Oracle Identity Manager Toolsリファレンス リリース9.1.0 E05903-02 |
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この章では、プロセス・タスク・アダプタについて説明します。内容は次のとおりです。
プロセス・タスク・アダプタは、アダプタ・ファクトリで作成したJavaコードです。これにより、Oracle Identity Managerではプロビジョニング・プロセスでプロセス・タスクを自動的に実行できます。
それぞれのプロセスおよびプロセス・タスクにはステータスがあり、完了の段階を示します。次の表に、プロセスまたはプロセス・タスクのステータスを、重要性の高いものから示します。
プロセスのステータス・レベルは、そのプロセス・タスクの最も重要なステータス・レベルを表します。これが完了しないと、プロセスは完了しません。プロセスに異なるステータス・レベル(「Completed」、「Waiting」および「Rejected」)を持つ3つのプロセス・タスクがある場合、3つのすべてのプロセス・タスクを完了するまでは、プロセスが完了しません。「Rejected」が最高のステータス・レベルであるため、プロセスのステータス・レベルも「Rejected」となります。
プロセス・タスクは、次のいずれかの方法で管理できます。
Oracle Identity Managerでプロセス・タスクを自動的に実行するJavaコードは、プロセス・タスク・アダプタと呼ばれます。開発者がプロセス・タスク・アダプタを作成および管理するためのOracle Identity Managerツールは、アダプタ・ファクトリと呼ばれます。
プロセス・タスク・アダプタを作成し、「Process Definition」フォームの「Integration」タブを使用して、アダプタを適切なプロセス・タスクにアタッチします。このタブでは、「Resolve at Run time」またはアダプタ戻り変数のいずれかとして指定されたアダプタ変数を、適切な場所にマップすることもできます。
たとえば、adpSOLARISPASSWORDUPDATEDという名前のアダプタが、SolarisプロセスのPassword Updatedタスクに関連付けられているとします。
アダプタを機能させるためにアダプタをプロセス・タスクにアタッチすると、別のフォームのフィールドからデータが必要になる場合があります。この例では、次の情報を取得するまでadpSOLARISPASSWORDUPDATEDアダプタは動作しません。
そのため、UserID、Passwd、SolarisUserID、SolarisUserPasswdおよびServerAddressアダプタ変数から、それぞれ情報を取得する必要があります。この5つの変数は、「Adapter Factory」フォームを使用して作成されます。それぞれのアダプタ変数の先頭のYは、アダプタが正常にマップされたことを表します。
プロセスが必要な情報を取得するために使用するプロセス固有フィールドを作成するためのフォームは「Form Designer」と呼ばれます。作成したフィールドは、Oracle Identity Managerにより表に格納されます。次に、この表をプロセスに関連付けると(「Process Definition」フォームの「Table Name」検索フィールドを使用)、このプロセスのタスクにアタッチされたアダプタは、表を使用して適切なデータを検索します。
この表を変更する場合は、「Form Designer」フォームで変更できます。
UD_SOLARIS表には、UD_SOLARIS_USERIDとUD_SOLARIS_PASSWDという2つの表があります。「Form Designer」フォームでこのレコードにアクセスすると、表のフィールドを編集できます。
プロセス・タスク・アダプタを依存プロセス・タスクにアタッチすると、このプロセス・タスクのステータスは「Pending」になり(先行するプロセス・タスクのステータスは「Completed」)、Oracle Identity Managerは自動的にアダプタをトリガーします。プロセス・タスクが独立したタスクの場合、Oracle Identity Managerはプロセスがリクエストされた時点でアダプタを実行します。
実行されたアダプタの結果は、プロセス・タスクのステータスを表します。アダプタが正常に終了した場合、アダプタをアタッチしたプロセス・タスクのステータスは「Completed」です。
一方、アダプタで指定された機能が実行できない場合、アダプタをアタッチしたプロセス・タスクのステータスは「Rejected」です。エラーの原因を突き止めることで、正常に実行されるようにプロセス・タスクまたはアダプタ(あるいはその両方)を変更できます。
前の章では、プロセス・タスク・アダプタの作成方法を説明しました。プロセス・タスクを自動的に実行するためには、プロセス・タスク・アダプタをプロセス・タスクにアタッチする必要があります。
アダプタをプロセス・タスクに関連付けるには、(「Process Definition」フォームから)「Integration」タブにアクセスします。このタブでは、アダプタ変数を適切な場所にマップすることもできます。
次の手順では、プロセス・タスク・アダプタをプロセス・タスクにアタッチする方法を説明します。
Oracle Identity Managerワークスペースに「Process Definition」フォームが表示されます。
「Handler Selection」ウィンドウが表示されます。
プロセス・タスクをアタッチできるアダプタが表示されます。
アダプタが正常にプロセス・タスクにアタッチされたことを示すダイアログ・ボックスが表示されます。
ダイアログ・ボックスが閉じ、「Integration」タブがアクティブになります。タブには次の項目が表示されます。
「Data Mapping for Variable」ウィンドウが表示されます。
表4-1 で、「Data Mapping for Variable」ウィンドウのフィールドについて説明します。
「Data Mapping for Variable」ウィンドウが閉じます。「Integration」タブが再びアクティブになります。
「Status」フィールドのコンテンツが、「Mapping Incomplete」から「Ready」に変化します。アダプタ変数のマッピング・ステータスも、「No(N)」から「Yes(Y)」へ変化します。
「Editing Task」ウィンドウが閉じ、メイン画面が再びアクティブになります。Password Updatedタスクに追加したアダプタ(adpSOLARISPASSWORDUPDATED)が、「Process Definition」フォームに表示されます。
これは、adpSOLARISPASSWORDUPDATEDプロセス・タスク・アダプタがPassword Updatedプロセス・タスクにアタッチされたことを意味します。
Oracle Identity Managerで、プロセス・タスクを自動的に完了するためのプロセス・タスク・アダプタが不要になった場合、または別のアダプタをプロセス・タスクにアタッチする場合は、まずプロセス・タスクにアタッチしたアダプタを削除する必要があります。
次の手順では、プロセス・タスク・アダプタをプロセス・タスクから削除する方法を説明します。
Design Consoleワークスペースに、「Process Definition」フォームが表示されます。
選択したプロセスとそのタスクが、「Process Definition」フォームに表示されます。
プロセス・タスクの情報を含む「Editing Task」ウィンドウが表示されます。
「Integration」タブに、プロセス・タスクにアタッチされたアダプタの情報が表示されます。
アダプタをプロセス・タスクから削除することを確認するダイアログ・ボックスが表示されます。
アダプタがプロセス・タスクから削除されたことを示すダイアログ・ボックスが表示されます。
アダプタのコンテンツが「Integration」タブに表示されなくなります。
「Editing Task」ウィンドウが閉じ、メイン画面が再びアクティブになります。Password Updatedタスクに関連付けられていたアダプタ(adpSOLARISPASSWORDUPDATED)が、「Process Definition」フォームの子表に表示されなくなります。
これは、アダプタがプロセス・タスクから削除されたことを意味します。
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