この章では、Oracle Application Expressをインストールする方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle Application Expressをインストールする場合は、インストールを開始する前に次のステップを実行することをお薦めします。
既存のすべてのOracle DatabaseインスタンスおよびOracle関連のプロセスを停止します。
通常の順、または優先度の高い順に、Oracle Application Expressスキーマをインストールするデータベースを除く、既存のすべてのOracle Databaseインスタンスを停止します。Real Application Clusters(RAC)システムでは、各ノードのすべてのインスタンスを停止します。
自動ストレージ管理(ASM)を実行中の場合は、Oracle Application Expressをインストールするデータベースを除く、ASMを使用するすべてのデータベースを停止してから、ASMインスタンスを停止します。
Oracle DatabaseおよびASMインスタンスを停止するには、Windowsの「サービス」ユーティリティを使用します。このユーティリティは、Windowsの「コントロール パネル」または「管理ツール」メニュー(「スタート」→「プログラム」)から使用できます。Oracle Databaseの名前は、OracleService
から始まります。Oracle ASMサービスは、OracleASMService+ASM
という名前です。また、ASMが使用するOracleCSService
サービスも停止します。サービスの名前を右クリックし、メニューから「停止」を選択します。
Oracle Databaseインストールをバックアップします。
Oracle Application Expressをインストールする前に、現行のOracle Databaseインストールのバックアップを作成することをお薦めします。バックアップには、Oracle Database Recovery Manager(Oracle Databaseインストールに含まれる)を使用できます。
参照: 『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・アドバンスト・ユーザーズ・ガイド』 |
ターゲット・データベースが含まれるOracle Databaseインスタンスを起動します。
システムをバックアップした後で、ターゲットのOracle Databaseが含まれるOracleインスタンスを起動する必要があります。リスナー、Oracle HTTP Serverなど、他のプロセスは開始しないでください。ただし、リモート・インストールを実行している場合は、リモート・データベースのデータベース・リスナーが起動されていることを確認します。データベース・インスタンスまたはデータベース・リスナーを起動するには、Windowsの「サービス」ユーティリティを使用します。
Oracle Application Expressリリース3.0をインストールするには、次のステップを実行します。
Oracle Application Expressのダウンロード・ページから、apex_3.0.zip
ファイルをダウンロードします。次の場所で参照できます。
http://www.oracle.com/technology/products/database/application_express/download.html
ご使用のリリースがこのマニュアルの発行時点より新しい場合、実際のファイル名が異なる場合があります。
次のとおり、ディレクトリ名を変更せずにapex_3.0.zip
を解凍します。
UNIXおよびLinuxの場合:apex_3.0.zip
を解凍します。
Windowsの場合: Windowsエクスプローラでapex_3.0.zip
ファイルをダブルクリックします。
作業ディレクトリをapex
に変更します。
SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYS
として接続します。次に例を示します。
Windowsの場合:
SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus sys/SYS_password as sysdba
UNIXおよびLinuxの場合:
$ sqlplus sys/SYS_password as sysdba
次の5つの引数を記載された順序どおりに渡し、apexins.sql
を実行します。
@apexins password tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
各要素の意味は次のとおりです。
password
は、Oracle Application Express管理者アカウント、Application Expressスキーマ所有者およびApplication Expressファイル・スキーマ所有者のパスワードです。
Application Expressスキーマ所有者は、Oracle Application Expressデータベース・オブジェクトがインストールされるユーザーまたはスキーマです。Application Expressファイル・スキーマ所有者は、アップロードされたファイルがOracle Application Expressで保持されるユーザーまたはスキーマです。
tablespace_apex
は、Oracle Application Expressアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。
tablespace_files
は、Oracle Application Expressファイル・ユーザーの表領域の名前です。
tablespace_temp
は、一時表領域の名前です。
images
は、Oracle Application Expressイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle Application Expressのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/
と定義します。
次の例に、apexins.sql
を実行し、前述の引数を渡す方法を示します。
@apexins password SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
参照: SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。 |
Oracle Application Expressをインストールすると、3つの新しいデータベース・アカウントが作成されます。
FLOWS_030000
: Application Expressのスキーマおよびメタデータを所有するアカウント。
FLOWS_FILES
: Application Expressのアップロードされたファイルを所有するアカウント。
APEX_PUBLIC_USER
: Oracle HTTP Serverおよびmod_plsql
を使用したApplication Expressの構成に使用する最小限の権限が付与されたアカウント。
以前のリリースからアップグレードする場合、FLOWS_FILES
はすでに存在し、APEX_PUBLIC_USER
が作成されていない場合は作成されます。
ヒント: Oracle Application Expressは、ファイル・システム上の書込み可能なディレクトリからインストールする必要があります。「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。 |