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Oracle Fail Safeインストレーション・ガイド
リリース3.4.1 for Microsoft Windows
E06045-01
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5 インストールの問題のトラブルシューティング

この章では、Oracle Fail Safeのインストールと削除における問題のトラブルシューティングに役立つ一般的情報を提供します。この章には、次の各項目が含まれます。

5.1 アップグレード後のFSCMDコマンドの問題

Oracle Fail Safeリリース2.1.3.0からリリース3.nにアップグレードして、突然FSCMDスクリプトが機能しなくなった場合は、おそらくFSCMDコマンドに/Clusterパラメータを含める必要があることが原因です。

リリース2.1.3.1から、FSCMDコマンドに/Clusterパラメータが必要です。リリース2.1.3.0からアップグレードした場合、FSCMDスクリプトは機能せず、FSCMDコマンドを発行すると、エラー・メッセージ「パラメータの個数が正しくありません。」を受け取ります。

また、現在FSCMDコマンドはORACLE_HOME\fs\fsmgr\binディレクトリにあります。ORACLE_HOMEは、Oracle Fail Safeホーム・ディレクトリです。ORACLE_HOME\fs\fsmgr\bin以外のディレクトリでは、FSCMDコマンドを実行するときにフルパスを指定する必要があります。

5.2 Oracle Services for MSCSのインストールの問題

MSCSがインストールされていないシステム(クライアント・システムなど)でOracle Universal Installerを実行している場合、Oracle Services for MSCSをインストールしようとするとエラー・ウィンドウが開き、Oracle Services for MSCSはMicrosoft Cluster Serverが稼働しているクラスタにインストールする必要があることを示すエラーが表示されます。Oracle Services for MSCSをインストールする前に、Microsoft Cluster Serverをインストールする必要があります。

このようなメッセージが表示された場合には、インストールを続行しないでください。「OK」をクリックしてインストール・ウィンドウに戻り、「クライアントのみ」のインストールを選択してください。「クライアントのみ」のインストールの詳細は、第2章を参照してください。

5.3 Oracle Fail SafeおよびMSCSソフトウェアの削除の問題

第4章では、Oracle Fail Safeを削除する前に、MSCSソフトウェアを削除しないように警告しています。すべてのクラスタ・ノードでMSCSソフトウェアを削除すると、Oracle Fail Safeに関するクラスタ・メタデータ情報が削除されます。

1つのクラスタ・ノードのみでMSCSを削除した場合、他のノードでは引き続きクラスタ・メタデータ情報を使用できます。クラスタ・メタデータの消失を防ぐため、別のノードからMSCSを削除しないでください。インストール中にノードをクラスタへ追加しなおしてクラスタ・メタデータを回復するよう求められたときは、最初のノードでMSCSを再インストールし「既存のクラスタに参加する」をクリックします。

Oracle Fail Safeを削除する前に、すべてのクラスタ・ノードで誤ってMSCSソフトウェアを削除した場合、Oracle Fail Safe Managerを使用して次の手順を実行すると、(すべてのクラスタ・ノードにMSCSを再インストールした後に)データベースを回復できます。

  1. Oracle Fail Safe Managerのツリー・ビューでスタンドアロン・リソースを選択します。

  2. 「リソース」メニューから、「スタンドアロン・データベースの検証」操作を選択します。

  3. スタンドアロン・データベースの検証ウィンドウに、スタンドアロン・データベース情報を入力します。

  4. 検証が正常に終了したら、リソースをグループに追加ウィザードを使用して、スタンドアロン・リソースをグループに追加します。


    注意:

    Oracle Application Serverなど、データベース以外のその他のリソースの構成は、手動でリストアすることが必要な場合もあります。

5.4 ユーザー権利ポリシーの問題

Oracle Services for MSCSの実行には、Oracle Services for MSCSを実行するユーザー・アカウントに対して、「バッチ ジョブとしてログオン」および「サービスとしてログオン」のユーザー権利ポリシーが使用可能である必要があります。通常、Oracle Fail Safeをインストールすると、セキュリティの設定時に、ユーザー・アカウントに対してこのユーザー権利が使用可能になります。ただし、場合によってはユーザー権利ポリシーがバックアップ・ドメイン・コントローラ(BDC)で正しく作動しないことがあります。この問題は、BDC上のアカウント・データベースが読取り専用で直接変更できないために発生します。

この問題を解決するには、次の手順を実行します。

  1. 次のどちらかの操作を実行します。

    • プライマリ・ドメイン・コントローラ(PDC)がクラスタの一部の場合は、PDCにOracle Fail Safeをインストールします。

    • PDCがクラスタの一部でない場合は、PDCのOracle Services for MSCSユーザー・アカウントに対して、「バッチ ジョブとしてログオン」および「サービスとしてログオン」の権利を付与します。

  2. Server Manager管理ツールを使用して、アカウント・データベースとBDCの同期をとります。

  3. Oracle Fail SafeをBDCにインストールします。

5.5 ネットワーク構成の問題

ホスト名のIPアドレスへのマッピングの問題に関するエラー・メッセージ(FS-10514、FS-10515など)が表示される場合は、『Oracle Fail Safe概要および管理ガイド』のネットワーク構成の要件に関する付録を参照してください。