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Oracle Identity Manager JD Edwards EnterpriseOne Connectorガイド
リリース9.0.4
E05523-01
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3 コネクタの構成

コネクタをデプロイしたら、要件に合せて構成する必要があります。この章では、次のコネクタ構成手順を説明します。


注意:

これらの項では、コネクタの構成に関する概念および手順の両方を説明します。概念情報を確認してから手順を実行することをお薦めします。


注意:

この章では、コネクタの構成に関する概念および手順の両方を説明します。概念情報を確認してから手順を実行することをお薦めします。

リコンシリエーションの構成

このガイドで前述したように、リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。この項では、リコンシリエーションの構成に関する次の項目について説明します。

信頼できるソースのリコンシリエーションの構成

コネクタの構成中に、ターゲット・システムを、信頼できるソースまたはターゲット・リソースとして指定できます。ターゲット・システムを信頼できるソースとして指定すると、新規作成されたユーザー・アカウントと変更されたユーザー・アカウントの両方が、Oracle Identity Managerでリコンサイルされます。ターゲット・システムをターゲット・リソースとして指定すると、変更されたユーザー・アカウントのみがOracle Identity Managerでリコンサイルされます。


注意:

ターゲット・システムをリコンシリエーションの信頼できるソースとして指定しない場合は、この項を省略してかまいません。

信頼できるソースのリコンシリエーションの有効化には、次の手順が含まれます。

  1. デプロイメント・マネージャを使用して、信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイル(JDEConnectorXLResourceObject.xml)をインポートします。この項では、XMLファイルのインポート手順を説明します。

  2. スケジュール済タスクのisTrustedSource属性をTrueに設定します。ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成中に、この属性の値を指定します。これについては、このガイドで後述します。

信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイルをインポートするには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを開きます。

  2. 左のナビゲーション・バーの「デプロイメント管理」リンクをクリックします。

  3. 「デプロイメント管理」の下の「インポート」リンクをクリックします。ファイルを開くダイアログ・ボックスが表示されます。

  4. JDEConnectorXLResourceObject.xmlファイルを検索して開きます。このファイルはOIM_home/Xellerate/JDE/xmlディレクトリにあります。このXMLファイルの詳細は、「ファイル・プレビュー」ページに表示されます。

  5. 「ファイルの追加」をクリックします。「置換」ページが表示されます。

  6. 「次へ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。

  7. 「インポート」をクリックします。

  8. 表示されるメッセージで、「インポート」をクリックしてXMLファイルのインポートを確認します。次に、「OK」をクリックします。

信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイルをインポートしたら、リコンシリエーションのスケジュール済タスクのisTrustedSource属性の値をTrueに設定する必要があります。この手順は、「リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成」の項で説明されています。

リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成

「手順4: コネクタのXMLファイルのインポート」で説明する手順を実行すると、参照フィールドおよびユーザー・リコンシリエーションに対するスケジュール済タスクが、Oracle Identity Managerで自動的に作成されます。これらのスケジュール済タスクを構成するには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. 「Xellerate Administration」フォルダを開きます。

  3. 「Task Scheduler」を選択します。

  4. 「Find」をクリックします。事前定義されたスケジュール済タスクの詳細が2つのタブに表示されます。

  5. 最初のスケジュール済タスクについて、「Max Retries」フィールドに数値を入力します。この数はOracle Identity Managerがタスクを完了するために試行する回数です。この数を超えると、ERRORステータスがタスクに割り当てられます。

  6. 「Disabled」チェック・ボックスと「Stop Execution」チェック・ボックスが選択されていないことを確認します。

  7. 「Start」リージョンで「Start Time」フィールドをダブルクリックします。表示される日付時間エディタで、タスクを実行する日付と時間を選択します。

  8. 「Interval」リージョンで、次のスケジュール・パラメータを設定します。

    • タスクを繰り返し実行するように設定するには、「Daily」「Weekly」「Recurring Intervals」「Monthly」または「Yearly」のオプションを選択します。「Recurring Intervals」オプションを選択した場合は、タスクを繰り返して実行する間隔も指定する必要があります。

    • タスクを1回のみ実行するように設定するには、「Once」オプションを選択します。

  9. スケジュール済タスクの属性の値を指定します。指定する値の詳細は、「スケジュール済タスク属性の値の指定」を参照してください。

  10. 「Save」をクリックします。スケジュール済タスクが作成されます。INACTIVEステータスが「Status」フィールドに表示されますが、これは、タスクが現在実行されていないためです。タスクは手順7で設定した日時に実行されます。

  11. ステップ510を繰り返してもう1つのスケジュール済タスクを作成します。

スケジュール済タスク属性の値の指定

この項では、次に示すスケジュール済タスクに指定する値の詳細を説明します。

参照フィールド・リコンシリエーションのスケジュール済タスク

参照フィールド・リコンシリエーションのスケジュール済タスクJDE LookUp Reconの次の属性に値を指定する必要があります。


注意:

  • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

  • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


属性 説明 サンプル値
Language 参照リコンシリエーションで使用する言語コード。 en
Country 参照リコンシリエーションで使用する国コード。 us
IT Resource JD Edwardsへの接続を設定するためのITリソースの名前。 JDE IT Resource
isRoleLookup リコンシリエーション時に、ロールの値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
isDateSeparationCharacterLookup リコンシリエーション時に、日付区切り文字の値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
isLanguageLookup リコンシリエーション時に、言語の値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
isLocalizationCountryCodeLookup リコンシリエーション時に、地域の国コードの値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
isDateFormatLookup リコンシリエーション時に、日付書式の値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
isUniversalTimeLookup リコンシリエーション時に、世界標準時の値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
isDecimalFormatCharacterLookup リコンシリエーション時に、小数書式文字の値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
isTimeFormatLookup リコンシリエーション時に、時間書式の値を参照するかどうかを指定します。

値はtrueまたはfalseです。

true
LanguagePreferenceForLookup 参照フィールド・エントリの言語設定を指定します。 次に示すいずれかの値を指定できます。
  • 英語の場合: E

  • フランス語の場合: F

  • ドイツ語の場合: G

  • イタリア語の場合: I

  • 日本語の場合: J

  • 韓国語の場合: KO

  • 簡体字中国語の場合: CS

  • スペイン語の場合: S

  • 繁体字中国語の場合: CT


このタスク属性の値を指定したら、ステップ10に進んで、スケジュール済タスクを作成します。

ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスク

ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスクJDE User Reconの次の属性に値を指定する必要があります。


注意:

  • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

  • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


属性 説明 サンプル値
Organization 新しいユーザーに割り当てられるデフォルトの組織。 Xellerate Users
Xellerate Type 新しいユーザーに割り当てられるデフォルトのタイプ。 End-User Administrator
Role 新しいユーザーに割り当てられるデフォルトの従業員タイプ。 Consultant
ITResource JD Edwardsへの接続を設定するためのITリソースの名前。 JDE IT Resource
ResourceObject 使用されるリソース・オブジェクトの名前。 JDEL Resource Object
isTrustedSource 信頼できるソースのリコンシリエーションを実行するかどうかを指定します。

trueに設定する場合は、ターゲット・システムは信頼できるソースとして扱われます。

falseに設定する場合は、ターゲット・システムは信頼できないターゲットとして扱われます。デフォルト値はfalseです。

false
XLDeleteUsersAllowed ユーザー・リコンシリエーション時にOracle Identity Managerでユーザーを削除するかどうかを指定します。 false

このタスク属性の値を指定したら、ステップ10に進んで、スケジュール済タスクを作成します。

リコンシリエーションの停止

コネクタのユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスクが実行中であり、ユーザー・レコードがリコンサイルされているとします。リコンシリエーション・プロセスを停止する場合は、次のようにします。

  1. ステップ1〜4を実行して、リコンシリエーションのスケジュール済タスクを構成します。

  2. タスク・スケジューラで「Stop Execution」チェック・ボックスを選択します。

  3. 「Save」をクリックします。

プロビジョニングの構成

このガイドで前述したように、プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。


注意:

このターゲット・システムでOracle Identity Managerのプロビジョニング機能を使用する場合は、この手順を実行する必要があります。

アダプタは、プロビジョニング機能を実装するために使用されます。コネクタのXMLファイルをインポートすると次のアダプタがOracle Identity Managerにインポートされます。


関連項目:

このコネクタで使用できるプロビジョニング機能のリストについては、「サポートされている機能」を参照してください。

これらのアダプタは、プロビジョニング操作で使用する前にコンパイルする必要があります。

「アダプタ・マネージャ」フォームを使用してアダプタをコンパイルするには、次のようにします。

  1. 「アダプタ・マネージャ」フォームを開きます。

  2. 現在のデータベースにインポートしたすべてのアダプタをコンパイルするには、「すべてをコンパイル」を選択します。

    (すべてではないが)複数のアダプタをコンパイルするには、コンパイルするアダプタを選択します。次に、「選択したものをコンパイル」を選択します。


    注意:

    正常にコンパイルされなかったアダプタのみを再コンパイルするには、「以前の失敗分をコンパイル」をクリックします。そのようなアダプタはコンパイルのステータスがOKになっていません。

  3. 「開始」をクリックします。選択したアダプタがOracle Identity Managerによってコンパイルされます。

  4. Oracle Identity Managerがクラスタ環境にインストールされている場合は、OIM_home/xellerate/Adapterディレクトリから、コンパイル済のアダプタをクラスタの他の各ノードの同じディレクトリにコピーします。必要な場合には、その他のノードのアダプタ・ファイルを上書きします。

一度に1つのアダプタをコンパイルする場合は、「アダプタ・ファクトリ」フォームを使用します。


関連資料:

「アダプタ・ファクトリ」フォームおよび「アダプタ・マネージャ」フォームの使用方法の詳細は、『Oracle Identity Manager Toolsリファレンス・ガイド』を参照してください。

アダプタの詳細情報を表示するには、次のようにします。

  1. 「アダプタ・マネージャ」フォームでアダプタをハイライト表示します。

  2. アダプタの行ヘッダーをダブルクリックするか、アダプタを右クリックします。

  3. 表示されるショートカット・メニューで「アダプタの起動」を選択します。アダプタの詳細が表示されます。

ターゲット・システムの複数のインストールに対するコネクタの構成


注意:

この手順は、JD Edwards EnterpriseOneの複数のインストールに対してコネクタを構成する場合にのみ実行します。

状況によっては、コネクタをJD Edwards EnterpriseOneの複数のインストールに対して構成する必要が生じることもあるでしょう。次の例は、このような必要が生じる状況を説明したものです。

Acme Multinational Inc.では、東京、ロンドンおよびニューヨークの事業所で、それぞれ独自にJD Edwards EnterpriseOneがインストールされています。この会社は最近Oracle Identity Managerをインストールしたため、それを構成して、インストールされたすべてのJD Edwards EnterpriseOneをリンクさせようとしています。

これを実現するには、コネクタをJD Edwards EnterpriseOneの複数のインストールに対して構成する必要があります。

コネクタをターゲット・システムの複数のインストールに対して構成するには、次のようにします。


関連資料:

この手順の各ステップ実行の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. ターゲット・システム・インストールごとに1つずつリソース・オブジェクトを作成して構成します。「Resource Objects」フォームは、「Resource Management」フォルダ内にあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、JDE Resource Objectリソース・オブジェクトが作成されます。このリソース・オブジェクトは、残りのリソース・オブジェクトを作成するためのテンプレートとして使用できます。

  2. リソース・オブジェクトごとに1つずつITリソースを作成して構成します。「IT Resources」フォームは「Resource Management」フォルダにあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、JDE IT Resource ITリソースが作成されます。このITリソースは、同じリソース・タイプの、残りのITリソース作成用のテンプレートとして使用できます。

  3. リソース・オブジェクトごとに1つずつプロセス定義を作成して構成します。

    「Process Definition」フォームは、「Process Management」フォルダ内にあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、LDE Processプロセス定義が作成されます。このプロセス定義は、残りのプロセス定義を作成するためのテンプレートとして使用できます。各プロセス定義の作成中に、実行する必要のある次のステップはこの手順に固有です。

    1. 「Object Name」参照フィールドから、手順1で作成したリソース・オブジェクトを選択します。

    2. 「IT Resource」データ型のアダプタ変数をマッピングするときは必ず、手順2で作成したITリソースを「Qualifier」リストから選択してください。プロセス定義ごとに1つずつプロセス・フォームを設計します。

  4. 「Form Designer」フォームは、「Development Tools」フォルダ内にあります。コネクタのXMLファイルをインポートすると、次のプロセス・フォームが作成されます。

    • UD_JDE(親フォーム)

    • UD_JDEROL(多値属性用の子フォーム)

    これらのプロセス・フォームは、残りのプロセス・フォームを作成するためのテンプレートとして使用できます。プロセス・フォームの作成時に、「Object Name」参照フィールドから、ステップ1で作成したリソース・オブジェクトを選択します。

  5. 各ターゲット・システム・インストールについてリコンシリエーションを構成します。手順は、「リコンシリエーションの構成」を参照してください。リコンシリエーションのスケジュール済タスクごとに、次の属性の値のみを変更する必要がありますので注意してください。

    • ITResource

    • ResourceObject

    • isTrustedSource

    信頼できるソースとして指定するJD EdwardsインストールのisTrustedSource属性をTrueに設定します。

  6. 必要であれば、Xellerate Userリソース・オブジェクトに対してリコンサイルされるフィールドを変更します。管理およびユーザー・コンソールを使用してプロビジョニングを実行する場合、ユーザーのプロビジョニング先のJD Edwardsインストールに対応するITリソースを指定できます。

管理およびユーザー・コンソールを使用してプロビジョニングを実行する際には、特定のJD Edwards EnterpriseOneインストールに対応するITリソースを指定することによって、ユーザーのプロビジョニング先を選択することもできます。