Oracle Database Vault インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.2)for Microsoft Windows(64-bit)on Intel Itanium B40123-02 |
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この付録では、レスポンス・ファイルを使用してOracle Database Vaultをインストールする方法について説明します。内容は次のとおりです。
Oracle Universal Installerの起動時にレスポンス・ファイルを指定すると、Oracleソフトウェアのインストールおよび構成を自動化できます。Oracle Universal Installerでは、レスポンス・ファイルに含まれる値を使用して、一部またはすべてのOracle Universal Installerプロンプトに応答します。
通常、Oracle Universal Installerは対話型モードで実行されます。つまり、ユーザーはグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)画面で情報の入力を求められます。レスポンス・ファイルを使用して情報を指定する場合、サイレント・モードを使用してOracle Universal Installerをコマンド・プロンプトで実行します。
サイレント・モードのインストールでは、Oracle Universal Installerには画面が表示されません。かわりに、起動するときに使用したターミナルに進捗情報が表示されます。
サイレント・モードのインストールの設定は、レスポンス・ファイルにリストされた変数の値を入力して定義します。たとえば、Oracleホームを指定するには、次の例のようにORACLE_HOME
変数に適切な値を指定します。
ORACLE_HOME = "C:¥oracle¥product¥10.2.0¥OraDBHome1"
レスポンス・ファイルの変数の設定を指定する別の方法は、Oracle Universal Installerの実行中にコマンドライン引数として渡すことです。次に例を示します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -silent
"ORACLE_HOME=C:¥oracle¥product¥10.2.0¥OraDBHome1" ...
この方法は、レスポンス・ファイルにパスワードなどの機密情報を指定しないようにする場合に特に便利です。次に例を示します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -silent "s_ownerPasswd=binks342" ...
変数とその設定は必ず二重引用符(")で囲んでください。
Oracle Universal Installerをサイレント・モードで使用してOracle製品をインストールおよび構成する一般的な手順は次のとおりです。
レスポンス・ファイルを使用してDatabase Vaultをインストールするには、次の手順を使用します。
Oracle Database Vaultには、レスポンス・ファイルのテンプレート(dv.rsp
)が含まれています。このテンプレートを編集してインストールをカスタマイズできます。このレスポンス・ファイルは、サイレント・モードのインストールで使用できます。
dv.rsp
ファイルは、インストール・メディアのresponse
ディレクトリにあります。レスポンス・ファイルをコピーおよび変更するには、次の手順を使用します。
Disk1¥response
ディレクトリからシステムの任意のディレクトリにレスポンス・ファイルをコピーします。
レスポンス・ファイルには、Oracle Universal Installerに必要な情報を格納する変数が含まれています。このファイルにある変数の値を設定する必要があります。たとえば、Oracleホームの場所やDatabase Vault所有者の名前など、Oracle Universal Installerに必要な情報の値を指定する必要があります。
レスポンス・ファイルは2つの部分から構成されています。変数は、最初の部分でのみ編集する必要があります。ファイルの2番目の部分には、事前設定された変数が含まれています。この変数は編集しないでください。この説明は、レスポンス・ファイルにも記載されています。
変数には、必須のものとオプションのものがあります。正常にインストールするためには、必須の変数に値を指定する必要があります。各変数についてはレスポンス・ファイルで説明されています。レスポンス・ファイルには例も記載されています。
レスポンス・ファイルからの次の抜粋は、Oracleホームの変数の設定に関連する説明を示しています。
#----------------------------------------------------------------------------- -- #Name : ORACLE_HOME #Datatype : String #Description: Complete path of the existing 10.2.0.4.0 database Oracle # Home into which Oracle Database Vault will be installed. # #Requirement: 1) Must have Oracle Database Enterprise Edition release # 10.2.0.4.0 installed. # 2) Must have Oracle Enterprise Manager Console DB version # 10.2.0.4.0 installed. # 3) Cannot contain an Automatic Storage Management(ASM) instance. # 4) Cannot contain Oracle Database Vault. # #Example: ORACLE_HOME = "C:¥OHOME1" #----------------------------------------------------------------------------- -- ORACLE_HOME=<Value Required>
シャープ記号(#)で始まる行はコメントのエントリです。オプションの変数を省略する場合、行の先頭にシャープ記号(#)を追加してコメント化します。ORACLE_HOME
などの必須の変数を含む行はコメント化できません。
パスワードなどの機密情報は、レスポンス・ファイルではなくコマンドラインで指定できます。この方法は、「レスポンス・ファイルの機能」で説明されています。
レスポンス・ファイルを適切に構成しないと、Oracle Universal Installerは失敗します。サイレント・モードのインストールが失敗した場合のトラブルシューティングは、「サイレント・モードのインストールのトラブルシューティング」を参照してください。
注意:
ここまでの手順で、作成したレスポンス・ファイルを指定してOracle Universal Installerをコマンドラインで実行し、インストールを実行する準備ができました。Oracle Universal Installerの実行可能ファイルsetup.exe
にはいくつかのオプションが用意されています。オプションの完全なセットに関するヘルプ情報は、-help
オプションを指定してsetup.exe
を実行します。次に例を示します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -help
レスポンス・ファイルを使用してOracle Universal Installerを実行するには、次のようにします。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -silent -responseFile responsefilename
この例の詳細は次のとおりです。
次の場合、サイレント・インストールは失敗します。
Oracle Universal Installerまたはコンフィギュレーション・アシスタントは、実行時にレスポンス・ファイルを検証します。検証が失敗した場合、サイレント・モードのインストールまたは構成プロセスが終了します。Oracle Universal Installerでは、不正なコンテキスト、書式またはタイプであるパラメータの値は、ファイルに値が指定されていない場合と同様に処理されます。
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