Oracle Database Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド 10g リリース2(10.2) for AIX Based Systems B25017-03 |
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この付録では、デフォルトのポート番号と、インストール後に割当て済ポートを変更する方法について説明します。この付録の内容は次のとおりです。
インストール中、Oracle Universal Installerによって、ポート番号がデフォルトの一連のポート番号からコンポーネントに割り当てられます。Oracleデータベースの多くのコンポーネントおよびサービスがポートを使用します。管理者は、これらのサービスで使用されているポート番号を把握し、ホスト上の2つのサービスで同じポート番号が使用されないようにする必要があります。
ほとんどのポート番号は、インストール中に割り当てられます。すべてのコンポーネントおよびサービスには、割り当てられるポート範囲があります。この範囲は、ポートの割当て時にOracleデータベースが使用する一連のポート番号です。Oracleデータベースは、この範囲の中で最も小さい番号から開始して、次のチェックを行います。
この時点で、インストールは稼働している可能性も、停止している可能性もありますが、Oracleデータベースは、ポートが使用されているかどうかを検出できます。
これは、ホスト上のいずれのポートにも(Oracleデータベース以外のプロセスにも)適用されます。
前述のいずれかのチェックに該当するものがあると、Oracleデータベースは、割り当てられるポート範囲の中で次に大きい番号に移動し、空きポートが見つかるまでチェックを続けます。
ほとんどの場合、Oracleデータベース・コンポーネントのポート番号は、ポートの構成に使用するツールで表示されます。また、いくつかのOracleデータベース・アプリケーションのポートは、portlist.ini
ファイルにリストされています。このファイルは、$
ORACLE_HOME
/install
ディレクトリにあります。
ポート番号を変更しても、portlist.ini
ファイルでは更新されないため、このファイルを信頼できるのはインストール直後のみです。ポート番号を検出または変更するには、この付録で説明する方法を使用します。
次の表に、インストール中に構成されるコンポーネントが使用するポート番号およびプロトコルを示します。デフォルトでは、範囲の中の最初のポートが使用可能であれば、そのポートがコンポーネントに割り当てられます。
コンポーネントおよび説明 | デフォルトのポート番号 | ポート範囲 | プロトコル |
---|---|---|---|
OracleのSQL*NetプロトコルでのOracleクライアントからデータベースへの接続が可能になります。これは、インストール中に構成できます。このポートを再構成するには、Netコンフィギュレーション・アシスタントを使用します。 |
1521 |
1521 |
TCP |
SQL*Netポートを共有し、インストール中に構成されます。このポートを再構成するには、Netコンフィギュレーション・アシスタントを使用して、Oracle SQL*Net Listenerを再構成します。 |
1521(リスナーと同じ) |
1521 |
TCP |
OracleクライアントからOracle Connection Managerへの接続用リスニング・ポートです。これはインストール中に構成されませんが、Netコンフィギュレーション・アシスタントを使用して構成できます。 |
1630 |
1630 |
TCP |
Oracle Management Agent用のHTTPポートで、Oracle Enterprise Managerの一部です。これは、インストール中に構成されます。 このポート番号の変更方法については、「Oracle Enterprise Management Agentポートの変更」を参照してください。 |
3938 |
1830〜1849 |
HTTP |
Oracle Enterprise Manager Database Console Enterprise Manager Database Control用のHTTPポートです。これは、インストール中に構成されます。このポート番号の変更方法については、「Oracle Enterprise Manager Database Consoleポートの変更」を参照してください。 |
1158 |
5500〜5519 |
TCP/HTTP |
Oracle Enterprise Manager Database Console Enterprise Manager Database Control用のRMIポートです。これは、インストール中に構成されます。このポート番号の変更方法については、「Oracle Enterprise Manager Database Consoleポートの変更」を参照してください。 |
5520 |
5520〜5539 |
TCP |
Enterprise Manager Database Console Enterprise Manager Database Control用のJMSポートです。これは、インストール中に構成されます。このポート番号の変更方法については、「Oracle Enterprise Manager Database Consoleポートの変更」を参照してください。 |
5540 |
5540〜5559 |
TCP |
i SQL*Plus用のJMSポートです。ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。このポート番号の変更方法については、「i SQL*Plusポートの変更」を参照してください。 |
5560 |
5560〜5579 |
TCP/HTTP |
i SQL*Plus用のRMIポートです。ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。このポート番号の変更方法については、「i SQL*Plusポートの変更」を参照してください。 |
5580 |
5580〜5599 |
TCP |
i SQL*Plus用のJMSポートです。ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。このポート番号の変更方法については、「i SQL*Plusポートの変更」を参照してください。 |
5600 |
5600〜5619 |
TCP |
Oracle Ultra Search用のHTTPポートです。このポート番号は、カスタム・インストール・タイプを使用したOracle Ultra Searchのインストール時に自動的に割り当てられます。このポート番号の変更方法については、「Oracle Ultra Searchポートの変更」を参照してください。 |
5620 |
5620〜5639 |
TCP/HTTP |
Oracle Ultra Search用のRMIポートです。このポート番号は、カスタム・インストール・タイプを使用したOracle Ultra Searchのインストール時に自動的に割り当てられます。このポート番号の変更方法については、「Oracle Ultra Searchポートの変更」を参照してください。 |
5640 |
5640〜5659 |
TCP |
Oracle Ultra Search用のJMSポートです。このポート番号は、カスタム・インストール・タイプを使用したOracle Ultra Searchのインストール時に自動的に割り当てられます。このポート番号の変更方法については、「Oracle Ultra Searchポートの変更」を参照してください。 |
5660 |
5660〜5679 |
TCP |
WebベースのアプリケーションがHTTPリスナーからOracleデータベースにアクセスする必要がある場合は、Oracle XML DB HTTPポートが使用されます。これは、インストール中に構成されますが、後で表示することはできません。このポート番号の変更方法については、「Oracle XML DBポートの変更」を参照してください。 |
動的 |
動的 |
HTTP |
アプリケーションがFTPリスナーからOracleデータベースにアクセスする必要がある場合は、Oracle XML DB FTPが使用されます。これは、インストール中に構成されますが、後で表示することはできません。このポート番号の変更方法については、「Oracle XML DBポートの変更」を参照してください。 |
動的 |
動的 |
FTP |
Oracle Real Application Clusters ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。後でこれを表示または変更することはできません。 |
動的 |
動的 |
UDP |
CRSデーモン(Oracle Cluster Ready Servicesデーモン)ノード間接続です。ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。後でこれを表示または変更することはできません。 |
49896 |
49896 |
TCP |
Cluster Synchronization Service (CSS) GMレイヤー用のCSSデーモン・ノード間接続です。ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。後でこれを表示または変更することはできません。 |
49895 |
49895 |
TCP |
ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。後でこれを表示または変更することはできません。 |
動的 |
動的 |
TCP |
ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。後でこれを表示または変更することはできません。 |
49897 |
49897〜49898 |
TCP |
ポート番号は、インストール中に自動的に割り当てられます。後でこれを表示または変更することはできません。 |
動的 |
動的 |
TCP |
Oracle Management Agentポートの現行の設定を確認するには、ORACLE_BASE
/
ORACLE_HOME
/
host_sid
/sysman/config/emd.properties
ファイルでEMD_URL
を検索します。
Oracle Management Agent HTTPポートを変更するには、emca -reconfig
ポート・コマンドを使用します。
emca -reconfig ports -AGENT_PORT 1831
現行のHTTP、RMIおよびJMSポート設定を確認するには、次のファイルで検索します。
ORACLE_BASE
/
ORACLE_HOME
/host_sid
/sysman/config/emd.properties
ファイルでREPOSITORY_URL
を検索します。
ORACLE_BASE
/
ORACLE_HOME
/
oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_
host_sid
/config/rmi.xml
ファイルでrmi-server
タグのport
属性を検索します。
ORACLE_BASE
/
ORACLE_HOME
/
oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_
host_sid
/config/jms.xml
ファイルでjms-server
タグのport
属性を検索します。
Oracle Enterprise Manager Database Consoleポートを変更するには、emca -reconfig
ポート・コマンドを使用します。
ORACLE_BASE/ORACLE_HOME/bin> emca -reconfig ports option setting
option
は、次のようになります。
DBCONTROL_HTTP_PORT
: HTTPポートを設定します。次に例を示します。
emca -reconfig ports -DBCONTROL_HTTP_PORT 1820
RMI_PORT
: RMIポートを設定します。次に例を示します。
emca -reconfig ports -RMI_PORT 5520
JMS_PORT
: JMSポートを設定します。次に例を示します。
emca -reconfig ports -JMS_PORT 5521
複数の-reconfig port
設定を1行に入力できます。次に例を示します。
emca -reconfig ports -DBCONTROL_HTTP_PORT 1820 -AGENT_PORT 1821 -RMI_PORT 5520
次の項では、i SQL*Plusポートの変更方法について説明します。
HTTPポートを変更するには、次のファイルを編集します。
ORACLE_BASE/ORACLE_HOME
/host
_
sid
/sysman/config/emoms.properties
ファイルで、次のport
パラメータ(たとえば、5560
)を変更します。
oracle.sysman.db.isqlplusUrl=http\://host.domain\:5560/isqlplus/dynamic oracle.sysman.db.isqlplusWebDBAUrl=http\://host.domain\:5560/isqlplus/dynamic
ORACLE_BASE/ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/isqlplus/config/http-web-site.xml
web-site
要素のport
属性を変更します。
<web-site port="5560" ...>
RMIポートを変更するには、ORACLE_BASE/ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/isqlplus/config/rmi.xml
ファイルでrmi-server
要素のport
属性を変更します。
<rmi-server port="5580"...>
JMSポートを変更するには、ORACLE_BASE/ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/isqlplus/config/jms.xml
ファイルでjms-server
要素のport
属性を変更します。
<jms-server port="5600"...>
次の項では、Oracle Ultra Searchポートの変更方法について説明します。
HTTPポートを変更するには、$ORACLE_HOME/oc4j/j2ee/OC4J_SEARCH/config/http-web-site.xml
ファイルでweb-site
要素のport
属性を変更します。
<web-site port="5620"...>
RMIポートを変更するには、$ORACLE_HOME/oc4j/j2ee/OC4J_SEARCH/config/rmi.xml
ファイルでrmi-server
要素のport
属性を変更します。
<rmi-server port="5640"...>
JMSポートを変更するには、$ORACLE_HOME/oc4j/j2ee/OC4J_SEARCH/config/jms.xml
ファイルでjms-server
要素のport
属性を変更します。
<jms-server port="5660"...>
Oracle XML FTPポートおよびHTTPポートを変更するには、catxdbdbca.sql
スクリプトを実行する必要があります。これは、デフォルトのインストールの$ORACLE_HOME
/rdbms/admin
にあります。
Oracle XML DBポートの変更
OracleOraDb10g_home1TNSListener
)が「開始」に設定されていることを確認します。リスナーを起動できない場合は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。
SYSDBA
ロールを使用してSYS
またはXDB
としてSQL*Plusまたはi SQL*Plusにログインします。たとえば、パスワードwelcome
を使用してSYS
としてSQL*Plusにログインします。
SQL> sqlplus sys/welcome as sysdba
catxdbdbca.sql
スクリプトを実行します。たとえば、FTPポートに2200
を、HTTPポートに8200
を使用し、Oracleホームが次の場所にあるとすると、次のコマンドを実行します。
SQL> /oracle/product/10.20.0/db_1/rdbms/admin/catxdbdbca.sql 2200 8200
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