Oracle Database インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.2)for HP-UX PA-RISC(64-bit) B25032-02 |
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この章では、Oracleデータベース・アカウント、パスワードおよびファイル位置に関する情報など、デフォルトの事前構成済データベースについて説明します。 この章の内容は、次のとおりです。
Oracle Universal Installerを使用して、Oracle Databaseインストールの内容とディレクトリ位置を確認できます。 手順は、次のとおりです。
Oracle Enterprise Manager Database Controlをインストール時に構成すると、それを使用してデータベースを管理できます。または、Oracle Enterprise Manager Grid Controlを使用してデータベースを管理することもできます。Database Controlを表示する手順は、次のとおりです。
http://host:port/em
各項目の意味は次のとおりです。
適切な使用ポート番号が不明な場合は、$ORACLE_HOME/install/portlist.ini
ファイルの次の行を調べます。
Enterprise Manager Console HTTP Port (db_name) = 1158
インストールにより、5500〜5519の範囲内で使用可能な最初のポート番号が予約されます。たとえば、Oracle Databaseをホストmgmt42
にインストールしており、Database Controlでポート1158が使用される場合は、次のURLを使用します。
http://mgmt42:1158/em
Oracle Enterprise ManagerにDatabase Controlのログイン・ページが表示されます。
インストール時にSYSアカウントに対して指定したパスワードを使用してください。
SYSMANユーザー・アカウントを使用してOracle Enterprise Manager Database Controlにログインすると、Oracle Enterprise Managerスーパーユーザーとしてログインすることになります。SYSMANアカウントには、Database Controlのすべての管理機能にアクセスするために必要なロールと権限が自動的に付与されます。
Database Controlへのログインには、SYSおよびSYSTEMアカウントを使用することもできます。また、ログイン権限を他のデータベース・ユーザーに付与することもできます。この操作の手順は、次のとおりです。
Enterprise Managerにより指定したユーザーにログイン権限が割り当てられ、このユーザーが管理者の設定ページのEnterprise Managerユーザー・リストに組み込まれます。
この項では、自動ストレージ管理インストールの管理について説明します。この項の内容は、次のとおりです。
自動ストレージ管理の起動および停止については、『Oracle Database管理者リファレンスfor UNIX Systems』を参照してください。
自動ストレージ管理の管理には、次のツールを使用できます。
asmcmd
: このコマンドライン・ツールを使用すると、自動ストレージ管理ディスク・グループのファイルとディレクトリを管理できます。
関連項目:
asmcmd
の詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。
データベース・コンフィギュレーション・アシスタント(DBCA)により作成されたデータベースすべてに、SYS、SYSTEM、SYSMANおよびDBSNMPデータベース・アカウントが含まれています。また、他の複数の管理アカウントも用意されています。他のアカウントを使用する前に、そのロックを解除してパスワードをリセットする必要があります。表5-1に、これらのアカウントとそのユーザー名およびデフォルト・パスワードを示します。
注意: Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用すると、全データベース・アカウントのリストを表示できます。詳細は、「ユーザー・パスワードのロック解除およびリセット」を参照してください。 |
SYS、SYSTEM、SYSMANおよびDBSMPを除く、すべてのOracleシステム管理アカウントのパスワードは、インストール後に取り消されます。ロックされているアカウントを使用する前に、ロックを解除してパスワードをリセットする必要があります。インストール時に事前構成済データベースを作成しても、必要なアカウントのロックを解除していない場合は、この時点で次のいずれかの方法を使用して解除する必要があります。
Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用してユーザー・アカウントのパスワードをロック解除およびリセットする手順は、次のとおりです。
すべてのデータベース・アカウントを示す表が表示されます。「アカウント・ステータス」列は、そのアカウントがロックされているかどうかと、パスワードが期限切れかどうかを示します。
ユーザー・アカウントのパスワードのロック解除とリセットをSQL*Plusを使用して行う手順は、次のとおりです。
$ sqlplus /nolog SQL> CONNECT SYS/SYS_password AS SYSDBA
account
はロックを解除するユーザー・アカウント、password
は新規パスワードです。
SQL> ALTER USER account [ IDENTIFIED BY password ] ACCOUNT UNLOCK;
各項目の意味は次のとおりです。
Oracle Database 10gソフトウェアで、データベースをグローバル・データベース名により識別します。グローバル・データベース名は、データベース名とデータベース・ドメインで構成されます。通常、データベース・ドメインはネットワーク・ドメインと同じですが、異なる場合もあります。グローバル・データベース名では、あるデータベースが同じネットワーク内の他のデータベースと一意に区別されます。グローバル・データベース名は、インストール時にデータベースを作成するときに指定するか、またはデータベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用して指定します。次に例を示します。
sales.us.oracle.com
各項目の意味は次のとおりです。
sales
は、データベース名です。データベース名は30文字以内の文字列で、英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($)およびシャープ記号(#)を含めることができます。データベース名はDB_NAME初期化パラメータで指定します。
us.oracle.com
は、データベースが位置するデータベース・ドメインです。この例では、データベース・ドメインはネットワーク・ドメインと同じです。データベース名とデータベース・ドメインの組合せにより、グローバル・データベース名が一意になります。ドメイン部分は128文字以内の文字列で、英数字、アンダースコア(_)およびシャープ記号(#)を含めることができます。データベース・ドメイン名はDB_DOMAIN初期化パラメータで指定します。
DB_NAMEパラメータとDB_DOMAIN名パラメータを組み合せて、初期化パラメータ・ファイルのSERVICE_NAMESパラメータに割り当てるグローバル・データベース名の値を作成します。
システム識別子(SID)は、特定のデータベース・インスタンスを識別します。SIDにより、あるインスタンスが同じコンピュータ上の他のインスタンスから一意に区別されます。各データベース・インスタンスには一意のSIDとデータベース名が必要です。ほとんどの場合、SIDはグローバル・データベース名のデータベース名部分と同じです。
デフォルトでは、事前構成済データベースではサーバー・パラメータ・ファイルspfile
sid
.ora
が使用されます。このファイルは、$ORACLE_HOME/dbs
ディレクトリに格納されています。ただし、データベースに自動ストレージ管理またはRAWデバイス記憶域を選択した場合、データベース・コンフィギュレーション・アシスタントでは通常、サーバー・パラメータ・ファイルに対して同じ記憶域メカニズムが使用されます。
サーバー・パラメータ・ファイルが$ORACLE_HOME/dbs
ディレクトリにない場合、データベースでは、初期化パラメータ・ファイルのSPFILEパラメータを使用して、サーバー・パラメータ・ファイルを検索します。デフォルトの初期化パラメータ・ファイルは$ORACLE_HOME/dbs/init
sid
.ora
です。
Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用すると、サーバー・パラメータ・ファイルの位置とすべての初期化パラメータのリストを表示できます。この操作の手順は次のとおりです。
各初期化パラメータの現行の値を示す表が表示されます。
サーバー・パラメータ・ファイルに指定されている各初期化パラメータの値を示す表が表示されます。この表の上に、サーバー・パラメータ・ファイルの位置が表示されます。
次の各項では、表領域、データファイル、REDOログ・ファイルおよび制御ファイルについて説明します。
Oracleデータベースは、表領域と呼ばれる小さい論理領域に分割されています。各表領域は、1つ以上の物理データファイルに対応しています。データファイルには、表や索引など、論理データベース構造の内容が含まれています。各データファイルを関連付けられる表領域およびデータベースは1つのみです。
表5-2に、デフォルトの事前構成済データベースの表領域を示します。
Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して、データベースで使用されるデータファイルおよび関連する表領域のリストを表示する手順は、次のとおりです。
各データファイルを示す表および各データファイルに関連付けられている表領域が表示されます。
事前構成済データベースでは、3つのREDOログ・ファイルが使用されます。REDOログ・ファイルには、データベース・バッファ・キャッシュ内のデータに対する変更がすべて記録されます。インスタンスに障害が発生すると、Oracle Database 10gではREDOログ・ファイルを使用して、メモリー内で変更のあったデータがリカバリされます。
Oracle Databaseでは、REDOログ・ファイルが循環方式で使用されます。たとえば、オンラインREDOログが3つのファイルで構成されている場合、Oracle Databaseでは最初のファイル、次に2番目、最後に3番目のファイルが順に埋められていきます。次のサイクルでは、この3つのファイルが最初のファイルから順番に再利用されて埋められていきます。
Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して事前構成済データベースのREDOログ・ファイルを表示または変更する手順は、次のとおりです。
データベースで使用されるREDOログ・グループを示す表が表示されます。
事前構成済データベースでは、3つの制御ファイルが使用されます。データベースごとに3つ以上の制御ファイルを保持し、CONTROL_FILES初期化パラメータを設定して各ファイルの位置を指定することをお薦めします。
制御ファイルは管理ファイルです。Oracle Database 10gでは、データベースを起動して実行するには制御ファイルが必要です。制御ファイルでは、データベースの物理構造が定義されます。たとえば、データベース名と、データベースのデータファイルおよびREDOログ・ファイルの名前と位置が定義されます。
Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して、事前構成済データベースの制御ファイル情報を表示する手順は、次のとおりです。
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