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Oracle Database インストレーション・ガイド
10gリリース2(10.2)for HP-UX Itanium

B28244-01
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D Optimal Flexible Architecture

この付録では、Optimal Flexible Architecture標準について説明します。この標準は、ほとんどメンテナンスを必要としない信頼性の高いOracleインストールを保証するために作成された一連の構成ガイドラインです。 この付録の内容は、次のとおりです。

Optimal Flexible Architecture標準の概要

Optimal Flexible Architecture標準は、次の目的で設計されています。

Optimal Flexible Architectureは、コンピュータ上でOracleディレクトリおよびファイルを編成する際に従う必要のある一連のガイドラインです。インストール・メディアに収録されているOracleコンポーネントは、すべてOptimal Flexible Architectureに準拠しています。つまり、Oracle Universal Installerでは、Oracle DatabaseコンポーネントがOptimal Flexible Architectureガイドラインに準拠したディレクトリ位置にインストールされます。

Optimal Flexible Architectureの使用は要件ではありませんが、データベースのサイズが大きくなると思われる場合や、複数のデータベースを使用する予定がある場合は、使用することをお薦めします。

Optimal Flexible Architecture準拠インストールの特性

Optimal Flexible Architecture標準に準拠したOracle製品インストールには、次の特性があります。

Oracle Database 10gのOptimal Flexible Architectureの変更

以前のリリースのOracle Databaseでは、Optimal Flexible Architecture標準推奨のOracleホーム・パスは次のようになっていました。

/u01/app/oracle/product/9.2.0

Oracle Database 10gでは、Optimal Flexible Architecture推奨のOracleホームのパスが変更されています。Optimal Flexible Architecture推奨のパスは次のようになりました。

/u01/app/oracle/product/10.2.0/type[_n]

この例で、typeは、Oracle Database(db)やOracle Client(client)などのOracleホームのタイプです。また、nはオプションのカウンタです。この構文には、次の利点があります。

Optimal Flexible Architectureの実装

この項では、Optimal Flexible Architecture標準で推奨されるネーミング方法について説明します。この項の内容は、次のとおりです。

ファイル・システム

この項では、マウント・ポイントの規則について説明します。

ファイル・システム数

ストライプ化もミラー化もされていないファイル・システムに格納されたデータベースについてOptimal Flexible Architecture推奨事項に完全に準拠するには、個別の物理デバイスに3つ以上のファイル・システムが必要です。

ネーミング規則

すべてのファイル・システムのマウント・ポイント名には、構文/pmを使用します。pはリテラル、mは各マウント・ポイントを区別するための一意の固定長キー(通常は2桁の番号)です。たとえば、/u01/u02、または/disk01/disk02となります。

大規模データベース(VLDB)のマウント・ポイントのネーミング

各ディスク・ドライブに1つのアプリケーションからのデータベース・ファイルが格納され、各データベースにI/Oボトルネックを防止できる十分な数のドライブがある場合は、マウント・ポイントのネーミングに構文/pm/q/dmを使用します。表D-1に、この構文で使用している変数を示します。

表 D-1    大規模データベースのマウント・ポイントのネーミング構文 
変数  説明 

pm 

マウント・ポイント名 

q 

oradataなど、このディレクトリにOracleデータが格納されることを示す文字列 

dm 

初期化パラメータDB_NAMEの値(通常は、シングル・インスタンス・データベースのインスタンスSIDと同じ) 

たとえば、testデータベース専用に2つのドライブを割り当てるには、マウント・ポイント名として/u01/oradata/testおよび/u02/oradata/testを指定します。

ディレクトリのネーミング

この項では、Optimal Flexible Architecture標準に準拠したディレクトリのネーミング規則について説明します。

Oracleベース・ディレクトリのネーミング規則

Oracleベース・ディレクトリは、同じユーザーによりインストールされたOracle製品のトップレベル・ディレクトリです。Oracleベース・ディレクトリ名には、構文/pm/h/uを使用します。表D-2に、この構文で使用している変数を示します。

表 D-2    Oracleベース・ディレクトリのネーミング構文 
変数  説明 

pm 

マウント・ポイント名 

h 

標準ディレクトリ名 

u 

ディレクトリの所有者名(Oracle Universal Installerを実行中のユーザー) 

たとえば、/u01/app/oracleoracleユーザーにより作成されたOracleベース・ディレクトリで、/u01/app/applmgrapplmgrユーザーにより作成されたOracleベース・ディレクトリです。

Oracleベース・ディレクトリをUNIXファイル・システムと同じレベルに置くと、様々なマウント・ポイントにあるOracleベース・ディレクトリの集合を、1つのパターン一致文字列/*/app/*を使用して参照できるという利点があります。

パス名の参照

明示的なパス名は、パスワード・ファイル、/etc/passwdおよびOracle oratabファイルなど、格納用に特別に設計されたファイル内でのみ参照します。グループ・メンバーシップは、/etc/groupファイル内でのみ参照します。

Oracleホーム・ディレクトリのネーミング規則

複数バージョンのOracleソフトウェアを同時に実行するというOptimal Flexible Architectureの要件を満たすように、ソフトウェアをパターン/pm/h/u/product/v/type_[n]と一致するディレクトリにインストールします。

表D-3に、この構文で使用している変数を示します。

表 D-3    Oracleホーム・ディレクトリのネーミング構文 
変数  説明 

pm 

マウント・ポイント名 

h 

標準ディレクトリ名 

u 

ディレクトリ所有者名 

v 

ソフトウェアのバージョン 

type 

データベース(db)、クライアント(client)、コンパニオン(companion)、CRS(crs)などのインストールのタイプ 

n 

オプションのカウンタ。このカウンタによって、同じOracleベース・ディレクトリに同じ製品を複数回インストールできます。 

次に例を示します。

インストール後にORACLE_HOME環境変数を設定して、Oracleホーム・ディレクトリを指定します。

サブディレクトリのネーミング

管理データの編成を容易にするために、データベース固有の管理ファイルはパターン/h/admin/d/a/と一致するサブディレクトリに格納することをお薦めします。hはOracleベース・ディレクトリ、dはデータベース名(DB_NAME)、aは特定のタイプのデータベース管理ファイル用のサブディレクトリです。表D-4に、データベース管理ファイル用のサブディレクトリを示します。

表 D-4    データベース管理ファイル用のサブディレクトリ 
サブディレクトリ  説明 

adhoc 

非定型SQLスクリプト 

arch 

アーカイブREDOログ・ファイル 

adump 

監査ファイル
adumpディレクトリを指定するには、AUDIT_FILE_DEST初期化パラメータを設定すること。このサブディレクトリを定期的にクリーンアウトすること。) 

bdump 

バックグラウンド・プロセスのトレース・ファイル 

cdump 

コア・ダンプ・ファイル 

create 

データベース作成に使用されたスクリプト 

exp 

データベース・エクスポート・ファイル 

logbook 

データベースのステータスと履歴が記録されるファイル 

pfile 

インスタンス・パラメータ・ファイル 

udump 

ユーザーのSQLトレース・ファイル 

たとえば、/u01/app/oracle/admin/sab/adhoc/はデータベースsabに関連付けられているadhocサブディレクトリです。

データベース・ファイルのネーミング

次の表に、データベース・ファイル用の推奨ファイル・ネーミング規則を示します。


注意:

Oracle Managed Files(OMF)と自動ストレージ管理ディスク・グループに格納されているファイルでは、使用されるネーミング規則が異なります。これらのネーミング規則の詳細は、『Oracle Database 管理者ガイド』を参照してください。 


ファイル・タイプ  ファイル・ネーミング規則 

制御ファイル 

/pm/q/d/control.ctl 

REDOログ・ファイル 

/pm/q/d/redon.log 

データファイル 

/pm/q/d/tn.dbf 

次の表に、この構文の変数を示します。

変数  説明 

pm  

この付録で前述したマウント・ポイント名 

q 

Oracleデータを他のすべてのファイルと区別する文字列(通常はoradata) 

d 

DB_NAME初期化パラメータの値(通常は、シングル・インスタンス・データベースのインスタンスSIDと同じ) 

t 

Oracle表領域名 

n 

2桁の文字列 


注意:

パス/pm/q/dには、データベースdに関連付けられている制御ファイル、REDOログ・ファイルまたはデータファイル以外のファイルを格納しないでください。 


この規則に従うと、/u03/oradata/sab/system01.dbfファイルが属しているデータベースを容易に判別できます。

異なる要件を持つセグメントの分離

持続期間、I/O要求需要およびバックアップ頻度の異なるセグメントのグループを、異なる表領域間で分離します。

表D-5に、データベース・コンフィギュレーション・アシスタントによりOracleデータベースごとに作成される特殊な表領域を示します。データベースを手動で作成する場合は、必要な表領域も作成する必要があります。これらの表領域は、アプリケーション・セグメントに必要な表領域とは別のものです。

関連項目:

データベースの手動作成の詳細は、『Oracle Database 管理者ガイド』を参照してください。 

表 D-5    特殊な表領域 
表領域  必須  説明 

EXAMPLE 

No 

Sample Schemasの格納に使用するEXAMPLE表領域 

SYSAUX 

Yes 

SYSTEM表領域の補助表領域 

SYSTEM 

Yes 

データ・ディクショナリ・セグメント 

TEMP 

Yes 

一時セグメント 

UNDOTBS1 

Yes 

OracleがUNDO情報の格納に使用 

USERS 

No 

その他のユーザー・セグメント 

これらの特殊な表領域を作成すると、データ・ディクショナリ・セグメントは削除されることがなく、削除できる他のセグメントはSYSTEM表領域への格納が許可されないため効率的です。これにより、表領域の空き領域が断片化されたことが原因でSYSTEM表領域をリビルドする必要がなくなります。

表領域のネーミング

表領域には、8文字以内で意味のある名前を指定します。Oracle Databaseの表領域名は長さ30文字以内ですが、移植性のあるUNIXファイル名は14文字に制限されています。データファイルのベース名に推奨される標準はtn.dbfで、tは意味のある表領域名、nは2桁の文字列です。拡張子と2桁の文字列で合計6文字になるため、表領域名に使用できるのは8文字のみとなります。

意味のある名前を使用すると、データファイルとそれを使用する表領域を関連付けることができます。たとえば、Oracle General Ledgerのデータと索引を格納する表領域には、それぞれGLDおよびGLXという名前を使用できます。


注意:

表領域名には、tablespaceを表す文字を埋め込まないでください。各表領域名はコンテキストで区別できます。たとえば、Oracle General Ledgerの表領域にはGLD_TBS01.dbfという名前を使用しないでください。 


OracleファイルへのOptimal Flexible Architecture構造の利用

表D-6に、ファイル・クラスの識別に使用する構文を示します。

表 D-6    ファイル・クラスを識別するためのディレクトリ構造の構文 
ディレクトリ構造の構文  説明 

/u[0-9][0-9] 

ユーザー・データ・ディレクトリ 

/*/home/* 

ユーザーのホーム・ディレクトリ 

/*/app/* 

ユーザーのアプリケーション・ソフトウェア・ディレクトリ 

/*/app/applmgr 

Oracleアプリケーション・ソフトウェアのサブツリー 

/*/app/oracle/product 

Oracleソフトウェアのサブツリー 

/*/app/oracle/product/10.2.0 

リリース10.2.0製品のOracleソフトウェアのサブツリー 

/*/app/oracle/product/10.2.0/db* 

Oracle Database 10gのOracleホーム・ディレクトリ 

/*/app/oracle/admin/sab 

sabデータベースの管理サブツリー 

/*/app/oracle/admin/sab/arch/* 

sabデータベースのアーカイブ・ログ・ファイル 

/*/oradata 

Oracleデータ・ディレクトリ 

/*/oradata/sab/* 

sabデータベースのファイル 

/*/oradata/sab/*.log 

sabデータベースのREDOログ・ファイル 

Optimal Flexible Architectureのファイル・マッピング

表D-7に、2つのOracleホーム・ディレクトリと2つのデータベースを含むOptimal Flexible Architecture準拠のサンプル・インストールのファイル・マッピング階層を示します。データベース・ファイルは、3つのマウント・ポイント/u02/u03および/u04間で分散されています。

表 D-7    Optimal Flexible Architectureインストールのファイル・マッピング階層 
ディレクトリ  説明 

/ 

ルート・ディレクトリ 

/u01/ 

ユーザー・データのマウント・ポイント1 

/u01/app/ 

アプリケーション・ソフトウェア用のサブツリー 

/u01/app/oracle/ 

Oracleベース・ディレクトリ 

/u01/app/oracle/admin/ 

データベース管理ファイル用のサブツリー 

/u01/app/oracle/admin/TAR 

サポート・ログ・ファイル用のサブツリー 

/u01/app/oracle/admin/db_name1/ 

db_name1データベース用のadminサブツリー 

/u01/app/oracle/admin/db_name2/ 

db_name2データベース用のadminサブツリー 

/u01/app/oracle/doc/ 

オンライン・マニュアル 

/u01/app/oracle/flash_recovery_area/ 

リカバリ・ファイル用のサブツリー 

/u01/app/oracle/flash_recovery_area/db_name1 

db_name1データベース用のリカバリ・ファイル 

/u01/app/oracle/flash_recovery_area/db_name2 

db_name2データベース用のリカバリ・ファイル 

/u01/app/oracle/product/ 

配布ファイル 

/u01/app/oracle/product/9.2.0 

Oracle9i リリース2(9.2)用のOracleホーム・ディレクトリ 

/u01/app/oracle/product/10.2.0/db_1 

Oracle Database 10g リリース2(10.2)用のOracleホーム・ディレクトリ  

/u01/app/kjf/ 

ユーザーkjf用のOracleベース・ディレクトリ 

/u01/app/edm/ 

ユーザーedm用のOracleベース・ディレクトリ 

/u02 

ユーザー・データのマウント・ポイント2 

/u02/oradata/ 

Oracleデータ用のサブツリー 

/u02/oradata/db_name1/ 

db_name1データベース・ファイル用のサブツリー 

/u02/oradata/db_name2/ 

db_name2データベース・ファイル用のサブツリー 

/u03/ 

ユーザー・データのマウント・ポイント3 

/u03/oradata/ 

Oracleデータ用のサブツリー 

/u03/oradata/db_name1/ 

db_name1データベース・ファイル用のサブツリー 

/u03/oradata/db_name2/ 

db_name2データベース・ファイル用のサブツリー 

/u04/ 

ユーザー・データのマウント・ポイント4 

/u04/oradata/ 

Oracleデータ用のサブツリー 

/u04/oradata/db_name1/ 

db_name1データベース・ファイル用のサブツリー 

/u04/oradata/db_name2/ 

db_name2データベース・ファイル用のサブツリー 

信頼性とパフォーマンスの向上

Optimal Flexible Architectureの目標の1つは、I/O負荷を様々な物理ドライブ間に分散させ、それにより信頼性とパフォーマンスを向上させることです。そのためには、次の方法があります。

ディスクのミラー化

Oracle Databaseのログ・ファイルとデータベース・ファイルを、異なるハードウェア信頼性レベルで分離して処理できます。Oracle Databaseのログ・ファイルは、冗長的に格納されるため当初は高度な信頼性を備えています。データベース・ファイルにも同様の信頼性を持たせるには、ディスクのミラー化を使用してデータをすべて複製する作業が必要になる場合があります。

通常、ディスクのミラー化には、複数の同一ドライブと1つのRAIDコントローラが必要です。あるディスクに障害が発生した場合は、他の方法では消失するようなデータを残りのディスクがリカバリできます。ディスクの1つを使用して消失データをリカバリすると、ミラーが消失する場合があります。その場合は、新規のミラーを作成する必要があります。

ディスクのミラー化は、ディスク・コントローラが提供する一部のレベルのRedundant Array of Independent Disks(RAID)構成に含まれます。RAIDレベルにより、冗長量が決まります。一部のRAIDレベルでは、ホット・スワップ機能を使用できます。これは、コンピュータの電源をオフにしたり機能を失わずに、不良ディスクを交換できることを意味します。

ディスクのストライプ化

データベースで使用するディスクの設定方法は、ディスクの数と使用可能なハード・ディスク・コントローラのタイプに応じて異なります。ハード・ディスク・コントローラでストライプ化とミラー化の両方がサポートされる場合は、ストライプ化をサポートするようにコントローラを構成することをお薦めします。

ストライプ化により、パフォーマンスが大幅に向上します。ストライプ化されたドライブの領域はすべて、1つの論理ドライブとして表示されます。また、領域は、ストライプ内のすべてのディスクにある領域のストライプを走査することで使用されます。これは、大きいファイルには第1ディスクの一部の領域、第2ディスクの一部の領域、最後のディスクの一部の領域というように順番に使用された後、再び第1ディスクから使用されていくことを意味します。各ファイルは、ストライプ化された全ディスクにまたがって分散できます。この種のファイル内のデータには、複数のCPUが競合なしでランダムにアクセスできます。

通常、ストライプ化をサポートするコントローラは、キャッシュ機能も提供します。これは、データをコントローラに書き込み、キャッシュに入れ、ディスクではなく記憶域にしばらく保存できることを意味します。読み取られたデータも、同様にコントローラでキャッシュに入れることができます。Oracle Databaseでは、すべてのデータベース読取りがすでにシステム・グローバル領域(SGA)にキャッシュされているため、読取りキャッシュを使用しないでください。 SGAに使用できるバッファ・サイズは、初期化パラメータ・ファイルinit.oraDB_CACHE_SIZEパラメータの値により決定されます。この値により、起動時にOracle Databaseも構成されます。


注意:

  • 読取りキャッシュは無効化する必要があります。

  • Oracle DatabaseのデータファイルとREDOログ・ファイルを含むディスク上では、ディスク書込みキャッシュを無効化する必要があります。停電またはオペレーティング・システム障害が発生した場合も、書込みキャッシュの内容はディスクにフラッシュされません。詳細は、ベンダーのマニュアルを参照してください。

 


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