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Oracle Database Companion CDインストレーション・ガイド
10g リリース2(10.2) for Linux x86-64

B25534-01
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B 非対話型モードでのOracle Database Companion CD製品のインストール

この付録では、拡張インストールについて説明します。この付録の内容は、次のとおりです。

非対話型モードでのOracleコンポーネントのインストール

通常、Oracle Universal Installerは対話型モードで実行され、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)画面で情報の入力を求められます。別の方法として、Oracle Universal Installerを非対話型モードで実行できます。このモードは、サイレント・モードまたはサイレント・インストールとも呼ばれます。

非対話型モードを使用してOracle Database Companion CDの製品をインストールする必要があるのは、次のような場合です。

この項では、非対話型モードでOracle Universal Installerを実行するためのレスポンス・ファイルの使用方法について説明します。この項の内容は、次のとおりです。

非対話型モードでOracleコンポーネントをインストールするためのレスポンス・ファイルの使用

非対話型モードを使用するには、レスポンス・ファイルを使用してOracle Universal Installerを実行します。レスポンス・ファイルは、インストール・プロセス時にOracle Universal Installerで使用される変数および値が含まれたテキスト・ファイルです。Oracleには、カスタマイズ可能なサンプル・レスポンス・ファイルのセットが用意されています。または、インストールの選択内容を記録して独自のレスポンス・ファイルを作成できます。

関連項目:

レスポンス・ファイルの書式の詳細は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』を参照してください。 

レスポンス・ファイル・テンプレートの編集

表B-1に、インストール・メディアに収録されているサンプルのレスポンス・ファイルを示します。

表 B-1    レスポンス・ファイル 
レスポンス・ファイル  説明 

htmldb.HTMLDBONLY.rsp 

Oracle HTML DBのインストールのみ 

htmldb.HTMLDBwithOHS.rsp 

Oracle HTML DBとOracle HTTP Serverのインストール 

companionCD.db.rsp  

Oracle Database 10g製品インストール・タイプ 

companionCD.midtier.rsp  

Oracle Database Companion CDインストール・タイプ 

レスポンス・ファイル・テンプレートを変更する手順は、次のとおりです。

  1. 次のように、レスポンス・ファイル・ディレクトリからシステム上のディレクトリに、レスポンス・ファイルをコピーします。

    $ cp /directory_path/response/response_file.rsp local_directory
    
    

    この例で、directory_pathは、インストール・メディアまたはハード・ドライブのcompanionディレクトリのパスです。ソフトウェアをハード・ドライブにコピーした場合は、responseディレクトリのファイルを編集することもできます。

  2. テキスト・エディタでレスポンス・ファイルを開きます。

    $ vi /local_dir/response_file.rsp
    
    

    Oracle Databaseのインストールに固有の設定を編集する以外に、FROM_LOCATIONパスが正しいかどうか、およびインストール・メディアのstageディレクトリのproducts.xmlファイルを指しているかどうかを確認します。 この変数が絶対パスを指すように設定することもできます。次に例を示します。

    FROM_LOCATION="/directory_path/response/stage/products.xml"
    
    

    パスワードなどの機密情報は、レスポンス・ファイル内ではなくコマンドラインで指定できます。

    関連項目:

    レスポンス・ファイルの作成方法の詳細は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』を参照してください。 

  3. ファイル内の指示に従って、ファイルを編集します。


    注意:

    レスポンス・ファイルを正しく構成しないと、Oracle Universal Installerまたはコンフィギュレーション・アシスタントは失敗します。 


  4. ファイルのアクセス権を700に変更します。

    $ chmod 700 /local_dir/response_file.rsp
    


    注意

    Oracle Databaseインストール用に完全指定されたレスポンス・ファイルには、データベース管理アカウントのパスワード、およびOSDBAグループのメンバーであるユーザーのパスワードが含まれています(自動バックアップに必要)。Oracleソフトウェア所有者ユーザーのみがレスポンス・ファイルを表示または変更できるようにするか、またはインストールの完了後にこれらのパスワードの削除を考慮してください。 


レスポンス・ファイルの記録

Oracle Universal Installerを対話型モードで使用して、編集可能なレスポンス・ファイルを記録し、後でそのファイルを使用してサイレント・モードまたは抑止モード・インストールを完了できます。レスポンス・ファイルを記録しているときは、インストールを完了するか、または「サマリー」ページで、システムへのソフトウェアのコピーが開始される前にOracle Universal Installerを終了できます。

非対話型インストール時に記録モードを使用する場合は、Oracle Universal Installerによって、元のソース・レスポンス・ファイルで指定された変数値が新規レスポンス・ファイルにコピーされます。

新規レスポンス・ファイルを記録する手順は、次のとおりです。

  1. レスポンス・ファイルの作成対象のコンピュータが第2章に示した要件を満たしていることを確認します。

    レスポンス・ファイルを記録するためにOracle Universal Installerを実行すると、システムがチェックされ、ソフトウェアのインストール要件を満たしているかどうかが検証されます。

  2. 次のようなコマンドを入力してOracle Universal Installerを起動します。


    注意:

    レスポンス・ファイルに相対パスを指定しないでください。相対パスを指定すると、Oracle Universal Installerは失敗します。 


    $ /directory_path/runInstaller -record -destinationFile filename
    
    

    各項目の意味は次のとおりです。

    • directory_pathは、インストール・メディアまたはハード・ドライブのcompanionディレクトリのパスです。

    • -recordは、レスポンス・ファイルに入力するレスポンスを記録することを示します。

    • filenameは、記録するレスポンス・ファイルのフルパスとファイル名です。

  3. Oracle Universal Installerの各画面で、必要な情報を指定します。

  4. Oracle Universal Installerで「サマリー」画面が表示されたときは、次のいずれかの手順を実行します。

    • レスポンス・ファイルを作成した後でインストールを続行する場合は、「インストール」をクリックします。

    • レスポンス・ファイルを作成するのみで、ソフトウェアをインストールせずにOracle Universal Installerを終了する場合は、「取消」に続いて「はい」をクリックします。

    レスポンス・ファイルは、-destinationFileオプションを使用して指定した位置に保存されます。

  5. インストールを完了しない場合は、「ファイルの場所の指定」画面で指定したパスを使用して作成されたOracleホーム・ディレクトリを削除します。

  6. 記録されたレスポンス・ファイルを別のシステムで使用する前に、テキスト・エディタを使用してファイルを編集し、必要な変更を加えます。

    ファイルを編集するときは、ファイル内のコメントを参考にしてください。

  7. 「サイレント・モードまたは抑止モードでのOracle Universal Installerの実行」の項にある指示に従って、レスポンス・ファイルを実行します。

サイレント・モードまたは抑止モードでのOracle Universal Installerの実行

Oracle Universal Installerをサイレント・モードまたは抑止モードで実行する手順は、次のとおりです。

  1. 第2章に示されているインストール前の作業を完了します。

  2. Oracleソフトウェア所有者ユーザー(通常はoracle)としてログインします。

  3. 抑止モード・インストールを完了する場合は、DISPLAY環境変数を設定します。


    注意:

    サイレント・モード・インストールを完了する場合は、DISPLAY環境変数を設定する必要はありません。 


  4. Oracle Universal Installerをサイレント・モードまたは抑止モードで起動するには、次のようなコマンドを入力します。


    注意:

    レスポンス・ファイルに相対パスを指定しないでください。相対パスを指定すると、Oracle Universal Installerは失敗します。 


    $ /directory_path/runInstaller [-silent] [-noconfig] -responseFile filename 
    
    

    各項目の意味は次のとおりです。

  5. インストールの完了後は、rootユーザーとしてログインし、root.shスクリプトを実行します。

    $ su
    # $ORACLE_HOME/root.sh
    

    関連項目:

    • レスポンス・ファイルを使用したインストールの詳細は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』のOracle製品のインストールに関する項を参照してください。

    • レスポンス・ファイルを使用したソフトウェアの削除の詳細は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』の製品の削除に関する項を参照してください。

     

非対話型モードでのOracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントの実行

Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントを非対話型モードで実行するには、Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントのwfinstall.cshスクリプトに構成パラメータ設定を直接入力します。必須の全パラメータ、および使用する機能に対して必須のパラメータを指定する必要があります。

非対話型モードでOracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントを実行する手順は、次のとおりです。

  1. $ORACLE_HOME/wf/installディレクトリに移動します。このディレクトリは、wfinstall.cshスクリプトのデフォルト位置です。

  2. wfinstall.cshスクリプトをテキスト・エディタで開き、次のような行を探します。

    . . . repository.jar" WorkflowCA /wfdir workflow_directory /orahome 
    oracle_home 
    
    

    次に例を示します。

    . . . repository.jar" WorkflowCA /wfdir /d1/iasinstall/m21pw1/wf 
    /orahome /d1/iasinstall/m21pw1
    
    
  3. スクリプトを編集して、/wfdir/orahomeおよび/ospathの各パラメータの後に、独自のパラメータを追加します。 パラメータはすべて同じ行に入力します。同じ行に入力しないと、スクリプトが正しく実行されません。

    . . . repository.jar" WorkflowCA /wfdir workflow_directory /orahome 
    oracle_home /wfacct workflow_schema
    /instype installation_type /tnsconndesc connection_string
    
    

    次に、前述のスクリプト行の説明を示します。

  4. /instypeパラメータにadd_languageを指定した場合は、追加する言語を指定して/nlsoptパラメータを入力します。

    言語は二重引用符で囲みます。たとえば、アラビア語、ドイツ語およびデンマーク語を指定するには、次の値を入力します。

    "ar d dk"
    
    

    使用可能な言語をすべて使用するには、nlsopallに設定します。 Oracle Workflow Serverでは、Oracle Databaseでサポートされているすべての言語がサポートされます。

    関連項目:

    標準の言語略称のリストは、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』のロケール・データに関する項を参照してください。 

  5. /instypeパラメータにserverを指定した場合、Oracle Internet DirectoryをOracle Workflowディレクトリ・サービスとして統合する場合は、次のパラメータを入力します。

    • /ldaphost: LDAPホスト名

    • /ldapport: LDAP非SSLポート

    • /ldapuser: LDAP管理ユーザー名

    • /ldaplogbase: 変更ログのDN

    • /ldapuserbase: ユーザー・ベース(例: /ldapuserbase cn=Users,dc=us,dc=oracle,dc=com

    すでにOracle Internet Directoryと統合されているOracle Workflowの既存インストールをアップグレードしている場合、データベースで定義済の場合はOracle Internet Directory統合に関するLDAPパラメータを省略できます。

    この場合、Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントは、データベースに定義されている既存のLDAPパラメータを使用してOracle Internet Directory統合を構成します。 ただし、ここで新規LDAPパラメータを指定すると、設定が更新されます。

  6. /instypeパラメータにserverまたはallを指定した場合、Oracle Workflow Notification Mailerを使用する場合は次のパラメータを入力します。

    • /mailserver: インバウンド電子メール・アカウント: サーバー名

    • /mailuser: インバウンド電子メール・アカウント: ユーザー名

    • /mailhost: アウトバウンド電子メール・アカウント: サーバー名

    • /htmlagent: メッセージ生成: HTMLエージェント

    • /mailreply: メッセージ生成: 返信先アドレス

    • /processfolder: 電子メール処理: 処理済フォルダ名

    • /discardfolder: 電子メール処理: 削除フォルダ名

  7. /instypeパラメータにserverを指定したときに、Oracle Workflowデータベース・アカウントに割り当てられた表領域を変更する場合は、/tablespaceパラメータに既存の有効な表領域名を設定します。

  8. Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントによるログ情報の書込み方法を制御するには、次のパラメータを設定します。

    • /debug: Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントによってデバッグ情報がworkflow.logファイルに書き込まれるようにする場合は、trueを指定します。デフォルトでは、Oracle Workflowでデバッグ情報は記録されません。

    • /logdir: Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントによってworkflow.logファイルが書き込まれるディレクトリのパスを指定するか、またはログ・ファイルを作成しない場合はnologを指定します。デフォルトでは、ログ・ファイルは$ORACLE_HOME/wf/installディレクトリに書き込まれます。

  9. 変更内容を保存し、wfinstall.cshファイルを閉じます。

  10. wfinstall.cshスクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。

    $ORACLE_HOME/wf/install/wfinstall.csh
    
    

wfinstall.cshスクリプトに最低限のパラメータが含まれていて、すべてが1行のテキストでファイルに入力されている場合、Oracle Workflow Assistant画面は表示されず、構成は非対話型モードで実行されます。ただし、セキュリティ対策として、サイトで使用されているインストール・オプションによっては、実行時に次のパスワードの入力を求めるプロンプトが表示される場合があります。


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