Oracle Identity Managerのインストールを開始する前に、デプロイに必要なコンポーネントの知識を得ることを強くお薦めします。また、システムでインストール準備ができたことを確認するために、組込みの診断ダッシュボードをインストールして使用することもお薦めします。詳細は、「診断ダッシュボードの使用方法」を参照してください。
Oracle Identity Managerの基本的なインストールには次の要素が含まれます。
データベース・サーバー
アプリケーション・サーバー
Oracle Identity Managerサーバー(アプリケーション・サーバーで実行)
Design Console
管理およびユーザー・コンソール(Webブラウザで実行)
この章では次の項目について説明します。
この項の表では、Oracle Identity Manager環境での様々なコンポーネントの最低限のホスト・システム要件を示します。
重要: Oracle Identity Manager製品の各リリース固有の要件やサポートされる構成については、必ず『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。このガイドの情報は、一般的にすべてのOracle Identity Manager 9.0.xリリースに適用されます。 |
エンタープライズ・バージョンのアプリケーション・サーバーとデータベース・ソフトウェア、および有効なライセンスを入手する必要があります。Oracle Identity Managerにはこのソフトウェアは含まれていません。
Oracle Identity Managerインストール・プログラムが、その他のインストール済アプリケーション、ユーティリティまたはドライバと競合することがあります。Oracle Identity Managerをロードする前に、重要性の低いソフトウェアとドライバをインストール・マシンからすべて削除するようにしてください。また、この処理によって、データベース・ホストによるデータベース・スキーマの作成も保証されます。
表2-1に、Oracle Identity Managerサーバーの最低限のホスト要件を示します。これは基本的なデプロイのガイドラインです。デプロイで大きなサイズが必要な場合は各値を増やしてください。
表2-1 Oracle Identity Managerサーバーのホスト要件
サーバーのプラットフォーム | 項目 |
---|---|
WindowsおよびLinux |
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Solaris |
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表2-2に、サポートされるオペレーティング・システムごとにデータベースの最低限のホスト要件の例を示します。これはガイドラインとして使用してください。デプロイで大きなサイズが必要な場合は各値を増やしてください。特定のデータベース・ホストの要件は、SQL ServerまたはOracleデータベースのドキュメントを参照してください。
表2-2 サンプル・データベース・サーバーのホスト要件
データベース・サーバーのプラットフォーム | 項目 |
---|---|
WindowsおよびLinux |
|
Solaris |
|
表2-3に、Oracle Identity Manager Design Consoleの最低限のホスト要件を示します。デプロイで大きなサイズが必要な場合は各値を増やしてください。
表2-4に、Oracle Identity Manager Remote Managerの最低限のホスト要件を示します。デプロイで大きなサイズが必要な場合は各値を増やしてください。
Oracle Identity Managerのコンポーネントを英語以外の環境にデプロイする場合、次のガイドラインと要件を確認してください。
Oracle Identity Managerのいずれかのコンポーネントをインストールする前に、ターゲット・システムの地域と言語の設定(ロケール)が次の要件を満たすことを確認します。
適切な言語のオペレーティング・システムのインストール
特定の言語設定の適切な構成
デプロイのローカライズ構成の詳細を確認して、様々なコンポーネントや属性固有の制約を満たすためには、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。
Oracleデータベースのグローバリゼーション・サポートでは、データベースをUnicode対応に構成する必要があります。
詳細は、「Oracleデータベースの作成」を参照してください。
Oracle Identity Managerのインストール計画に役立つように、「Oracle Identity Managerコンポーネントでのホスト・システムの要件」と「インストール・ワークシート」を読むことをお薦めします。
通常、データベース管理者(DBA)、システム管理者およびIT開発者は各自の専門分野に固有のタスクを処理するため、Oracle Identity Managerのインストール情報をチーム・メンバーで共有する必要があります。表2-5に、インストール・チームの各メンバーが読む必要があるドキュメントの項を示します。
表2-5 インストールでの役割とドキュメント
インストールでの役割 | 参照する項 |
---|---|
データベース管理者 |
|
システム管理者 |
|
IT開発者 |
|
表2-6の「インストール・ワークシート」を使用すると、Oracle Identity Managerのインストールを開始する前に、必要な構成属性を特定することができます。このワークシートを印刷し、インストールの記録を取ってください。「ユーザー選択」の列に実際のインストールの情報を記入します。
表2-6 インストール・ワークシート
項目 | デフォルト | ユーザー選択 |
---|---|---|
Windows: C:\oracle UNIXまたはLinux: /opt/oracle |
||
Oracle Identity Managerデータベースがインストールされているマシンの名前またはIPアドレス |
N/A脚注1 |
|
SQL Serverでは1433 Oracleでは1521 |
||
インストールで使用するデータベースの名前 |
N/A |
|
Oracle Identity Managerがデータベースにアクセスするために使用するデータベース・アカウントの名前とパスワード |
N/A |
|
Windows: C:\j2sdk<version> UNIXまたはLinux: /opt/j2sdk<version> |
||
Windows: C:\jboss-<version> UNIXまたはLinux: /opt/jboss-<version> |
脚注1 N/Aはデフォルトがないことを意味します。Oracle Identity Managerをインストールするときはこの項目の値を指定する必要があります。
診断ダッシュボードは、アプリケーション・サーバーで実行するWebアプリケーションです。これによって、Oracle Identity Managerで必要なコンポーネントについてインストール前とインストール後の環境がチェックされます。Oracle Identity Managerをインストールする前に診断ダッシュボードをインストールすることを強くお薦めします。
診断ダッシュボード・ツールは、Oracle Identity ManagerインストーラCDで配布されます。DiagnosticDashboardディレクトリに含まれています。
診断ダッシュボードWebアプリケーションは、アプリケーション・サーバーにデプロイする必要があります。詳細は、『Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソール・ガイド』を参照してください。
注意: Oracle Identity Managerサーバーをインストールする前に診断ダッシュボードXIMDDアプリケーションをJBossにインストールすると、JBossの起動時に例外が発生することがあります。この例外を回避するには、jboss-4.0.3SP1\server\default\deploy\jbossweb-tomcat55.sar\META-INF\jboss-service.xmlファイルのUseJBossWebLoader プロパティをtrue に設定します。 |