通常、TTClasses Makeファイルを操作する必要はありません。次の項では、TTClasses Makeファイルを手動で変更する必要がある場合に備えて、これらのMakeファイルで使用されるTTClassesコンパイラ・マクロについて説明します。
TTClassesソース・コード内で使用されるコンパイラ・マクロは、いくつかの異なるカテゴリに分類されます。
UNIXのMakeファイルでは、「-D<フラグ名>」を使用して、これらのフラグをMakeファイルに追加できます。Windowsでは、「/D<フラグ名>」を使用します。
TTClassesにC++例外をスローさせるには、「-DTTEXCEPT」を使用してTTClassesをコンパイルします。すべてのTTClassesデモ・プログラムでは例外が有効であるものと想定され、すべてのTTClassesテストが例外を有効にして行われます。
例外を使用する場合、すべての関数コールの前後にtry/catchブロックを配置する(また、TTStatus型の例外を受け取る。後の章の「TTStatus」を参照)必要があることに注意してください。
さらに、例外を使用しない場合は、各TTClasse関数コールの後で、TTStatus::rcの値を確認する必要があることに注意してください(!=SQL_SUCCESSの確認)。詳細は、「TTStatus」の説明を参照してください。
C++ストリームには少なくとも2つの主なタイプが存在します。通常、両者には互換性がありません。強固なコードを作成しようとする場合は、プログラム内に両方のストリームの実装を使用しないでください。
プログラムで古いC++ストリームを使用する場合(たとえば、コードに「#include <iostream.h>」が含まれている場合)は、残りのプログラム・コードと互換性を持たせるために、マクロ「-DUSE_OLD_CPP_STREAMS」を使用してTTClassesをコンパイルする必要があります。
プログラムで新しいC++ストリームを使用する場合(たとえば、コードに「#include <iostream>」が含まれている場合)は、このコンパイラ・マクロを使用しないでください。
追加のデバッグ情報を生成するには、「-DTTDEBUG」を使用してTTClassesをコンパイルします。この追加情報はパフォーマンスを(多少)低下させるため、通常、このフラグは(本番システムではなく)開発システムでのみ使用してください。
64-bitのTimesTenアプリケーションを作成する場合は、「-DTT_64BIT」を使用してTTClassesをコンパイルします。
64-bitのTTClassesは、AIX、HP-UX、Solaris、Red Hat LinuxおよびTru64でテスト済であることに注意してください。
次のコンパイラ・マクロはすべて、プラットフォームまたはコンパイラ(あるいはその両方)の特定の組合せに固有のものです。これらのコンパイラ・マクロを手動で指定しなければならない場合は(ほとんど)ありません(これらが使用されるかどうかは、configureプログラムで選択されたMakeファイルによって決定されます)。
任意のプラットフォームでGCCを使用する場合、「-DGCC」を使用してTTClassesをコンパイルします。
HP-UX上でコンパイルする場合は、「-DHPUX」を使用してTTClassesをコンパイルします。
Merant ODBCドライバ・マネージャを使用する場合は、「-DMERANT」を使用してTTClassesをコンパイルします。