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Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド
リリース6.0
B25767-02
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TimesTenデーモン・オプションの管理

TimesTenデーモン・オプションは、ttendaemon.optionsファイルを使用して設定および変更できます。これらのオプションの一部は、インストール時に、インストール・プロンプトに対するユーザーの応答に応じてインストーラによって設定されます。ttendaemon.optionsファイルで管理される内容は次のとおりです。

注意: 多くの場合、ttendaemon.optionsファイルを変更するには、TimesTenデーモンを停止し、変更が完了した後でデーモンを再起動する必要があります。TimesTen Serverオプションの場合は、サーバーを停止する必要があるのみです。TimesTenデーモンを停止する必要はありません。

この項の後半の内容は次のとおりです。

アドレスをリスニングするデーモンの決定

デフォルトでは、TimesTenメイン・デーモン、サブデーモンおよびエージェントは、使用可能なアドレスを使用してリクエスト用のソケットでリスニングします。すべてのTimesTenユーティリティおよびエージェントは、ループバック・アドレスを使用してメイン・デーモンと通信します。また、メイン・デーモンは、ループバック・アドレスを使用してエージェントと通信します。

ttendaemon.optionsファイルに個別の行で指定する-listenaddrエントリは、指定した値で示される特定のアドレスでリスニングするようにTimesTenデーモンに指示します。このオプションのアドレスには、ホスト名または数値のIPアドレスのいずれかを指定できます。

ttendaemon.optionsファイルの個別の行に対してデーモンがリスニングを行うアドレスを明示的に指定するには、次のように入力します。

-listenaddr address 
 

たとえば、ループバック・アドレスに対してのみリスニングを行うようにデーモンを制限する場合は、次のように入力します。

-listenaddr 127.0.0.1

または

-listenaddr localhost

これは、ローカル・マシン上のプロセスのみがデーモンと通信できることを意味します。他のマシンからのプロセスは除外されるため、他のマシンとの間でレプリケーションを行ったり、他のマシンからクライアント・アクセス権を付与することはできません。

異なるサブネットに複数のイーサネット・カードがある場合は、-listenaddrエントリを指定してデーモンに接続できるマシンを制御できます。

ttendaemon.optionsファイル内の最大4行の個別の行にオプションおよび値を指定して、リスニングを行う最大4つのアドレスを入力できます。指定したアドレスに加えて、ループバック・アドレスでも常にリスニングが行われています。

情報メッセージ

デーモンは、動作時に、エラー、警告および情報メッセージを生成します。これらのメッセージは、Timestenのシステム管理およびアプリケーションのデバッグに有効です。

Windowsでの情報メッセージ・オプションの変更

Windowsの場合、TimesTen Service(デーモン)メッセージはイベント・ビューアに記録されます。

詳細なログ・メッセージを無効にするには、ttendaemon.optionsファイルで-verboseの前に#を追加してコメント・アウトします。

デーモンのメッセージをsyslogに送信するかわりにユーザーが指定したファイルに記録するには、ttendaemon.optionsファイルの個別の行に、次のオプションを追加します。

-f filename 
 

ログ・メッセージを表示するには、次の手順を実行します。

  1. Windowsデスクトップで、「イベント ビューア」ウィンドウを開きます。
  2. 「ログ」メニューから、「アプリケーション」を選択します。
  3. アプリケーションで生成されるログ・メッセージのみが表示されるようにこのウィンドウを変更します。「ソース」列に「TimesTen」と記載されているメッセージは、Oracle TimesTen Data Managerサービスによって生成されたものです。

  4. TimesTenメッセージを表示するには、メッセージ・サマリーをダブルクリックします。
  5. メッセージ・ウィンドウが表示されます。「Next」または「Previous」をクリックするか、あるいは上矢印または下矢印をクリックして、追加のメッセージを表示できます(表示方法は、Windowsのバージョンによって異なります)。

注意: ttDaemonLogユーティリティを使用してメッセージを表示することもできます。

UNIXでの情報メッセージ・オプションの変更

UNIX Systemsの場合、デーモン・メッセージは、ファイルに記録するなどの様々な方法でルーティングされます。これらのファイルは、残しておくと非常に大量の領域を使用するようになる場合があります。定期的に削除して、ディスク領域を節約してください。

syslog機能を指定してTimesTenデーモンおよびサブデーモンのメッセージの記録するに使用するには、ttendaemon.optionsファイルの個別の行に、次のオプションを追加します。

-facility name 
 

nameに指定できる値は、auth、cron、daemon、local0-local7、lpr、mail、news、userまたはuucpです。

詳細なログ・メッセージを無効にするには、ttendaemon.optionsファイルで-verboseの前に#を追加してコメント・アウトします。

デーモンのメッセージをsyslogに送信するかわりにユーザーが指定したファイルに記録するには、ttendaemon.optionsファイルの個別の行に、次のオプションを追加します。

-f filename

メッセージをファイルに記録する場合にメッセージに日付を追加するには、ttendaemon.optionsファイルの個別の行に、次のオプションを追加します。

-showdate

サブデーモンの生成可能な数の変更

TimesTenは、サブデーモンを使用してデータ・ストアを管理します。TimesTenメイン・デーモンは、必要に応じてサブデーモンを動的に生成します。最大数および最小数を指定して、デーモンが生成できるサブデーモンの範囲を手動で指定できます。

任意の時点で、リカバリ中の失敗した各アプリケーション・プロセスに対するTimesTenプロセス・リカバリに、1つのサブデーモンが必要な場合があります。

デフォルトでは、サブデーモンの最大数は50です。

デフォルトでは、TimesTenは、4つ(最小数)のサブデーモンを生成します。ただし、ttendaemon.optionsファイルの-minsubsおよび-maxsubsオプションに新しい値を指定して、これらの設定を変更できます。

ディスクレス処理

UNIX Systemsの場合、TimesTenをディスクレス・モードで使用できます。ディスクレス・モードでのデーモンは、デーモン自体のためにディスク・ファイルは使用しません。ディスクレス・モードでは、一時データ・ストアでの処理のみが可能です。ディスクレス・モードを設定するには、ttendaemon.optionsファイルに-disklessオプションを追加する必要があります。

  1. ttendaemon.optionsファイルが存在しない場合は作成します。
  2. このファイルに、文字列-disklessで構成される行を作成します。
  3. デーモンを停止して再起動します。