コネクタをデプロイするには次の手順を実行します。
次の表に、コネクタのデプロイ要件を示します。
項目 | 要件 |
---|---|
Oracle Identity Manager | Oracle Identity Managerリリース8.5.3以上。 |
ターゲット・システム | Oracle Internet Directory 9.x(9.2.0.1)または10x。 |
ターゲット・システムのユーザー・アカウント | 参照、追加、削除、読取り、書込みおよび検索の権限が割り当てられているユーザー・アカウント。
「ITリソースの定義」の項の手順を実行する際に、このユーザー・アカウントの資格証明を指定します。 ユーザー・アカウントに必要な権限が割り当てられていない操作を実行しようとすると、「不十分なアクセス権限」というメッセージが表示されます。 |
ユーザー・ロールのプロビジョニングおよびリコンシリエーションには、Oracle Internet Directoryのスキーマにカスタム・オブジェクト・クラスとカスタム属性を追加する必要があります。
カスタム・オブジェクト・クラスとカスタム属性を追加するには、次のようにします。
Oracle Internet Directoryが稼働していることを確認します。
インストール・メディアのZIPファイルから、Batch/custom
ディレクトリの内容をターゲットのOracle Internet Directoryサーバーのディレクトリにコピーします。
テキスト・エディタを使用して、custom.bat
ファイルを開きます。
custom.bat
ファイルに示されたコマンドに、ホスト名、ポート、Oracle Internet DirectoryスーパーユーザーDNおよびパスワードを指定します。
次にこれらの値を指定する構文を示します。
ldapmodify -h hostname -p port_number -D SuperUser_DN -w SuperUser_Password -c -f customRoleOccupant.ldif ldapadd -h hostname -p port_number -D SuperUser_DN -w SuperUser_Password -c -f customIndex.ldif ldapmodify -h hostname -p port_number -D SuperUser_DN -w SuperUser_Password -c -f customOrganizationalRole.ldif
次に例を示します。
ldapmodify -h bk2b3f-2809 -p 4389 -D "cn=orcladmin" -w "welcome" -c -f customRoleOccupant.ldif ldapadd -h bk2b3f-2809 -p 4389 -D "cn=orcladmin" -w "welcome" -c -f customIndex.ldif ldapmodify -h bk2b3f-2809 -p 4389 -D "cn=orcladmin" -w "welcome" -c -f customOrganizationalRole.ldif
custom.bat
ファイルを実行します。
Oracle Directory Managerを開き、左ペインの「スキーマ管理」をクリックします。すべてのスキーマの要素が右ペインに表示されます。customOrganizationalRole
オブジェクト・クラスとcustomRoleOccupant
属性がスキーマに追加されているかどうかを確認します。
コピーするコネクタのファイルと、コピーする必要があるディレクトリを次の表に示します。
注意: この表の最初の列に示すディレクトリ・パスは、インストール・メディアの次のディレクトリでのコネクタ・ファイルの場所に対応しています。Directory Servers/Oracle Internet Directory これらのファイルの詳細は、「コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ」の項を参照してください。 |
インストール・メディア・ディレクトリのファイル | コピー先ディレクトリ |
---|---|
Batch/custom ディレクトリにあるファイル |
これらのファイルをコピーする手順は、「手順2: ターゲット・システムの構成」を参照してください。 |
lib/OIDProv.jar |
OIM_home/xellerate/JavaTasks
|
lib/OIDRecon.jar |
OIM_home/xellerate/ScheduleTasks
|
resources ディレクトリにあるファイル |
OIM_home/xellerate/connectorResources
|
test/troubleshoot ディレクトリにあるファイル |
OIM_home/xellerate/test/troubleshoot
|
xml ディレクトリにあるファイル |
OIM_home/xellerate/OID/xml
|
外部コード・ファイルを必要なディレクトリにコピーするには、次のようにします。
次のSun社のWebサイトにログオンします。
「Download JNDI 1.2.1 & More」ボタンをクリックします。
表示されるページの表で、「LDAP Service Provider 1.2.4」チェック・ボックスを選択して、ldap-1_2_4.zip
ファイルをダウンロードします。
ldap-1_2_4.zip
ファイルから、ldap.jar
およびldapbp.jar
ファイルを抽出します。
ldap.jar
およびldapbp.jar
ファイルを、Oracle Identity ManagerサーバーのOIM_home
/xellerate/ThirdParty
ディレクトリにコピーします。
注意: Oracle Identity Managerをクラスタ環境にインストールするときは、インストール・ディレクトリの内容をクラスタの各ノードにコピーします。同じく、connectorResources ディレクトリの内容とJARファイルも、クラスタの各ノードの対応するディレクトリにコピーする必要があります。 |
Oracle Identity Managerサーバーを構成するには、次の手順を実行します。
注意: クラスタ環境では、クラスタの各ノードでこの手順を実行する必要があります。 |
xlconfig.xml
ファイルでは、checkouttimeout
属性に50,000以上の高い値を指定する必要があります。このXMLファイルはOIM_home
/xellerate/config
ディレクトリにあります。コネクタのXMLファイルが正しくインポートされていることを確認するために、checkouttimeout
属性値を変更する必要があります。
必要な入力ロケール(言語および国の設定)に変更するには、必要なフォントのインストールと必要な入力ロケールの設定を行います。
必要な入力ロケールに変更するため、システム管理者の支援が必要となる場合があります。
「手順3: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」の項で説明した手順を実行する一方で、インストール・メディアのresources
ディレクトリにあるファイルを、OIM_home
/xellerate/connectorResources
ディレクトリにコピーします。connectorResources
ディレクトリ内に新しいリソース・バンドルを追加するたび、または既存のリソース・バンドルで変更を行うたびに、コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをサーバー・キャッシュから消去する必要があります。
サーバー・キャッシュからのコネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツを消去するには、次のようにします。
コマンド・ウィンドウで、OIM_home
/xellerate/bin
ディレクトリに移動します。
注意: ステップ1を実行してからステップ2を実行してください。ステップ2で次のようにコマンドを実行すると、例外がスローされます。OIM_home/xellerate/bin/batch_file_name |
次のいずれかのコマンドを入力します。
Microsoft Windowsの場合:
PurgeCache.bat ConnectorResourceBundle
UNIXの場合:
PurgeCache.sh ConnectorResourceBundle
注意: ステップ2の実行時にスローされる例外は無視できます。 |
このコマンドのConnectorResourceBundle
は、サーバー・キャッシュから削除できるコンテンツ・カテゴリの1つです。その他のコンテンツ・カテゴリの詳細は、次のファイルを参照してください。
OIM_home/xellerate/config/xlConfig.xml
ロギングを有効化すると、Oracle Identity Managerはプロビジョニングおよびリコンシリエーション操作の過程で発生するイベントについての情報をログ・ファイルに自動的に格納します。ロギングを行うイベントのタイプを指定するには、ログ・レベルを次のいずれかに設定します。
ALL
このレベルでは、すべてのイベントのロギングが有効化されます。
DEBUG
このレベルでは、デバッグに役立つ詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化されます。
INFO
このレベルでは、アプリケーションの進行状況を大まかに示す情報メッセージのロギングが有効化されます。
WARN
このレベルでは、障害を引き起こす可能性のある状況に関する情報のロギングが有効化されます。
ERROR
このレベルでは、アプリケーションを続行できる場合があるエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。
FATAL
このレベルでは、アプリケーションの機能停止の原因となる可能性がある、非常に重大なエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。
OFF
このレベルでは、すべてのイベントのロギングが無効化されます。
ログ・レベルを設定するファイルおよびログ・ファイルのパスは、使用するアプリケーション・サーバーによって異なります。
BEA WebLogic
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level log4j.logger.XL_INTG.OID=log_level
これらの行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
次に例を示します。
log4j.logger.XELLERATE=INFO log4j.logger.XL_INTG.OID=INFO
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
WebLogic_home/user_projects/domains/domain_name/server_name/server_name.log
IBM WebSphere
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level log4j.logger.XL_INTG.OID=log_level
これらの行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
次に例を示します。
log4j.logger.XELLERATE=INFO log4j.logger.XL_INTG.OID=INFO
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
WebSphere_home/AppServer/logs/server_name/startServer.log
JBoss Application Server
ロギングを有効にするには、次のようにします。
JBoss_home
/server/default/conf/log4j.xml
ファイルで、次の行を検索または追加します。
<category name="XELLERATE">
<priority value="log_level"/>
</category>
<category name="XL_INTG.OID">
<priority value="log_level"/>
</category>
各セットのXMLコードの2行目で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。次に例を示します。
<category name="XELLERATE"> <priority value="INFO"/> </category>
<category name="XL_INTG.OID"> <priority value="INFO"/> </category>
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
JBoss_home/server/default/log/server.log
OC4J
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level log4j.logger.XL_INTG.OID=log_level
これらの行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
次に例を示します。
log4j.logger.XELLERATE=INFO log4j.logger.XL_INTG.OID=INFO
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
OC4J_home/opmn/logs/default_group~home~default_group~1.log
「コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ」で説明したように、コネクタのXMLファイルには、コネクタのコンポーネントの定義が含まれています。コネクタのXMLファイルをインポートすることで、Oracle Identity Managerにこれらのコンポーネントを作成します。
コネクタのXMLファイルをインポートするには、次のようにします。
左のナビゲーション・バーの「デプロイメント管理」リンクをクリックします。
「デプロイメント管理」の下の「インポート」リンクをクリックします。ファイルを開くダイアログ・ボックスが表示されます。
oimOIDUser.xml
ファイルを検索して開きます。このファイルはOIM_home
/xellerate/OID/xml
ディレクトリにあります。このXMLファイルの詳細は、「ファイル・プレビュー」ページに表示されます。
「ファイルの追加」をクリックします。「置換」ページが表示されます。
「次へ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。
「次へ」をクリックします。OID Server
ITリソースの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。
OID Server
ITリソースのパラメータの値を指定します。指定する値の詳細は、「ITリソースの定義」の表を参照してください。
「次へ」をクリックします。LDAP Server
ITリソース・タイプの新しいインスタンスの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。
「スキップ」をクリックして、他のITリソースを定義しないことを指定します。「確認」ページが表示されます。
「選択内容の表示」をクリックします。
XMLファイルの内容が「インポート」ページに表示されます。ノードの横に十字形のアイコンが表示されることがあります。これらのノードは、冗長なOracle Identity Managerエンティティを示しています。コネクタのXMLファイルをインポートする前に、各ノードを右クリックして「削除」を選択し、これらのエンティティを削除する必要があります。
「インポート」をクリックします。コネクタのXMLファイルがOracle Identity Managerにインポートされます。
コネクタのXMLファイルをインポートしたら、「手順6: SSLの構成」に進みます。
OID Server
ITリソース・パラメータには、次の表に示す値を指定してください。
パラメータ | 説明 |
---|---|
Admin Id |
Oracle Internet Directoryサーバーで管理者の権限を持つユーザーのDN値。
サンプル値: |
Admin Password |
ターゲットのOracle Internet Directoryサーバーで管理者の権限を持つユーザーのパスワード。 |
Server Address |
Oracle Internet DirectoryサーバーのIPアドレス。 |
Port |
Oracle Internet Directoryサーバーに接続するためのポート番号。
サンプル値: |
Root DN |
すべてのユーザーの操作が実行されるベースDN。
サンプル値:
dc=host_name, dc=com
ここで、 |
SSL |
このパラメータをtrue に設定すると、Oracle Identity ManagerとOracle Internet Directoryサーバー間の通信をセキュアにするためにSSLが使用されます。この場合、Oracle Internet Directoryサーバーの認証証明書はOracle Identity Managerサーバーへインポートする必要があります。
このパラメータを 注意: SSLを有効化してターゲット・システムとの通信を保護することをお薦めします。 |
Prov Attribute Lookup Code |
プロビジョニングに必要なターゲット属性マッピングを持つ参照定義名。
値は |
Recon Attribute Lookup Code |
リコンシリエーションに必要なターゲット属性マッピングを持つ参照定義名。
値は |
Use XL Org Structure |
true に設定すると、Oracle Identity Managerの組織構造はプロビジョニングとリコンシリエーションの際に使用されます。
|
Last Recon TimeStamp |
最初のリコンシリエーションの実行では、タイムスタンプ値は設定されていません。後続のリコンシリエーション処理では、前のリコンシリエーション処理が完了した時刻がこのパラメータに保存されます。
このパラメータに値を指定する必要はありません。 サンプル値: |
CustomizedReconQuery |
リコンシリエーションの基となる問合せ条件。
このパラメータに問合せ条件を追加すると、問合せ条件に基づいてターゲット・システム・レコードが検索されます。 すべてのターゲット・システム・レコードをリコンサイルする場合は、このパラメータの値を指定しないでください。 問合せには、AND(&)およびOR(|)論理演算子を使用できます。 サンプル値: このパラメータの詳細は、「部分リコンシリエーション」を参照してください。 |
これらのITリソース・パラメータの値を指定したら、この手順のステップ9に進んで、コネクタのXMLファイルをインポートします。
注意: これはデプロイのオプションの手順です。 |
Oracle Identity ManagerとOracle Internet Directoryサーバー間のSSL接続を設定するには、次のようにします。
Oracle Internet Directoryサーバーの証明書をWallet Managerを使用してエクスポートします。
Oracle Internet DirectoryサーバーがSSLポートでリスニングしているかどうか確認してください。そうでない場合は、SSLポート(デフォルトSSLポートは636)に設定します。次にサーバーを再起動します。
次のように、ターゲット・システムから証明書をJSDK(Oracle Identity Managerのインストールのときに使用したJSDK)cacerts
キーストアへインポートします。
keytool -import –alias alias_name -file certificate_file_name_with_complete_path –keystore java_home/jre/lib/security/cacerts
Oracle Identity Managerサーバーを再起動します。
OID Server
ITリソース定義内で、次のようにします。
SSL
パラメータ値をtrue
に設定します。
Port
パラメータ値をSSLのポート番号に設定します。通常、この番号は636です。