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Oracle Identity Manager Siebel Enterprise Applications Connectorガイド
リリース9.0.4
E05515-01
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルは、Oracle Identity ManagerをSiebel Enterprise Applicationsと統合するために使用されるコネクタをデプロイする手順を説明します。


注意:

Oracle Identity Managerコネクタは、オラクル社がThor Technologies社を企業買収する前はリソース・アダプタと呼ばれていました。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このガイドの一部では、Siebel Enterprise Applicationsをターゲット・システムと呼んでいます。


リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連資料:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

ターゲット・システムからリコンサイルされるデータのタイプによって、リコンシリエーションは次のタイプに分類できます。

参照フィールド・リコンシリエーション

参照フィールド・リコンシリエーションには、次の参照フィールドのリコンサイルが含まれます。

  • Lookup.Siebel.TimeZone

  • Lookup.Siebel.PreferredCommunications

  • Lookup.Siebel.Position

  • Lookup.Siebel.EmployeeTypeCode

  • Lookup.Siebel.Responsibility

  • Lookup.Siebel.PersonalTitle

ユーザー・リコンシリエーション

ユーザー・リコンシリエーションでは、この項で説明するフィールドがリコンサイルされます。

リコンサイル対象のリソース・オブジェクト・フィールド

次のフィールドがリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • ミドル・ネーム

  • 別名

  • 役職

  • 従業員タイプ

  • 個人の役職

  • 電子メール

  • FAX

  • 電話

  • タイムゾーン

  • 担当

  • 職責

  • 優先通信

リコンサイル対象のXellerateユーザー・フィールド

次のフィールドは、信頼できるモードで実行される場合のみリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 電子メール

  • 組織

  • ユーザー・タイプ

  • 従業員タイプ

プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウントを作成または変更することです。プロビジョニング操作は、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用して実行します。


関連資料:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。

サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

機能 タイプ 説明
Create User プロビジョニング ユーザーを作成します。
Delete User プロビジョニング ユーザーを削除します。
Add Position to User プロビジョニング ユーザーに担当を追加します。
Add User Responsibility プロビジョニング ユーザーに職責を追加します。
Delete User Position プロビジョニング ユーザーの担当を削除します。
Delete User Responsibility プロビジョニング ユーザーの職責を削除します。
Primary Position Updated プロビジョニング ユーザーの主担当を更新します。
Time Zone Updated プロビジョニング ユーザーのタイムゾーンを更新します。
Email Updated プロビジョニング ユーザーの電子メール・アドレスを更新します。
Alias Updated プロビジョニング ユーザーの別名を更新します。
MI Updated プロビジョニング ユーザーのミドル・ネームを更新します。
Work Phone Updated プロビジョニング ユーザーの勤務先の電話番号を更新します。
First Name Updated プロビジョニング ユーザーの名を更新します。
Last Name Updated プロビジョニング ユーザーの姓を更新します。
Title Updated プロビジョニング ユーザーの役職を更新します。
Home Phone Updated プロビジョニング ユーザーの自宅の電話番号を更新します。
Fax Updated プロビジョニング ユーザーのFAX番号を更新します。
Preferred Communications Updated プロビジョニング ユーザーの優先通信の設定を更新します。
Extension Updated プロビジョニング ユーザーの内線番号を更新します。
Employee Type Updated プロビジョニング ユーザーのロールを更新します。
Job Title Updated プロビジョニング ユーザーの役職を更新します。
Reconciliation Delete Received リコンシリエーション ユーザーがターゲット・システムから削除された場合、Oracle Identity Managerからユーザーを削除します。
Reconciliation Insert Received リコンシリエーション Oracle Identity Managerにユーザーを挿入します。
Reconciliation Update Received リコンシリエーション Oracle Identity Managerのユーザーを更新します。


関連項目:

Oracle Identity ManagerとSiebel Enterprise Applicationsの間の属性マッピングの詳細は、付録Aを参照してください。

多言語サポート

このリリースのコネクタでは、次の言語をサポートしています。


関連資料:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ

このコネクタを構成するファイルとディレクトリは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

Enterprise Applications/Siebel Enterprise Applications

これらのファイルとディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
lib/xlSiebel.jar
このJARファイルには、プロビジョニングに必要なクラス・ファイルが含まれます。
lib/SiebelRecon.jar
このJARファイルには、リコンシリエーションに必要なクラス・ファイルが含まれます。
resourcesディレクトリにあるファイル これらの各リソース・バンドル・ファイルには、コネクタで使用される言語固有の情報が含まれます。

注意: リソース・バンドルは、Oracle Identity Managerのユーザー・インタフェースに表示されるローカライズ・バージョンのテキスト文字列を含むファイルです。これらのテキスト文字列には、管理およびユーザー・コンソールに表示されるGUI要素のラベルおよびメッセージが含まれます。

Troubleshoot/TroubleShootingUtility.class
これは、ターゲット・システムと情報をやりとりするスタンドアロン・クラスです。このクラスには、トラブルシューティングのテスト・ケースを実行するためのコードが含まれます。
Troubleshoot/global.properties
このファイルには、ターゲット・システムへの接続に必要な接続の詳細が含まれます。また、実行するコマンドの詳細も含まれます。
Troubleshoot/log.properties
このファイルは、テスト・ユーティリティの実行時に、ログ・レベルおよびログ・ファイルの作成先ディレクトリを指定するために使用されます。
xml/SiebelEmpResourceObject.xml

このXMLファイルには、次のコネクタ・コンポーネントの定義が含まれます。
  • ITリソース・タイプ

  • カスタム・プロセス・フォーム

  • プロセス・タスクおよびルール・ジェネレータ・アダプタ(マッピングを含む)

  • リソース・オブジェクト

  • 事前移入ルール

xml/SiebelEmpXLResourceObject.xml

このファイルには、Xellerateユーザーの構成が含まれます。このファイルをインポートする必要があるのは、信頼できるソースのリコンシリエーション・モードでコネクタを使用する場合のみです。


注意:

Troubleshootディレクトリ内のファイルは、コネクタ上でテストを実行する目的でのみ使用されます。

「手順2: コネクタ・ファイルおよび外部コードのコピー」で、これらのファイルを必要なディレクトリにコピーする方法を説明します。

コネクタのリリース番号の確認

次の方法のいずれかを使用して、コネクタのリリース番号を確認できます。

デプロイ前

コネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. xlSiebel.jarおよびSiebelRecon.jarファイルの内容を抽出します。これらのファイルは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

    Enterprise Applications/Siebel Enterprise Applications/lib
    
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。manifest.mfファイルは、xlSiebel.jarおよびSiebelRecon.jarファイル内にバンドルされているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号がVersionプロパティの値として表示されます。


注意:

デプロイ後もxlSiebel.jarおよびSiebelRecon.jarファイルのコピーを保持している場合、いつでもこの方法を使用してコネクタのリリース番号を確認できます。コネクタをデプロイした後は、次の項で説明する「デプロイ後」の方法を使用することをお薦めします。

デプロイ後

デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。


関連資料:

次の手順の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. フォーム・デザイナでプロセス・フォームを開きます。コネクタのリリース番号は、「Version」フィールドの値です。