Oracle Application Serverインストレーション・ガイド 10g (10.1.4.0.1) for Linux on POWER E05287-01 |
|
Oracle Application Serverをインストールする前に、使用するコンピュータがこの章で説明している要件を満たしていることを確認してください。
項 | 説明 |
---|---|
2.1項「最新のOracle Application Serverのハードウェアとソフトウェア要件を取得するOracleMetaLinkの使用」 |
Oracle Application Server 10g (10.1.4.0.1)の最新の要件を検索する方法について説明します。 |
サポートされているプロセッサ速度、メモリー、ディスク領域、スワップ領域などの要件を示します。 |
|
サポートされているオペレーティング・システム、オペレーティング・システムのパッチおよびソフトウェア・パッケージなどを示します。 |
|
カーネル・パラメータに必要な値を示します。 |
|
|
|
デフォルト・ポート以外のポートを使用するようにコンポーネントを構成する方法について説明します。 |
|
Oracle Application Serverをインストールするオペレーティング・システム・ユーザーが特定のオペレーティング・システム・グループに属している必要がある理由について説明します。 |
|
Oracle Application Serverをインストールするために、オペレーティング・システム・ユーザーを作成する必要がある理由について説明します。 |
|
インストールに必要な環境変数を設定または設定解除する方法について説明します。 |
|
インストーラがどのように |
|
リモート・コンピュータへのOracle Application Serverのインストール、リモートCD-ROM/DVD-ROMドライブの使用、ハード・ディスクからのインストールなど、ネットワークの問題について説明します。 |
|
Oracleホーム名の長さや、Oracleホーム・ディレクトリに別のOracle製品がすでにインストールされているかどうかなど、インストーラによってチェックされる項目を示します。 |
このマニュアルに含まれるOracle Application Server 10g (10.1.4.0.1)のハードウェアとソフトウェア要件は、このマニュアルの作成された時点での情報です。ハードウェアおよびソフトウェア要件の最新情報については、OracleMetaLinkを参照してください。
https://metalink.oracle.com/
OracleMetaLinkにログインした後、「Certify」をクリックします。表示されたWebページから、製品、プラットフォーム、製品の可用性ごとに、最新の動作保証リストを閲覧できます。
表2-2に、Oracle Application Serverを実行するためのシステム要件を示します。インストーラにより、この要件の多くがインストール・プロセス開始時にチェックされ、満たされていない要件がある場合には警告されます。ユーザーはインストーラによってチェックされない要件のみを確認して時間を節約できます。インストーラによりチェックされない要件については、表2-2を参照してください。
また、次に示すrunInstaller
コマンドを実行すると、実際にインストールを行わずに、インストーラによるシステム・チェックのみを実行することもできます。runInstaller
コマンドは、Oracle Application ServerのCD-ROM(Disk 1)またはDVD-ROM(application_server
ディレクトリ)にあります。
CD-ROMの場合:
prompt> mount_point/1014disk1/runInstaller -executeSysPrereqs
DVD-ROMの場合:
prompt> mount_point/application_server/runInstaller -executeSysPrereqs
結果はログ・ファイルに書き込まれると同時に、画面にも表示されます。実行されるチェックの種類の詳細は、2.12項「インストーラにより実行される前提条件チェック」を参照してください。
項目 | 要件 |
---|---|
オペレーティング・システム |
Red Hat Enterprise Linux AS/ES 4.0 SUSE Linux Enterprise Server 9 必須パッチおよび必須パッケージのリストについては、2.3項「ソフトウェア要件」を参照してください。 |
ネットワーク |
Oracle Application Serverは、ネットワークに接続されているコンピュータにのみインストールできます。 インストーラによるチェック: なし |
IP |
IPアドレスは静的である必要があります。DHCPを使用してIPアドレスを取得するコンピュータでのインストールはサポートされません。 インストーラによるチェック: なし |
ホスト名 |
インストーラによるチェック: なし |
プロセッサの種類 |
プロセッサの種類を確認するには、次のコマンドを実行します。 # grep "cpu" /proc/cpuinfo インストーラによるチェック: なし |
プロセッサ速度 |
プロセッサ速度を確認するには、次のコマンドを実行します。 # grep "clock" /proc/cpuinfo インストーラによるチェック: あり |
メモリー |
次に示す各種インストール・タイプのメモリー要件は、Oracle Application Serverをインストールおよび実行するのに十分な物理メモリーです。ただし、ほとんどの本番サイトでは少なくとも1 GBの物理メモリー構成が必要です。通信量の多いサイトでは、メモリーをさらに増やすことによってパフォーマンスを向上させることができます。Javaアプリケーションで増量したメモリーを活用するには、OC4Jプロセスに割り当てられた最大ヒープを増やすか、OC4Jプロセスを追加構成する必要があります。詳細は、『Oracle Application Serverパフォーマンス・ガイド』を参照してください。 実際のインストールに最適なメモリーの容量を決定するには、サイトの負荷テストを行うのが最善です。アプリケーションや利用パターンによって、リソースの要件は大幅に異なることがあります。また、メモリーを監視するオペレーティング・システムのユーティリティでは、共有メモリーを示すなどの理由で、メモリー使用を実際より多く報告するものもあります。メモリー要件を決定するには、負荷テストの際に、物理メモリーの追加によるパフォーマンスの向上を監視することをお薦めします。メモリーおよびプロセッサ・リソースをテスト用に構成する方法は、各プラットフォーム・ベンダーのドキュメントを参照してください。 OracleAS Infrastructure:
Oracle Identity Federation: 512MB 注意: メモリー容量を確認するには、次のコマンドを入力します。 prompt> grep MemTotal /proc/meminfo インストーラによるチェック: あり |
ディスク領域 |
OracleAS Infrastructure:
インストーラでは、ディスク領域の要件の数値が正確でない場合があります。ディスク領域の要件は、ここで示した値に従ってください。
空きディスク領域を確認するには、次の prompt> df -k dir
dirをOracleホーム・ディレクトリに、あるいは、Oracleホーム・ディレクトリがまだ存在しない場合はその親ディレクトリに置き換えます。たとえば、Oracle Application Serverを インストーラによるチェック: なし |
|
prompt> df -k /tmp
インストーラによるチェック: あり |
スワップ領域 |
使用可能なスワップ領域の大きさを確認するには、次のコマンドを入力します。 prompt> grep SwapTotal /proc/meminfo 必要であれば、追加のスワップ領域の構成方法について、ご使用のオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。 インストーラによるチェック: あり |
モニター |
モニターの表示機能を調べるには、次のコマンドを実行します。 prompt> /usr/X11R6/bin/xdpyinfo 「depths」の行を探します。8(ピクセル当たりのビット数)以上の深さが必要です。 インストーラによるチェック: あり |
サポートされているブラウザ |
Oracle Enterprise Manager 10g は、次のブラウザでサポートされています。
サポートされるブラウザの最新のリストは、OracleMetaLinkのサイト(https://metalink.oracle.com)を参照してください。 インストーラによるチェック: なし。ただし、サポートされていないブラウザでOracle Enterprise Manager 10g にアクセスすと、警告メッセージが表示されます。 |
コンソールまたはX Windowからインストールを実行する場合は、/etc/pam.d/xdm
ファイルに次の行を追加します。
session required pam_limits.so
メモリー使用量を削減する必要がある場合は、次の手順を実行します。
1台のコンピュータで複数のOracle Application Serverインスタンスを実行している場合、各Application Server Controlが大量のメモリーを消費する可能性があります。必要な場合にのみApplication Server Controlを実行することで、他のコンポーネント用にメモリーを解放することができます。
ソフトウェア要件の確認については、ご使用のLinux配布版に応じて、次の項のうちのいずれかを参照してください。
Linuxベンダーがサポートしていない、カスタマイズされたカーネルやモジュールはサポートされません。
ネットワークに接続されていないLinuxシステムにOracle Application Server 10g (10.1.4.0.1)をインストールできます。また、DHCPを使用するように構成されたLinuxシステムにOracle Application Server 10g (10.1.4.0.1)をインストールすることもできます。ネットワークに接続されていないコンピュータにOracle Application Serverをインストールする場合は、静的IPアドレスまたはループバックIPアドレスのいずれかを使用するようにコンピュータを構成する必要があります。コンピュータのホスト名が、静的IPアドレスまたはループバックIPアドレスに解決されるようにコンピュータを構成します。
表2-3にRed Hat Enterprise Linux AS/ES 4.0システムのソフトウェア要件を示します。表の後に続く手順で、システムがこれらの要件を満たしているかどうか確認できます。ここで、Oracle Application Serverをインストールするための追加要件についても説明します。
システムがすべての要件を満たしているかどうかを確認するには、次の手順に従います。
root
ユーザーとしてログインします。
# cat /etc/issue Red Hat Enterprise Linux AS release 4 (Nahant Update 1)
# cat /etc/redhat-release Red Hat Enterprise Linux AS release 4 (Nahant Update 1)
# rpm -q package_name
パッケージが存在しない場合は、次のコマンドを使用してダウンロードおよびインストールを行います。
# rpm -i package_name
パッケージをインストールする場合は、使用しているrpmファイルのアーキテクチャが適切で、最適化されていることを確認します。rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
# rpm -q package_name --queryformat "%{arch}\n"
次の例の場合、glibc rpmファイルはIntelアーキテクチャに適しています。
# rpm -q glibc --queryformat "%{arch}\n" ppc
表2-4にSUSE Linux Enterprise Server 9システムのソフトウェア要件を示します。表の後に続く手順で、システムがこれらの要件を満たしているかどうか確認できます。ここで、Oracle Application Serverをインストールするための追加要件についても説明します。
システムがすべての要件を満たしているかどうかを確認するには、次の手順に従います。
root
ユーザーとしてログインします。
prompt> cat /etc/issue Welcome to SUSE LINUX Enterprise Server 9(ppc) - Kernel \r (\l)
prompt> uname -r 2.6.5-7.191-pseries64
prompt> rpm -q package_name
パッケージが存在しない場合は、次のコマンドを使用してダウンロードおよびインストールを行います。
prompt> rpm -i package_name
パッケージをインストールする場合は、使用しているrpmファイルのアーキテクチャが適切で、最適化されていることを確認します。rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
prompt> rpm -q package_name --queryformat "%{arch}\n"
次の例の場合、glibc rpmファイルはIntelアーキテクチャに適しています。
prompt> rpm -q glibc --queryformat "%{arch}\n" ppc
prompt> ln -sf /usr/bin/perl /usr/local/bin/perl
fuser
実行可能ファイルのシンボリック・リンクが存在しない場合は、作成します。
prompt> ln -sf /bin/fuser /sbin/fuser
orarun
パッケージがインストールされていた場合は、oracle
ユーザーとして次の手順を実行し、環境をリセットします。
prompt> cd /etc/profile.d prompt> mv oracle.csh oracle.csh.bak prompt> mv oracle.sh oracle.sh.bak prompt> mv alljava.sh alljava.sh.bak prompt> mv alljava.csh alljava.csh.bak
$HOME/.profile
ファイルから次の行をコメント・アウトします。
. ./.oracle
oracle
ユーザー・アカウントからログアウトします。
oracle
ユーザー・アカウントにログインして、変更を有効にします。
/etc/services
ファイルを確認して、次のポート範囲がシステムで利用可能であることを確認します。
必要に応じて、/etc/services
ファイルからエントリを削除し、システムを再起動します。エントリを削除するには、CD-ROMのDisk 1のutils/3167528/
ディレクトリおよびDVDのapplication_server/utils/3167528/
ディレクトリに格納されているperlスクリプトを使用します。スクリプトは、root
ユーザーで実行します。このスクリプトは、パッチ3167528からも入手できます。パッチは、次のサイトから入手できます。
https://metalink.oracle.com
これらのポートが使用できない場合は、関連するConfiguration Assistantがインストール中に失敗します。
/etc/hosts
ファイルのlocalhost
エントリがIPv4エントリであることを確認します。localhost
のIPエントリがIPv6形式の場合、インストールは正常に行われません。IPv6エントリを次に示しています。
prompt> special IPv6 addresses ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
この例の/etc/hosts
ファイルを修正するには、次のように、localhostエントリをコメント化します。
prompt> special IPv6 addresses prompt> ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
エントリをコメント化するには、CD-ROM(Disk 1)のutils/4015045/
ディレクトリおよびDVD-ROMのapplication_server/utils/4015045/
ディレクトリに格納されているperlスクリプトを使用します。スクリプトは、root
ユーザーで実行します。このスクリプトは、パッチ4015045からも入手できます。パッチは、次のサイトから入手できます。
https://metalink.oracle.com
OracleAS Metadata Repositoryをインストールするコンピュータでは、そのカーネル・パラメータを次の項に示す最小値に設定する必要があります。
次の表に示すカーネル・パラメータが、表示されている計算式、または表示されている推奨値と同じかそれ以上に設定されていることを確認します。表の後に示す手順は、値を確認して設定する方法について説明しています。
パラメータ | 値 | ファイル |
---|---|---|
semmsl |
256 |
|
shmall |
2097152 |
|
shmmax |
2147483648 |
|
shmmni |
4096 |
|
msgmax |
8192 |
|
msgmnb |
65535 |
|
msgmni |
2878 |
|
file-max |
131072 |
|
ip_local_port_range |
10000 65000 |
|
ip_local_port_range |
最大値: 65000 |
|
1
semmnsパラメータには、各OracleデータベースのPROCESSES初期化パラメータの値の合計(最大値を2回加算し、データベースごとに10を加算)を設定する必要があります。 |
これらのカーネル・パラメータに指定された現在の値を表示し、必要に応じてその値を変更するには、次の手順に従います。
/etc/sysctl.conf
ファイルを作成または編集し、次のような行を追加または編集します。kernel.shmall = 2097152 kernel.shmmax = 2147483648 kernel.shmmni = 4096 # semaphores: semmsl, semmns, semopm, semmni kernel.sem = 256 32000 100 142 fs.file-max = 131072 net.ipv4.ip_local_port_range = 1024 65000 kernel.msgmni = 2878 kernel.msgmax = 8192 kernel.msgmnb = 65535
/etc/sysctl.conf
ファイル内に値を指定することによって、システムを再起動したときもその値が保たれます。
# /sbin/sysctl -p
このコマンドの出力を見て、値が正しいことを確認します。値が誤っている場合は、/etc/sysctl.conf
ファイルを編集して、このコマンドを再入力します。
/etc/sysctl.conf
ファイルが読み込まれるようにします。
# chkconfig boot.sysctl on
Linuxシステム上のソフトウェアのパフォーマンスを向上させるために、oracle
ユーザーのシェル制限を、ユーザーのデフォルトのシェルに応じて増やす必要があります。
BourneまたはBashシェルの制限 | Kornシェル制限 | Cまたはtcshシェルの制限 | ハード制限 |
---|---|---|---|
nofile |
nofile |
descriptors |
65536 |
noproc |
processes |
maxproc |
16384 |
シェル制限を増やすには、次の手順を実行します。
/etc/security/limits.conf
ファイルに次の行を追加します。
* soft nproc 2047 * hard nproc 16384 * soft nofile 2048 * hard nofile 65536
/etc/pam.d/login
ファイルに追加します。
session required /lib/security/pam_limits.so
oracle
ユーザーのデフォルトのシェルに応じて、次の変更をデフォルト・シェルの起動ファイルに対して行います。
/etc/profile
ファイルに追加します。
if [ $USER = "oracle" ]; then if [ $SHELL = "/bin/ksh" ]; then ulimit -p 16384 ulimit -n 65536 else ulimit -u 16384 -n 65536 fi fi
/etc/csh.login
ファイルに追加します。
if ( $USER == "oracle" ) then limit maxproc 16384 limit descriptors 65536 endif
Oracle HTTP Server、OracleAS Web Cache、Oracle Enterprise Manager 10g など、多くのOracle Application Serverコンポーネントでポートを使用します。インストーラにデフォルトのポート番号を割り当ててもらうことも、ユーザーが指定したポート番号を使用することもできます。
デフォルトでは、インストーラによって、ポート80でなくポート7777を使用するようにOracle HTTP Serverが構成されます。ポート7777がデフォルトのポートである理由は、UNIXでは1024未満のポート番号を使用するコンポーネントに対しrootユーザーとして追加の手順を実行しないと、コンポーネントを実行できないためです。インストーラはrootアクセス権限を所有していないため、1024より大きいポートを使用する必要があります。
Oracle HTTP Serverでポート80などの異なるポートを使用する場合は、「静的ポート」機能を使用します。これにより、コンポーネントのポート番号を指定できます。インストール後にポート番号を変更することもできますが、インストール中にポート番号を設定する方が簡単です。
ポートが使用されているかどうかを確認するには、netstat
コマンドを次のように実行します。
prompt> netstat -an | grep portnum
コンポーネントでデフォルトのポート番号を使用する場合は、特に何もする必要はありません。デフォルトのポート番号および範囲のリストについては、付録C「デフォルトのポート番号」を参照してください。各コンポーネントに対し、ポート範囲内で1つ以上のポートが使用できることを確認します。インストーラが空きポートを範囲内で検出できない場合、そのインストールは失敗します。
注意:
この行が |
インストーラがコンポーネントにカスタムのポート番号を割り当てるようにするには、次の手順を実行します。
staticports.ini
ファイルという名前ですが、任意の名前を付けることができます。
staticports.ini
ファイルにフルパスを入力します。ファイルへのフルパスを指定しないと、インストーラはファイルを見つけることができません。この場合、インストーラはすべてのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てますが、警告は一切表示されません。
staticports.ini
ファイルの書式は次のとおりです。port_numは、コンポーネントに使用するポート番号に置き換えます。
# J2EE and HTTP Server Oracle HTTP Server port = port_num Oracle HTTP Server Listen port = port_num Oracle HTTP Server SSL port = port_num Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = port_num Oracle HTTP Server Diagnostic port = port_num Java Object Cache port = port_num DCM Discovery port = port_num Oracle Notification Server Request port = port_num Oracle Notification Server Local port = port_num Oracle Notification Server Remote port = port_num Application Server Control port = port_num Application Server Control RMI port = port_num Oracle Management Agent port = port_num Log Loader port = port_num ASG port = port_num # Infrastructure Oracle Internet Directory port = port_num Oracle Internet Directory (SSL) port = port_num Oracle Certificate Authority SSL Server Authentication port = port_num Oracle Certificate Authority SSL Mutual Authentication port = port_num
このファイルを作成する最も簡単な方法は、CD-ROM(Disk 1)またはDVD-ROMにあるstaticports.ini
ファイルをテンプレートとして使用することです。
staticports.ini
ファイルをCD-ROMまたはDVD-ROMからハード・ディスクにコピーします。
表2-5 CD-ROMおよびDVD-ROM内のstaticports.iniファイルの場所
メディア | staticports.iniファイルの場所 |
---|---|
CD-ROM |
Disk 1: mount_point |
DVD-ROM |
mount_point |
staticports.ini
ファイルですべてのコンポーネントのポート番号を指定する必要はありません。ファイルにないコンポーネントでは、インストーラによりデフォルトのポート番号が使用されます。
staticports.ini
には、10g (10.1.4.0.1)に含まれていないコンポーネントのポートが含まれている可能性があることに注意してください。
インストール中にOracleAS Metadata Repositoryで使用されるポート(ポート1521)の変更はできませんが、インストール後に変更できます。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
次の例では、Application Server ControlのポートといくつかのOracleAS Web Cacheのポートを設定します。指定されていないコンポーネントには、インストーラによってデフォルトのポート番号が割り当てられます。
Application Server Control port = 2000 Oracle Internet Directory port = 2001 Oracle Internet Directory (SSL) port = 2002
インストールが完了したら、ORACLE_HOME/install/portlist.ini
ファイルで、割り当てられたポートを確認できます。
ポート番号の選択に関する注意
|
インストーラでは、メモリーをチェックすることにより、ファイルに指定されたポートが使用可能であることが確認されます。つまり、インストーラが検出できるのは、実行中のプロセスで使用されているポートのみです。アプリケーションで使用されているポートを調べるために構成ファイルが確認されることはありません。
指定されたポートが使用できないことが検出されると、インストーラにより警告が表示されます。インストーラでは、使用できないポートの割当ては行われません。この問題を解決するには、次の手順を実行します。
staticports.ini
ファイルを編集して別のポートを指定するか、そのポートを使用しているアプリケーションをシャットダウンします。
staticports.ini
ファイルの再読取りを行い、ファイル内のエントリを再確認します。
staticports.ini
ファイルは、Oracle Application Serverのインストール後に作成されるORACLE_HOME/install/portlist.ini
ファイルと同じ書式を使用しています。Oracle Application Serverをすでにインストールしている場合で、同じポート番号を別のインストールでも使用するには、最初のインストールのportlist.ini
ファイルを、それ以降のインストールのstaticports.ini
ファイルとして使用できます。
ただし、staticports.ini
では「Oracle Management Agent port
」の行は、portlist.ini
の「Enterprise Manager Agent port
」に相当するという違いに注意してください。
staticports.ini
ファイルは念入りに確認してください。間違いがあると、インストーラでは警告を表示せずにデフォルトのポートを使用します。次のような点を確認します。
staticports.ini
ファイルに構文エラーがある場合(=
が抜けている行があるなど)、インストーラはその行を無視します。インストーラは、このような行で指定されているコンポーネントにはデフォルトのポートを割り当てます。インストーラは構文エラーのある行に対する警告を発しません。
./staticports.ini
または単にstaticports.ini
など)を指定すると、インストーラではファイルを見つけることができません。インストーラは警告を表示せずに続行し、すべてのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てます。staticports.ini
ファイルはフルパスで指定する必要があります。
この例では、Oracle HTTP Serverでポート80と443を使用するように構成します。次の行を含むstaticports.ini
ファイルを作成します。
Oracle HTTP Server port = 80 Oracle HTTP Server Listen port = 80 Oracle HTTP Server SSL port = 443 Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 443
インストーラはポート1521をOracleAS Metadata Repositoryのリスナー(リリース10.1.0.3)用に構成します。このポートはstaticports.ini
ファイルでは変更できません。
Oracleデータベース・リスナーなどの既存のアプリケーションがポート1521をすでに使用している場合、インストーラを実行する前になんらかの措置が必要になることがあります。詳細は次の項を参照してください。
Oracleデータベースをすでに実行しているコンピュータにOracleAS Metadata Repository用の新規のデータベースをインストールする場合は、両方のデータベースのリスナーが競合しないことを確認してください。
既存のデータベースとOracleAS Metadata Repositoryのデータベースの両方で同じリスナーが使用できる場合があります。これには、既存のリスナーとポート番号を考慮する必要があります。表2-6に、各種シナリオとその結果を示します。
インストール後、OracleAS Metadata Repositoryのリスナーが別のポートを使用するように変更できます。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
既存のリスナーのリリース | 既存のリスナーがポート1521を使用 | 既存のリスナーがポート1521以外を使用 |
---|---|---|
10.1.0.2より前 |
既存データベース用とOracleAS Metadata Repository用の2つのリスナーが必要です。 詳細は、2.6.4.1.1項「シナリオ1: 既存のリスナーがポート1521を使用し、リスナーのリリースは10.1.0.2より前である」を参照してください。 |
既存データベース用とOracleAS Metadata Repository用の2つのリスナーが必要です。 詳細は、2.6.4.1.3項「シナリオ3: 既存のリスナーがポート1521以外を使用」を参照してください。 |
10.1.0.2以上 |
既存のリスナーは、既存のデータベースとOracleAS Metadata Repositoryの両方をサポートします。 2.6.4.1.2項「シナリオ2: 既存のリスナーがポート1521を使用し、リスナーのリリースは10.1.0.2以上である」を参照してください。 |
既存データベース用とOracleAS Metadata Repository用の2つのリスナーが必要です。 詳細は、2.6.4.1.3項「シナリオ3: 既存のリスナーがポート1521以外を使用」を参照してください。 |
リスナーのリリースを確認するには、次のコマンドを実行します。
prompt> $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl VERSION
ここでORACLE_HOMEは、データベースのホーム・ディレクトリです。
同じコマンドを使用して、リスナーのポートを確認することもできます。
コマンドの出力例を次に示します。
prompt> lsnrctl VERSION LSNRCTL for Linux: Version 10.1.0.5.0 - Production on 04-JUL-2006 15:07:35 Copyright (c) 1991, 2004, Oracle Corporation. All rights reserved. Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=test-lin.us.oracle.com)(PORT=1521))) TNSLSNR for Linux: Version 10.1.0.5.0 - Production TNS for Linux: Version 10.1.0.5.0 - Production Unix Domain Socket IPC NT Protocol Adaptor for Linux: Version 10.1.0.5.0 - Production Oracle Bequeath NT Protocol Adapter for Linux: Version 10.1.0.5.0 - Production The command completed successfully
リリース10.1.0.2より前のリスナーには、このOracle Application Serverリリース2(10.1.2)のOracleAS Metadata Repositoryと互換性がありません。リリース10.1.0.3のリスナーがインストールされるOracleAS Metadata Repositoryをインストールする必要があります。この後で、この新しいリスナーを使用して、既存のデータベースおよびOracleAS Metadata Repositoryデータベースに対しサービスを提供することができます。
prompt> $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl stop
ORACLE_HOMEは、既存のデータベースのホーム・ディレクトリです。
既存のリスナーを停止しない場合、インストールに失敗します。
第4章「OracleAS Infrastructureのインストール」にあるOracleAS Metadata Repositoryの任意のインストール手順を参照してください(4.20項「OracleAS Infrastructureのインストール」や4.21項「既存のOracle Internet Directoryに対するOracleAS Infrastructureのインストール」など)。
listener.ora
で、ORACLE_HOME/network/admin
ディレクトリにあります。
既存のリスナーの構成ファイルに次のネットワーク・アドレスしかない場合:
OracleAS Metadata Repositoryのリスナーの構成ファイルのネットワーク・アドレスを編集する必要はありません。
構成ファイルに他のネットワーク・アドレスがある場合は、それらをOracleAS Metadata Repositoryのリスナーの構成ファイルに追加する必要があります。
既存のリスナーの構成ファイルに、既存のデータベースのSID_DESCエントリがある場合は、それらのエントリをOracleAS Metadata Repositoryのリスナーの構成ファイルに追加する必要があります。
既存のリスナーは、既存のデータベースとOracleAS Metadata Repositoryの両方をサポートします。インストーラでは、この構成を自動的に行います。
インストール中、リスナーを実行しておくことができます。
リスナーを2つ実行します。既存のリスナーのリリースには関係なく、1つは既存のデータベース用で、もう1つはOracleAS Metadata Repository用になります。
既存のリスナーはポート1521を使用しないため、インストール中に実行していてもかまいません。
ポート1521でリスニングしているアプリケーションが他にある場合、それらが別のポートでリスニングするように再構成する必要があります。それが可能ではない場合は、OracleAS Metadata Repositoryのインストール中はそのアプリケーションをシャットダウンしてください。インストール後、OracleAS Metadata Repositoryが1521以外のポートを使用するように再構成できます。手順については、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
次の場合、オペレーティング・システム・グループを作成する必要があります。
ローカルのオペレーティング・システム・グループを作成するには、次の手順に従います。
次のコマンドを入力して、oinstall
グループを作成します。
# /usr/sbin/groupadd oinstall
オペレーティング・システムのユーザーとグループの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照するか、システム管理者に問い合せてください。
Oracle製品が入っていないコンピュータにOracle Application Serverをインストールする場合は、インベントリ・ディレクトリを所有するためのグループを作成します。インストーラでは、コンピュータにインストールされているOracle製品を把握するために、インベントリ・ディレクトリにファイルを書き込みます。
このマニュアルでは、このオペレーティング・システム・グループにoinstall
という名前を使用します。
インベントリ・ディレクトリ用に別のグループを用意することによって、様々なユーザーがコンピュータにOracle製品をインストールできるようにします。ユーザーは、インベントリ・ディレクトリへの書込み権限が必要です。これは、oinstall
グループに所属します。
コンピュータにOracle製品を初めてインストールするとき、インストーラにより、インベントリ・ディレクトリのグループ名を入力する画面と、インベントリ・ディレクトリの場所を入力する画面が表示されます。
インベントリ・ディレクトリのデフォルトの名前はoraInventory
です。
コンピュータにインベントリ・ディレクトリがすでにあるかどうかが不明な場合は、/etc/oraInst.loc
ファイルを参照します。このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所と、それを所有するグループが一覧表示されます。ファイルがない場合は、そのコンピュータにはOracle製品がインストールされていません。
この項の内容は、インストーラによって作成された新規データベースにOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合にのみ適用されます。
データベースがマウントされておらず、データベースの認証が使用できない場合、データベースではオペレーティング・システム・グループを使用してユーザー権限を判断します。データベースでは、次のグループと権限を認識します。
これらのグループのオペレーティング・システム・グループを作成する必要があります。
dba
というオペレーティング・システム・グループがSYSDBA権限を持つようにするには、次の手順を実行します。
別のオペレーティング・システム・グループがSYSDBA権限を持つようにするには、またはSYSDBA権限とSYSOPER権限を別のグループに関連付けるには、インストーラを実行するユーザーがdba
グループに所属しないようにします。
インストーラを実行するユーザーがdba
グループに所属していない場合、インストーラにより、データベース管理者権限を持つグループの名前を入力する画面が表示されます。画面には2つのフィールドがあります。1つはOSDBAグループ用で、もう1つはOSOPERグループ用です(表2-7を参照)。2つのフィールドに同じオペレーティング・システム・グループを入力することもできます。
Oracle製品のインストールとアップグレードを行うオペレーティング・システム・ユーザーを作成します。このマニュアルでは、このユーザーをoracle
ユーザーと呼びます。インストーラを実行するoracle
ユーザーは、次のディレクトリに対する書込み権限を所有している必要があります。
コンピュータに他のOracle製品がある場合、すでにこのためのユーザーが作成されている可能性があります。/etc/oraInst.loc
ファイルを参照します。このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所と、それを所有するグループが一覧表示されます。ファイルがない場合は、そのコンピュータにはOracle製品がインストールされていません。
Oracle製品のインストール用のユーザーがまだない場合は、次のプロパティを持ったユーザーを作成します。
項目 | 説明 |
---|---|
ログイン名 |
ユーザーには任意の名前を使用できます。このマニュアルでは |
グループ識別子 |
グループには任意の名前を使用できます。このマニュアルでは、 |
ホーム・ディレクトリ |
|
ログイン・シェル |
デフォルトのログイン・シェルはC、BourneまたはKornシェルです。 |
ローカルのオペレーティング・システム・ユーザーを作成するには、次の手順に従います。
oracle
ユーザーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。
# /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba[,oper] oracle
このコマンドのオプションは次のとおりです。
oracle
ユーザーのパスワードを設定します。
# passwd oracle
オペレーティング・システム・ユーザーが所属するグループを確認するには、groups
コマンドにユーザー名を指定して実行します。たとえば、次のようになります。
prompt> groups oracle
オペレーティング・システムのユーザーとグループの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照するか、システム管理者に問い合せてください。
Oracle Application Serverをインストールするオペレーティング・システム・ユーザーは、次の環境変数を設定(または設定解除)する必要があります。
表2-9 に、環境変数の設定または設定解除の概要を示します。
環境変数 | 設定または設定解除 |
---|---|
設定しないでください。 |
|
Oracleホーム・ディレクトリ内のディレクトリを参照するパスは含めないでください。 |
|
インストーラのウィンドウを表示するモニターに設定します。 |
|
任意です。設定解除した場合、デフォルトで |
|
設定しないでください。 |
|
設定しないでください。 |
|
設定しないでください。 |
次に、環境変数を扱う際のヒントを示します。
.profile
ファイルに環境変数を設定した場合、それらは読み取られない場合があります。環境変数が必ず正しい値に設定されていることを確認するには、インストーラを実行するシェルでそれらの値をチェックします。
env
コマンドを使用します。これにより、現在定義されているすべての環境変数とそれらの値が表示されます。
% env
oracle
ユーザーなど)にsu
コマンドを使用した場合、もし自分が新しいユーザーの場合は、新しいユーザーに環境変数が渡されない場合があるため、環境変数をチェックします。この問題は、su
に-
パラメータを付けて実行した場合(su -
user
)でも発生することがあります。
# /* root user */ #su - oracle
%env
これらの環境変数は設定しないでください。
環境変数PATH、CLASSPATHおよびLD_LIBRARY_PATHは、Oracleホーム・ディレクトリを参照しないように編集します。
環境変数DISPLAYをXサーバーを示すように設定すると、インストーラが表示されます。環境変数DISPLAYのフォーマットは次のとおりです。
hostname:display_number.screen_number
例(Cシェル):
% setenv DISPLAY test.mydomain.com:0.0
例(Bourne/Kornシェル):
$ DISPLAY=test.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
次のように、xclockプログラムを実行してディスプレイをテストできます。
$ xclock &
Oracle Application Serverではインストール中のみXサーバーを実行する必要があります。オペレーティング・システムにインストールされているフレーム・バッファXサーバーでは、インストール中はログインしたままの状態でフレーム・バッファが動作していることが必要です。これを行わない場合は仮想フレーム・バッファを使用します。仮想フレーム・バッファには、X Virtual Frame Buffer(XVFB)やVirtual Network Computing(VNC)があります。
XVFBなどの仮想フレーム・バッファ・ソリューションの取得方法およびインストール方法については、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology)にアクセスし、「フレーム・バッファ」を検索してください。
インストーラは、スワップ領域として一時ディレクトリを使用します。インストーラは、環境変数TMPおよびTMPDIRを確認して一時ディレクトリを見つけます。この環境変数が存在しない場合は、/tmp
ディレクトリが使用されます。
インストーラで/tmp
以外の一時ディレクトリを使用するには、環境変数TMPおよびTMPDIRにかわりのディレクトリのフルパスを設定します。oracle
ユーザーにはこのディレクトリの書込み権限が必要です。また、このディレクトリは表2-2に示した要件を満たしている必要があります。
例(Cシェル):
% setenv TMP /tmp2 % setenv TMPDIR /tmp2
例(Bourne/Kornシェル):
$ TMP=/tmp2; export TMP $ TMPDIR=/tmp2; export TMPDIR
この環境変数を設定していないと、デフォルトのディレクトリの領域が十分でない場合に、環境変数が設定されていないことを示すエラー・メッセージが表示されます。異なるディレクトリを指すように環境変数を設定するか、またはデフォルトのディレクトリに十分な領域を確保する必要があります。いずれの場合でも、インストールをやりなおす必要があります。
この項では次の2つの要件について説明します。
/etc
ディレクトリおよび/var/opt/oracle
ディレクトリには、tnsnames.ora
ファイルを含めません。
これらの要件は、異なるOracle製品のNet構成ファイル間の競合を避けるために必要です。
TNS_ADMINを設定する必要がある場合、あるいは/etc
または/var/opt/oracle
にtnsnames.ora
ファイルがある場合は、Oracle Application Serverをインストールする前に次の手順を行ってください。
/etc
または/var/opt/oracle
にtnsnames.ora
ファイルがある場合は、ファイルをこれらのディレクトリから別のディレクトリに移動します。または、ファイルの名前を変更します。
例(Cシェル):
% unsetenv TNS_ADMIN
例(Bourne/Kornシェル):
$ unset TNS_ADMIN
インストールの後、新しく作成されたtnsnames.ora
ファイルの内容を既存のtnsnames.ora
ファイルにマージできます。
Oracle Application Serverのインストールを正常に完了させるためには、この環境変数を設定解除します。
例:
$ unset ORA_NLS
Oracle Application Serverのインストールを正常に完了させるためには、この環境変数を設定解除します。
例:
$ unset LD_BIND_NOW
/etc/hosts
ファイルの内容は、次の項目に影響します。
ただし、hosts
ファイルを編集せずに別の方法で必要な値を入力できます。詳細は、次の項を参照してください。
インストーラによってhosts
ファイルが読み取られ、デフォルトのOracle Identity Managementレルムの場所が作成されます。「Internet Directoryのネームスペースの指定」画面にこの場所が表示されます。
hosts
ファイルは次のような書式になっている必要があります。
ip_address fully_qualified_hostname short_hostname
例:
123.45.67.89 primaryHost.mydomain.com primaryHost
この例では、デフォルトのOracle Identity Managementレルムの場所は、「dc=mydomain,dc=com
」のようになります。
このファイルが別の書式を使用している場合は、インストーラは正しくない値を画面に表示します。たとえば、hosts
ファイルに次の行が含まれていると想定します。
123.45.67.89 primaryHost primaryHost.mydomain.com <--- incorrect format
この場合、インストーラは、デフォルトのOracle Identity Managementレルムとして「dc=primaryHost,dc=com
」を表示します。通常、これは、デフォルトのOracle Identity Managementレルムとして指定する値ではありません。
OracleAS Single Sign-Onをインストールするときに、hosts
ファイルにコンピュータのホスト名しかなく、ドメイン名が含まれていない場合は、ホスト名(ドメイン名なし)を使用したSingle Sign-On Serverへのサインオンのみが可能になります。
Single Sign-On Serverへの接続にドメイン名が必要になるようにするには、hosts
ファイルを編集し、ドメイン名を入れます。このファイルを編集しない場合は、インストーラのコマンドライン・パラメータOUI_HOSTNAME
を使用し、hosts
の値を変更できます。たとえば、次のようになります。
prompt> mount_point/1014disk1/runInstaller OUI_HOSTNAME=myserver.mydomain.com
通常、Oracle Application Serverをインストールするコンピュータはネットワークに接続されており、Oracle Application Serverインストールが入るだけのローカル記憶域があり、表示モニターとCD-ROMドライブまたはDVD-ROMドライブがあります。
この項では、このような典型的なシナリオとは異なるコンピュータにOracle Application Serverをインストールする方法について説明します。次のような場合を扱います。
Oracle Application ServerをDHCPネットワークにインストールする場合、ループバック構成を使用する必要があります。Oracle Application Serverにアクセスするには、ローカル・ブラウザを使用する必要があります。Oracle Application ServerをDHCPネットワークにインストールするには、次の手順に従ってください。
$ /sbin/ifconfig -a
IPアドレスは、DHCPを使用するよう構成されているインタフェースに割り当てられています。
Oracleデータベースを複数のホームを持つコンピュータにインストールできます。複数のホームを持つコンピュータは、複数のIPアドレスに関連付けられます。通常、これは複数のネットワーク・カードをコンピュータに取り付けることによって実現されます。各IPアドレスは1つのホスト名に関連付けられます。また、ホスト名に別名を設定することもできます。デフォルトでは、Oracle Universal InstallerはOUI_HOSTNAME
環境変数の設定を使用してホスト名を検索します。OUI_HOSTNAME
が設定されておらず、複数のネットワーク・カードを持つコンピュータにインストールする場合、Oracle Universal Installerは/etc/hosts
ファイルの最初の名前を使用してホスト名を決定します。
クライアントは、このホスト名を使用して(またはこのホスト名の別名を使用して)、そのコンピュータにアクセスできる必要があります。これを確認するには、短縮名(ホスト名のみ)とフルネーム(ホスト名とドメイン名)を使用して、クライアント・コンピュータからホスト名にpingします。どちらのpingも正常に実行される必要があります。
Oracle Application ServerのCD-ROMまたはDVD-ROMからインストールするかわりに、CD-ROMまたはDVD-ROMの内容をハード・ドライブにコピーし、そこからインストールを行うこともできます。これは、ネットワーク上にOracle Application Serverインスタンスを多数インストールする場合、またはOracle Application ServerをインストールするコンピュータにCD-ROMまたはDVD-ROMドライブがない場合に便利です。
(リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブからもインストールできます。2.11.4項「リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブからのインストール」を参照してください。)
ハード・ドライブからインストールする場合、インストーラにより、CD-ROMを交換するよう要求されません。ファイルが正しい場所にあれば、検出されます(図2-1を参照)。
ハード・ドライブに、CD-ROMの内容またはDVD-ROMのapplication_server
ディレクトリの内容が入るだけの十分な空き領域があることを確認してください。各CD-ROMは、約650MBです。つまり、3枚のCD-ROMをコピーする場合、約1.9GBのディスク領域を必要とします。
DVD-ROMのapplication_server
ディレクトリは約1.6GBです。
この領域を、Oracle Application Serverのインストールに必要な領域(表2-2を参照)に加えます。
親ディレクトリ(この例ではOracleAS_10g
になっていますが、任意の名前を付けることができます)を作成し、親ディレクトリの下にDisk1
、Disk2
などのサブディレクトリを作成します。サブディレクトリの名前はDisk
N
にします。ここでN
はCD-ROMの番号です。
prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.4disk1/* /path/to/hard/drive/Disk1/ prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.4disk2/* /path/to/hard/drive/Disk2/ ... Repeat for each CD-ROM.
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Disk1
ディレクトリからrunInstaller
実行可能ファイルを実行します。Oracle Application Serverを実行するコンピュータから実行します。
prompt> /path/to/hard/drive/Disk1/runInstaller
application_server
ディレクトリをコピーするディレクトリを作成します。
application_server
ディレクトリをDVD-ROMからハード・ディスクにコピーします。
prompt> cp -pr /dvd_mount_point/application_server /path/to/hard/drive
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Oracle Application Serverを実行するコンピュータからrunInstaller
実行可能ファイルを実行します。
prompt> /path/to/hard/drive/application_server/runInstaller
インストーラをリモート・コンピュータ(「remote_computer」)で実行する場合も、インストーラの画面をローカル・コンピュータ(「local_computer」)に表示できます。インストーラによりOracle Application Serverがリモート・コンピュータにインストールされます。
local_computer> xhost +remote_computer
xhost
を実行しないと、インストーラの起動時に「サーバーへの接続に失敗しました」、「サーバーにより接続が拒否されました」または「ディスプレイを開けません」のようなXlibエラーが発生する場合があります。
telnet
またはrlogin
を使用します)。2.8項「オペレーティング・システム・ユーザー」で説明しているように、oracle
ユーザーとしてログインします。2.9項「環境変数」で説明しているように、ユーザーが環境変数を正しく設定していることを確認します。
local_computer> rlogin -l oracle remote_computer.mydomain.com - OR - local_computer> telnet remote_computer.mydomain.com
例(Cシェル):
remote_computer> setenv DISPLAY local_computer.mydomain.com:0.0
例(Bourne/Kornシェル):
remote_computer> DISPLAY=local_computer.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
インストーラをリモート・コンピュータ(「remote_computer」)で実行する場合も、インストーラの画面をローカル・コンピュータ(「local_computer」)に表示できます。インストーラによりOracle Application Serverがリモート・コンピュータにインストールされます。
local_computer> xhost +remote_computer
xhost
を実行しないと、インストーラの起動時に「サーバーへの接続に失敗しました」、「サーバーにより接続が拒否されました」または「ディスプレイを開けません」のようなXlibエラーが発生する場合があります。
telnet
またはrlogin
を使用します)。2.8項「オペレーティング・システム・ユーザー」で説明しているように、oracle
ユーザーとしてログインします。2.9項「環境変数」で説明しているように、ユーザーが環境変数を正しく設定していることを確認します。
local_computer> rlogin -l oracle remote_computer.mydomain.com - OR - local_computer> telnet remote_computer.mydomain.com
例(Cシェル):
remote_computer> setenv DISPLAY local_computer.mydomain.com:0.0
例(Bourne/Kornシェル):
remote_computer> DISPLAY=local_computer.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
NFSシステムでOracle Application Serverを実行するには、動作保証されているNFSマウントされたストレージ・システムを使用する必要があります。
現在、Oracle Application Serverは、次のNFSシステムでの動作が保証されています。
NetAppシステムは、少なくともリモート・インストール・ユーザーとリモートrootユーザーにエクスポートする必要があります。これには、exportfs
コマンドを使用します。
prompt> exportfs -i /vol/vol1
インストールの前に、NFSマウントsetuid権限がsuid
に設定されていることを確認します。nosuid
オプションが設定されていると、インストールに失敗します。
最新の動作保証リストで新しい情報を確認するには、OTN(Oracle Technology Network)のサイト(http://www.oracle.com/technology)を参照してください。
Oracle Application Serverコンポーネントは、インストールされているコンピュータでのみ実行されることを想定しています。コンピュータがNFSを介してファイルにアクセスできても、リモート・コンピュータでコンポーネントを実行することはできません。
NISおよびNIS+環境にOracle Application Serverをインストールして実行できます。
表2-10 に、インストーラにより実行される前提条件チェックを示します。
項目 | 説明 |
---|---|
プロセッサ |
推奨値については、表2-2を参照してください。 |
オペレーティング・システムのバージョン |
サポートされているバージョンについては、2.3項「ソフトウェア要件」を参照してください。 |
オペレーティング・システムのパッチ |
必須パッチのリストについては、2.3項「ソフトウェア要件」を参照してください。 |
ソフトウェア・パッケージ |
必須パッケージのリストについては、2.3項「ソフトウェア要件」を参照してください。 |
オペレーティング・システムのカーネル・パラメータ |
必要なカーネル・パラメータのリストについては、2.4項「カーネル・パラメータ」を参照してください。 |
メモリー |
推奨値については、表2-2を参照してください。 |
スワップ領域 |
推奨値については、表2-2を参照してください。 |
TMP領域 |
推奨値については、表2-2を参照してください。 |
インスタンス名 |
インストーラにより、Oracle Application Serverのインストール先のコンピュータに同じ名前のインスタンスがすでに存在しないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリ名 |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリ名に空白が含まれていないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリへのパス |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリへのパスが127文字を超えていないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリの内容 |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリにインストールの妨げとなるファイルがないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリ |
Oracle Application Serverは新しいディレクトリにインストールしてください。許可されていないインストールの例を次に示します。
|
ポート1521 |
ポート1521が、すべてのリリースのデータベース・リスナーを含む他のアプリケーションによって使用されている場合、インストーラにより警告が表示されます。ポート1521を使用しているアプリケーションを停止してから、警告ダイアログの「OK」をクリックします。 データベース・リスナーがポート1521を使用している場合は、それをメタデータ・リポジトリ・データベースに使用できる可能性があります。詳細は、2.6.4項「ポート1521が使用されている場合」を参照してください。 他のアプリケーションがポート1521を使用している場合、そのアプリケーションを停止するか、別のポートを使用するように構成する必要があります。または、データベース・リスナーが1521以外のポートを使用するように変更することもできますが、これはインストール終了後に行います。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。 |
静的ポートの競合 |
指定されている場合、インストーラにより、 |
モニター |
インストーラにより、モニターが256色以上を表示できるように構成されていることがチェックされます。 |
表示権限 |
インストーラにより、ユーザーに、環境変数DISPLAYによって指定されたモニターに表示する権限があることがチェックされます。 |
環境変数DISPLAY |
インストーラにより、環境変数DISPLAYが設定されていることがチェックされます。 |
環境変数TNS_ADMIN |
|
環境変数DBCA_RAW_CONFIG |
OracleAS InfrastructureをReal Application Clusters環境にインストールする場合、RAWパーティションの場所が記載されているファイルを示すように、この環境変数を設定する必要があります。 |
クラスタ・ファイル・システム |
インストーラにより、Oracle Application Serverをクラスタ・ファイル・システム(CFS)にインストールするのではないことがチェックされます。 |
Linuxシステムでのカーネル・チェック |
インストーラがこのチェックを実行するのは、Linuxにインストールする場合のみです。Red Hat Enterprise Linux AS/ES 21では文字列 |
Linuxでのglibcのバージョン・チェック |
インストーラがこのチェックを実行するのは、Linuxにインストールする場合のみです。glibcのバージョンが、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 2.1ではglibc-2.2.4-32.17以上、SUSE Linux Enterprise Server 9ではglibc-2.3.3-98.28以上になっているかどうかが確認されます。 |
Linuxでのパッケージ・チェック |
インストーラがこのチェックを実行するのは、Linuxにインストールする場合のみです。必須パッケージがインストールされているかどうか確認されます。たとえば、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 4.0では表2-3、SUSE Linux Enterprise Server 9では表2-4の内容に従って、gcc、sysstatおよびopenmotifパッケージがチェックされます。 |
|
Copyright © 2007 Oracle Corporation. All Rights Reserved. |
|