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Oracle Application Express APIリファレンス
リリース3.1.2
B51325-01
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7 APEX_INSTANCE_ADMIN

APEX_INSTANCE_ADMINパッケージには、Oracle Application Expressのランタイム環境を管理するためのユーティリティが用意されています。APEX_INSTANCE_ADMINパッケージを使用すると、電子メール設定、ウォレット設定、レポート出力設定などの取得と設定を行い、スキーマと作業領域のマッピングを管理できます。APEX_INSTANCE_ADMINは、SYSSYSTEMFLOWS_030100のデータベース・ユーザーに加え、ロールAPEX_ADMINISTRATOR_ROLEが付与されているすべてのデータベース・ユーザーが実行できます。

このセクションの構成は次のとおりです。


SET_PARAMETERプロシージャ

SET_PARAMETERプロシージャは、ランタイム環境の管理に使用されるパラメータを設定します。

構文

APEX_INSTANCE_ADMIN.SET_PARAMETER(
    p_parameter     IN VARCHAR2,
    p_value         IN VARCHAR2);

パラメータ

表7-1に、SET_PARAMETERプロシージャで使用可能なパラメータを示します。

表7-1 SET_PARAMETERのパラメータ

パラメータ 説明

p_parameter

設定するインスタンス・パラメータ。

p_value

パラメータの値。

「使用可能なパラメータ値」を参照してください。


BEGIN
APEX_INSTANCE_ADMIN.SET_PARAMETER
('SMTP_HOST','mail.mycompany.com');
END;

GET_PARAMETERファンクション

GET_PARAMETERファンクションは、ランタイム環境の管理に使用されるパラメータの値を取得します。

構文

APEX_INSTANCE_ADMIN.GET_PARAMETER(
    p_parameter     IN VARCHAR2)
RETURN VARCHAR2;

パラメータ

表7-2に、GET_PARAMETERファンクションで使用可能なパラメータを示します。

表7-2 GET_PARAMETERのパラメータ

パラメータ 説明

p_parameter

取得するインスタンス・パラメータ。

「使用可能なパラメータ値」を参照してください。


DECLARE L_VAL VARCHAR2(4000);
BEGIN
    L_VAL := 
APEX_INSTANCE_ADMIN.GET_PARAMETER('SMTP_HOST');
    HTP.P('The SMTP Host Setting Is: '||L_VAL);
END;

使用可能なパラメータ

表7-3に、APEX_INSTANCE_ADMINパッケージ内で設定可能なすべてのパラメータ(電子メール、ウォレット、レポート出力用のパラメータなど)の値を示します。

表7-3 使用可能なパラメータ

パラメータ名 説明

SMTP_FROM

割当てリクエストの承認や、パスワードのリセットなど、電子メールを作成する管理タスクに対する送信元アドレスを定義します。

有効な電子メール・アドレスを入力します。次に例を示します。

someone@somewhere.com

SMTP_HOST_ADDRESS

SMTPサーバーのサーバー・アドレスを定義します。別のサーバーをSMTPリレーとして使用する場合は、このパラメータをそのサーバーのアドレスに変更します。

デフォルト設定:

localhost

SMTP_HOST_PORT

メール・リクエスト用にSMTPサーバーが待機するポートを定義します。

デフォルト設定:

25

WALLET_PATH

ファイル・システムでのウォレットへのパス。次に例を示します。

file:/home/<username>/wallets

WALLET_PWD

ウォレットに関連付けられているパスワード。

PRINT_BIB_LICENSED

標準サポートまたは拡張サポートのいずれかを指定します。拡張サポートの場合は、Oracle BI Publisherの使用許諾が必要です。有効な値は、次のとおりです。

  • STANDARD

  • ADVANCED

PRINT_SVR_PROTOCOL

有効な値は、次のとおりです。

  • http

  • https

PRINT_SVR_HOST

プリント・サーバー変換エンジンのホスト・アドレス(localhostなど)を指定します。プリント・サーバーが別の場所にインストールされている場合は、対応するホスト・アドレスを入力します。

PRINT_SVR_PORT

プリント・サーバー・エンジンのポート(8888など)を定義します。値は、正の整数である必要があります。

PRINT_SVR_SCRIPT

プリント・サーバー・エンジンのスクリプトを定義します。次に例を示します。

/xmlpserver/convert


参照:

Oracle Application Express管理ガイドの「ランタイム環境での電子メールの構成」、「ランタイム環境でのウォレットの構成」および「ランタイム環境でのレポート出力設定の構成」


GET_SCHEMASファンクション

GET_SCHEMASファンクションは、指定された作業領域にマップされているスキーマのリストを取得します。

構文

APEX_INSTANCE_ADMIN.GET_SCHEMAS(
    p_workspace     IN VARCHAR2)
RETURN VARCHAR2;

パラメータ

表7-4に、GET_SCHEMASファンクションで使用可能なパラメータを示します。

表7-4 GET_SCHEMASのパラメータ

パラメータ 説明

p_workspace

スキーマ・リストを取得する作業領域の名前。


DECLARE 
    L_VAL VARCHAR2(4000);
BEGIN
    L_VAL := 
APEX_INSTANCE_ADMIN.GET_SCHEMAS('MY_WORKSPACE');
    HTP.P('The schemas for my workspace: '||L_VAL);
END;

ADD_SCHEMAプロシージャ

ADD_SCHEMAプロシージャは、作業領域とスキーマのマッピングにスキーマを追加します。

構文

APEX_INSTANCE_ADMIN.ADD_SCHEMA(
    p_workspace    IN VARCHAR2
    p_schema       IN VARCHAR2);

パラメータ

表7-5に、ADD_SCHEMAプロシージャで使用可能なパラメータを示します。

表7-5 ADD_SCHEMAのパラメータ

パラメータ 説明

p_workspace

スキーマ・マッピングを追加する作業領域の名前。

p_schema

スキーマと作業領域のマッピングに追加するスキーマ。


BEGIN
APEX_INSTANCE_ADMIN.ADD_SCHEMA 
('MY_WORKSPACE','FRANK');
END;

REMOVE_SCHEMAプロシージャ

REMOVE_SCHEMAプロシージャは、作業領域とスキーマのマッピングからスキーマを削除します。

構文

APEX_INSTANCE_ADMIN.REMOVE_SCHEMA(
    p_workspace     IN VARCHAR2
    p_schema        IN VARCHAR2);

パラメータ

表7-6に、REMOVE_SCHEMAプロシージャで使用可能なパラメータを示します。

表7-6 REMOVE_SCHEMAのパラメータ

パラメータ 説明

p_workspace

スキーマ・マッピングを削除する作業領域の名前。

p_schema

スキーマと作業領域のマッピングから削除するスキーマ。


BEGIN
APEX_INSTANCE_ADMIN.REMOVE_SCHEMA
('MY_WORKSPACE','FRANK');
END;

REMOVE_WORKSPACEプロシージャ

REMOVE_WORKSPACEプロシージャは、Application Expressインスタンスから作業領域を削除します。

構文

PROCEDURE REMOVE_WORKSPACE(
    p_workspace         IN VARCHAR2
    p_drop_users        IN VARCHAR2 DEFAULT 'N',
    p_drop_tablespaces  IN VARCHAR2 DEFAULT 'N' );

パラメータ

表7-7に、REMOVE_WORKSPACEプロシージャで使用可能なパラメータを示します。

表7-7 REMOVE_WORKSPACEのパラメータ

パラメータ 説明

p_workspace

削除する作業領域の名前。

p_drop_users

'Y'を指定すると、作業領域に関連付けられているデータベース・ユーザーも削除されます。デフォルトは'N'です。

p_drop_tablespaces

'Y'を指定すると、作業領域に関連付けられているデータベース・ユーザーに関連付けられた表領域も削除されます。デフォルトは'N'です。


BEGIN
APEX_INSTANCE_ADMIN.REMOVE_WORKSPACE
('MY_WORKSPACE','Y','Y');
END;

ADD_WORKSPACEプロシージャ

ADD_WORKSPACEプロシージャは、Application Expressインスタンスに作業領域を追加します。

構文

PROCEDURE REMOVE_WORKSPACE(
    p_workspace_id        IN NUMBER DEFAULT NULL,
    p_workspace           IN VARCHAR2,
    p_primary_schema      IN VARCHAR2,
    p_additional_schemas  IN VARCHAR2 );

パラメータ

表7-8に、ADD_WORKSPACEプロシージャで使用可能なパラメータを示します。

表7-8 ADD_WORKSPACEのパラメータ

パラメータ 説明

p_workspace_id

Application Expressインスタンス内で作業領域を一意に識別するID。これをNULLのままにすると、新しい一意のIDが割り当てられます。

p_workspace

追加する作業領域の名前。

p_primary_schema

新しい作業領域に関連付けるプライマリ・データベース・スキーマ。

p_additional_schemas

この作業領域に関連付ける追加スキーマを列挙したコロン区切りのリスト。


BEGIN
APEX_INSTANCE_ADMIN.ADD_WORKSPACE
(8675309,'MY_WORKSPACE','SCOTT','HR:OE');
END;