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Oracle Identity Manager Sun Java System Directory Connectorガイド
リリース9.0.4
E05516-02
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2 コネクタのデプロイ

コネクタをデプロイするには次の手順を実行します。

手順1: デプロイ要件の確認

次の表に、コネクタのデプロイ要件を示します。

項目 要件
Oracle Identity Manager Oracle Identity Managerリリース8.5.3以上。
ターゲット・システム Sun ONE Directory Server 5.2。
ターゲット・システムのユーザー・アカウント 読込み権限、書込み権限、追加権限、削除権限および検索権限を割り当てるSun Java System Directoryのユーザー・アカウント。

「ITリソースの定義」の項の手順を実行する際に、このユーザー・アカウントの資格証明を指定します。

ユーザー・アカウントに必要な権限が割り当てられていない操作を実行しようとすると、「権限が不十分です」というメッセージが表示されます。


手順2: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー

コピーするコネクタのファイルと、コピーする必要があるディレクトリを次の表に示します。


注意:

この表の最初の列に示すディレクトリ・パスは、インストール・メディアの次のディレクトリでのコネクタ・ファイルの場所に対応しています。
Directory Servers/Sun Java System Directory Server

これらのファイルの詳細は、「コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ」の項を参照してください。


インストール・メディア・ディレクトリのファイル コピー先ディレクトリ
lib/SJSDSProv.jar
OIM_home/xellerate/JavaTasks
lib/SJSDSRecon.jar
OIM_home/xellerate/ScheduleTasks
resourcesディレクトリにあるファイル
OIM_home/xellerate/connectorResources
testディレクトリにあるファイル
OIM_home/xellerate/SJSDS/test/troubleshoot
xmlディレクトリにあるファイル
OIM_home/xellerate/SJSDS/xml

外部コード・ファイルを必要なディレクトリにコピーするには、次のようにします。

  1. 次のSun社のWebサイトにログオンします。

    http://java.sun.com/products/jndi/downloads/index.html

  2. 「Download JNDI 1.2.1 & More」ボタンをクリックします。

  3. 表示されるページの表で、「LDAP Service Provider 1.2.4」チェック・ボックスを選択して、ldap-1_2_4.zipファイルをダウンロードします。

  4. ldap-1_2_4.zipファイルからldap.jarおよびldapbp.jarファイルを抽出します。

  5. ldap.jarおよびldapbp.jarファイルを、Oracle Identity ManagerサーバーのOIM_home/xellerate/ThirdPartyディレクトリにコピーします。


注意:

Oracle Identity Managerをクラスタ環境にインストールするときは、インストール・ディレクトリの内容をクラスタの各ノードにコピーします。同じく、connectorResourcesディレクトリの内容とJARファイルも、クラスタの各ノードの対応するディレクトリにコピーする必要があります。

手順3: Oracle Identity Managerサーバーの構成

Oracle Identity Managerサーバーの構成には、次の手順があります。


注意:

クラスタ環境では、クラスタの各ノードでこの手順を実行する必要があります。

必要な入力ロケールへの変更

必要な入力ロケール(言語および国の設定)に変更するには、必要なフォントのインストールと必要な入力ロケールの設定を行います。

必要な入力ロケールに変更するため、システム管理者の支援が必要となる場合があります。

サーバー・キャッシュからのコネクタ・リソース・バンドル関連コンテンツの消去

「手順2: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」の項で説明した手順を実行する一方で、インストール・メディアのresourcesディレクトリにあるファイルを、OIM_home/xellerate/connectorResourcesディレクトリにコピーします。connectorResourcesディレクトリ内に新しいリソース・バンドルを追加するたび、または既存のリソース・バンドルで変更を行うたびに、コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをサーバー・キャッシュから消去する必要があります。

サーバー・キャッシュからのコネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツを消去するには、次のようにします。

  1. コマンド・ウィンドウで、OIM_home/xellerate/binディレクトリに移動します。


    注意:

    ステップ1を実行してからステップ2を実行してください。ステップ2で次のようにコマンドを実行すると、例外がスローされます。
    OIM_home/xellerate/bin/batch_file_name
    

  2. 次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Microsoft Windowsの場合:

      PurgeCache.bat ConnectorResourceBundle
      
      
    • UNIXの場合:

      PurgeCache.sh ConnectorResourceBundle
      

    注意:

    ステップ2の実行時にスローされる例外は無視できます。

    このコマンドのConnectorResourceBundleは、サーバー・キャッシュから削除できるコンテンツ・カテゴリの1つです。その他のコンテンツ・カテゴリの詳細は、次のファイルを参照してください。

    OIM_home/xellerate/config/xlConfig.xml
    

ロギングの有効化

ロギングを有効化すると、Oracle Identity Managerはプロビジョニングおよびリコンシリエーション操作の過程で発生するイベントについての情報をログ・ファイルに自動的に格納します。ロギングを行うイベントのタイプを指定するには、ログ・レベルを次のいずれかに設定します。

  • ALL

    このレベルでは、すべてのイベントのロギングが有効化されます。

  • DEBUG

    このレベルでは、デバッグに役立つ詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化されます。

  • INFO

    このレベルでは、アプリケーションの進行状況を大まかに示す情報メッセージのロギングが有効化されます。

  • WARN

    このレベルでは、障害を引き起こす可能性のある状況に関する情報のロギングが有効化されます。

  • ERROR

    このレベルでは、アプリケーションを続行できる場合があるエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。

  • FATAL

    このレベルでは、アプリケーションの機能停止の原因となる可能性がある、非常に重大なエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。

  • OFF

    このレベルでは、すべてのイベントのロギングが無効化されます。

ログ・レベルを設定するファイルおよびログ・ファイルのパスは、使用するアプリケーション・サーバーによって異なります。

  • BEA WebLogic

    ロギングを有効にするには、次のようにします。

    1. OIM_home/xellerate/config/log.propertiesファイルに次の行を追加します。

      log4j.logger.XELLERATE=log_level
      log4j.logger.XL_INTG.SJSDS=log_level
      
      
    2. これらの行で、log_levelを、設定するログ・レベルに置換します。

      次に例を示します。

      log4j.logger.XELLERATE=INFO
      log4j.logger.XL_INTG.SJSDS=INFO
      
      

    ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。

    WebLogic_home/user_projects/domains/domain_name/server_name/server_name.log
    
    
  • IBM WebSphere

    ロギングを有効にするには、次のようにします。

    1. OIM_home/xellerate/config/log.propertiesファイルに次の行を追加します。

      log4j.logger.XELLERATE=log_level
      log4j.logger.XL_INTG.SJSDS=log_level
      
      
    2. これらの行で、log_levelを、設定するログ・レベルに置換します。

      次に例を示します。

      log4j.logger.XELLERATE=INFO
      log4j.logger.XL_INTG.SJSDS=INFO
      
      

    ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。

    WebSphere_home/AppServer/logs/server_name/startServer.log
    
    
  • JBoss Application Server

    ロギングを有効にするには、次のようにします。

    1. JBoss_home/server/default/conf/log4j.xmlファイルで、次の行を検索または追加します。

      <category name="XELLERATE">
         <priority value="log_level"/>
      </category>
      
      
      <category name="XL_INTG.SJSDS">
         <priority value="log_level"/>
      </category>
      
      
    2. 各セットのXMLコードの2行目で、log_levelを、設定するログ・レベルに置換します。次に例を示します。

      <category name="XELLERATE">
         <priority value="INFO"/>
      </category>
      
      
      <category name="XL_INTG.SJSDS">
         <priority value="INFO"/>
      </category>
      
      

    ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。

    JBoss_home/server/default/log/server.log
    
    
  • OC4J

    ロギングを有効にするには、次のようにします。

    1. OIM_home/xellerate/config/log.propertiesファイルに次の行を追加します。

      log4j.logger.XELLERATE=log_level
      log4j.logger.XL_INTG.SJSDS=log_level
      
      
    2. これらの行で、log_levelを、設定するログ・レベルに置換します。

      次に例を示します。

      log4j.logger.XELLERATE=INFO
      log4j.logger.XL_INTG.SJSDS=INFO
      
      

    ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。

    OC4J_home/opmn/logs/default_group~home~default_group~1.log
    

手順4: コネクタのXMLファイルのインポート

「コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ」で説明したように、コネクタのXMLファイルには、コネクタのコンポーネントの定義が含まれています。コネクタのXMLファイルをインポートすることで、Oracle Identity Managerにこれらのコンポーネントを作成します。

コネクタのXMLファイルをOracle Identity Managerにインポートするには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを開きます。

  2. 左のナビゲーション・バーの「デプロイメント管理」リンクをクリックします。

  3. 「デプロイメント管理」の下の「インポート」リンクをクリックします。ファイルを開くダイアログ・ボックスが表示されます。

  4. iPlanetResourceObject.xmlファイルを検索して開きます。このファイルはOIM_home/xellerate/iPlanet/xmlディレクトリにあります。このXMLファイルの詳細は、「ファイル・プレビュー」ページに表示されます。

  5. 「ファイルの追加」をクリックします。「置換」ページが表示されます。

  6. 「次へ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。

  7. 「次へ」をクリックします。iPlanet User ITリソースの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。

  8. iPlanet User ITリソースのパラメータの値を指定します。指定する値の詳細は、「ITリソースの定義」の表を参照してください。

  9. 「次へ」をクリックします。LDAP Server ITリソース・タイプの新しいインスタンスの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。

  10. 「スキップ」をクリックして、他のITリソースを定義しないことを指定します。「確認」ページが表示されます。


    関連資料:

    その他のITリソースを定義する場合、手順は『Oracle Identity Manager Toolsリファレンス・ガイド』を参照してください。

  11. 「選択内容の表示」をクリックします。

    XMLファイルの内容が「インポート」ページに表示されます。ノードの横に十字形のアイコンが表示されることがあります。これらのノードは、冗長なOracle Identity Managerエンティティを示しています。コネクタのXMLファイルをインポートする前に、各ノードを右クリックして「削除」を選択し、これらのエンティティを削除する必要があります。

  12. 「インポート」をクリックします。コネクタのファイルがOracle Identity Managerにインポートされます。

コネクタのXMLファイルをインポートしたら、「手順5: SSLの構成」に進みます。

ITリソースの定義

iPlanet User ITリソース・パラメータには、次の表に示す値を指定してください。

パラメータ 説明
Admin Id Sun Java System Directoryで管理者の権限を持つユーザーのDN値。

デフォルト値はuid=admin,ou=administrators,ou=topologymanagement,o=netscaperootAdminです。

Admin Password Sun Java System Directoryで管理者の権限を持つユーザーのパスワード。
Server Address ターゲットのSun Java System DirectoryサーバーのIPアドレス。
Port ターゲットのSun Java System Directoryサーバーに接続するポート番号。

デフォルト値は389です。このパラメータについては「手順5: SSLの構成」で説明します。

Root DN すべてのユーザーの操作が実行されるベースDN。

値は、o=xyzなどです。

SSL Oracle Identity ManagerとターゲットのSun Java System Directoryサーバー間の通信にSSL接続を使用するかどうかを指定します。

設定可能な値はtrueまたはfalseです。このパラメータについては「手順5: SSLの構成」で説明します。

注意: SSLを有効化してターゲット・システムとの通信を保護することをお薦めします。

Last Recon TimeStamp このパラメータは最初のリコンシリエーションの実行時に開始され、リコンシリエーションの実行終了時のタイムスタンプ値を格納します。

このパラメータのデフォルト値は変更しないでください。

Prov Attribute Lookup Code プロビジョニングに必要なターゲット属性マッピングを持つ参照定義名。

このパラメータのデフォルト値はAttrName.Prov.Map.iPlanetです。

Recon Attribute Lookup Code リコンシリエーションに必要なターゲット属性マッピングを持つ参照定義名。

このパラメータのデフォルト値はAttrName.Recon.Map.iPlanetです。

Use XL Org Structure trueに設定すると、Oracle Identity Managerの組織構造はプロビジョニングとリコンシリエーションの際に使用されます。

falseに設定すると、プロビジョニングではプロセス・フォームの「組織」フィールドの値が使用され、リコンシリエーションではSun Java System Directory内の組織またはコンテナが使用されます。

CustomizedReconQuery リコンシリエーションの基となる問合せ条件。

このパラメータに問合せ条件を追加すると、問合せ条件に基づいてターゲット・システム・レコードが検索されます。

すべてのターゲット・システム・レコードをリコンサイルする場合は、このパラメータの値を指定しないでください。

問合せには、AND(&)およびOR(|)論理演算子を使用できます。

サンプル値: givenname=John

このパラメータの詳細は、「部分リコンシリエーション」を参照してください。


これらのITリソース・パラメータの値を指定したら、この手順のステップ9に進んで、コネクタのXMLファイルをインポートします。

手順5: SSLの構成


注意:

これはデプロイのオプションの手順です。

Oracle Identity ManagerとSun Java System Directory間でSSL通信を有効にするには、次のようにします。

  1. 次のように、ターゲット・システムから証明書をJSDK(Oracle Identity Managerのインストールのときに使用したJSDK)cacertsキーストアへインポートします。

    keytool -import –alias alias_name -file certificate_file_name_with_complete_path –keystore java_home/jre/lib/security/cacerts
    
    

    このとき、java_home はJDKがインストールされているディレクトリです。

  2. Oracle Identity Managerサーバーを再起動します。

  3. iPlanet User ITリソースで次のようにします。

    • SSLパラメータ値をtrueに設定します。

    • Portパラメータ値をSSLのポート番号に設定します。通常、この番号は636です。