2 パラメータ付きレポートの作成方法

Oracle HTML DBアプリケーションでは、レポートとは、SQL問合せの結果を書式化したものです。レポートの作成には、3つの方法があります。

組込みウィザードの実行
SQL問合せに基づくレポート・リージョンの定義
SQL問合せを戻すPL/SQLファンクションに基づくレポート・リージョンの作成

このチュートリアルでは、結果がフォーム入力（パラメータ付きレポート）に依存するレポートの作成方法について説明します。この演習では、アプリケーション内のフォーム・アイテムの値を参照するSQL問合せに基づくレポート・リージョンを作成します。

この付録の内容は次のとおりです。

フォーム入力を利用するサンプル・レポート
サンプル・アプリケーション
新しいページの作成
問合せリージョンの作成
アイテムの追加
ページを送信するボタンの作成

フォーム入力を利用するサンプル・レポート

図2-1に、レポートの結果がユーザー入力に基づくフォームの例を示します。この例では、このユーザーは、「Show」リストから選択を行って、フォームに移入します。このタイプのレポートをOracle HTML DBで作成する最も簡単な方法は、SQL問合せに基づくレポート・リージョンを定義することです。

図2-1 サンプル・レポート

rpt_input_eg.gifの説明

サンプル・アプリケーション

Oracle HTML DBとともに多くのデモンストレーション・アプリケーションがインストールされます。この演習では、デモンストレーション・アプリケーション（サンプル・アプリケーション）内に表形式フォームを作成します。

サンプル・アプリケーションがインストールされているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。

Oracle HTML DBにログインします。
「アプリケーション・ビルダー」アイコンの右側にある下矢印をクリックします。
メニューから、「デモンストレーション」を選択します。

「デモンストレーション・アプリケーション」ページに、次のアプリケーションへのリンクが表示されます。
- サンプル・アプリケーション: 基本的な設計概念を示す作業用デモンストレーションです。
- コレクション・ショウケース: ショッピング・カートの概念を説明します。
- Webサービス: Webサービスの使用例を示します。
- 大統領就任演説: Oracle Textについて説明します。
サンプル・アプリケーションを検索し、「ステータス」列を確認します。
1. 「ステータス」に「インストール済」が表示されている場合は、「作業領域」ホームページに戻ります。
2. 「ステータス」列に「インストールされていません」が表示されている場合は、「アクション」列の「インストール」を選択します。
3. 画面に表示される手順に従います。

新しいページの作成

最初に、サンプル・アプリケーション内に新しい空白ページを作成します。

新しいページを作成するには、次の手順を実行します。

「作業領域」ホームページにナビゲートします。
「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
「サンプル・アプリケーション」を選択します。
「ページの作成」ボタンをクリックします。
「ページの作成」で、「空白ページ」を選択して「次へ」をクリックします。
「ページ」に、700と入力して「次へ」をクリックします。
「名前」に、注文された製品と入力して「次へ」をクリックします。
「タブ」で、デフォルトの「いいえ」を受け入れて「次へ」をクリックします。
選択内容を確認して、「終了」をクリックします。
「成功」ページで、「ページの編集」をクリックします。

ページ700のページ定義が表示されます。

問合せリージョンの作成

次に、レポートを作成する必要があります。

レポートを含める問合せリージョンを作成するには、次の手順を実行します。

「リージョン」で、「作成」アイコンをクリックします。
「レポート」を選択して「次へ」をクリックします。
「レポート実装」で、「SQLレポート」を選択して「次へ」をクリックします。
「リージョンの作成」で、次の手順を実行します。
1. 「タイトル」に、注文された製品と入力します。
2. 残りのデフォルト値を受け入れて「次へ」をクリックします。

次のSQL問合せを入力します。

SELECT p.category,
       p.product_name,
       i.quantity  FROM demo_product_info p,
       demo_order_items i
WHERE p.product_id = i.product_id
  AND ( p.category = :P700_SHOW or :P700_SHOW = 'ALL' )

「リージョンの作成」をクリックします。

アイテムの追加

前述のSQL問合せでは、P700_SHOWというアイテムが参照されます。

選択リストP700_SHOWを作成するには、次の手順を実行します。

「アイテム」で、「作成」アイコンをクリックします。
「アイテム・タイプの選択」で、「選択リスト」を選択して「次へ」をクリックします。
「リスト制御タイプの選択」で、デフォルトの「選択リスト」を受け入れて「次へ」をクリックします。
「アイテム名」に、P700_SHOWと入力して「次へ」をクリックします。
「LOVを指定」で、次の手順を実行します。
1. 「名前付きLOV」で、「CATEGORIES」を選択します。
2. 「NULLテキスト」に、次のように入力します。
```
- All Categories -
```
3. 「NULL値」に、次のように入力します。
```
ALL
```
4. 「次へ」をクリックします。
「アイテム属性の指定」で、デフォルト値を受け入れて「次へ」をクリックします。
「アイテムの作成」をクリックします。

ページを送信するボタンの作成

レポートが製品カテゴリの選択リスト（フォーム入力）によって生成されるようにするには、ページを送信する必要があります。これを実行するには、ボタンを追加する必要があります。

ページを送信するボタンを追加するには、次の手順を実行します。

「ボタン」で、「作成」アイコンをクリックします。
リージョン「注文された製品」を選択して「次へ」をクリックします。
「ボタン位置を指定」で、「このリージョン・アイテムで表示されるボタンの作成」を選択して「次へ」をクリックします。
「ボタン名」に、P700_GOと入力します。
「ボタンの作成」をクリックします。

ページの実行

ページを実行するには、次の手順を実行します。

「ページの実行」アイコンをクリックします。
ユーザー名とパスワードを入力するように要求されたら、次の手順を実行します。
1. 「ユーザー名」に、demoまたはadminのいずれかを入力します。
2. 「パスワード」に現行の作業領域名をすべて小文字で入力します。
3. 「ログイン」をクリックします。
「注文された製品」ページが表示されたら、「Show」メニューから「Computer」を選択して「Go」をクリックします。

図2-2に示すように、「Show」メニューから選択を行うと、フォームに移入されます。

図2-2 選択リストから移入されたフォームの結果

rpt_frm_input.gifの説明