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Oracle Access Manager IDおよび共通管理ガイド
10g(10.1.4.0.1)

B31468-01
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12 SNMPモニタリング

この章では、Simple Network Management Protocol(SNMP)を通じてモニターしているネットワークについて説明します。

SNMPモニタリングは、Oracle Access Managerシステムの情報を収集する複数の方法の1つです。ロギング、監査およびレポート機能については、このガイドの他の場所で説明しています。

この章の内容は次のとおりです。

前提条件

ネットワーク管理ステーション(NMS)がインストールされている必要があります。また、管理情報ベース(MIB)から収集したネットワークの統計のアップロードおよび表示方法に精通している必要があります。この章では、Oracle Access Manager MIBオブジェクト、およびこれらのオブジェクトのオブジェクト識別子(OID)について説明します。ただし、この章では、NMSでこれらのOIDを使用して統計を収集する方法については説明しません。このような情報については、NMSのドキュメントを参照してください。

Oracle Access Manager SNMPモニタリングおよびエージェントについて

Simple Network Management Protocol(SNMP)では、ネットワーク管理ステーション上のサーバー関連のSNMPデータを収集および表示することにより、Oracle Access Managerシステムをホストしているネットワーク上のコンポーネント・アクティビティをモニターできます。SNMP統計には、通常は次のようなデータが含まれます。

SNMPデータは、ネットワーク管理ステーション(NMS)に表示されます。NMSは、HP OpenViewなどのネットワーク管理アプリケーションを実行しているワークステーションです。便利な方法でネットワーク統計を表示するようにNMSを構成します。たとえば、グラフとして表示し、単純なネットワーク統計を示したり、デバイスが処理しているリクエスト数が一連の定義済制限に該当するかどうかを示したりします。

サポートされている任意のプラットフォームで実行されているIdentity ServerおよびAccess ServerのSNMP統計を取得できます。Oracle Access Managerでは、SNMPポーリングおよびトラッピングがサポートされます。ポーリングでは、次のような情報が収集されます。

イベント・トラップには、次のような情報が含まれます。

SNMPエージェント

Simple Network Management Protocol(SNMP)は、ネットワーク・デバイスが情報を交換できるようにするアプリケーション層プロトコルです。SNMPトランスポート・データ(正常な操作や失敗条件など)を使用することにより、管理者は、ネットワーク・パフォーマンスをモニターし、問題を解決できます。Oracle Access ManagerのSNMPエージェントにより、Identity ServerおよびAccess Serverに対してSNMPベースのデータ収集を実装できます。SNMPエージェントにより、Access Serverによって実行された正常な認証の数やIdentity Serverによって処理されたリクエスト数などの情報を収集できます。

SNMPエージェントは、オプションのインストール可能コンポーネントです。エージェントは、自身がインストールされているホストの情報を収集するため、エージェントは、SNMPデータを収集するホストごとにインストールする必要があります。インストールされている場合、エージェントは、そのエージェントがインストールされたのと同じサーバー・ホスト上のIdentity ServerまたはAccess Serverに関する情報にアクセスします。エージェントはSNMP_install_dirにインストールされます。

SNMPエージェントのインストールの詳細は、『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』を参照してください。

Oracle Access Manager MIBおよびオブジェクトについて

管理情報ベース(MIB)は、様々なOracle Access Managerコンポーネントのステータスに関連する変数を含む仕様ファイルです。SNMPエージェントは、MIBのフィールドの値を収集します。

図12-1に、Oracle Access Manager MIB階層を示します。

図12-1    MIB階層


Oracle Access Manager MIBは、ブランチおよびオブジェクト識別子(OID)の連結として表現されます。MIBルートからMIBの最上位ノードまでのラベルは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp

MIBファイルは、SNMP_install_dir/oblix/mibsにあります。これらのファイルはSNMPバージョン2に準拠しています。

次に、Oracle Access Manager SNMPコンポーネントとともに提供されるMIBオブジェクトについて説明します。


注意

NMSへのMIBファイルのアップロードの詳細は、NMSのドキュメントを参照してください。 


MIB索引フィールド

各MIB表には、1つ以上の索引フィールドが含まれます。索引フィールド値は、表の一意の行を識別するのに役立ちます。

たとえば、「Identity ServerのMIBオブジェクト」で説明したcoreidInstanceTableの索引フィールドは、coreidHostnameおよびcoreidPortです。これらのエントリは、インストール環境を一意に識別するため、索引として使用されます。Identity1およびIdentity2という2つのIdentity Serverがあり、それぞれポート6023および6024を使用しているlocalhostというホスト名が付いているとします。これらのサーバーの索引は、localhost.6023およびlocalhost.6024になります。

Identity1の最初の列値を取得する場合、SNMPエージェントからリクエストするオブジェクト識別子は次の論理形式になります。

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.1.localhost.6023

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.1は、localhost.6023の索引値を持つ要素について、coreidInstanceTableの最初の列の内容を示します。索引は、実際には文字列の長さと、その後に文字列の文字のASCIIコードを含む数値表記(OIDの指定と同様)で表現されます。次の例について考えます。

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.1.localhost.6023

この例は、実際には次のように表現されます。

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.1.9.108.111.99.97.108.104.111.115.
116.6023


注意

表全体をSNMPリクエストで返す場合、索引フィールドの値を知っている必要はありません。 


Identity ServerのMIBオブジェクト

表12-1は、MIB内のIdentity Serverオブジェクトを示しています。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.coreid. versionone

この表の名前はcoreidInstanceTableです。その索引フィールドは、coreidHostnameおよびcoreidPortです。Identity Serverインスタンスについて説明します。

表12-1    Identity ServerのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

coreidInstanceTable

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2 

N/A 

プライマリ表名。 

coreidId

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.1 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

Identity Serverインスタンスの識別子。 

coreidHostname

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.2 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

このIdentity Serverが稼働しているマシンのホスト名。ホスト名は、この表の索引です。 

coreidPort

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.3 

Integer(0〜65535) 

Identity Serverがリスニングするポート。ポート番号は、この表の索引です。 

coreidMode

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.4 

Integer(0〜5) 

Identity ServerとWebPass間のトランスポート・セキュリティ・モード。

0: オープン

1: 簡易

2: 証明書 

coreidStartTime

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.5 

DateAndTime 

Identity Serverを最後に起動した時刻。 

coreidServiceThreads

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.6 

Integer(0〜65535) 

Identity Serverインスタンス内のサービス・スレッド数。スレッド数は管理コンソールで設定されます。scoreboard_params.lst内のパラメータNumberOfServiceThreadsは、各サービス・スレッドのSNMP情報をメンテナンスするために(サービス・スレッドごとに1つを使用して)割り当てられるスロット数を制御します。 

coreidNumOfLanguagesConfigured

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.7 

Integer(0〜65535) 

このIdentity Serverインスタンスに対してインストールされている言語数。 

coreidNumOfLogins

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.8 

counter64 

Identity Serverインスタンスへの成功ログイン回数。 

coreidNumOfLoginsFailure

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.9 

Counter64 

Identity Serverインスタンスへの失敗したログイン試行回数。 

coreidRequestsProcessed

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.10 

Counter64 

Identity Serverインスタンスにより処理されたリクエスト数。 

coreidNumOfRequestsSuccess

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.11 

Counter64 

このIdentity Serverインスタンスにより正常に処理されたリクエスト数。 

coreidNumOfRequestsFail

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.12 

Counter64 

エラーを生成した、このIdentity Serverに対するリクエスト数。 

coreidTotalServiceTime

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.13 

Counter64 

Identity Serverが前回の再起動後にリクエストの処理に要した合計時間(ナノ秒単位)。 

coreidTotalNumOfCacheFlush RequestSuccess

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.14 

Counter64 

Identity Serverにより発行された、成功したキャッシュ・フラッシュ・リクエストの合計数。 

coreidTotalNumOfCacheFlush RequestFail

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.15 

Counter64 

Identity Serverにより発行された、不成功のキャッシュ・フラッシュ・リクエストの合計数。 

coreidNumOfPluginsLoaded

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.16 

Counter64 

Identity Serverインスタンスによりロードされたプラグイン数。 

coreidNumOfEmailSentFail

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.17 

Counter64 

このIdentity Serverインスタンスからの失敗した電子メール送信試行回数。 

coreidOverflowFlagDirectory ServerSlots

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.18 

Integer(0〜65535) 

ディレクトリ・サーバーに対して構成されたSNMP情報スロット数が不十分であることを示すフラグ。scoreboard_params.lst内の変数NumberOfConfiguredDSは、ディレクトリ・サーバーごとに1つのスロットを使用してスロット数を定義します。NumberOfConfiguredDsの値が、Identity Serverがアクセスした実際のディレクトリ数よりも小さい場合、coreidOverflowFlagDirectoryServerSlotsの値は1に設定されます。このフラグは、オーバーフロー条件のみ示します。足りないスロット数は示しません。 

coreidOverflowForPPPActionsSlots

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.2.1.19 

Integer(0〜65535) 

スロットを割り当てることのできなかった、フックアップされたIDイベントAPIプラグイン・アクションの数。 

表12-2に、IDイベントAPIプラグインに関する情報を取得するためのMIBオブジェクトを示します。これらのオブジェクトにより、ワークフローの外部イベントを作成できます。このプラグインの詳細は、『Oracle Access Manager開発者ガイド』に記載されています。この表には、coreidHostname、coreidPort、pppRowIndexという3つの索引フィールドがあります。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.coreid.versionone. pppActionsTable
表12-2    IDイベントAPIのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

pppActionsTable 

N/A 

プライマリ表名。 

pppRowIndex

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.2 

Integer(0〜65535) 

このフィールドは、索引付けの目的でのみ使用されます。この値とその親索引値により、行の一意識別子が形成されます。 

pppActionName

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.2 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

PPPアクションの名前。 

pppFunctionName

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.3 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

特定のフックに対して実行される外部ファンクションの名前。 

pppPluginPath

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.4 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

PPPプラグインのパス。 

totalCount

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.5 

Counter64 

PPPアクションが実行される合計回数。 

pppOKCount

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.6 

Counter64 

このPPPアクションのリターン・コードSTATUS_PPP_OKが受信された回数。 

pppAbortCount

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.7 

Counter64 

このPPPアクションのリターン・コードSTATUS_PPP_ABORTが受信された回数。 

pppWorkflowRetryCount

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.8 

Counter64 

このPPPアクションのリターン・コードSTATUS_PPP_WF_RETRYが受信された回数。 

pppWorkflowAsyncCount

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.3.1.9 

Counter64 

このPPPアクションのリターン・コードSTATUS_PPP_WF_ASYNCが受信された回数。 

表12-3に、Identity Serverと通信するディレクトリ・サーバーに関する情報を示します。この表には、coreidHostname、coreidPort、coreidDSRowIndexという3つの索引フィールドがあります。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.coreid.versionone.coreidDirectory
ServerTable
表12-3    IDシステム・ディレクトリのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

coreidDirectoryServerTable 

N/A 

プライマリ表名。 

coreidDSRowIndex

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.4.1.1 

Integer(0〜65535) 

このフィールドは、索引付けの目的でのみ使用されます。この値とその親索引値により、行の一意識別子が形成されます。 

coreidDirectoryServerHost name

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.4.1.2 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

ディレクトリ・サーバーのホスト名。 

coreidDirectoryServerPort

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.4.1.3 

Integer(0〜65535) 

ディレクトリ・サーバー・ポート。 

coreidDirectoryServerMode

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.4.1.4 

Integer(0〜65535) 

ディレクトリ・サーバー通信モード。

0: オープン

1: SSL 

coreidDirectoryServerNoOf LiveConnections

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.4.1.5 

Integer(0〜65535) 

ディレクトリに対する接続数。 

表12-4に、MIB内の、SNMPトラップにマップできるシステム・イベントのIDシステム・オブジェクトを示します。

SNMPエージェントでは、複数のNMSシステムに対するトラップ・メッセージの送信がサポートされます。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.coreid. versionone

たとえば、oblixCoreidServerDownトラップへのフルパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.coreid.versionone.oblixCoreidServer
Down
表12-4    Identity Serverトラップ 
管理対象オブジェクト  トラップで送信されるフィールド  説明 

oblixCoreidServerDown

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.0.7001 

coreidId

coreidHostname

coreidPort 

Identity Serverの停止がエラーで終了したことがSNMPエージェントにより検出された場合に生成されるトラップ。このトラップには、サーバーID、ホスト名およびポートが含まれます。 

oblixCoreidServerStart

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.0.7002 

coreidId

coreidHostname

coreidPort 

このトラップは、Identity Serverが起動または再起動されたことがSNMPエージェントにより検出された場合に生成されます。このトラップには、サーバーID、ホスト名およびポートが含まれます。 

oblixCoreidServerFailure

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.0.7003 

coreidId

coreidHostname

coreidPort 

このトラップは、Identity Serverが正しく停止されていないか障害が発生したことがSNMPエージェントにより検出された場合に生成されます。このトラップには、サーバーID、ホスト名およびポートが含まれます。 

oblixCOREidDSFailure

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.1.1.0.7004 

coreidId

coreidHostname

coreidPort

coreidDirectoryServer Hostname

coreidDirectoryServer Port 

このトラップは、接続先のディレクトリ・サーバーが停止していることをIdentity Serverが検出した場合に生成されます。 

Access ServerのMIBオブジェクト

表12-5に、MIBを通じて使用可能なAccess Server SNMPオブジェクトを説明します。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.aaa.versionone
表12-5    Access ServerのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

aaaInstanceTable

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2 

N/A 

プライマリ表名。 

aaaId

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.1 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

アクセス・システム・コンソールで指定された、このAccess Serverインスタンスの識別子。 

aaaHostname

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.2 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

アクセス・システム・コンソールで指定された、Access Serverがインストールされたマシンの名前。ホスト名は、この表の索引です。 

aaaPort

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.3 

Integer(0〜65535) 

Access Serverがリスニングするポート。ポート番号は、この表の索引です。 

aaaMode

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.4 

Integer(0〜65535) 

Access Serverと他のIDコンポーネントまたはアクセス・コンポーネント間のトランスポート・セキュリティ・モード。

0: オープン

1: 簡易

2: 証明書 

aaaNoOfQueues

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.5 

Integer(0〜65535) 

このAccess Serverインスタンスのサービス・キューの数。 

aaaThreadsPerQueue

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.6 

Integer(0〜65535) 

このAccess Serverインスタンスの各サービス・キューのスレッド数。 

aaaNoOfListenerThreads

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.7 

Integer(0〜65535) 

起動されたリスナー・スレッド数。WebGate-Access Server接続ごとに1つのスレッドがあります。 

aaaNoofConnectionWatcherThreads

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.8 

Integer(0〜65535) 

LDAP接続ウォッチャ・スレッド数。 

aaaOverflowFlagDirectoryServerSlots

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.9 

Integer(0〜65535) 

Access Serverに対して構成されたディレクトリ数に対してスロット数が不十分かどうかを示すフラグ。これは、管理者がファイルinstall_dir/access/oblix/config/obscoreboardparams.xmlを更新する必要があることを意味します。

0: オーバーフローしていない

1: オーバーフローが発生 

aaaOverflowForAuthentication PluginSlots

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.10 

Integer(0〜65535) 

情報を表示できなかった認証プラグインの数。管理者は、install_dir/access/oblix/config/obscoreboardparams.xmlファイルを更新する必要があります。 

aaaOverflowForAuthorization PluginSlots

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.11 

Integer(0〜65535) 

情報を表示できなかった認可プラグインの数。管理者は、install_dir/access/oblix/config/obscoreboardparams.xmlファイルを更新する必要があります。 

aaaTimeAuditLogWasRotated

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.12 

DateAndTime 

監査ログ・ファイルのローテーションが行われた時刻。この設定は、アクセス・システム・コンソールで指定された、このAccess Serverの構成で決定されます。 

aaaStartTime

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.13 

DateAndTime 

このAccess Serverインスタンスを最後に起動した日時。 

aaaAuthenticationsSuccess

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.14 

Counter64 

Access Serverインスタンスによる成功した認証の回数。 

aaaAuthenticationsSuccess

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.15 

Counter64 

このAccess Serverインスタンスによる成功した認証の回数。 

aaaAuthenticationsDenied

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.16 

Counter64 

このAccess Serverインスタンスによる不成功の認証の回数。 

aaaAuthorizationsSuccess

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.17 

Counter64 

このAccess Serverインスタンスによる成功した認可の回数。 

aaaAuthorizationsDenied

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.18 

Counter64 

このAccess Serverインスタンスによる不成功の認可の回数。 

aaaAuditRequests

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.2.1.19 

Counter64 

このAccess Serverインスタンスによって行われた監査リクエストの数。 

表12-6は、Access Serverと通信するディレクトリ・サーバーを説明するMIBオブジェクトのサブ表です。このサブ表には、aaaHostname、aaaPortおよびaaaRowIndexという索引フィールドがあります。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.aaa.versionone.aaaDirectoryServer
Table
表12-6    アクセス・システム・ディレクトリ・サーバーのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

aaaDirectoryServerTable

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.3 

N/A 

プライマリ表名。 

aaaDSRowIndex

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.3.1.1 

Integer(0〜65535) 

索引フィールド。情報は含まれていません。 

aaaDirectoryServerHostname

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.3.1.2 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

ディレクトリ・ホスト名。 

aaaDirectoryServerPort

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.3.1.3 

Integer(0〜65535) 

ディレクトリ・サーバー・ポート。 

aaaDirectoryServerMode

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.3.1.4 

Integer(0〜65535) 

Access Serverとのディレクトリ・サーバー通信モード。

0: オープン

1: SSL 

aaaDirectoryServerNoOfLive Connections

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.3.1.5 

Integer(0〜65535) 

Access Serverとディレクトリ・サーバー間の接続数。 

表12-7は、認証プラグインに関する情報を取得するためのMIBオブジェクトのサブ表です。このサブ表には、aaaHostname、aaaPortおよびauthenticationPluginNameという索引フィールドがあります。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.aaa. 
versionone.aaaauthenticationPluginsTable
表12-7    認証プラグインのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

authenticationPluginsTable

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.4 

N/A 

プライマリ表名。 

authenticationPluginName

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.4.1.1 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

プラグインの名前。認証プラグイン名は、この表の索引です。 

AuthenticationPluginPath

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.4.1.2 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

認証プラグインのパス。 

AuthenticationPluginStatus

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.4.1.3 

Integer(0〜65535) 

プラグインのステータス。

0: ロードされていない

1: ロード済 

表12-8のauthorizationPluginsTableには、aaaHostname、aaaPortおよびauthorizationPluginNameという索引フィールドがあります。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.aaa. 
versionone.authorizationsPluginsTable
表12-8    認可プラグインのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

authorizationPluginsTable

OID: 1.3.1.4.1.3831.10.2.1.5 

N/A 

プライマリ表名。 

authorizationPluginName

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.5.1.1 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

このプラグインの名前。 

AuthorizationPluginPath

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.5.1.2 

SnmpAdminString(サイズ0〜255) 

認可プラグインのパス。 

AuthorizationPluginStatus

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.5.1.3 

Integer(0〜65535) 

プラグインのステータス。

0: ロードされていない

1: ロード済 

表12-9は、Access Serverのキュー内のリクエスト数を記述するサブ表です。この表には、aaaHostname、aaaPortおよびaaaRequestQueueNumberという索引があります。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.aaa. 
versionone.requestQueueInfoTable
表12-9    リクエスト・キューのMIBオブジェクト 
管理対象オブジェクト  構文  説明 

requestQueueInfoTable

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.5 

N/A 

プライマリ表名。 

aaaRequestQueueNumber

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.6.1.1 

Integer(0〜65535) 

リクエスト・キューの索引。 

aaaRequestQueueSize

OID: 1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.6.1.2 

Integer(0〜65535) 

キュー内のリクエスト数。 

表12-10は、MIB内の、SNMPトラップにマップできるシステム・イベントのオブジェクトを示します。SNMPエージェントでは、複数のNMSシステムに対するトラップ・メッセージの送信がサポートされます。この情報へのパスは次のとおりです。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.aaa.versionone

たとえば、oblixAAAServerDownトラップへのフルパスを追加するには、次のように指定します。

iso.org.dod.internet.private.enterprises.oblix.snmp.aaa.versionone. oblixAAAServerDown
表12-10    Access Serverトラップ 
管理対象オブジェクト  トラップで送信されるフィールド  説明 

oblixAAAServerDown

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.0.7001 

aaaId

aaaHostname

aaaPort 

Access Serverが正しく停止したことがSNMPエージェントにより検出された場合に生成されるトラップ。このトラップには、Access ServerID、ホスト名およびポートが含まれます。  

oblixAAAServerStart

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.0.7002 

aaaId

aaaHostname

aaaPort 

Access Serverが再起動されるたびに生成されるトラップ。このトラップには、Access ServerID、ホスト名およびポートが含まれます。トラップは即時に生成されるため、再起動の時刻はトラップ生成の時刻です。 

oblixAAAServerFailure

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.0.7003 

aaaId

aaaHostname

aaaPort 

Access Serverの停止がエラーのため行われなかったか障害が発生したことがSNMPエージェントにより検出された場合に生成されるトラップ。このトラップには、Access ServerID、ホスト名およびポートが含まれます。 

oblixAAADSFailure

OID:

1.3.6.1.4.1.3831.10.2.1.0.7004 

aaaId

aaaHostname

aaaPort

aaaDirectoryServer Hostname

aaaDirectoryServerPort 

接続先のディレクトリ・サーバーが停止していることをAccess Serverが検出した場合に生成されるトラップ。 

SNMPモニタリングの有効化および無効化

Identity ServerおよびAccess Serverの構成ページを使用して、SNMPを有効にし、SNMPエージェントとの接続が確立されるTCP/IPポートを指定します。


注意

Oracle Access Managerには、SNMP統計を取得するためのポーリング間隔の構成設定は用意されていません。ただし、ほとんどのNMSシステムには、ポーリング構成パラメータが用意されています。このパラメータは、エージェントを定期的にポーリングしてMIB値を取得するためにNMSによって使用されます。 


次の手順では、Oracle Access Manager SNMPエージェントの起動および停止方法と、別のポート上のエージェントの起動方法を説明します。

SNMP統計の収集を構成する手順

  1. ID(またはアクセス)システム・コンソールで、「システム構成」、「Identity Server」(または「Access Server」)を選択します。

  2. 特定のサーバーのリンクをクリックします。

  3. 「変更」ボタンを選択して、次のようにSNMPモニタリングをオンまたはオフにできるページを表示します。

    • オンにする: ページの下部にある「SNMP状態オン」ボタンを選択します。

    • オフにする: ページの下部にある「SNMP状態オフ」ボタンを選択します。

  4. 「SNMPエージェント登録ポート」フィールドにポート番号を入力して、SNMPエージェントがリスニングするポートを定義または変更します。

  5. Identity Server(またはAccess Server)を再起動します。

SNMPエージェントおよびトラップの宛先の設定

次のコマンドを使用して、SNMPマネージャに対してSNMPエージェントを設定します。

setup_agent -i

-iオプションは必須です。

次の手順では、Oracle Access Manager SNMPエージェントおよびトラップの宛先の構成方法を説明します。

SNMPエージェントおよびトラップの宛先の構成手順

  1. SNMP setup_agentコマンドを含むディレクトリに変更します。

    次に例を示します。

    > cd $SNMPDIR/oblix/tools/setup
    

    SNMPDIRは、SNMPエージェントをインストールしたディレクトリです。

  2. 次のオプションとともにsetup_agentコマンドを使用します。

    -i <install_dir>

    -g 一般パラメータの構成

    -u <エージェントSNMP UDPポート>

    -c <エージェント・コミュニティ文字列>

    -p <エージェントTCPポート>

    -S <サイレント・モードで実行>

    --help ヘルプ・メッセージを出力

トラップ先をサイレント・モードで追加する手順

  1. SNMP setup_agentコマンドを含むディレクトリに変更します。

    次に例を示します。

    > cd $SNMPDIR/oblix/tools/setup
    
  2. 次のオプションとともにsetup_agentコマンドを使用します。

    -a

    -m <マネージャ・ステーション>

    -t <トラップ・ポート>

トラップ先をサイレント・モードで削除する手順

  1. SNMP setup_agentコマンドを含むディレクトリに変更します。

    次に例を示します。

    > cd $SNMPDIR/oblix/tools/setup
    
  2. 次のオプションとともにsetup_agentコマンドを使用します。

    -d

    -m <マネージャ・ステーション>

    -t <トラップ・ポート>

最初に一般パラメータを構成する手順

  1. SNMP setup_agentコマンドを含むディレクトリに変更します。

    次に例を示します。

    > cd $SNMPDIR/oblix/tools/setup
    
  2. 次のsetup_agentコマンドを使用します。

    > ./setup_agent -i $SNMPDIR -g -u <UDP Port> -c public -p <TCP Port>
    

    これにより、「マネージャ・ステーション・トラップ構成」メニューに移動します。

一般パラメータの直後にSNMPマネージャを追加する手順

  1. SNMP setup_agentコマンドを含むディレクトリに変更します。

    次に例を示します。

    > cd $SNMPDIR/oblix/tools/setup
    
  2. 次のsetup_agentコマンドを使用します。

    > ./setup_agent -i $SNMPDIR -a -m <Mgr M/c> -t <Mgr Port>
    

SNMPマネージャを追加した直後に削除する手順

  1. SNMP setup_agentコマンドを含むディレクトリに変更します。

    次に例を示します。

    > cd $SNMPDIR/oblix/tools/setup
    
  2. 次のsetup_agentコマンドを使用します。

    > ./setup_agent -i $SNMPDIR -d -m <Mgr M/c> -t <Mgr Port>
    

    任意の数のマネージャ・ステーションを追加できます。エージェントは、すべてのトラップを構成済のSNMPマネージャに送信します。

SNMP構成設定の変更

obscoreboard_params.xmlという名前の構成ファイルには、SNMP統計のコレクションを定義する情報が含まれています。このファイルは次の場所にあります。

Component_install_dir/identity|access/oblix/config

Component_install_dirはコンポーネントがインストールされているディレクトリで、identity|accessはそれぞれIdentity ServerとAccess Serverを表します。

IDシステム・ファイル: obscoreboard_params.xml

アクセス・システム・ファイル: obscoreboard_params.xml

このファイルでは、様々なMIBカウンタがいつアクティブになるかを決定するためのしきい値レベルを構成できます。

次のパラメータは、Access Serverファイルobscoreboard_params.xmlでのみ指定されます。

次のパラメータは、Identity Serverファイルobscoreboard_params.xmlでのみ指定されます。

次のパラメータは、両方のスコアボード・ファイルで提供されます。

この設定の変更は、SNMPデータ収集に使用されるメモリー・マップ・ファイルに影響します。UNIXでは、メモリー・マップ・ファイルは次の場所にあります。

/tmp/netpoint/scoreboard/component/process-id.osb

Windowsでは、このファイルは次の場所にあります。

Component_install_dir/oblix/scoreboard/process-id.osb

SNMPのロギング

SNMPエージェントでは、ロギングがサポートされます。SNMPエージェントが有効になると、常に一定のログ・レベルに設定されます。SNMPログはトラブルシューティングに役立ちます。ログに記録する内容および生成するログのタイプをエージェント構成ファイルで構成できます。このファイルは次の場所にあります。

SNMP_install_dir/oblix/config/snmp_agent_config_info.xml

SNMP_install_dirは、SNMPエージェントがインストールされているディレクトリです。

エージェント構成ファイルのlog_levelパラメータには、次のいずれかの値があります。

SNMPメッセージ

次に、SNMP関連メッセージを示します。

メッセージ:

MErrNoConfigFile {Could not find agent configuration file at location (full path to the 
agent configuration file)}

説明: インストール・ディレクトリが正しくないか、構成ファイルが存在しません。SNMPエージェントをアンインストールし、再インストールします。

メッセージ:

MLogAgentStarted {Agent successfully started on port SNMP port number}

説明: ステータス・メッセージ。

メッセージ:

MErrAddressInUse {Agent was not able to bind to port port number, address already in 
use}

説明: SNMPエージェントは、構成されているTCP登録ポートにバインドできません。別のTCPポートを使用するようにエージェントを再構成するか、ポートを使用してアプリケーションを停止することでポートを使用可能にします。


注意

エージェントTCP登録ポートを変更する場合は、適切なシステム・コンソールを使用してIdentity ServerまたはAccess Serverに対してSNMPを有効にするときに、新しいポートを指定する必要もあります。 


メッセージ:

Agent was not able to bind to specified port, system lacked sufficient buffer space or 
queue was full.

説明: SNMPエージェント・ポートが使用不能です。

メッセージ:

MErrTLUnsupported {Agent was not able to bind to specified port, address family not 
supported by protocol family}

説明: 指定されたポートでSNMPがサポートされていません。別のポートを構成します。

メッセージ:

MErrRetriveIDs {Error: Unable to determine the uid/gid for which this snmp agent is 
installed.}

説明: SNMPエージェントを起動しようとしたユーザーに適切な権限がありません。ユーザーは、ルート・ユーザーまたはエージェントをインストールしたユーザーとしてSNMPエージェントを起動する必要があります。

メッセージ:

MErrCouldNotSetIDs {Error: You don't have sufficient access rights to run this snmp 
agent.}

説明: SNMPエージェントをインストールできる管理権限でログインする必要があります。そうしないと、エージェントを実行できません。

メッセージ:

MLogAlreadyRunning {Agent is already running with process id (Process identifier of the 
agent).}

説明: ユーザーは、すでに実行されているエージェントを起動しようとしています。

メッセージ:

MErrRegBindFailed {Error: Unable to bind to configured registration port (configured 
registration port number).}

説明: SNMPエージェントは、Oracle Access Managerサーバー構成ページで構成されたポートにバインドできません。「SNMPモニタリングの有効化および無効化」の説明に従って別のポートを指定します。

メッセージ:

MErrRegListenFailed {Error: Unable to start listening on configured registration port 
(configured registration port number).}

説明: このメッセージは、ポートが別のアプリケーションですでに使用されている場合にWindowsに表示されます。

メッセージ:

MErrReadingMsg {Error reading message sent by component.}

説明: SNMPエージェントとOracle Access ManagerサーバーはTCP接続を通じて通信します。エージェントは、不正な形式のメッセージを検出した場合に、エラーをログに記録します。

メッセージ:

MErrNotRegMsg {Error: Agent expects only registration messages on the registration 
socket.}

説明: エージェントは、接続先のサーバーからのTCP接続に関する登録メッセージのみ想定します。メッセージが登録メッセージでないことを検出した場合は、エラーをログに記録します。

メッセージ:

MErrMissingMmapFilename {Error: Registration message was missing the component 
scoreboard file name.}

説明: Identity ServerまたはAccess Serverは、エージェントによって読み取られた統計をスコアボード・ファイルに格納します。この名前は、登録時にサーバーからエージェントに通知されます。登録リクエストにファイル情報がない場合は、このメッセージがログに記録されます。

メッセージ:

MErrMappingScoreboard {Error: Unable to memory map the scoreboard file (full path to 
the scoreboard file) registered by component.}

説明: このエラーは、ファイル権限に問題があるため、エージェントがスコアボード・ファイルを読み取れない、または開けない場合に発生することがあります。

メッセージ:

MErrUnknownComponent {Error: Unknown component type specified in scoreboard file.}

説明: コンポーネント・タイプは、登録リクエストで指定されます。エージェントは、Identity ServerおよびAccess Serverに関する情報を処理します。コンポーネント・タイプがそのどちらでもない場合は、このメッセージがログに記録されます。

メッセージ:

MErrIndexExists {Error: A component has already registered in table (OID for the table 
for that component) with index (index that is already in use by some other component).}

説明: コンポーネントの同じインスタンスが再び登録を試行しました。コンポーネントの各インスタンスは、同じSNMPエージェントによってキーまたは索引で一意に識別されます。別のコンポーネント・インスタンスが同じキーまたは索引を使用して登録を試行した場合は、このメッセージがログに記録されます。

メッセージ:

MErrCreatingAgentSemaphore {Error: Unable to create named semaphore (full path to the 
agent semaphore file) for agent-component event dispatching.}

説明: エージェントおよびコンポーネントは、停止時にクリーン・アップされるセマフォを1つ作成します。クリーンでない停止が行われた場合、セマフォは次のサーバー/エージェント起動時に削除されます。考えられる原因として、システムのセマフォが不足したこと、またはセマフォの作成中に権限の問題が発生したことがあります。

メッセージ:

MErrOnSelect {Error: Select() call returned error code (error code returned for the 
select() call).}

説明: これは、ファンクションから直接返されるエラー・コードです。このメッセージは、トラブルシューティングの目的に使用されます。

メッセージ:

MErrOnPoll {Error: Poll() call returned error code (error code returned for the poll() 
call).}

説明: これは、ファンクションから直接返されるエラー・コードです。このメッセージは、トラブルシューティングの目的に使用されます。

メッセージ:

MErrNotDeregMsg {Error: Agent expected a de-registration message on the socket, instead 
got a message with code (message code for the message received).}

説明: エージェントは、コンポーネントの登録後にコンポーネントからの登録解除メッセージのみ想定します。

メッセージ:

MErrRemovingComponent {Error: Component with table oid (OID for the table for that 
component) and index (index which identifies the component in that table) could not be 
removed.}

説明: コンポーネントはすでに登録解除されていますが、そのコンポーネントの削除のリクエストが行われました。

メッセージ:

MErrMissingEvent {Error: Unable to retrieve event from component with table oid (OID 
for the table for that component) and index (index which identifies the component in 
that table).}

説明: コンポーネントはエージェントにイベントを送信し、エージェントはこのイベントを適切なトラップに変換します。コンポーネントは、イベントをディスパッチしたこともエージェントに通知します。エージェントが通知を受け、イベントが見つからない場合は、このメッセージがログに記録されます。

メッセージ:

MErrMissingTrapData {Error: Missing trap meta-data for component from table oid (OID 
for the table) and index (index that identifies the component in that table) with event 
(event identifier supplied by the component).}

説明: コンポーネントは、イベントの完全なデータを配信しませんでした。

メッセージ:

MLogMappedScoreboard {Mapped scoreboard file (full path to the scoreboard file) for a 
component.}

説明: これはステータス・メッセージです。

メッセージ:

MLogComponentRegistered {Component registered with table oid (OID for the table) and 
index (index that identifies the component).}

説明: これはステータス・メッセージです。

メッセージ:

MLogComponentDeregistered {Component with table oid (OID for the table) and index 
(index that identifies the component) de-registered.}

説明: これはステータス・メッセージです。

メッセージ:

MLogComponentFailed {Component with table oid (OID for the table) and index (index that 
identifies the component) failed.}

説明: これは、Oracle Access Managerコンポーネントが正しく登録解除されなかったことを示すステータス・メッセージです。このアクションは、SNMPエージェントによってコンポーネント障害として扱われます。

メッセージ:

MLogSentTrap {Sent trap with trap oid (OID for the trap sent) for component with table 
oid (OID for the component table) and index (index that identifies the component in the 
table).}

説明: これはステータス・メッセージです。

メッセージ:

MLogSemCleanup {Found left-over semaphore from previous run with key (key for the stale 
left-over semaphore) and file path (file path for the stale left-over semaphore), 
successfully cleaned up the semaphore.}

説明: ステータス・メッセージ。エージェントおよびコンポーネントは、停止時にクリーン・アップされるセマフォを1つ作成します。クリーンでない停止が行われた場合、セマフォは次のサーバー/エージェント起動時に削除されます。

メッセージ:

MErrSemCleanup {Found left-over semaphore with key (key for the stale left-over 
semaphore) and file path (file path for the stale left-over semaphore). Encountered 
errors while removing it.}

説明: エージェントおよびコンポーネントは、停止時にクリーン・アップされるセマフォを1つ作成します。クリーンでない停止が行われた場合、セマフォは次のサーバー/エージェント起動時に削除されます。このメッセージは、前回の実行からのセマフォのクリーンアップ中にエージェントがエラーを検出した場合にログに記録されます。権限に問題がある可能性があります。

メッセージ:

MSBCreateFailed {Access Server: Could not create scoreboard file (full path for the 
file) with size file size.}

説明: このメッセージについて考えられる原因として、領域の不足によりシステムがファイルを生成できなかったことがあります。

メッセージ:

MCreateSemFailed {Access Server: Could not create event queue semaphore with path full 
path.}

説明: エージェントおよびコンポーネントは、停止時にクリーン・アップされるセマフォを1つ作成します。クリーンでない停止が行われた場合、セマフォは次のサーバー/エージェント起動時に削除されます。このメッセージは、システムのセマフォが不足した場合、またはセマフォの作成中に権限の問題が発生した場合に生成されます。マシンのセマフォの制限を増やしてください。

メッセージ:

MSBDirCreateFailed {Access Server: Could not create scoreboard file file name.}

説明: おそらく権限が十分でないために、システムはスコアボード・ファイルに必要なディレクトリを作成できませんでした。

Netstat値とSNMP値の差異

netstatコマンドを使用している場合、このコマンドで返される値は、必ずしもMIB変数に対して収集される情報と一致しません。

aaaDirectoryServerNoOfLiveConnections 
coreidDirectoryServerNoOfLiveConnections

表12-11では、この差異が生じる理由と、発生するイベントのチェーンを説明します。

表12-11    Netstat値および表示されるライブ接続数 
イベント  ライブ接続数  Netstat値  コメント 

サーバーの起動と、それに続くディレクトリ・サーバー・アクセス。 

 

ディレクトリ・サーバーがダウンします。 

Oracle Access Managerは、リクエストを受信しないかぎりカウンタを更新しません。 

Oracle Access Managerは、リクエストを処理しているディレクトリ・サーバーにアクセスするために接続を使用しようとします。 

ディレクトリ・サーバーが停止しているため、ディレクトリ・サーバー・アクセスはエラーを返します。接続は停止としてマークされ、NumberOfLiveConnectionsが1つ減らされます。 

ディレクトリ・サーバーが再起動され、Oracle Access Managerは切断した接続を再確立しようとします。 

新規接続が形成され、NumberOfLiveConnectionsが1つ増やされます。残りの4つの接続すべてが停止としてマークされ、新しい接続が形成されるまで、NumberOfLiveConnectionsとNetstat値には差異が見られます。残りの4つの接続のステータスは、使用されるまで表示可能になりません。 

Oracle Access Managerは、切断した接続をすべて再確立します。 

netstat値は、すべての接続が形成された後でのみNumberOfLiveConnectionsと一致します。 

停止間隔の構成

IDコンポーネントまたはアクセス・コンポーネントが正しい停止を実行できるようにするには、すべてのクリーンアップ・アクティビティを完了するのに十分な時間を割り当てる必要があります。Identity Server、Access ServerおよびSNMPエージェントの場合は、shutdown_timeパラメータで、サーバーが正しい停止を試行するために割り当てる時間を指定します。このパラメータは、globalparams.xml内にあります。デフォルトの停止時間は5秒です。

globalparamsファイルの場所は次のとおりです。

Access Serverの場合:

AccessServer_install_dir/access/oblix/apps/common/bin/globalparams.xml

Identity Serverの場合:

Identity_install_dir/identity/oblix/apps/common/bin/globalparams.xml

デフォルトの停止時間は、これらのファイルに次のように表示されます。

shutdown_time:5

値は、秒数で指定した任意の時間に変更できます。


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