Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルでは、Oracle Identity ManagerとJD Edwards EnterpriseOneとの統合に使用されるコネクタをデプロイする手順について説明します。
注意: Oracle Identity Managerコネクタは、オラクル社がThor Technologies社を企業買収する前はリソース・アダプタと呼ばれていました。 |
この章では、次の項目について説明します。
注意: このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。このガイドの一部では、JD Edwards EnterpriseOneをターゲット・システムと呼んでいます。 |
リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。
関連資料: リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。 |
この項では、リコンシリエーション・モジュールがリコンシリエーション・イベント・レコードを構成するためにターゲット・システムから抽出する要素について説明します。これらのレコードには次の特徴があります。
各リコンシリエーション・イベント・レコードのデフォルト・データ要素は、組織、ユーザー・タイプ、従業員タイプです。
各リコンシリエーション・イベント・レコードのデータ要素のデフォルト・ラベルは、次のとおりです。
リンクされたイベント
(成功したリコンシリエーションの場合)
一致するものが見つかりません
(失敗したリコンシリエーションの場合)
ターゲット・システムからリコンサイルされるデータのタイプによって、リコンシリエーションは次のタイプに分類できます。
ユーザー・リコンシリエーションが機能するには、次の参照定義が使用可能であり、参照値をリコンサイルする必要があります。
Lookup.JDE.DateSeparationCharacter
Lookup.JDE.Language
Lookup.JDE.Roles
Lookup.JDE.LocalizationCountryCode
Lookup.JDE.DateFormat
Lookup.JDE.FastPathCreate
Lookup.JDE.UniversalTime
Lookup.JDE.TimeFormat
Lookup.JDE.DecimalFormatCharector
プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウントを作成または変更することです。プロビジョニング操作の実行には、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用します。
関連資料: プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。 |
このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。
ユーザーID
パスワード
注意: Oracle Identity Managerでユーザーを作成してロールを割り当てない場合、そのユーザーはJD Edwardsシステムにログインできません。 |
次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。
機能 | タイプ | 説明 |
---|---|---|
Create User | プロビジョニング | JD Edwardsシステムにユーザーを作成します。 |
Update User | プロビジョニング | JD Edwardsシステムのユーザーを更新します。 |
Reset Password | プロビジョニング | JD Edwardsシステムのユーザー・パスワードを更新します。 |
Enable User | プロビジョニング | JD Edwardsシステムのユーザーを有効にします。 |
Disable User | プロビジョニング | JD Edwardsシステムのユーザーを無効にします。 |
Delete User | プロビジョニング | JD Edwardsシステムからユーザーを削除します。 |
Add User Role | プロビジョニング | JD Edwardsシステムのユーザーにロールを追加します。 |
Remove User Role | プロビジョニング | JD Edwardsシステムのユーザーからロールを削除します。 |
List Roles of User | プロビジョニング | JD Edwardsシステムのユーザーのロールをリストします。 |
List All Roles | プロビジョニング | JD Edwardsに存在するすべてのロールをリストします。 |
Reconciliation Insert Received | リコンシリエーション | JD Edwardsシステムに作成されたユーザーの情報をOracle Identity Managerに挿入します。 |
Reconciliation Update Received | リコンシリエーション | JD Edwardsシステムで更新されたユーザーの情報をOracle Identity Managerで更新します。 |
Reconciliation Delete Received | リコンシリエーション | JD Edwardsシステムから削除されたユーザーの情報をOracle Identity Managerから削除します。 |
このリリースのコネクタでは、次の言語をサポートしています。
簡体字中国語
繁体字中国語
英語
フランス語
ドイツ語
イタリア語
日本語
韓国語
ポルトガル語(ブラジル)
スペイン語
関連資料: サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。 |
このコネクタを構成するファイルとディレクトリは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。
Enterprise Applications/JDEdwards/JDE
これらのファイルとディレクトリを次の表に示します。
注意: test ディレクトリのファイルは、コネクタでテストを実行するためにのみ使用します。 |
「手順2: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」で、これらのファイルを必要なディレクトリにコピーする方法を説明します。
次の方法のいずれかを使用して、コネクタのリリース番号を確認できます。
コネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。
JDEConnectorProv.jar
およびJDEConnectorRecon.jar
ファイルの内容を抽出します。これらのファイルは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。
Enterprise Applications/JDEdwards/JDE/lib
テキスト・エディタでmanifest.mf
ファイルを開きます。 The manifest.mf
ファイルは、JDEConnectorProv.jar
およびJDEConnectorRecon.jar
ファイル内にバンドルされているファイルの1つです。
manifest.mf
ファイルで、コネクタのリリース番号がVersion
プロパティの値として表示されます。
注意: デプロイ後もJDEConnectorProv.jar およびJDEConnectorRecon.jar ファイルのコピーを保持している場合、いつでもこの方法を使用してコネクタのリリース番号を確認できます。コネクタをデプロイした後は、次の項で説明する「デプロイ後」の方法を使用することをお薦めします。 |