Oracle Database インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.2)for Linux x86 B19280-02 |
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コンポーネントには、インストール時にOracle Universal Installerにより一連のデフォルト・ポート番号からポート番号が割り当てられます。この付録では、デフォルトのポート番号を示し、割り当てられたポートをインストール終了後に変更する方法について説明します。 この付録の内容は、次のとおりです。
コンポーネントには、インストール時にOracle Universal Installerにより一連のデフォルト・ポート番号からポート番号が割り当てられます。多数のOracle Databaseコンポーネントおよびサービスがポートを使用します。管理者は、これらのサービスで使用されるポート番号を把握し、同じポート番号がホスト上の2つのサービスに使用されないことを確認する必要があります。
ほとんどのポート番号はインストール時に割り当てられます。各コンポーネントおよびサービスには、ポート範囲が割り当てられています。これは、Oracle Databaseでポートの割当て時に使用される一連のポート番号です。Oracle Databaseでは、範囲の最小番号から順番に次のチェックが実行されます。
インストールがその時点で稼働中または停止されている場合も、Oracle Databaseではポートが使用されているかどうかを検出できます。
これには、Oracle Database以外のプロセスであっても、ホスト上のすべてのプロセスが含まれます。
/etc/services
ファイルに指定されているポートかどうか。
前述の設問に1つでも該当する場合、Oracle Databaseは割当済ポート範囲内で次に上位のポートに移動して、空きポートが見つかるまでチェックを続行します。
ほとんどの場合、Oracle Databaseコンポーネントのポート番号は、ポート構成に使用するツールに表示されます。また、一部のOracle Databaseアプリケーションのポートは、portlist.ini
ファイルに示されます。 このファイルは$ORACLE_HOME
/install
ディレクトリにあります。
ポート番号を変更してもportlist.ini
ファイル内では更新されないため、このファイルに依存できるのはインストール直後のみです。 ポート番号を検索または変更するには、この付録で説明する方法を使用します。
次の表に、インストール時に構成されるコンポーネントに対して使用されるポート番号とプロトコルを示します。デフォルトでは、範囲内で使用可能な先頭のポートがコンポーネントに割り当てられます。
コンポーネントと説明 | デフォルトのポート番号 | ポート範囲 | プロトコル |
---|---|---|---|
OracleクライアントからOracleのSQL*Netプロトコルを介してデータベースに接続できるようにします。これはインストール時に構成できます。このポートを再構成するには、Netコンフィギュレーション・アシスタントを使用します。 |
1521 |
1521 |
TCP |
SQL*Netポートを共有し、インストール時に構成されます。このポートを再構成するには、Netコンフィギュレーション・アシスタントを使用してOracle SQL*Net Listenerを再構成します。 |
1521 |
1521 |
TCP |
Oracle Connection ManagerへのOracleクライアント接続をリスニングするポート。インストール時には構成されませんが、Netコンフィギュレーション・アシスタントを使用して構成できます。 |
1630 |
1630 |
TCP |
Enterprise Management Agent用のHTTPポート。インストール時に構成されます。 ポート番号の変更方法は、「Oracle Enterprise Management Agentポートの変更」を参照してください。 |
3938 |
1830〜1849 |
HTTP |
Oracle Enterprise Manager Database Control Enterprise Manager Database Control用のHTTPポート。 インストール時に構成されます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Enterprise Manager Database Controlポートの変更」を参照してください。 |
1158 |
5500〜5519 |
TCP/HTTP |
Oracle Enterprise Manager Database Control Enterprise Manager Database Control用のRMIポート。 インストール時に構成されます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Enterprise Manager Database Controlポートの変更」を参照してください。 |
5520 |
5520〜5539 |
TCP |
Enterprise Manager Database Control Enterprise Manager Database Control用のJMSポート。 インストール時に構成されます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Enterprise Manager Database Controlポートの変更」を参照してください。 |
5540 |
5540〜5559 |
TCP |
iSQL*Plus用のHTTPポート。 ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。ポート番号の変更方法は、「iSQL*Plusポートの変更」を参照してください。 |
5560 |
5560〜5579 |
TCP/HTTP |
iSQL*Plus用のRMIポート。 ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。ポート番号の変更方法は、「iSQL*Plusポートの変更」を参照してください。 |
5580 |
5580〜5599 |
TCP |
iSQL*Plus用のJMSポート。 ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。ポート番号の変更方法は、「iSQL*Plusポートの変更」を参照してください。 |
5600 |
5600〜5619 |
TCP |
Oracle Ultra Search用のHTTPポート。 ポート番号は、「カスタム」インストール・タイプを選択してOracle Ultra Searchをインストールすると自動的に割り当てられます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Ultra Searchポートの変更」を参照してください。 |
5620 |
5620〜5639 |
TCP/HTTP |
Oracle Ultra Search用のRMIポート。 ポート番号は、「カスタム」インストール・タイプを選択してOracle Ultra Searchをインストールすると自動的に割り当てられます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Ultra Searchポートの変更」を参照してください。 |
5640 |
5640〜5659 |
TCP |
Oracle Ultra Search用のJMSポート。 ポート番号は、「カスタム」インストール・タイプを選択してOracle Ultra Searchをインストールすると自動的に割り当てられます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Ultra Searchポートの変更」を参照してください。 |
5660 |
5660〜5679 |
TCP |
Oracle XML DBのHTTPポートが使用されるのは、Webベース・アプリケーションでHTTPリスナーからOracleデータベースにアクセスする必要がある場合です。 このポートはインストール時に構成されますが、その後は参照できません。ポート番号の変更方法は、「Oracle XML DBポートの変更」を参照してください。 |
動的 |
動的 |
HTTP |
Oracle XML DBのFTPが使用されるのは、アプリケーションでFTPリスナーからOracleデータベースにアクセスする必要がある場合です。 このポートはインストール時に構成されますが、その後は参照できません。ポート番号の変更方法は、「Oracle XML DBポートの変更」を参照してください。 |
動的 |
動的 |
FTP |
Oracle Real Application Clusters - 構成可能 |
61000 |
61000〜61300 |
TCP |
Oracle Real Application Clusters - 構成可能 |
11000 |
11000〜26000 |
TCP |
Oracle Real Application Clusters(UNIX) ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。 |
動的 |
動的 |
UDP |
CRSデーモン(Oracle Cluster Ready Services Daemon)のノード間接続。ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。 |
49896 |
49896 |
TCP |
Cluster Synchronization Services(CSS) GMレイヤーのCSSデーモンのノード間接続。ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。 |
49895 |
49895 |
TCP |
ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。 |
動的 |
動的 |
TCP |
ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。 |
49897 |
49897〜49898 |
TCP |
ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。 |
動的 |
動的 |
TCP |
Oracle Management Agentポートの現行の設定を確認するには、$
ORACLE_HOME
/
host_sid
/sysman/config/emd.properties
ファイル内でEMD_URL
を検索します。
Oracle Management Agent HTTPポートを変更するには、次のようにemca -reconfig ports
コマンドを使用します。
emca -reconfig ports -AGENT_PORT 1831
現行のHTTP、RMIおよびJMSポート設定を確認するには、次のファイル内で検索します。
$ORACLE_HOME/
host_sid/
sysman/config/emd.properties
ファイル内でREPOSITORY_URL
を検索します。
$
ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_
host_sid/
config/
rmi.xml
ファイル内でrmi-server
タグのport
属性を検索します。
$
ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_
host_sid/
config/
jms.xml
ファイル内でjms-server
タグのport
属性を検索します。
Oracle Enterprise Manager Database Controlポートを変更するには、次のようにemca -reconfig ports
コマンドを使用します。
$ORACLE_HOME\bin> emca -reconfig ports option setting
option
には次の値を使用できます。
DBCONTROL_HTTP_PORT
: 次のようにHTTPポートを設定します。
emca -reconfig ports -DBCONTROL_HTTP_PORT 1820
RMI_PORT
: 次のようにRMIポートを設定します。
emca -reconfig ports -RMI_PORT 5520
JMS_PORT
: 次のようにJMSポートを設定します。
emca -reconfig ports -JMS_PORT 5521
次のように、1行に複数の-reconfig ports
設定を入力できます。
emca -reconfig ports -DBCONTROL_HTTP_PORT 1820 -AGENT_PORT 1821 -RMI_PORT 5520
次の各項では、iSQL*Plusポートの変更方法について説明します。
HTTPポートを変更するには、次のファイルを編集します。
$ORACLE_HOME
/host
_
sid/
sysman/config/emoms.properties
このファイル内で次のport
パラメータ(5560
など)を変更します。
oracle.sysman.db.isqlplusUrl=http\://host.domain\:5560/isqlplus/dynamic oracle.sysman.db.isqlplusWebDBAUrl=http\://host.domain\:5560/isqlplus/dynamic
$ORACLE_HOME/
oc4j/j2ee/isqlplus/config/http-web-site.xml
web-site
要素のport
属性を変更します。
<web-site port="5560" ...>
RMIポートを変更するには、$ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/isqlplus/config/rmi.xml
ファイル内のrmi-server
要素のport
属性を変更します。
<rmi-server port="5580"...>
JMSポートを変更するには、$ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/isqlplus/config/jms.xml
ファイル内のjms-server
要素のport
属性を変更します。
<jms-server port="5600"...>
次の各項では、Oracle Ultra Searchポートの変更方法について説明します。
HTTPポートを変更するには、$ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/OC4J_SEARCH/config/
ファイル内の
http-web-site.xmlweb-site
要素のport
属性を変更します。
<web-site port="5620"...>
RMIポートを変更するには、$ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/OC4J_SEARCH/config/rmi.xml
ファイル内のrmi-server
要素のport
属性を変更します。
<rmi-server port="5640"...>
JMSポートを変更するには、$ORACLE_HOME
/oc4j/j2ee/OC4J_SEARCH/config/jms.xml
ファイル内のjms-server
要素のport
属性を変更します。
<jms-server port="5660"...>
Oracle XML DBのFTPおよびHTTPポートを変更するには、catxdbdbca.sql
スクリプトを実行する必要があります。このスクリプトは、デフォルト・インストールでは$
ORACLE_HOME
/rdbms/admin
にあります。
Oracle XML DBポートを変更する手順は、次のとおりです。
OracleOraDb10g_home1TNSListener
など)が「開始」に設定されていることを確認します。リスナーを開始できない場合は、『Oracle Database Net Services Administrator's Guide』を参照してください。
SYSDBA
ロールを使用し、SYS
またはXDB
としてSQL*PlusまたはiSQL*Plusにログインします。たとえば、パスワードwelcome
を使用し、SYS
としてSQL*Plusにログインするには、次のように入力します。
# sqlplus "sys/welcome as SYSDBA"
catxdbdbca.sql
スクリプトを実行します。たとえば、Oracleホームが次の位置にある場合に、FTPポートに2200
、HTTPポートに8200
を使用するには、次のコマンドを入力します。
SQL> $ORACLE_HOME/rdbms/admin/catxdbdbca.sql 2200 8200
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