セキュリティ ガイド

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管理セキュリティのコンフィグレーション

プロキシ サービスの作成などの管理機能にユーザがアクセスできるようにするには、事前定義されたアクセス特権を持つ 4 つのセキュリティ ロールのいずれかにユーザを割り当てます。セキュリティ ロールは、実行時に評価される条件に基づきユーザまたはグループに動的に与えることのできる ID です。Oracle Service Bus の管理セキュリティ ロールのアクセス特権は変更できませんが、それらのロールのいずれかにユーザまたはグループを入れるための条件は変更できます。

以下の節では、Oracle Service Bus の管理セキュリティについて説明します。

セキュリティ ロールの詳細については、WebLogic リソースの保護の「ユーザ、グループ、セキュリティ ロール」を参照してください

 


管理セキュリティ ロールと特権

表 9-1 で Oracle Service Bus の管理セキュリティ ロールについて説明し、それぞれのアクセス特権についてまとめます。

表 9-1 Oracle Service Bus の管理セキュリティ ロール
ロール
事前定義されたアクセス特権
IntegrationAdmin

IntegrationDeployer
すべての Oracle Service Bus リソースに対するあらゆるアクセス権があります。これには、サービス アカウントおよびサービス キー プロバイダに含まれるユーザ名、パスワード、資格エイリアス バインディングの作成、編集、または削除の機能などがあります。このロールで作成できるユーザ名とパスワードは、発信認証のためにサービス アカウントによってのみ使用されます。Oracle Service Bus リソースへのアクセスを認可するためには使用されません。
Oracle Service Bus Console の [セキュリティ コンフィグレーション] モジュールでユーザ、グループ、ロール、またはアクセス制御ポリシーを作成、編集、または削除できません。
IntegrationOperator
このグループの特権は次のとおり。
  • すべての Oracle Service Bus リソースに対する読み込みアクセス権があります。
  • リソースをエクスポートできない。
  • アラート ルールを作成、表示、編集、および削除できるアクセス権がある。
  • セッションを管理するためのアクセス権がある (セッションの作成、コミット、破棄、および取り消しを含む)。すべてのセッションを表示できない。
  • サービスの操作設定を作成、編集、表示、および削除できるアクセス権がある。
IntegrationMonitor
  • すべての Oracle Service Bus リソースに対する読み込みアクセス権があります。
  • リソースをエクスポートできない。

注意 : 今回のリリースでは、IntegrationAdministrator と IntegrationDeployer の特権は同じです。これは、今後のリリースで変更される可能性があります。

Oracle Service Bus のロールには、Oracle Service Bus のリソースのみを変更するパーミッションがあります。WebLogic Server または WebLogic Server 上の他のリソースを変更するパーミッションはありません。WebLogic Server および WebLogic Server の他のリソースを変更するパーミッションを与えるには、表 9-2 に示した WebLogic Server のセキュリティ ロールのいずれかにユーザを追加します。Oracle Service Bus の各ドメインでは、少なくとも 1 人のユーザを Admin ロールに追加します。

表 9-2 WebLogic Server のセキュリティ ロール
WebLogic Server のロール
デフォルトのアクセス特権
Admin
WebLogic Server と Oracle Service Bus のすべてのオブジェクトと機能に対するあらゆるアクセス権があります。これには、ユーザ、グループ、ロール、またはアクセス制御ポリシーの作成、編集、または削除の機能などがあります。
デプロイヤ
すべてのオブジェクトに対する読み込みアクセス権がある。リソース、サービス、サービス キー プロバイダ、またはプロジェクトを作成、削除、編集、インポート、エクスポートできる。
オペレータ
すべてのオブジェクトを読み込み、エクスポートできるアクセス権がある。アラートのコンフィグレーション、メトリック コレクションの有効/無効の切り替え、およびサービスの停止と再開ができる。
モニタ
すべてのオブジェクトに対する読み込みアクセス権がある。任意のリソース、サービス、サービス キー プロバイダ、またはプロジェクトをエクスポートできる。

Oracle Service Bus Console でのロールベースのアクセス権

表 9-3 に、Oracle Service Bus の各セキュリティ ロールが Oracle Service Bus Console で実行できるアクションを示します。

あるアクションを実行するためのパーミッションは、表内のチェック マーク (チェック マーク記号) で示しています。この表の「セキュリティ コンフィグレーション」にはチェック マークがありません。これは、WebLogic Server の Admin ロールのみがこれらの機能にアクセスできるためです。

表 9-3 Oracle Service Bus Console でのロールベースのアクセス権
コンソール モード
アクション
Integration Admin
Integration Deployer
Integration Operator
Integration Monitor
OPERATIONS
Monitoring
         

ダッシュボード

統計の表示
 
統計のリセット
 
 
警告の表示
 
アラートの削除
 
 
アラート履歴の表示
 
サーバ概要の表示

ダッシュボード設定

ダッシュボード設定の表示
 
ダッシュボード設定の設定
コンフィグレーション
         

スマート検索

スマート検索設定の設定
 
 
スマート検索設定の表示

グローバル設定

グローバル設定の設定
 
 
グローバル設定の表示

トレース

トレース設定の設定
 
 
トレース設定の表示
 
レポート
         

メッセージ レポート

メッセージ レポートの表示

メッセージのパージ

メッセージのパージ
 
           
リソース ブラウザ
サービス
         

プロキシ サービス

プロキシ サービスの作成
   
 
プロキシ サービスの表示
 
プロキシ サービスの編集
   
 
プロキシ サービスの削除
   

ビジネス サービス

ビジネス サービスの作成
   
 
ビジネス サービスの表示
 
ビジネス サービスの編集
   
 
ビジネス サービスの削除
   
インタフェース
         

WSDL

WSDL の作成
   
 
WSDL の表示
 
WSDL の編集
   
 
WSDL の削除
   

XML スキーマ

XML スキーマの作成
   
 
XML スキーマの表示
 
XML スキーマの編集
   
 
XML スキーマの削除
   

WS-Policy

WS-Policy の作成
   
 
WS-Policy の表示
 
WS-Policy の編集
   
 
WS-Policy の削除
   
トランスフォーメーション
         

XQuery

XQuery の作成
   
 
XQuery の表示
 
XQuery の編集
   
 
XQuery の削除
   

XSLT

XSLT の作成
   
 
XSLT の表示
 
XSLT の編集
   
 
XSLT の削除
   

MFL

MFL の作成
   
 
MFL の表示
 
MFL の編集
   
 
MFL の削除
   

JAR

JAR の作成
   
 
JAR の表示
 
JAR の編集
   
 
JAR の削除
   
セキュリティ
         

サービス アカウント

サービス アカウントの作成
   
 
サービス アカウントの表示
 
サービス アカウントの編集
   
 
サービス アカウントの削除
   

サービス キー プロバイダ

サービス キー プロバイダの作成
   
 
サービス キー プロバイダの表示
 
サービス キー プロバイダの編集
   
 
サービス キー プロバイダの削除
   
通知
         

アラート送り先

Alert Rule の作成
 
 
Alert Rule の表示
 
Alert Rule の編集
 
 
Alert Rule の削除
 
プロジェクト エクスプローラ

プロジェクト

プロジェクトの作成
   
 
プロジェクトの表示
 
プロジェクトの編集
   
 
プロジェクトの削除
   

フォルダ

フォルダの作成
   
 
フォルダの表示
 
フォルダの編集
   
 
フォルダの削除
   
           
セキュリティ コンフィグレーション

ユーザ

ユーザの作成
       
 
ユーザの表示
 
ユーザの編集
       
 
ユーザの削除
       

グループ

グループの作成
       
 
グループの表示
 
グループの編集
       
 
グループの削除
       

ロール

ロールの作成
       
 
ロールの表示
     
 
ロールの編集
       
 
ロールの削除
       

アクセス制御

ポリシーの作成
       
 
ポリシーの表示
       
 
ポリシーの編集
       
 
ポリシーの削除
       
           
システムの管理
インポート/エクスポート
         

リソースのインポート

インポート
   

リソースのエクスポート

エクスポート
   
UDDI
         

UDDI レジストリ

作成
   
 
表示
 
編集
   
 
削除
   

UDDI からインポート

インポート
   

自動インポート状態

同期
 
切り離し
   

UDDI にパブリッシュ

パブリッシュ
   

自動パブリッシュ状態

自動パブリッシュ状態
 
パブリッシュ
   
グローバル リソース
         

JNDI プロバイダ

JNDI プロバイダの作成
   
 
JNDI プロバイダの表示
 
JNDI プロバイダの編集
   
 
JNDI プロバイダの削除
   

SMTP サーバ

SMTP サーバの作成
   
 
SMTP サーバの表示
 
SMTP サーバの編集
   
 
SMTP サーバの削除
   
カスタマイズ
         

検索置換

値の検索
   
 
置換
   

カスタマイズ ファイルの作成

ファイルの作成
   

カスタマイズ ファイルの実行

ファイルの選択
   
 
項目の選択
   
 
ファイルの実行
   
Change Center
セッション管理
セッションの編集
 
 
すべてのセッションを表示
   
 
変更の表示
 
 
変更のアクティブ化
 
 
変更の破棄
 
 
セッションの終了
 

 


管理セキュリティ グループ

事前定義された管理ロールへのユーザの割り当てを容易にするため、Oracle Service Bus には対応する 4 つのセキュリティ グループも用意されています。ロール内のメンバシップは動的ですが、グループ内のメンバシップは静的です。管理者があるユーザをグループに入れると、管理者が割り当てを変更するまでそのユーザはそのグループのメンバです。

管理セキュリティのコンフィグレーションの最も簡単なシナリオでは、ユーザを作成し、そのユーザを 4 つの管理グループのいずれかに追加すると、このユーザは、常に、事前定義されたアクセス特権すべてと対応するロールのメンバに自動的になります。

より複雑なシナリオでは、MyAdministratorsEast と MyAdministratorsWest という独自のグループ 2 つを作成し、必要に応じてユーザを割り当てます。MyAdministratorsWest グループが 8am から 8pm EST のロール、MyAdministratorsEast グループが 8pm から 8am EST のロールになるように、事前定義された IntegrationAdmin セキュリティ ロールをコンフィグレーションします。

表 9-4 は、Oracle Service Bus に用意されている管理グループの説明です。これらに加えて独自のグループを作成できます。

表 9-4 Oracle Service Bus のグループ
グループ
デフォルトで割り当てられるロール
IntegrationAdministrators
IntegrationAdmin。「IntegrationAdmin と IntegrationDeployer」を参照。
IntegrationDeployers
IntegrationDeployer。「IntegrationAdmin と IntegrationDeployer」を参照。
IntegrationOperators
IntegrationOperator。「IntegrationOperator」を参照。
IntegrationMonitors
IntegrationMonitor。「IntegrationMonitor」を参照。

 


管理セキュリティのコンフィグレーション : 主な手順

Oracle Service Bus のセッションの内部または外部から、ユーザ、グループ、およびロールを作成または変更できます。データに対する追加や変更は、即座に有効になり、すべてのセッションで使用できるようになります。データを追加または変更したときのセッションを破棄した場合でも、セキュリティ データは破棄されません

管理セキュリティをコンフィグレーションするには

  1. WebLogic Server の Admin ロールのユーザ アカウントを使用して、Oracle Service Bus Console にログインします。
  2. (省略可能) 独自のセキュリティ グループを作成します。
  3. 『Oracle Service Bus の使い方』の「セキュリティ コンフィグレーション」にある「グループの追加」を参照してください。

  4. ユーザを作成し、そのユーザを Oracle Service Bus のグループまたは独自のグループのいずれかに割り当てます。
  5. 『Oracle Service Bus の使い方』の「セキュリティ コンフィグレーション」にある「ユーザの追加」を参照してください。

  6. (省略可能) ユーザやグループが事前定義された Oracle Service Bus のセキュリティ ロールに入る条件を変更します。
  7. デフォルトでは 4 つのデフォルト グループは常に Oracle Service Bus のセキュリティ ロールに入りますが、このデフォルトを変更できます。ユーザのリストの管理が容易になるように、Oracle ではユーザをロールに直接追加しないことをお勧めします。代わりに、ユーザをグループに追加し、そのグループをロールに追加します。

    『Oracle Service Bus の使い方』の「セキュリティ コンフィグレーション」にある「ロールの追加」を参照してください。


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