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Oracle TimesTen In-Memory Database APIおよびSQLリファレンス・ガイド
リリース6.0
B25770-02
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ttDaemonLog

説明

TimesTenは、TimesTenデーモン(WindowsではTimesTen Data Managerサービスと呼ばれます)と他のバックグラウンド・プロセス(サブデーモンおよびエージェント)を使用してデータ・ストアへのアクセスを管理しています。このようなTimesTenプロセスのアクティビティは、TimesTenデーモン・ログにイベントとして記録されます。ttDaemonLogユーティリティでは、TimesTenデーモン・ログに書き込むイベントやTimesTenデーモン・ログからフェッチするイベントの種類を制御できます。

ttDaemonLogユーティリティには、次の2つのバージョンがあります。

Windows版ttDaemonLog

Windowsでは、TimesTenデーモン・ログ・メッセージは、WindowsアプリケーションのEvent Logに書き込まれます。ttDaemonLogユーティリティは、ログに書き込むイベント、およびログからフェッチしてstdoutに表示するイベントを制御します。

構文
ttDaemonLog [-h | -help | -?] 
ttDaemonLog [-V | -version] 
ttdaemonlog [-show type] [-b | -r | -s] [-f] [-integer] 
[-file filename][-loglevel level [DSN | [-connstr] connStr]] 
[-[no]logcomponent component [DSN | [-connstr] connStr]] 
[-logreset] [-msg string] [-setquiet | -setverbose] 
[-n computer] 
オプション

ttDaemonLogには次のオプションがあります。

-b 
TimesTenによって生成されたすべてのsyslogエントリを出力します。
-f  
ログの終わりに達しても、ttDaemonLogは終了せずに継続し、定期的にイベント・ログのポーリングを行って、追加のTimesTenログ・レコードを検索して表示します。これは、リアルタイムで更新されるログ・データの表示が必要な場合などに役立ちます。
-file filename 
TimesTenがメッセージを記録するファイルを指定します。指定しない場合は、システムのsyslog設定が調べられ、TimesTenメッセージの記録先が決定されます。
-h  
-help 
-? 
使用方法のメッセージを出力して終了します。
-integer 
表示するログの最後の最大行数。-fが指定されている場合、デフォルトは40行です。0の場合、制限はありません。
-logcomponent
component 
-nologcomponent 
特定のコンポーネントを記録することを指定します。コンポーネントとしてDSNまたは接続文字列が指定されている場合、ロギングは指定されたデータ・ストアのみに適用されます。-nologcomponentが指定されている場合、指示されたコンポーネントに対してロギングは実行されません。
コンポーネントに対して指定できる値は、次のとおりです。
ALL
DAEMON
DAEMONDBG
WEBSERVER
REPLICATION
ORACLECONNECT
-loglevel
level 
指定したレベル以上のメッセージを記録することを指定します。このオプションは、コンポーネントとしてDSNまたは接続文字列が指定されている場合、指定されたデータ・ストアにのみ適用されます。
-logreset 
イベント・ロギング・パラメータをリセットします。
-msg string 
TimesTenデーモン・ログに文字列を挿入します。
-n computer 
異なるコンピュータのログを表示します。対象のコンピュータの汎用命名規則(UNC)名を指定します。
-r 
TimesTen Replication Agentのログのみを出力します(-show replicationと同じです)。
-s 
TimesTen Serverのログのみを出力します(-show serverと同じです)。
-setverbose 
-setquiet 
TimesTen冗長デーモン・ロギングを有効(-setverbose)または無効(-setquiet)にします。
-show type 
出力を指定したタイプに制限します。次のタイプがあります。
all: すべて表示します(デフォルト)。
replication: レプリケーション・エージェントのログ・エントリのみを表示します(-rオプションと同じです)。
ora: Cache Connectエージェントのログ・エントリのみを表示します。
server: TimesTen Serverのログ・エントリのみを表示します(-sオプションと同じです)。
-V | -version  
ttDaemonLogのリリース番号を出力して終了します。

デフォルトでは、ttDaemonLogユーティリティでは、すべてのTimesTenコンポーネントのメッセージおよびエラーが記録されます。-nologcomponentオプションを設定すると、ログに書き込まれる範囲を絞り込むことができます。-nologcomponentオプションは、選択したデータ・ストアまたはすべてのデータ・ストアに適用できます。

たとえば、すべてのデータ・ストアのレプリケーションに関連するメッセージおよびエラーがログに書き込まれないようにするには、次のように入力します。

ttDaemonLog -nologcomponent replication 
 

masterdsnデータ・ストアのレプリケーションに関連するメッセージおよびエラーがログに書き込まれないようにするには、次のように入力します。

ttDaemonLog -nologcomponent replication masterdsn

レプリケーションおよびCache Connectの両方のエラーおよびメッセージがログに書き込まれないようにするには、次のように入力します。

ttDaemonLog -nologcomponent replication ttDaemonLog -nologcomponent oracleconnect

-nologcomponentオプションを設定した後にコンポーネントのエラーの書込みを再度有効にするには、-logcomponentオプションを使用します。たとえば、前述の例で示したように、レプリケーションおよびCache Connectの両方のエラーがログに書き込まれないようにした後にレプリケーション・エラーのログへの書込みを再度有効にするには、次のように入力します。

ttDaemonLog -logcomponent replication

すべてのTimesTenコンポーネントのログへの書込みを再度有効にするには、次のように-logresetオプションを使用します。

ttDaemonLog -logreset

ローカル・マシン上のTimesTenのデーモンおよびサーバーからのすべての出力を表示するには、次のように入力します。

ttDaemonLog

backup1というホスト・マシンからのログ出力を表示するには、次のように入力します。

ttDaemonLog -n backup1

ファイルC:\TimesTen\logout\log1にログ出力を書き込むには、次のように入力します。

ttDaemonLog -file C:\TimesTen\logout\log1

TimesTen Serverは、アプリケーションがクライアントDSNに接続されるか、またはクライアントDSNから切断されるたびにメッセージを生成します。ただし、インストール時にこれらのメッセージの生成が指定されている場合のみです。サーバー・ログ・メッセージのみを表示するには、次のように入力します。

ttDaemonLog -show server

レプリケーション・エージェント・メッセージのみを表示するには、次のように入力します。

ttDaemonLog -show replication

キャッシュ・エージェント・メッセージのみを表示するには、次のように入力します。

ttDaemonLog -show ora

TimesTenプロセスからのすべてのメッセージを表示するには、次のように入力します。

ttDaemonLog -show all

ロギングをデフォルトの冗長レベルにリストアするには、-setverboseオプションを使用します。

ttDaemonLog -setverbose
注意

この情報は、主にオラクル社カスタマ・サポート・センターによる使用を目的としていますが、システム管理者およびシステム開発者に役立つ場合もあります。

このユーティリティは、TimesTen Data Managerがインストールされている場合にのみサポートされます。

冗長デーモン・ロギングを永続的に設定または無効にするには、ttendaemon.optionsファイルのオプションを変更する必要があります。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のOracle TimesTen Data Managerデーモンでの処理に関する章の情報メッセージの項を参照してください。

UNIX版ttDaemonLog

説明

UNIXでは、ttDaemonLogは、syslogd(1)によって生成されるファイルからすべてのTimesTenイベントをフェッチします。すべてのイベントはstdoutに表示されます。

TimesTenデーモン(timestend)はsyslog(2)を介してそのイベント・ログを記録します。ログ情報の最終的な処理は/etc/syslog.confファイルの設定に依存し、ログをカスタマイズしたり、選択的にメッセージを無視したりすることができます。ファイルの設定によって、メッセージを様々なファイルに記録することができます。これらのファイルはかなり大きくなる可能性があります。そのため、これらのファイルは定期的に削除して、ディスク領域を確保する必要があります。

構文
ttDaemonLog [-h | -help | -?]
ttDaemonLog [-V | -version]
ttDaemonLog [-show type] [-b | -r | -s] [-f] [-integer]
[-file filename] [-facility name]
[-loglevel level [DSN | [-connstr] connStr]]
[-[no]logcomponent component [DSN | [-connstr] connStr]]
[-logreset] [-msg string] [-setquiet | -setverbose] 
オプション

ttDaemonLogには次のオプションがあります。

-b 
TimesTenによって生成されたすべてのsyslogエントリを出力します。
-f  
ログの終わりに達しても、ttDaemonLogは終了せずに継続し、定期的にイベント・ログのポーリングを行って、追加のTimesTenログ・レコードを検索して表示します。これは、リアルタイムで更新されるログ・データの表示が必要な場合などに役立ちます。
-facility name 
使用されているsyslog機能名を指定します。
-file filename 
TimesTenがメッセージを記録するファイルを指定します。指定しない場合は、システムのsyslog設定が調べられ、TimesTenメッセージの記録先が決定されます。
-h  
-help 
-? 
使用方法のメッセージを出力して終了します。
-integer 
表示するログの最後の最大行数。-fが指定されている場合、デフォルトは40行です。0の場合、制限はありません。
-logcomponent
component 
-nologcomponent 
すでに記録されている他のコンポーネントにとともに、特定のコンポーネントを記録することを指定します。コンポーネントとしてDSNまたは接続文字列が指定されている場合、ロギングは指定されたデータ・ストアのみに適用されます。-nologcomponentが指定されている場合、指定されたコンポーネントに対してロギングは実行されません。
コンポーネントに対して指定できる値は、次のとおりです。
ALL
DAEMON
DAEMONDBG
WEBSERVER
REPLICATION
ORACLECONNECT
-loglevel
level 
指定したレベル以上のメッセージを記録することを指定します。このオプションは、コンポーネントとしてDSNまたは接続文字列が指定されている場合、指定されたデータ・ストアにのみ適用されます。
-logreset 
イベント・ロギング・パラメータをリセットします。
-msg string 
TimesTenデーモン・ログに文字列を挿入します。
-r 
TimesTen Replication Agentのログのみを出力します(-show replicationと同じです)。
-s 
TimesTen Serverのログを出力します(-show serverと同じです)。
-setverbose 
-setquiet 
TimesTen冗長デーモン・ロギングを有効(-setverbose)または無効(-setquiet)にします。
-show type 
出力を指定したタイプに制限します。次のタイプがあります。
all: すべて表示します(デフォルト)。
replication: レプリケーション・エージェントのログ・エントリのみを表示します(-rオプションと同じです)。
ora: Cache Connectエージェントのログ・エントリのみを表示します。
server: TimesTen Serverのログ・エントリのみを表示します(-sオプションと同じです)。
-V | -version  
ttDaemonLogのリリース番号を出力して終了します。

-nオプションの例を除いて、「Windows版ttDaemonLog」に示されているすべての例は、UNIX版ttDaemonLogにも適用されます。次に、いくつかのUNIX固有のオプションの使用方法を示します。

ファイル/var/adm/syslog/syslog.logにログ出力を書き込むには、次のように実行します。

ttDaemonLog -file /var/adm/syslog/syslog.log 
 

ロギングをlocal7機能に送るには、次のように入力します。

ttDaemonLog -facility local7
注意

この情報は、主にオラクル社カスタマ・サポート・センターによる使用を目的としていますが、システム管理者およびシステム開発者に役立つ場合もあります。

このユーティリティは、TimesTen Data Managerがインストールされている場合にのみサポートされます。

冗長デーモン・ロギングを永続的に設定または無効にするには、ttendaemon.optionsファイルのオプションを変更する必要があります。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のOracle TimesTen Data Managerデーモンでの処理に関する章の情報メッセージの項を参照してください。

syslogの設定については、情報メッセージに関する項を参照してください。