Oracle Application Serverインストレーション・ガイド 10g (10.1.4.0.1) for Microsoft Windows B31479-02 |
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この付録では、Oracle Application Serverの削除および再インストールのプロセスについて説明します。
今回のリリースでは、削除手順の一環として実行する必要があるDeconfigツールと呼ばれるツールがあります。このツールで、削除するOracle Application ServerインスタンスのOracleAS Metadata RepositoryおよびOracle Internet Directory内のエントリを削除します。
Deconfigツールでは、パートナ・アプリケーション・エントリを削除しません。パートナ・アプリケーション・エントリを削除する必要がある場合は、F.4.2項「削除したパートナURLが、OracleAS Single Sign-Onの管理画面に残っている」の手順に従います。
Deconfigツールでは、ファームからOracleAS Clusterを削除しません。OracleAS Clusterを削除する場合は、インスタンスを削除してから、dcmctl removecluster
コマンドを実行する必要があります。詳細は、D.5項「OracleAS Cluster(Identity Management)の削除」を参照してください。
Deconfigツールを実行するには、ORACLE_HOME¥bin¥deconfig.pl
スクリプトでPerlインタプリタを実行します。Oracle Application Serverで用意されているPerlインタプリタを使用します。
C:¥> cd ORACLE_HOME¥bin C:¥> ORACLE_HOME¥perl¥5.6.1¥bin¥MSWin32-x86¥perl.exe deconfig.pl [-u oid_user] [-w password] [-r realm] [-dbp sys_db_password]
すべてのパラメータを指定しないでツールを実行すると、必要な情報の入力を要求されます。
Oracle Internet Directoryユーザーを指定します。
Oracle Internet Directoryユーザーは、単純なユーザー名または識別名(DN)を使用して指定できます。たとえば、単純なユーザー名はjdoe@mycompany.com
と指定できます。この名前は、DNのcn=jdoe,l=us,dc=mycompany,dc=com
に対応します。
Oracle Internet Directoryユーザーには、削除するOracle Application Serverインスタンスに構成されているコンポーネントを削除するための権限が必要です。これらの権限は、コンポーネントをインストールおよび構成するための権限と同じです。
たとえば、Oracle Delegated Administration ServicesおよびOracleAS Single Sign-Onが実行されているOracleAS Infrastructureインスタンスを削除する場合は、これらのコンポーネントを構成するための権限をユーザーが持っていることを確認します。権限を付与するコンポーネントおよびグループのリストは、5.3項「コンポーネントの構成または削除に必要なグループ」を参照してください。
Oracle Internet Directoryのスーパーユーザーとしてツールを実行する場合は、orcladmin
ではなく、cn=orcladmin
を使用します。これらは、異なるユーザーです。これらのユーザーの詳細は、5.1項「Oracle Internet Directoryのデフォルト・ユーザー」を参照してください。
Oracle Internet Directoryユーザーのパスワードを指定します。
ユーザーの認証を行うレルムを指定します。この値は、Oracle Internet Directoryに複数のレルムが存在する場合にのみ必要です。
データベース内のSYSユーザーのパスワードを指定します。これは、Oracle Internet Directoryで使用されるOracleAS Metadata Repositoryデータベースです。
この値は、Oracle Internet Directoryが構成されているOracle Identity Managementのみのインスタンスを削除する場合にのみ必要です。
必要がない場合にこのパラメータを指定しても、このパスワードの値は使用されません。
-h
または-help
パラメータを指定してDeconfigツールを実行し、ヘルプを表示することもできます。
C:¥> ORACLE_HOME¥perl¥5.6.1¥bin¥MSWin32-x86¥perl.exe deconfig.pl -h
または
C:¥> ORACLE_HOME¥perl¥5.6.1¥bin¥MSWin32-x86¥perl.exe deconfig.pl -help
Deconfigツールによって、ログ・ファイルがORACLE_HOME¥cfgtoollogs¥DeconfigureWrapper.log
ファイルに書き込まれます。
Oracle Application Serverを削除するには、次の手順を実行します。
注意:
中間層インスタンスを保持する場合は、別のインフラストラクチャのサービスを使用するようにそれらを構成できます。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
Oracle Application Serverインスタンスを削除するには、表D-1に示すアイテムをクリーンアップする必要があります。削除手順は、この付録の後半で説明します。
クリーンアップするアイテム | 使用するツール |
---|---|
Oracleホーム・ディレクトリのファイル |
インストーラによってすべてのファイルが削除されない場合は、 |
インベントリ・ディレクトリ内の削除済インスタンスのエントリ |
インストーラ |
ファーム・ページのインスタンス名 |
インストーラ |
Windowsレジストリ内の削除済インスタンスのエントリ |
9.0.4の場合: これらのエントリは手動で削除する必要があります。詳細は、D.8項「すべてのOracle製品の手動での削除」を参照してください。 注意: この項で説明する手順を実行すると、すべてのOracle製品のエントリが削除されるため、コンピュータが他のOracle Application ServerインスタンスまたはOracle製品を実行していない場合にのみ、エントリを削除してください。 |
Oracle Internet Directory内の削除済インスタンスのエントリ |
Deconfigツール |
インストーラでは、個々のコンポーネントをカスタムで削除することはできません。
OracleAS Cold Failover Clusterインストールを削除する場合は、次の手順を実行します。
リソースをオフラインにしなかった場合、Oracle Fail Safeによってリソースのフェイルオーバーが試行されるため、削除中にインストーラがハングします。
複数のOracleAS Single Sign-Onインスタンスを同じOracle Internet Directoryの1つのクラスタにインストールした場合で、そのうちいくつかのインスタンスを削除するが、他のインスタンスは実行したままにするには、Deconfigツールを実行する前に次の手順を実行します。
削除するOracleAS Single Sign-OnインスタンスがOracle Internet Directoryにインストールした最後のインスタンスである場合は、この手順を実行する必要はありません。かわりに、D.6項「OracleAS Infrastructureの削除」の手順を実行します。
ORACLE_HOME
¥deconfig¥DeconfigWrapper.properties
にあるファイルを開きます。
SSO=
」で始まる行を検索します。たとえば、次のような行です。
SSO=C:¥OraHome_1/jdk/bin/java -jar C:¥OraHome_1/sso/lib/ossoca.jar deinstall C:¥OraHome_1 "%OID_USER%" %OID_PASSWORD%
#
)文字を追加して、行をコメント・アウトします。前述の例では、行は次のように変更されます。
# SSO=C:¥OraHome_1/jdk/bin/java -jar C:¥OraHome_1/sso/lib/ossoca.jar deinstall C:¥OraHome_1 "%OID_USER%" %OID_PASSWORD%
ファイルを変更してから、D.6項「OracleAS Infrastructureの削除」の手順を実行して、削除を完了します。
OracleAS Cluster(Identity Management)を削除するには、次の手順を実行します。
dcmctl removecluster
コマンドを実行して、そのファームからOracleAS Cluster(Identity Management)を削除します。
C:¥> ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl removecluster -cl cluster_name
この項では、OracleAS Infrastructureインスタンスを削除する方法について説明します。
OracleAS Infrastructureインスタンスには、すべてのOracleAS Infrastructureコンポーネントが含まれます。OracleAS Infrastructureの分散インストールを実行した場合は、コンポーネントのサブセットのみが含まれます。次に、一般的なシナリオおよび削除の順序を示します。
Oracle Identity ManagementとOracleAS Metadata Repositoryインスタンスが存在する場合、削除するインスタンスは1つのみです。
Oracle Identity ManagementとOracleAS Metadata Repositoryを別々にインストールした場合は、次の手順を実行します。
分散Oracle Identity Managementが存在する場合は、次の手順を実行します。
C:¥> %ORACLE_HOME%¥oca¥bin¥ocactl stop C:¥> %ORACLE_HOME%¥oca¥bin¥cmdeinst ocaAdminPassword oidAdminPassword
ocaAdminPasswordは、OCA管理者のパスワードに置き換えます。
oidAdminPasswordは、OCAをインストールしたOracle Internet Directoryユーザーのパスワードに置き換えます。ユーザーは、次のグループに属している必要があります。
ocactl
stop
コマンドで、OCAサービスを停止します。cmdeinst
コマンドで、次の操作を行います。
Oracle Internet Directoryが実行されていることを確認します。
次のコマンドを実行して、Oracle Directory Integration Platformを停止できます。
C:¥> cd ORACLE_HOME¥bin C:¥> oidctl connect=db_connect_string server=odisrv instance=1 stop
db_connect_stringは、ORACLE_HOME¥network¥admin¥tnsnames.ora
ファイルに示されているTNSの別名です。
追加で起動したOracle Directory Integration Platformサーバーも停止する必要があります。詳細は、『Oracle Identity Management統合ガイド』を参照してください。
C:¥> cd ORACLE_HOME¥bin C:¥> ORACLE_HOME¥perl¥5.6.1¥bin¥MSWin32-x86¥perl.exe deconfig.pl [parameters]
パラメータの詳細は、D.1項「Deconfigツール」を参照してください。
注意: Oracle Internet DirectoryまたはOracleAS Single Sign-Onのコンポーネントを含むインスタンスを削除する場合は、Oracle Internet Directoryスーパーユーザー(cn=orcladmin
)としてDeconfigツールを実行する必要があります。インスタンスにOracle Internet DirectoryまたはOracleAS Single Sign-Onが含まれていない場合は、表5-4で説明したとおり、適切な権限を持つユーザーとしてツールを実行する必要があります。
インストーラを起動する前に、環境変数PATHにORACLE_HOME
¥bin
を含める必要があることに注意してください。
「スタート」→「プログラム」→「Oracle - OracleHomeName」→「Oracle Installation Products」→「Universal Installer」を選択します。
C:¥> del %ORACLE_HOME%
D.8項「すべてのOracle製品の手動での削除」の手順を実行すると、すべてのOracle製品のレジストリ・エントリがコンピュータから削除されます。コンピュータで他のOracle Application ServerインスタンスまたはOracle製品(Oracleデータベース、Oracle Developer Suiteなど)を保持する場合は、この手順を実行しないでください。
注意:
J2EE and Web CacheまたはPortal and Wirelessのインスタンスを削除した後にoraInstall
timestamp
.err
ファイルで発生する場合がある「ファイルを削除できません」および「Makeファイルが見つかりません。」エラーは、害のないエラー・メッセージです。
Ignoring Exception during de-install oracle.sysman.oii.oiil.OiilDeinstallException: An error occurred during runtime. oracle.sysman.oii.oiil.OiilDeinstallException: An error occurred during runtime. ... Ignoring Exception during de-install oracle.sysman.oii.oiil.OiilDeinstallException: Unable to delete file /home/j2ee/sysman/emd/targets.xml oracle.sysman.oii.oiil.OiilDeinstallException: Unable to delete file /home/j2ee/sysman/emd/targets.xml at instantiateFileEx.deinstallAction(instantiateFileEx.java:935) ... Ignoring Exception during de-installoracle.sysman.oii.oiil.OiilDeinstallException: Unable to find make file: /home/j2ee/network/lib/ins_net_client.mk oracle.sysman.oii.oiil.OiilDeinstallException: Unable to find make file: /home/j2ee/network/lib/ins_net_client.mk at ssmakeux.deinstallAction(ssmakeux.java:246) ...
すべてのOracle製品をコンピュータから削除するには、次の手順を実行します。
環境変数を表示するには、次の手順を実行します。
システム変数PATHを選択します。「編集」ボタンをクリックして、「変数値」フィールドでパスを変更します。
たとえば、Oracleによって変更されたシステム変数PATHは次のようになります。
C:¥OraHome¥jdk¥jre¥bin¥classic;C:¥OraHome¥jdk¥jre¥bin;C:¥OraHome¥bin; C:¥OraHome¥jlib;C:¥OraHome¥jre¥1.1.8¥bin;C:¥WINNT¥system32;C:¥WINNT; C:¥WINNT¥System32¥Wbem
Oracleホームを参照するパスを削除すると、システム変数PATHは次のようになります。
C:¥WINNT¥system32;C:¥WINNT;C:¥WINNT¥System32¥Wbem
「スタート」→「プログラム」(Windows 2000の場合)、または「スタート」→「すべてのプログラム」(Windows 2003/Windows XPの場合)を選択します。Oracleフォルダを右クリックし、「削除」を選択してOracleフォルダを削除します。
たとえば、次のようになります。
C:¥Oracle¥*、C:¥Program Files¥Oracle¥*
インストーラでは、すでにOracle Application Serverインスタンスが含まれているディレクトリにOracle Application Serverインスタンスを再インストールすることはできません。同じディレクトリにOracle Application Serverを再インストールするには、そのディレクトリを一度削除してから、インストールする必要があります。
削除の一般的な問題については、F.4項「削除の問題および解決策」を参照してください。
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