コネクタをデプロイするには次の手順を実行します。
次の表に、コネクタのデプロイ要件を示します。
項目 | 要件 |
---|---|
Oracle Identity Manager | Oracle Identity Managerリリース8.5.3以上。 |
ターゲット・システム | JD Edwards EnterpriseOne Toolsリリース8.9。 |
ターゲット・システムのユーザー・アカウント | SYSADMIN およびPKGBLD 権限を割り当てられたJD Edwards EnterpriseOneユーザー・アカウント。
「ITリソースの定義」の項の手順を実行する際に、このユーザー・アカウントの資格証明を指定します。 このユーザー・アカウントに必要な権限が割り当てられていない場合は、Oracle Identity Managerがターゲット・システムとの通信を試行したときに接続エラーがスローされます。 |
コピーするコネクタのファイルと、コピーする必要があるディレクトリを次の表に示します。
注意: この表の最初の列に示すディレクトリ・パスは、インストール・メディアの次の場所にあるコネクタ・ファイルの場所に対応しています。Enterprise Applications/JDEdwards/JDE これらのファイルの詳細は、「コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ」を参照してください。 |
コピーするターゲット・システムのファイルと、コピー先のディレクトリを次の表に示します。
ターゲット・システム・サーバーのファイル | コピー先ディレクトリ |
---|---|
JD Edwards EnterpriseOneサーバーのJDE_installation_dir /E812/DDP/system/classes ディレクトリの次のJARファイル。
|
OIM_home/Xellerate/JavaTasks
|
次のテンプレート・ファイルを、JDE_installation_dir /E812/DDP/system/classes/ConnectorSamples.zip ファイルから抽出します。
次に、3つのすべてのファイルを指定したコピー先ディレクトリにコピーします。 |
OIM_home/Xellerate/JDE/Properties
|
JD Edwards EnterpriseOneサーバーが、Oracle Databaseで稼働中の場合、tnsnames.ora ファイルを指定したコピー先ディレクトリにコピーします。 |
OIM_home/Xellerate/JDE/Properties
|
注意: Oracle Identity Managerをクラスタ環境にインストールするときは、インストール・ディレクトリの内容をクラスタの各ノードにコピーします。同じく、connectorResources ディレクトリとJARファイルの内容も、クラスタの各ノードの対応するディレクトリにコピーする必要があります。 |
次のプロパティ・ファイルを変更して、使用するデプロイ要件に適応させる必要があります。
注意: 次の項の構成プロパティのリストは包括的なものではなく、コネクタが機能するために基本的なプロパティのみが含まれます。ファイルでは、オプションの別のプロパティを使用してコネクタ機能をさらにカスタマイズできます。その他の構成プロパティの明示的な説明および使用方法は、構成ファイルにあります。 |
要件に基づいて、jdbj.ini
ファイルを変更する必要があります。このファイルには、JD Edwards EnterpriseOneのデータベース・アクセスの一般的な機能を提供するJDBjに関する情報が含まれます。
注意: このファイルのすべてのプロパティ値は、大/小文字を区別します。 |
このファイルの[JDBj-BOOTSTRAP SESSION]
セクションで、次の表に示すパラメータ値を指定します。
プロパティ | サンプル値 | 説明 |
---|---|---|
user |
user=JDE |
ターゲット・システムに接続するためのユーザーID
これはオプションのパラメータです。 |
password |
password=jDPass |
ユーザーのパスワード
これはオプションのパラメータです。 |
environment |
environment=PY812 |
ユーザーがJD Edwards EnterpriseOneに接続する環境
これは必須パラメータで、 JD Edwards EnterpriseOneでは、ユーザーがシステムにアクセスできる次の環境を提供します。
特定の環境のシステムにアクセスするには、ユーザーは該当する環境に対する権限を持つ必要があります。 |
role |
role=*ALL |
接続ユーザーのロール
これはオプションのパラメータです。 |
このファイルの[JDBj-BOOTSTRAP DATA SOURCE]
セクションで、次の表に示すプロパティ値を指定します。
プロパティ | 説明 |
---|---|
name |
データソースの名前
これはブートストラップ接続に重要なプロパティではありません。ただし、エラー・メッセージおよびログが表示されます。 サンプル値: |
dataBaseType |
ターゲット・システムで使用するデータベースのタイプ
この値はシステムで使用するデータベースにより異なります。値は次のいずれかです。
デフォルト値: |
server |
EnterpriseOneホストのサーバー名。
IBM AS/400およびSQL Serverに適用されます。 サンプル値: |
serverPort |
EnterpriseOneホストのサーバー・ポート番号。
Microsoft SQL Serverにのみ適用されます。 |
database |
データベース・インスタンス名
Oracle DatabaseおよびIBM DB2 UDBにのみ適用されます。 デフォルト値: |
physicalDatabase |
物理データベース(IBM AS/400のライブラリ修飾子として使用されます)。
Microsoft SQL ServerおよびIBM AS/400に適用されます。 |
owner |
データソースの所有者
Oracle Database、Microsoft SQL ServerおよびIBM DB2 UDBに適用されます。 サンプル値: |
lob |
LOBのサポートを示すブール値。
Oracle DatabaseおよびIBM AS/400に適用されます。 サンプル値: |
unicode |
Unicode変換のサポートを示すブール値。
Microsoft SQL Serverに適用されます。 サンプル値: |
注意: ファット・クライアントとして知られるJD Edwards EnterpriseOneのクライアントには、jdbj.ini ファイルの[JDBj-BOOTSTRAP DATA SOURCE] セクション内の設定に対応する設定があります。このファイル内の値とファット・クライアントで指定する値が一致する必要があります。ファット・クライアントでは、これら設定はjde.ini ファイルの[DB SYSTEM SETTINGS] セクションにあります。 |
このファイルの[JDBj-JDBC DRIVERS]
セクションで、JDBCドライバを指定してEnterpriseOneに接続します。これを実行するには、使用するデータベースのドライバを指定する行を非コメント化します。たとえば、Oracle Databaseを使用している場合、Oracle Databaseのドライバを指定する行を非コメント化します。
ORACLE=oracle.jdbc.driver.OracleDriver
このファイルの[JDBj-ORACLE]
セクションで、EnterpriseOneからコピーするtnsnames.ora
の場所を指定します。次の設定は、Oracle Databaseを使用する場合のみ必要です。
tns=OIM_home/Xellerate/JDE/Properties/tnsnames.ora
jdeinterop.iniファイルは、Oracle Identity ManagerとJD Edwardsシステムとの間の相互運用を有効にするJD Edwardsコネクタで使用される構成ファイルです。jdeinterop.ini
ファイルを変更し、次の表に示すプロパティ値を指定します。
ファイルのセクション | プロパティ/サンプル値 | 説明 |
---|---|---|
[OCM] |
OCMEnabled=false |
コネクタでObject Configuration Mapping(OCM)を使用して、EnterpriseOneサーバーを検索するかどうか指定するブール値 |
[JDENET] |
serviceNameConnect=6014 |
Oracle Identity ManagerからEnterpriseOneServerに接続するためのポート番号 |
[SERVER] |
glossaryTextServer=ibm1:6014 |
glossary Textサーバーに接続するための名前およびポート番号 |
codePage=1252 |
特定の言語のコード・ページ番号 | |
[SECURITY] |
SecurityServer=ibm1 |
セキュリティ・サーバーの名前
セキュリティ・サーバーはEnterpriseOneサーバーと同じです。 |
[INTEROP] |
enterpriseServer=ibm1 |
EnterpriseOneサーバーの名前 |
port=6014 |
EnterpriseOneサーバーに接続するためのポート番号 |
このファイルをカスタマイズして、異なるレベルのロギングを有効化できます。ロギングを有効化するには、次の表に示すプロパティ値を指定します。
プロパティ | 説明 | サンプル値 |
---|---|---|
FILE |
ログ・ファイルの場所 | FILE=//jderoot.log |
LEVEL |
ロギング・レベル
次に示すいずれかの値を指定できます。
これらの値の優先度は降順です。 |
LEVEL=WARN |
FORMAT |
ロギング書式
このプロパティは次の値に設定できます。
本番環境では、これは |
FORMAT=APPS |
MAXFILESIZE |
MB単位のログ・ファイルの最大サイズ | MAXFILESIZE=10MB |
MAXBACKUPINDEX |
保持できるログ・ファイルのバックアップの最大数 | MAXBACKUPINDEX=20 |
COMPONENTS |
イベントがロギングされるログ・ファイル内のコンポーネント
その他のコンポーネントも指定できます。すべてのコンポーネントのリストは、このファイルのテンプレートで指定されます。 |
COMPONENT=RUNTIME|JAS|JDBJ |
APPEND |
ログ・エントリをファイルの最後に追加することを指定するブール値
値は |
APPEND=TRUE |
Oracle Identity Managerサーバーを構成するには、次の手順を実行します。
必要な入力ロケール(言語および国の設定)に変更するには、必要なフォントのインストールと必要な入力ロケールの設定を行います。
必要な入力ロケールに変更するため、システム管理者の支援が必要となる場合があります。
「手順2: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」の項で説明されている手順を実行する際には、インストール・メディアのresources
ディレクトリにあるファイルを、OIM_home
/xellerate/connectorResources
ディレクトリにコピーします。connectorResources
ディレクトリ内に新しいリソース・バンドルを追加したり、既存のリソース・バンドルに変更を加えた場合は、コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをその都度サーバー・キャッシュから消去する必要があります。
コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをサーバー・キャッシュから消去するには、次のようにします。
コマンド・ウィンドウで、OIM_home
/xellerate/bin
ディレクトリに移動します。
注意: ステップ1を実行してからステップ2を実行してください。ステップ2で次のようにコマンドを実行すると、例外がスローされます。OIM_home/xellerate/bin/batch_file_name |
次のいずれかのコマンドを入力します。
Microsoft Windowsの場合:
PurgeCache.bat ConnectorResourceBundle
UNIXの場合:
PurgeCache.sh ConnectorResourceBundle
注意: ステップ2の実行時にスローされる例外は無視できます。 |
このコマンドのConnectorResourceBundle
は、サーバー・キャッシュから削除できるコンテンツ・カテゴリの1つです。その他のコンテンツ・カテゴリの詳細は、次のファイルを参照してください。
OIM_home/xellerate/config/xlConfig.xml
ロギングを有効化すると、Oracle Identity Managerはプロビジョニングおよびリコンシリエーション操作の過程で発生するイベントについての情報をログ・ファイルに自動的に格納します。ロギングを行うイベントのタイプを指定するには、ログ・レベルを次のいずれかに設定します。
ALL
このレベルでは、すべてのイベントのロギングが有効化されます。
DEBUG
このレベルでは、デバッグに役立つ詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化されます。
INFO
このレベルでは、アプリケーションの進行状況を大まかに示す情報メッセージのロギングが有効化されます。
WARN
このレベルでは、障害を引き起こす可能性のある状況に関する情報のロギングが有効化されます。
ERROR
このレベルでは、アプリケーションを続行できる場合があるエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。
FATAL
このレベルでは、アプリケーションの機能停止の原因となる可能性がある、非常に重大なエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。
OFF
このレベルでは、すべてのイベントのロギングが無効化されます。
ログ・レベルを設定するファイルおよびログ・ファイルのパスは、使用するアプリケーション・サーバーによって異なります。
BEA WebLogic
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level log4j.logger.XL_INTG.JDECONNECTOR=log_level
これらの行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
次に例を示します。
log4j.logger.XELLERATE=INFO log4j.logger.XL_INTG.JDECONNECTOR=INFO
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
WebLogic_home/user_projects/domains/domain_name/server_name/server_name.log
IBM WebSphere
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level log4j.logger.XL_INTG.JDECONNECTOR=log_level
これらの行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
次に例を示します。
log4j.logger.XELLERATE=INFO log4j.logger.XL_INTG.JDECONNECTOR=INFO
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
WebSphere_home/AppServer/logs/server_name/startServer.log
JBoss Application Server
ロギングを有効にするには、次のようにします。
JBoss_home
/server/default/conf/log4j.xml
ファイルで、次の行を検索または追加します。
<category name="XELLERATE">
<priority value="log_level"/>
</category>
<category name="XL_INTG.JDECONNECTOR">
<priority value="log_level"/>
</category>
各セットのXMLコードの2行目で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。次に例を示します。
<category name="XELLERATE"> <priority value="INFO"/> </category>
<category name="XL_INTG.JDECONNECTOR"> <priority value="INFO"/> </category>
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
JBoss_home/server/default/log/server.log
OC4J
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level log4j.logger.XL_INTG.JDECONNECTOR=log_level
これらの行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
次に例を示します。
log4j.logger.XELLERATE=INFO log4j.logger.XL_INTG.JDECONNECTOR=INFO
ロギングを有効化すると、ログ情報が次のファイルに書き込まれます。
OC4J_home/opmn/logs/default_group~home~default_group~1.log
「コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ」で説明したように、コネクタのXMLファイルには、コネクタのコンポーネントの定義が含まれています。コネクタのXMLファイルをインポートすることで、Oracle Identity Managerにこれらのコンポーネントを作成します。
コネクタのXMLファイルをOracle Identity Managerにインポートするには、次のようにします。
左のナビゲーション・バーの「デプロイメント管理」リンクをクリックします。
「デプロイメント管理」の下の「インポート」リンクをクリックします。 A dialog box for opening files is displayed.
JDEResourceObject.xml
ファイルを検索して開きます。このファイルはOIM_home
/Xellerate/JDE/xml
ディレクトリにあります。このXMLファイルの詳細は、「ファイル・プレビュー」ページに表示されます。
「ファイルの追加」をクリックします。「置換」ページが表示されます。
「次へ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。
「次へ」をクリックします。JDE IT Resource
ITリソースの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。
JDE IT Resource
ITリソースのパラメータの値を指定します。指定する値の詳細は、「ITリソースの定義」の表を参照してください。
「次へ」をクリックします。JDE ITリソース
・タイプの新規インスタンスの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。
「スキップ」をクリックして、他のITリソースを定義しないことを指定します。「確認」ページが表示されます。
「選択内容の表示」をクリックします。
XMLファイルの内容が「インポート」ページに表示されます。ノードの横に十字形のアイコンが表示されることがあります。これらのノードは、冗長なOracle Identity Managerエンティティを示しています。コネクタのXMLファイルをインポートする前に、各ノードを右クリックして「削除」を選択し、これらのエンティティを削除する必要があります。
「インポート」をクリックします。コネクタのXMLファイルがOracle Identity Managerにインポートされます。
コネクタのXMLファイルをインポートしたら、次の章に進みます。
JDE IT Resource
ITリソース・パラメータには、次の表に示す値を指定してください。
パラメータ | 説明 |
---|---|
User |
EnterpriseOneサーバーに接続するユーザーのユーザーID。 |
Password |
EnterpriseOneサーバーに接続するユーザーのパスワード。 |
Environment |
接続ユーザーの環境。
サンプル値: |
Role |
EnterpriseOneサーバーに接続するユーザーのロール。
サンプル値: |
ProxyUser |
EnterpriseOneサーバーのシステム・ユーザーのユーザーID。 |
ProxyUserPassword |
EnterpriseOneサーバーのシステム・ユーザーのパスワード。 |
TimeStamp |
最初のリコンシリエーションの実行のタイムスタンプでは、タイムスタンプ値は設定されていません。後続のリコンシリエーション処理では、前のリコンシリエーション処理が完了した時刻がこのパラメータに保存されます。
サンプルのタイムスタンプ値は次のとおりです。
|
これらのITリソース・パラメータの値を指定したら、この手順のステップ9に進んで、コネクタのXMLファイルをインポートします。