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JRockit Runtime Analyzer ユーザーズ ガイド

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BEA JRockit Runtime Analyzer の使い方

この製品は明示または黙示の保証あるいは BEA Systems, Inc によるサポートなしに「現状のまま」で提供されています。この製品は BEA Systems の公式なサポート対象製品になるかどうか定かではなく、エラーや誤りが含まれる可能性があります。この製品の使用は BEA Systems からの承認なしにユーザの裁量にのみ任されます。JRA の機能は将来の BEA JRockit のバージョンで利用できるかどうか定かではありません。質問および問題はオンラインの BEA JRockit ニュースグループ (http://newsgroups.bea.com) を通じて報告できます。


 

BEA JRockit Runtime Analyzer (JRA) ツールは、BEA JRockit の開発チームにとって有益な BEA JRockit の内部情報を豊富に提供します。これらのメトリックの中には、BEA JRockit をランタイム VM として使用する Java 開発者にとっても有益なものがあります。

注意 : JRA ツール自体には J2SE バージョン 1.4 以上が必要ですが、BEA JRockit バージョン 7.0 sp6 以上で JRA 記録を作成することができます。

BEA JRockit Runtime Analyzer は 2 つの部分で構成されています。1 つは JVM の内部で動作し、JVM と現在動作している Java アプリケーションについての情報を記録します。この情報はファイルに保存され、もう 1 つの部分のアナライザ ツールで開かれます。このツールは JRA の記録ファイルに格納された情報を表示するための通常の Java アプリケーションです。

この節では、JRA を使用するために必要な手順として、以下の事柄を説明します。

 


JRA ツールのダウンロード

次の Web ページから JRA ツールをダウンロードしてください。

http://dev2dev.bea.com/jrockit/tools.html

 


記録の作成

JRA の記録を作成する方法は何通りかあります。

Management Console からの記録の開始 (JRockit J2SE 1.4 以上)

  1. BEA JRockit で Java アプリケーションを起動します。その際、コマンドラインに -Xmanagement オプションを追加します。
  2. Management Console を起動して、起動済みの JRockit インスタンスに接続します (詳しい手順については、BEA JRockit Management Console のドキュメントを参照してください)。
  3. アプリケーションが動作していて負荷がかかっていることを確認します。
  4. 負荷のかかっていないアプリケーションから取得したデータでは、改良の余地があるかどうかわかりません。

  5. BEA JRockit Management Console で、[Plugins|Start JRA recording] をクリックします。
  6. [JRA Recording] ダイアログ ボックスが表示されます (図 1-1)。

    図 1-1 [JRA Recording] ダイアログ ボックス

    [JRA Recording] ダイアログ ボックス


     
  7. [File name] フィールドに、記録のわかりやすい名前を入力します。
  8. これは記録が作成されるホスト マシン上のファイルの名前です。特にパスを指定しない限り、このファイルは BEA JRockit プロセスのカレント ディレクトリに作成されます。ファイルが既に存在する場合は上書きされます。

  9. 記録の長さを秒数で設定します。
  10. 注意 : 設定する時間が短すぎると (たとえば 30 秒以下)、記録が意味を持つほどのサンプル データが得られないでしょう。

  11. 必要に応じて、以下のサンプリング オプションを指定します。
  12. [Start recording] をクリックします。
  13. [JRA Recording Progress] ボックスが表示されます (図 1-2)。

    図 1-2 [JRA Recording Progress] ボックス

    [JRA Recording Progress] ボックス


     

    このボックスに、記録が開始されたことが示されます。記録の途中および終了時に、JRockit コマンドライン ウィンドウに確認メッセージが表示されます。最後のメッセージが出力されたら、必要に応じてアプリケーションを停止できます。

JraRecordingStarter コマンドによる記録の開始

  1. BEA JRockit で Java アプリケーションを起動するときに、起動オプション -Xmanagement を追加します。これはポートを開いて管理サーバからのコマンドをリスンするよう BEA JRockit に指示するものです (詳細については、「BEA JRockit Management Console の開始」の「管理サーバを有効にする」を参照してください)。
  2. アプリケーションが動作していて負荷がかかっていることを確認します。
  3. 負荷のかかっていないアプリケーションから取得したデータでは、改良の余地があるかどうかわかりません。

  4. 次のコマンドを使用して記録を開始します。
java -jar JraRecordingStarter_15.jar <server> <port> <filename> <recording_time>

引数の意味は次のとおりです。

次に例を示します。

java -jar JraRecordingStarter_15.jar localhost 7091 jrarecording.xml 300 

注意 : JRockit バージョン 1.4 以前については、JRockit の記録を開始するコマンドは JraRecordingStarter_14.jar となります。

記録が開始されると、その旨を示す示すメッセージが表示されます。さらに記録の途中で別のメッセージが表示され、記録が終了すると最後のメッセージが表示されます。最後のメッセージが表示されたらアプリケーションを停止できます。

JRockit コマンドラインからの記録の開始

記録を取るアプリケーションを起動するときに java コマンドに追加のオプションを指定して、JRA の記録をコマンドラインから開始することもできます。表 1-1 に、実行する JRockit のバージョンに応じたオプションを示します。

BEA JRockit バージョン 1.4.2_04 以降なら、-XXjra オプションと共に「BEA JRockit 1.4.2_04 以降」の欄に記載されているパラメータを使用します。

BEA JRockit のバージョンが 1.4.2_04 よりも前なら、表 1-1 の「BEA JRockit 1.4.2_03 以前」の欄に記載されている起動オプションを使用して各パラメータを設定する必要があります。

表 1-1 コマンドラインの起動パラメータ

BEA JRockit 1.4.2_04 以降

BEA JRockit 1.4.2_03 以前

説明

delay

-XXjradelay

記録を開始する前に待機する時間 (秒単位)。

recordingtime

-XXjrarecordingtime

記録の期間 (秒単位)。これは省略可能なパラメータです。使用しない場合、デフォルトは 60 秒です。

filename

-XXjrafilename

記録ファイルの名前。これは省略可能なパラメータです。使用しない場合、デフォルトは jrarecording.xml です。

sampletime

-XXjrasampletime

サンプルの間隔 (ミリ秒単位)。動作を理解していない場合はこのパラメータを使用しないでください。これは省略可能なパラメータです。

nativesamples

-XXjranativesamples

ネイティブ コードでメソッドのサンプルを表示します。つまり、C コードで記述された関数の名前が表示されます。これは省略可能なパラメータです。

たとえば、次のように -XXjra 起動オプションを使用すると、

-XXjra:delay=10,recordingtime=100,filename=jrarecording2.xml

以下のような記録になります。

BEA JRockit 1.4.2_03 以前でリリースされたバージョンの JRA でこれと同じデータを作成するには、以下の 3 つのオプションを指定する必要があります。

 


JRA ツールの起動

作成した記録を参照するには、JRA ツールを使用します。java -jar RuntimeAnalyzer.jar でツールを起動します。JRA アプリケーションが開きます (図 1-3)。

図 1-3 JRA アプリケーション (記録を開いた状態)

JRA アプリケーション (記録を開いた状態)


 

記録ファイルを開く

  1. [File|Open file] をクリックします。
  2. 記録ファイルを探して選択し、[Open] をクリックします。
  3. [Improve JRockit] ウィンドウが開きます。このウィンドウには、JRockit エンジニアリング チームによる JRockit と JRA の改良に寄与するための情報が表示されます。

  4. [OK] をクリックします。
  5. JRA の [General] タブにデータが表示されます (図 1-3)。

    注意 : JRA の以前のバージョンを実行している場合は、取得できないデータもあるので、そうしたフィールドは空になります。

 

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