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Oracle Database プラットフォーム・ガイド
10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(32-bit)

B25020-03
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3 Windowsでのインストール後のデータベース作成

この章では、Oracle Databaseをインストールした後、データベース・コンフィギュレーション・アシスタントまたはコマンドライン・ツールを使用してデータベースを作成する方法を説明します。

この章の項目は次のとおりです。

Oracle Databaseのネーミング規則

ネットワークにマウントされたOracle Databaseサーバーすべてに一意のデータベース名が付けられている必要があります。データベースの作成時にデータベースと名前が対応付けられ、その制御ファイルに名前が格納されます。データベース・キーワードがCREATE DATABASE文で指定されている場合、またはデータベース・コンフィギュレーション・アシスタントで要求されたときに指定された場合は、その値がそのデータベースの名前になります。

同じデータベース名のOracle Databaseサーバーを2つマウントしようとすると、2番目のサーバーのマウント時に次のエラーが表示されます。

ORA-01102: データベースを排他モードでマウントすることができません。

同じコンピュータの異なるOracleホームに、複数のOracle Databaseサーバーがある場合は、次の規則が適用されます。

既存のデータベース名を変更するにはCREATE CONTROLFILE文を使用し、制御ファイルを再作成して新しいデータベース名を指定する必要があります。


注意

この章のディレクトリ・パスの例は、Optimal Flexible Architecture(OFA)のガイドラインに準拠しています。インストール時にOFAに準拠していないディレクトリを指定した場合、ディレクトリ・パスは異なったものになります。 


リモート・コンピュータ上の制御ファイル、データファイルおよびログ・ファイルへのアクセス

制御ファイル、データファイル、オンラインREDOログ・ファイルおよびアーカイブ・ログファイルの場所は、汎用命名規則(UNC)を使用して指定できないことに注意してください。

データベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用したWindowsでのデータベースの作成

データベース作成の方法としては、データベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用する方が簡単であるため、この方法をお薦めします。データベース・コンフィギュレーション・アシスタントのインタフェースと動作は、サポートされているすべてのプラットフォームで同じであるため、ここでは詳細な手順やスクリーン・ショットを示しません。

関連資料

データベース・コンフィギュレーション・アシスタントの使用方法は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照 

データベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用すると、次のことができます。

初期化パラメータ・ファイルは、パラメータを含むASCIIテキスト・ファイルです。コマンドライン・ツールを使用してデータベースを作成および変更する場合に使用できます。データベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用してデータベースを作成すると、サーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE)が初期化パラメータ・ファイルから作成され、初期化パラメータ・ファイルの名前が変更されます。Oracleは、名前変更されたファイルを初期化パラメータ・ファイルとして認識せず、インスタンスの開始後には使用しません。

データベース・コンフィギュレーション・アシスタントで作成されたインスタンスを起動後に変更するには、ALTER SYSTEM文を使用する必要があります。SPFILEは、テキスト・エディタを使用して参照または表示できないバイナリ・ファイルであるため、このファイル自体は変更できません。新規に作成されたSPFILEの場所は、ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥databaseです。SPFILEファイル名は、spfileSID.oraです。

関連資料

『Oracle Database管理者ガイド』のサーバー・パラメータ・ファイルを使用した初期化パラメータの管理に関する項 

コマンドライン・ツールを使用したWindowsでのデータベースの作成

この項では、新しいデータベースを手動で作成する方法について説明します。データベース・ソフトウェア・ファイルの一部として、Oracle Databaseではサンプル・データベース作成スクリプトおよびサンプル初期化パラメータ・ファイルが用意されており、どちらも必要に応じて編集できます。既存のスクリプトがある場合は、それをデータベースの手動作成にそのまま使用できます。また、サンプル・データベース作成スクリプトをガイドとして使用し、既存のスクリプトを編集することもできます。

データベースの作成方法は、次の3種類です。

表3-1は、前述の各データベース作成カテゴリにおける、新しいデータベースを作成する作業を示しています。各手順は、この後の各項で詳しく説明しています。

表3-1    手動でのデータベース作成作業 
作業  既存のデータベースをコピーし、古いデータベースを削除  既存のデータベースをコピーし、古いデータベースを保持  データベースがシステムに存在しない場合、新しいデータベースを作成 

ディレクトリの作成 

○ 

○ 

○ 

既存のデータベースのエクスポート 

○ 

必要な場合あり1 

該当なし 

データベース・ファイルの削除 

○ 

× 

該当なし 

初期化パラメータ・ファイルの変更 

○ 

○ 

○ 

Oracle Databaseインスタンスの起動 

○ 

○ 

○ 

Oracle Databaseサービスの作成および開始 

× 

○ 

○ 

CREATE DATABASE文のスクリプトへの書込み 

○ 

○ 

○ 

CREATE DATABASEスクリプトの実行 

○ 

○ 

○ 

データベースのインポート 

○ 

必要な場合あり2 

該当なし 

レジストリのORACLE_SIDの更新 

× 

デフォルトのSIDを変更する場合にのみ必要 

○ 

新しいデータベースのバックアップ 

○ 

○ 

○ 

1 データを既存のデータベースから新しいデータベースにコピーする場合にのみ必要で、それ以外の場合は不要です。

2 既存のデータベースからエクスポートされた表および他のオブジェクトをインポートする場合にのみ必要で、それ以外の場合は不要です。

後述の各項では、1つの例を使用して、データベースを作成する方法について説明します。この例では、既存のデータベースはSIDorcl初期データベースで、ディレクトリC:¥oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥orclにあります。orclを、ディレクトリC:¥oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥prodにある、データベース名とSIDprodの新しいデータベースにコピーします。次に、初期データベースorclを削除します。

ディレクトリの作成

次のディレクトリを作成します。これらのディレクトリには、新しいデータベースprodの管理ファイルおよびデータベース・ファイルを配置します。

既存のデータベースのエクスポート

エクスポートは、既存のデータベースの内容を新しいデータベースにコピーする場合にのみ必要です。以前のリリースのOracleのデータを処理している場合は、この作業にエクスポートを使用できます。Oracle Database 10gリリース1(10.1)以上のデータを使用している場合は、Data Pump Exportを使用することをお薦めします。Data Pump ExportではOracle Database 10gリリース1(10.1)以上の新機能(浮動小数点など)をサポートしているためです。

Data Pump Exportまたはエクスポートは、パラメータ・モードまたは対話形式モードのどちらでも起動できますが、パラメータ・モードをお薦めします。対話形式モードは、パラメータ・モードよりも機能が制限されています。対話形式モードは、下位互換性のためにのみ用意されています。

Data Pump Exportのパラメータ・モードの構文は次のとおりです。

C:¥> expdp SYSTEM/password DUMPFILE=myexp.dmp FULL=y LOGFILE=myexp.log

Data Pump Exportの対話形式モードの構文は次のとおりです。

C:¥> expdp SYSTEM/password 

expdp SYSTEM/passwordコマンドのみを入力すると、対話形式セッションが開始され、Data Pump Exportにより必要な情報の入力を求められます。


注意

パラメータ・モードを使用する場合、ファイル名やディレクトリ名にスペースが存在するとData Pump Exportによって不正な名前とみなされます。対処方法として、DUMPFILE=パラメータのフルパス指定は、3つの二重引用符で囲みます。次に例を示します。

DUMPFILE="""C:¥program files¥export.dmp"""

Data Pump Exportを対話形式モードで使用する場合は、引用符を使用しなくてもファイル名やディレクトリ名にスペースを使用できます。 


エクスポートのパラメータ・モードの構文は次のとおりです。

C:¥> exp SYSTEM/password FILE=myexp.dmp FULL=y LOG=myexp.log

エクスポートの対話形式モードの構文は次のとおりです。

C:¥> exp SYSTEM/password 

exp SYSTEM/passwordコマンドのみを入力すると、対話形式セッションが開始され、エクスポートにより必要な情報の入力を求められます。


注意

パラメータ・モードを使用する場合、ファイル名やディレクトリ名にスペースが存在するとエクスポートによって不正な名前とみなされます。対処方法として、FILE=パラメータのフルパス指定は、3つの二重引用符で囲みます。次に例を示します。

FILE="""C:¥program files¥export.dmp"""

エクスポートを対話形式モードで使用する場合は、引用符を使用しなくてもファイル名やディレクトリ名にスペースを使用できます。 


関連資料

Data Pump Exportまたはエクスポートの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照 

既存のデータベースからすべてのデータを新しいデータベースにエクスポートするには、次のようにします。

  1. ORACLE_SIDを、エクスポートするデータベースのデータベース・サービスに設定します。たとえば、エクスポートするデータベースが初期データベースorclの場合は、コマンド・プロンプトで次のように入力します。等号文字(=)の両側にはスペースを入れないでください。

    C:¥> set ORACLE_SID=orcl
    
  2. 既存のデータベースがOracle Database 10gリリース1(10.1)以上の場合は、コマンド・プロンプトからData Pump Exportを起動します。

    C:¥> expdp SYSTEM/password DUMPFILE=myexp.dmp FULL=y LOG=myexp.log
    

    これで、初期データベースorclの全データベースのエクスポートがmyexp.dmpファイルに作成されました。Data Pump Exportからのすべてのメッセージは、myexp.logファイルに記録されます。

  3. 既存のデータベースがOracle Database 10gリリース1(10.1)より前の場合は、コマンド・プロンプトからExportを起動します。

    C:¥> exp SYSTEM/password FILE=myexp.dmp FULL=y LOG=myexp.log
    

    これで、初期データベースorclの全データベースのエクスポートがmyexp.dmpファイルに作成されました。エクスポートからのすべてのメッセージは、myexp.logファイルに記録されます。

データベース・ファイルの削除

データベース・ファイルの削除は、既存のデータベースを新しいデータベースにコピーし、古いデータベースと置き換える場合にのみ必要です。初期データベースorclのデータベース・ファイルを削除する例を次に示します。

データベース・ファイルを削除するには、次のようにします。

  1. コマンド・プロンプトで初期データベースorclを停止します。

    C:¥> oradim -SHUTDOWN -SID orcl -SHUTTYPE inst -SHUTMODE immediate
    
  2. ディレクトリC:¥oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥orclから次のファイルを削除します。

    ファイル名  ファイル名  ファイル名  ファイル名 

    control01.ctl 

    drsys01.dbf 

    temp01.dbf 

    xdb01.dbf 

    control02.ctl 

    cwmlite01.dbf 

    tools01.dbf 

    redo01.log 

    control03.ctl 

    example01.dbf 

    undotbs01.dbf 

    redo02.log 

    index01.dbf 

    system01.dbf 

    user01.dbf 

    redo03.log 

初期化パラメータ・ファイルの変更

新しいデータベースの基礎として初期データベースorclを使用するには、最初にORACLE_BASE¥admin¥orcl¥pfile¥init.oraをコピーします。次に、コピーをORACLE_BASE¥admin¥prod¥pfile¥init.oraに置きます。さらに、この項で説明されているようにファイルを変更します。


注意

Oracle9iリリース2(9.2)からは、円記号(¥)エスケープ文字を使用した引用符のネストがサポートされなくなりました。これは、Oracle Databaseが初期化パラメータ・ファイルのパラメータ値を解釈する方法に影響する場合があります。たとえば、リリース2(9.2)より前のリリースでCONTROL_FILES = "ctlfile¥'1.ora"を指定した場合、ファイル名はctlfile'1.oraとして解釈されました。リリース2(9.2)からは、ファイル名はctlfile¥'1.oraとして解釈されます。

パラメータ・ファイルを変更して、このような参照を削除することを強くお薦めします。初期化パラメータ値の引用符のネストに関するその他の方法は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。 


システムに既存のデータベースがない場合は、既存の初期化パラメータ・ファイルをコピーして、新しい初期化パラメータ・ファイルの基礎として使用することはできません。しかし、次の場所に用意されているサンプル初期化パラメータ・ファイルinitsmpl.oraを使用することができます。

ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥admin¥sample¥pfile

このファイルをデータベースprodの初期化パラメータ・ファイルの基礎とすることができます。

initsmpl.oraを初期化パラメータ・ファイルの基礎として使用する場合、次のパラメータを示されている値に設定する必要があります。設定しなかった場合は、データベースprodを起動できません。

Oracle Databaseインスタンスの起動

データベースをマウントせずにインスタンスを起動します。

STARTUP NOMOUNT

この例では、初期化パラメータ・ファイルがデフォルトの場所に格納されているため、PFILE句の指定は不要です。この時点で、データベースはありません。新規データベースを作成する準備として、SGAのみ作成され、バックグラウンド・プロセスが起動します。

Oracle Databaseサービスの作成および開始

Oracle Databaseサービスの作成および開始は、次のいずれかを行う場合にのみ必要です。

データベースを作成する前に、そのデータベースを実行するWindowsサービスを作成します。このサービスはOracle Databaseプロセスoracle.exe)で、Windowsサービスの形式でインストールされます。

サービスは、ORADIMを使用して作成します。作成が終了すると、サービスは自動的に開始されます。ORADIMの使用方法は、「ORADIMによるOracle Databaseインスタンスの管理」を参照してください。

Oracle Databaseサービスを作成して開始するには、次のようにします。

  1. コマンド・プロンプトからORADIMを実行します。

    C:¥> oradim -NEW -SID prod -STARTMODE manual
    -PFILE "C:¥oracle¥product¥10.2.0¥admin¥prod¥pfile¥init.ora"
    

    すでに作成した初期化パラメータ・ファイルが、ドライブ名を含めて、フルパスで指定されていることに注意してください。サービスが開始されたかどうかは、「コントロール パネル」の「サービス」ウィンドウで確認できます。

  2. ORACLE_SIDprodと等しくなるように設定します。等号文字(=)の両側にはスペースを入れないでください。

    C:¥> set ORACLE_SID=prod
    

CREATE DATABASE文のスクリプトへの書込み

CREATE DATABASE文は、データベースを作成するSQL文です。この文が含まれるスクリプトは、データベースを作成するときにいつでも使用できます。

CREATE DATABASE文には、次のパラメータがあります。

CREATE DATABASE文を実行すると、Oracle Databaseは、CREATE DATABASE文で指定されている句または設定した初期化パラメータに基づいて複数の処理を実行します。


注意

Oracle Managed Filesは、CREATE DATABASE文とともに使用してOracle Databaseの管理を簡略化する機能です。Oracle Managed Filesでは、ファイル名ではなくデータベース・オブジェクトに関する処理を指定するため、Oracle Databaseサーバーを構成するオペレーティング・システム・ファイルを直接管理する必要がありません。Oracle Managed Filesの使用の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。 


データベースprodを作成するには、script_name.sqlというファイルに次の文をコピーして保存します。

CREATE DATABASE prod
MAXLOGFILES 5
MAXDATAFILES 100
DATAFILE 'C:¥oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥prod¥system01.dbf' SIZE 325M REUSE
AUTOEXTEND ON NEXT 10240K MAXSIZE UNLIMITED
UNDO TABLESPACE "UNDOTBS" DATAFILE 'oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥prod¥undotbs01.dbf'
SIZE 200M REUSE AUTOEXTEND ON NEXT 5120K MAXSIZE UNLIMITED
CHARACTER SET WE8MSWIN1252
logfile 'C:¥oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥prod¥redo01.log' size 100M reuse,
        'C:¥oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥prod¥redo02.log' size 100M reuse,
        'C:¥oracle¥product¥10.2.0¥oradata¥prod¥redo03.log' size 100M reuse;

CREATE DATABASEスクリプトの実行

SQLスクリプトを使用してデータベースを作成するには、次のようにします。

  1. サービスが開始されているかどうかを、「コントロール パネル」で確認します。この例では、サービス名はOracleServicePRODで、その「状態」列には「開始」と表示されます。「開始」になっていない場合は、サービス名を選択して「開始」をクリックします。

    また、コマンド・プロンプトで次のように入力して、サービスの状態を確認することもできます。

    C:¥> net START
    

    システムで現在実行されている、すべてのWindowsサービスのリストが表示されます。リストにOracleServicePRODがない場合は、次のように入力します。

    C:¥> net START OracleServicePROD
    
  2. PRODを現在のSIDにします。

    C:¥> set ORACLE_SID=PROD
    
  3. ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥binPATH環境変数に追加します。

    set PATH=ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥bin;%PATH%
    
  4. コマンド・プロンプトからSQL*Plusを起動し、データベースにSYSDBAで接続します。

    C:¥> sqlplus /NOLOG
    SQL> CONNECT / AS SYSDBA 
    

    connected」というメッセージが表示されます。

  5. スプーリングをオンにしてメッセージを保存します。

    SQL> SPOOL script_name.log
    
  6. 「CREATE DATABASE文のスクリプトへの書込み」で作成したスクリプトscript_name.sqlを実行します。

    SQL> @C:¥oracle¥product¥10.2.0¥db_1¥rdbms¥admin¥script_name.sql;
    

    データベースの作成が正常に終了した場合は、インスタンスが開始され、「Statement processed」というメッセージが数回表示されます。

データベースのインポート

Data Pump Import(Oracle Database 10gリリース1(10.1)以上のデータの場合)またはインポート(旧データの場合)を使用して、「既存のデータベースのエクスポート」で作成した全エクスポートを新しいデータベースにインポートできます。Data Pump Importまたはインポートは、パラメータ・モードまたは対話形式モードのいずれかを使用して起動できますが、パラメータ・モードの方が多くの機能があるため、パラメータ・モードを使用することをお薦めします。対話形式モードは、下位互換性のためにのみ用意されています。

Data Pump Importのパラメータ・モードの構文は次のとおりです。

C:¥> impdp SYSTEM/password DUMPFILE=myexp.dmp FULL=y LOG=myexp.log

Data Pump Importの対話形式モードの構文は次のとおりです。

C:¥> impdp SYSTEM/password 

impdp SYSTEM/passwordのみを入力すると、対話形式のセッションが開始され、Data Pump Importにより必要な情報の入力を求められます。


注意

パラメータ・モードを使用する場合、ファイル名やディレクトリ名にスペースが存在するとData Pump Importによって不正な名前とみなされます。対処方法として、DUMPFILE=パラメータのフルパス指定は、3つの二重引用符で囲みます。次に例を示します。

DUMPFILE="""C:¥program files¥export.dmp"""

Data Pump Importを対話形式モードで使用する場合、二重引用符を使用しなくてもファイル名やディレクトリ名にスペースを使用できます。 


インポートのパラメータ・モードの構文は次のとおりです。

C:¥> imp SYSTEM/password FILE=myexp.dmp FULL=y LOG=myexp.log

インポートの対話形式モードの構文は次のとおりです。

C:¥> imp SYSTEM/password 

imp SYSTEM/passwordのみを入力すると、対話形式のセッションが開始され、インポートにより必要な情報の入力を求められます。


注意

パラメータ・モードを使用する場合、ファイル名やディレクトリ名にスペースが存在するとインポートによって不正な名前とみなされます。対処方法として、FILE=パラメータのフルパス指定は、3つの二重引用符で囲みます。次に例を示します。

FILE="""C:¥program files¥export.dmp"""

インポートを対話形式モードで使用する場合、二重引用符を使用しなくてもファイル名やディレクトリ名にスペースを使用できます。 



注意

エクスポート・ファイルの生成元のデータベースに、新しいデータベースにはない表領域が含まれている場合、インポートはその表領域とそれに関連付けられたデータファイルを作成しようとします。

簡単な解決方法は、両方のデータベースに同じ表領域が含まれるようにすることです。データファイルは、同一である必要はありません。重要なのは表領域の名前のみです。 


関連資料

Data Pump Importまたはインポートの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照 

レジストリのORACLE_SIDの更新

これがシステムの最初のデータベースである場合、または新しいデータベースをデフォルトのデータベースにする場合は、レジストリを変更する必要があります。

  1. コマンド・プロンプトでレジストリ エディタを起動します。

    C:¥> regedt32
    

    「レジストリ エディタ」ウィンドウが表示されます。

  2. コンピュータ上で最初のOracleホームの場合、サブキー¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥ORACLE¥HOME0を選択します。同一コンピュータ上の別のOracleホームに対する後続インストールの場合は、パスは¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥ORACLE¥HOMEIDです。IDは、Oracleホームを識別する一意の数値です。

    関連項目

    複数のOracleホームのサブキーの場所の詳細は、第14章「パラメータおよびレジストリの構成」を参照 

  3. 「レジストリ エディタ」ウィンドウの右側でパラメータORACLE_SIDを探します。

  4. パラメータ名をダブルクリックし、データを新しいSID(この例ではprod)に変更します。

これがシステムでの最初のデータベースで、まだパラメータORACLE_SIDがない場合は、このパラメータを作成する必要があります。

パラメータORACLE_SIDを作成するには、次のようにします。

  1. 「編集」メニューから「値の追加」を選択します。

    「値の追加」ダイアログが表示されます。


    画像の説明

  2. 「値の名前」フィールドにORACLE_SIDと入力します。

  3. 「データ型」リストで、REG_EXPAND_SZ(拡張可能文字列用)を選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

    データ型に対応する「文字列エディタ」ダイアログが表示されます。


    画像の説明

  5. 「文字列」フィールドにprodと入力します。

  6. 「OK」をクリックします。

    レジストリ エディタにより、パラメータORACLE_SIDが追加されます。

  7. 「レジストリ」メニューから「レジストリ エディタの終了」を選択します。

    レジストリ エディタが終了します。

新しいデータベースのバックアップ


注意

バックアップを行わずに新しいデータベースを操作していて、問題が生じた場合は、データベース作成手順を繰り返す必要があります。データを失ってしまうことがないように、データベースはここでバックアップしてください。  


新しいデータベースをバックアップするには、次のようにします。

  1. データベース・インスタンスを停止してサービスを停止します。

    C:¥> oradim -SHUTDOWN -SID prod -SHUTTYPE srvc,inst -SHUTMODE immediate
    


    注意

    すぐにORADIMによりプロンプトが表示されますが、手順2に進む前に、データベースおよびサービスが完全に停止するまで待つ必要があります。サービスOracleServicePRODが停止したことがコントロール パネルに表示されるまで待ってください。表示されるまで待たないと、データがデータファイルに書き込まれている最中にバックアップが作成されて、バックアップが無効になる可能性があります。 


  2. 任意のツールを使用して、データベース・ファイルをバックアップします。

    データベース・ファイルは、初期化パラメータ・ファイル、制御ファイル、オンラインREDOログ・ファイルおよびデータファイルから構成されます。

    バックアップが完了したら再びデータベースを起動し、必要に応じてユーザーとオブジェクトを作成し、必要な変更を行って、データベースを使用することができます。

    データベースに重要な変更(アーカイブ・モードを切り替える、表領域またはデータファイルを追加する、など)を行った後は、データベースをバックアップしてください。

    関連資料

    アーカイブ、バックアップおよびリカバリの詳細は、次の資料を参照してください。

    • 『Oracle Database概要』

    • 『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ基礎』

    • 『Oracle Database 2日でデータベース管理者』

     


    注意

    圧縮ドライブにデータベース・ファイルを格納しないでください。書込みエラーが発生し、パフォーマンスを低下させる可能性があります。 


ORADIMによるOracle Databaseインスタンスの管理

ORADIMは、Oracle Databaseで使用できるコマンドライン・ツールです。ORADIMが必要になるのは、手動でデータベースを作成、削除または変更する場合のみです。この目的で使用するツールとしてはデータベース・コンフィギュレーション・アシスタントの方が簡単です。

後述の項では、ORADIMのコマンドおよびパラメータについて説明します。各コマンドの前には必ずダッシュ(-)が付きます。ORADIMパラメータのリストを表示するには、次のように入力します。

oradim -? | -h | -help


注意

オプションを何も指定せずにoradimを指定することでも、ORADIMのパラメータおよび説明のリストが返されます。 


ORADIMを使用すると、oradim.logと呼ばれるログ・ファイルがORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥databaseまたはORA_CWDレジストリ・パラメータで指定したディレクトリにオープンされます。すべての処理(正常の場合も異常の場合もすべて)がこのファイルに記録されます。このファイルをチェックして、処理が成功したかどうかを検証する必要があります。

Oracle DatabaseサービスをWindows 2000にインストールした場合は、開始モードを「自動」に設定してSYSTEMユーザー(LocalSystem)としてログオンした際に、Oracle Databaseサービスは開始されますが、データベースが自動的には起動しない可能性があります。次のエラー・メッセージがディレクトリORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥databaseORADIM.LOGファイルに書き込まれます。

ORA-12640: Authentication adapter initialization failed 

Oracle Enterprise Management Agent、Oracle Enterprise Manager Management ServerおよびOracle Internet Directoryも、同じ理由でデータベースに接続できないため失敗することがあります。対処方法は次のとおりです。

インスタンスの作成

ORADIMを使用してインスタンスを作成するには、次のように入力します。

oradim -NEW -SID SID | -SRVC service_name | -ASMSID SID | -ASMSRVC service_name 
[-SYSPWD password] [-STARTMODE auto | manual] [-SRVCSTART system | demand] 
[-PFILE filename | -SPFILE] [-SHUTMODE normal | immediate | abort] [-TIMEOUT 
secs] [-RUNAS osusr/ospass]

それぞれの意味は次のとおりです。

たとえば、PRODというインスタンスを作成するには、次のように入力します。

C:¥> oradim -NEW -SID prod -STARTMODE auto -PFILE 
C:¥oracle¥product¥10.2.0¥admin¥prod¥pfile¥init.ora

インスタンスの起動とサービスの開始

ORADIMを使用してインスタンスを起動し、サービスを開始するには、次のように入力します。

oradim -STARTUP -SID SID | -ASMSID SID [-SYSPWD password] [-STARTTYPE srvc | 
inst | srvc,inst] [-PFILE filename | -SPFILE]

それぞれの意味は次のとおりです。

たとえば、pumaというインスタンスを起動するには、次のように入力します。

C:¥> oradim -STARTUP -SID puma -STARTTYPE inst -PFILE 
C:¥oracle¥product¥10.2.0¥admin¥prod¥pfile¥init.ora

インスタンスおよびサービスの停止

Enterprise Database Controlサービス(OracleDBConsoleSID)は、Oracle Databaseサービス(OracleServiceSID)に依存します。Enterprise Database Control依存サービスは、(インストールされている場合)ORADIMを実行してデータベース・インスタンス・サービスを停止する前に、停止する必要があります。

ORADIMを使用してインスタンスを停止するには、次のように入力します。

oradim -SHUTDOWN -SID SID | -ASMSID SID [-SYSPWD password] 
[-SHUTTYPE srvc | inst | srvc,inst] [-SHUTMODE normal | immediate | abort]

それぞれの意味は次のとおりです。

たとえば、pumaというインスタンスを停止するには、次のように入力します。

C:¥> oradim -SHUTDOWN -SID puma -SHUTTYPE srvc,inst

インスタンスの編集

既存のインスタンスを編集すると、インスタンス名、起動モード、停止モード、停止タイプなどの値を変更できます。ORADIMを使用してインスタンスを変更するには、次のように入力します。

oradim -EDIT -SID SID | -ASMSID SID [-SYSPWD password] [-STARTMODE auto | 
manual] [-SRVCSTART system | demand] [-PFILE filename | -SPFILE][SHUTMODE normal 
| immediate | abort] [SHUTTYPE srvc | inst | srvc,inst]

それぞれの意味は次のとおりです。

たとえば、インスタンスprodに対して新しい初期化パラメータ・ファイルを指定するには、次のように入力します。

C:¥> oradim -EDIT -SID prod -PFILE C:¥oracle¥product¥10.2.0¥admin¥lynx¥pfile¥init.ora

インスタンスの削除

Enterprise Database Controlサービス(OracleDBConsoleSID)は、Oracle Databaseサービス(OracleServiceSID)に依存します。Enterprise Database Control依存サービスは、(インストールされている場合)ORADIMを実行してデータベース・インスタンス・サービスを削除する前に、停止する必要があります。

ORADIMを使用してインスタンスを削除するには、次のように入力します。

oradim -DELETE -SID SID | -ASMSID SID | -SRVC service_name | -ASMSRVC service_name

それぞれの意味は次のとおりです。

たとえば、prodというインスタンスを削除するには、次のように入力します。

C:¥> oradim -DELETE -SID prod

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