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Oracle Identity Manager JD Edwards EnterpriseOne Connectorガイド
リリース9.0.4
E05523-01
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルでは、Oracle Identity ManagerとJD Edwards EnterpriseOneとの統合に使用されるコネクタをデプロイする手順について説明します。


注意:

Oracle Identity Managerコネクタは、オラクル社がThor Technologies社を企業買収する前はリソース・アダプタと呼ばれていました。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このガイドの一部では、JD Edwards EnterpriseOneをターゲット・システムと呼んでいます。


リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連資料:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

この項では、リコンシリエーション・モジュールがリコンシリエーション・イベント・レコードを構成するためにターゲット・システムから抽出する要素について説明します。これらのレコードには次の特徴があります。

ターゲット・システムからリコンサイルされるデータのタイプによって、リコンシリエーションは次のタイプに分類できます。

参照フィールド・リコンシリエーション

ユーザー・リコンシリエーションが機能するには、次の参照定義が使用可能であり、参照値をリコンサイルする必要があります。

  • Lookup.JDE.DateSeparationCharacter

  • Lookup.JDE.Language

  • Lookup.JDE.Roles

  • Lookup.JDE.LocalizationCountryCode

  • Lookup.JDE.DateFormat

  • Lookup.JDE.FastPathCreate

  • Lookup.JDE.UniversalTime

  • Lookup.JDE.TimeFormat

  • Lookup.JDE.DecimalFormatCharector

ユーザー・リコンシリエーション

ユーザー・リコンシリエーションは、次の2つに分類されます。

リコンサイル対象のJD Edwards EnterpriseOneオブジェクト・フィールド

次のフィールドがリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • パスワード

  • 言語

  • 日付書式

  • 日付区切り文字

  • 地域の国コード

  • 世界標準時

  • 時間書式

  • 小数書式文字

  • ファスト・パスの作成

  • ユーザーの無効化

  • ロール

リコンサイル対象のXellerateユーザー・フィールド

信頼できるソースのリコンシリエーションが実行されると、次の追加フィールドがリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 組織

  • ユーザー・タイプ

  • 従業員タイプ

プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウントを作成または変更することです。プロビジョニング操作の実行には、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用します。


関連資料:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。


注意:

Oracle Identity Managerでユーザーを作成してロールを割り当てない場合、そのユーザーはJD Edwardsシステムにログインできません。

サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

機能 タイプ 説明
Create User プロビジョニング JD Edwardsシステムにユーザーを作成します。
Update User プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーを更新します。
Reset Password プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザー・パスワードを更新します。
Enable User プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーを有効にします。
Disable User プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーを無効にします。
Delete User プロビジョニング JD Edwardsシステムからユーザーを削除します。
Add User Role プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーにロールを追加します。
Remove User Role プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーからロールを削除します。
List Roles of User プロビジョニング JD Edwardsシステムのユーザーのロールをリストします。
List All Roles プロビジョニング JD Edwardsに存在するすべてのロールをリストします。
Reconciliation Insert Received リコンシリエーション JD Edwardsシステムに作成されたユーザーの情報をOracle Identity Managerに挿入します。
Reconciliation Update Received リコンシリエーション JD Edwardsシステムで更新されたユーザーの情報をOracle Identity Managerで更新します。
Reconciliation Delete Received リコンシリエーション JD Edwardsシステムから削除されたユーザーの情報をOracle Identity Managerから削除します。

多言語サポート

このリリースのコネクタでは、次の言語をサポートしています。


関連資料:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ

このコネクタを構成するファイルとディレクトリは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

Enterprise Applications/JDEdwards/JDE

これらのファイルとディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
xml/JDEResourceObject.xml
このXMLファイルには、コネクタの次のコンポーネントの定義が含まれます。
  • ITリソース定義

  • JD Edwardsユーザーのフォーム

  • 参照定義

  • アダプタ

  • リソース・オブジェクト

  • プロセス定義

  • リコンシリエーションのスケジュール済タスク

xml/JDEXLResourceObject.xml
このXMLファイルには、Xellerateユーザーの構成が含まれます。このファイルをインポートする必要があるのは、信頼できるソースのリコンシリエーション・モードでコネクタを使用する場合のみです。
lib/JDEConnectorProv.jar
このJARファイルには、プロビジョニングに必要なすべてのクラスおよび定義が含まれます。
lib/JDEConnectorRecon.jar
このJARファイルには、リコンシリエーションに必要なすべてのクラスおよび定義が含まれます。
resourcesディレクトリにあるファイル このディレクトリには、コネクタで使用されるロケール固有の情報のファイルが含まれます。

注意: このリリースでは、JD Edwardsコネクタでサポートされているのは英語のみです。

test/TroubleShootUtility.class
このユーティリティは、コネクタ機能をテストするために使用されます。
test/global.properties
このファイルは、Troubleshootユーティリティを使用してターゲット・システムに接続するのに必要なパラメータおよび設定を指定するために使用されます。
test/log.properties
このファイルは、Troubleshootユーティリティの実行時、ログ・レベルおよびログ・ファイルの作成先ディレクトリを指定するために使用されます。


注意:

testディレクトリのファイルは、コネクタでテストを実行するためにのみ使用します。

「手順2: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」で、これらのファイルを必要なディレクトリにコピーする方法を説明します。

コネクタのリリース番号の確認

次の方法のいずれかを使用して、コネクタのリリース番号を確認できます。

デプロイ前

コネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. JDEConnectorProv.jarおよびJDEConnectorRecon.jarファイルの内容を抽出します。これらのファイルは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

    Enterprise Applications/JDEdwards/JDE/lib
    
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。 The manifest.mfファイルは、JDEConnectorProv.jarおよびJDEConnectorRecon.jarファイル内にバンドルされているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号がVersionプロパティの値として表示されます。


注意:

デプロイ後もJDEConnectorProv.jarおよびJDEConnectorRecon.jarファイルのコピーを保持している場合、いつでもこの方法を使用してコネクタのリリース番号を確認できます。コネクタをデプロイした後は、次の項で説明する「デプロイ後」の方法を使用することをお薦めします。

デプロイ後

デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。


関連資料:

次の手順の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. フォーム・デザイナでプロセス・フォームを開きます。コネクタのリリース番号は、「Version」フィールドの値です。