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Oracle Rdb for OpenVMS Oracle RMUリファレンス・マニュアル
リリース7.2
E06177-01
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Oracle Rdb for OpenVMS

2.4 DEPOSITコマンド

現在のデータベース・ページの、指定したデータ・フィールドを変更します。

説明

DEPOSITコマンドは、RdbALTERコマンド・レベルのデフォルトです。プロンプトの後に他のコマンドを指定しないと、RdbALTERによって自動的にそのコマンドラインがDEPOSITコマンドとして解析されます。

変更するフィールドの指定の後には、等号(=)と変更対象フィールドの新しい値を指定する文字列を付ける必要があります。

ROLLBACKコマンドのすぐ後でDEPOSITコマンドを使用しないでください。ROLLBACKコマンドによって現在のページ・コンテキストが削除されます。DEPOSITコマンドをROLLBACKコマンドの直後に発行すると、現在のページがないことを知らせる警告メッセージが返されます。このため、ROLLBACKコマンドの直後、DEPOSITコマンドの前に、DISPLAYまたはAREA...PAGEコマンドのいずれかを使用して場所を指定する必要があります。


形式








コマンドのパラメータ

STORAGE_AREA

2バイトの記憶領域IDの値を格納します。

CHECKSUM

4バイトのページ・チェックサム・フィールドの値を格納します。

COUNT

行索引エントリの数を示す2バイトのフィールドの値を格納します。この数が1の場合、ページにはSYSTEMレコードしか含まれません。

DATA offset

指定されたバイト数を格納します。HEXADECIMALまたはDECIMAL修飾子を指定しない場合、デフォルトの基数とみなされます。RADIXコマンドでデフォルトの基数を設定する方法は、第2.18節を参照してください。

BYTE、LONGWORDおよびWORD修飾子を、ASCII修飾子と一緒に使用することはできません。

ENTRY

データベース・ページの領域インベントリ・ページ(AIP)エントリを参照します。nには、0とAIPエントリ数の間の数を指定する必要があります。

ABM

指定したAIPエントリに対する、最初の領域ビットマップ(ABM)ページ上の新しい値を格納します。ABM値はlongwordで格納されます。

LOGICAL_AREA

AIPエントリに対する論理領域の数の新しい値を格納します。LOGICAL_AREA値はwordで格納されます。

PHYSICAL_AREA

AIPエントリに対する物理領域の数の新しい値を格納します。PHYSICAL_AREA値はwordで格納されます。

ALENGTH

AIPエントリに対する論理領域名の長さの新しい値を格納します。ALENGTH値は1バイトで格納されます。論理領域名の長さは1〜31バイトです。

ANAME

AIPエントリに対する論理領域名の新しい値を格納します。ANAME値は、31文字のテキスト・フィールドに格納されます。

TSN

AIPエントリの論理領域のスナップショット(.snp)ファイルを有効にするための、最後のトランザクション順序番号(TSN)の値を格納します。

注意

Oracle Rdbリリース7.0以降では、Oracle Rdbによって、longwordよりも大きいすべてのトランザクション順序番号がページのTSNフィールドとページTSNベースの両方を使用して格納されます。Oracle Rdbは、これら2つの値に計算式を適用して実際のTSNを計算します。longwordよりも大きいTSN値は変更しないことをお薦めします。TSNがlongwordよりも大きいとき、0以外の数がページTSNベース(ページ・テール)に格納されます。次の例に、ページTSNとページTSNベースの場所を示します。


              000A 00000003  0000  page 3, physical area 10
                   9D091204  0006  checksum = 9D091204
          009A2C0F ED786D2E  000A  time stamp = 23-MAY-1996 09:08:53.36
                  0000 03C4  0012  964 free bytes, 0 locked
                       0001  0016  1 line
                  0005 03E4  0018  line 0: offset 03E4, 5 bytes

page TSN ----->    00000000  001C  line 0: TSN 0

   .
   .
   .
                       2001  03E4  line 0 (10:3:0) SYSTEM record
                    00 0001  03E6  1 byte in 0 sets/dynamic items
                 0000000000  03E9  padding '.....'

                   FFFFFFFF  03EE  snap page pointer -1
                   00000000  03F2  snap pointer TSN 0
                       0000  03F6  MBZ '..'
                   00000000  03F8  page sequence number 0
page TSN base -------> 0000  03FC  page TSN base 0
                      0000  03FE  MBZ '..'

RECORD_LENGTH

AIPエントリに対するレコード・サイズの長さ(バイト)の値を格納します。RECORD_LENGTH値はwordで格納されます。

INUSE

AIPエントリの使用中フラグの新しい値を格納します。INUSE値は1バイトで格納されます。

FREE_SPACE

ページに残っている空き領域の容量を示す2バイトのフィールドの値を格納します。

注意

次の2つのパラメータでは、INDEXおよびLINEを表す整数は0ベースです。たとえば、INDEX 0が最初の索引、LINE 3が4行目を指します。

現在のページが領域管理(SPAM)ページ、AIPページまたはABMページの場合、INDEXおよびLINEへの参照は無効です。

INDEX n

nで示される、行索引のオフセット・フィールドまたは長さフィールドの値を格納します。たとえば、DEPOSIT INDEX 3 OFFSETと入力すると、第4行の索引のオフセット・アドレス・フィールドが格納されます。

LINE n

個々の記憶セグメントの情報を格納します。RECORD_TYPEフィールドの値を格納できます。

LOCKED_SPACE

リカバリ・ユニットによる排他的使用のために割り当てられている空き領域の容量を示す2バイトのフィールドの値を格納します。

NUMBER

4バイトのページ番号フィールドの値を格納します。

SPACE range

指定した範囲のSPAMエントリの値を格納します。現在のぺージがSPAMページの場合のみ有効です。(SPACEおよびDATAパラメータのみが、SPAMページにアクセスするDISPLAYおよびDEPOSITコマンドで使用できるパラメータです。)rangeの値には、すべてのエントリを参照するアスタリスク(*)か、次のように連続する一連のエントリを指定することができます。


lower-data-page-number[:higher-data-page-number]

SPAMページの各エントリは2ビットで構成され、使用率のしきい値を表す値0〜3を含みます。たとえば、n番目のSPAMエントリに2が含まれる場合、該当範囲のn番目のデータ・ページで、領域が使用率の2番目のしきい値を超えたが、3番目のしきい値以下であることを意味します。

TIME_STAMP

8バイトの時刻と日付のスタンプ・フィールドの値を格納します。

NEXT_AIP

次の領域インベントリ・ページ(AIP)のページ番号の値を格納します。

AIP_ENTRIES

現在の領域インベントリ・ページにおける領域インベントリ・ページ(AIP)エントリ数の値を格納します。

value

変更対象のフィールドの新しい値を指定します。次のいずれかの方法で基数を指定しないかぎり、この値がデフォルトの基数に格納されます。


例1

次の例は、現在の記憶領域のページ2と3のSPAMエントリの値1を格納します。


RdbALTER> AREA 6 PAGE 1
RdbALTER> DISPLAY SPACE 2:3
0000000000000000000000000000000B  0016  page 2: threshold 3
                                        page 3: threshold 2
                                        pages 4-65: threshold 0
RdbALTER> DEPOSIT SPACE 2:3=1
RdbALTER> DISPLAY SPACE 2:3
00000000000000000000000000000005  0016  pages 2-3: threshold 1
                                        pages 4-65: threshold 0

例2

次の例は、長さが2バイトのデータ032Cをオフセット・ロケーション0012(10進数の18)に格納します。


RdbALTER> DEPOSIT DATA/HEXADECIMAL/WORD 0012=032C

例3

次の例は、記憶領域識別フィールドに新しい値0002を格納します。


RdbALTER> AREA 1 PAGE 1
RdbALTER> DISPLAY STORAGE_AREA
                            0001  0000  area 1
RdbALTER> DEPOSIT STORAGE_AREA=0002
RdbALTER> DISPLAY STORAGE_AREA
                            0002  0000  area 2

その他のDEPOSITコマンドの使用例は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。