiteのインストールの新機能について説明します。この付録は、Oracle Collaboration Suiteの以前のリリースをインストールしている場合に役立ちます。
Oracle Collaboration Suiteの新機能のリストについては、次のOracle Technology Networkのサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/technology/index.html
この付録の内容は次のとおりです。
A.3項「1台のコンピュータへのOracle Collaboration Suiteインフラストラクチャおよびアプリケーションのインストールにおける改良」
A.5項「Oracle Collaboration Suite 10gデータベース(旧Information Storage)の変更」
A.13項「Oracle Collaboration Suite 10gデータベースでのOracle 10gデータベースの使用」
以前のバージョンのOracle Collaboration Suiteでは、インストール後にアプリケーション層のコンポーネントを手動で構成する必要がありました。
Oracle Collaboration Suiteでは、各アプリケーション層のコンポーネントに対して、インストール後に行っていたすべてのタスクがメイン・インストールによって処理されます。
以前のバージョンでは、インストール・プロセスによって、登録したポート範囲に基づいて空きTCPポート値が各コンポーネントに動的に割り当てられました。インストール時にポート値を動的に決定しないで、インストールに使用するポートを指定できるようにする場合もあります。
Oracle Collaboration Suite 10gでは、インストーラでデフォルトのポート番号を割り当てるのではなく、コンポーネントのカスタム・ポート番号を指定できます。この機能は、静的ポート機能と呼ばれます。静的ポートを使用するには、コンポーネントの名前と目的のポート番号を指定してファイルを設定する必要があります。インストーラでは、デフォルトのポート番号のかわりにファイルの値を使用します。
カスタム・ポート番号および静的ポート機能の詳細は、2.4.3項を参照してください。
以前のバージョンでは、1台のコンピュータへのインストールはWindowsとLinuxのプラットフォームのみでサポートされていました。インストール・プロセスでは、それぞれの層をインストールする前に情報を準備する必要がありました。
Oracle Collaboration Suite 10gでは、すべてのプラットフォームにおいて、1台のコンピュータへのインストールが可能です。以前のリリースとは異なり、インストールの最初の時点ですべての必要な情報を入力できます。
Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.2)では、各Oracle Collaboration SuiteインスタンスにOracle Enterprise Manager Website(略してApplication Server Control)があるため、emtab
ファイルは作成および使用されません。
コンピュータに旧リリースがインストールされている場合は、そのリリースのemtab
ファイルが存在することがあります。
以前はInformation Storageと呼ばれていたOracle Collaboration Suiteデータベースでは、現在、Oracle Collaboration Suiteによってすべての必要なスキーマが単一のデータベースに集約されています。Oracle Collaboration Suite 10gデータベースのインストール中に、データがOracle Internet Directoryに登録されます。
次の機能が、Oracle Collaboration Suiteのアプリケーション層に追加されました。
Oracle Mail構成のサポート
これにより、インストール後のOracle Mail関連の手順を実行する必要がなくなります。
Oracle Content Services構成のサポート
これにより、標準的なインストール時に、対話型モードでコンフィギュレーション・アシスタントを起動する必要がなくなります。
選択したコンポーネントに対して使用されるOracle Collaboration Suite 10gデータベースの選択のサポート
インストール時の予約済ポートの選択のサポート
また、インストールでは、インストール中に示されるIdentity Managementがリリース9.0.4.1以上であることを確認します。これは、すべてのコンポーネントを正しくOracle Internet Directoryに登録する場合に必要となります。
また、フェデレーテッド検索がインストール・プロセスに組み込まれ、Oracle Ultra Searchと統合され、その検索オプションはOracle Collaboration Suite Searchという名前になりました。
今回のリリースでは、Oracle Collaboration Suiteによって次の高可用性環境がサポートされています。
Oracle Calendar Cold Failover Cluster
分散Identity Managementアーキテクチャ
同じ場所に配置されたIdentity Managementアーキテクチャ
単一クラスタ・アーキテクチャ
また、各環境に対して、Oracle Collaboration Suite 10gデータベースおよびIdentity Managementコンポーネントを複数のコンピュータに分散できます。以前のリリースでは、すべてのコンポーネントを同じコンピュータにインストールする必要がありました。
コンポーネントでSecure Socket Layer(SSL)のみを使用してOracle Internet Directoryに接続するように指定できます。
手動による構成は、Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.2)では必要ありません。コンフィギュレーション・アシスタントによって、ほぼすべてのインストール後のタスクが実行されます。次の操作を実行するコンフィギュレーション・アシスタントも提供されています。
中央の位置でのログ・ファイルの書込み
ログ・ファイルへのエラー・メッセージの書込み
注意: Oracle Content Servicesのコンフィギュレーション・アシスタントは、中央の位置への書込みを行いません。また、スタンドアロンのOracle Content Servicesにコンフィギュレーション・アシスタントを実行することはできません。 |
インストーラでは、インストールで使用されるリソースを監視するためのコマンドライン・オプションが提供されています。サポートされているオプションは、次のとおりです。
-printtime
によって、インストールに必要な時間が表示されます。
-printmemory
によって、インストールに使用されるメモリーが表示されます。
-printdiskusage
によって、インストールに使用されるディスク領域が表示されます。
例: 次のコマンドを使用すると、3つの項目すべてが表示されます。
./runInstaller -printtime -printmemory -printdiskusage
表A-1に、Oracle Collaboration Suite 10g(10.1.2)で更新された用語を示します。Oracle Collaboration Suite 10gのドキュメント・セットでは、これらの新しい用語が使用されています。
表A-1 変更された用語
リリース2(9.0.4.2)の用語 | 10g(10.1.2)の用語 |
---|---|
Information Storage |
Oracle Collaboration Suiteデータベース |
統合Webクライアント |
Oracle Collaboration Suite Web Access |
Oracle Files |
Oracle Content Services |
中間層 |
アプリケーション層 |
対応する名前なし |
クライアント層 |
Oracle Email |
Oracle Mail |
Oracle Ultra Search |
Oracle Collaboration Suite Search |
Oracle Wireless |
Oracle Mobile Collaboration |
以前のリリースでは、インストーラにより、Oracle9iリリース1(9.0.1.3)データベースが作成され、そのデータベースにOracle Collaboration Suite 10gデータベースがロードされていました。
今回のリリースでは、インストーラによってOracle Collaboration Suite 10gデータベース用のOracle 10gデータベースが作成されます。
インストール時にこのデータベースを構成するために、インストーラによって次の新しい画面が表示されます。
データベース構成オプションの指定
データベース・スキーマのパスワードの指定
詳細は、4.4.2項を参照してください。