キャッシュ・エージェントと呼ばれるTimesTenプロセスは、キャッシュ・グループのロードやリフレッシュなどの非同期のキャッシュ処理を実行します(『Oracle TimesTen In-Memory Databaseアーキテクチャ概要』のCache Connect to Oracleに関する章を参照)。Cache Connect to Oracle処理の多くは、キャッシュ・エージェントを使用せずに、TimesTenで直接実行できます。
次の1つ以上の条件が当てはまる場合は、キャッシュ・グループが含まれているデータ・ストアごとに、個別のキャッシュ・エージェントを起動する必要があります。
次の項で説明するように、DSNのキャッシュ・エージェントは、コマンドラインまたはプログラムから起動できます。
また、Cache Administratorを使用すると、ブラウザからもキャッシュ・エージェントを起動できます。詳細は、「Cache Administrator」を参照してください。
コマンドラインからキャッシュ・エージェントを制御するには、ttAdminユーティリティを使用します。ttAdminユーティリティを使用して、次のタスクを実行できます。
ttAdminユーティリティの使用方法の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIおよびSQLリファレンス・ガイド』を参照してください。
次のいずれかのキャッシュ・グループ・タイプを使用している場合は、「Oracleユーザーの作成および権限の設定」で示されているOracle権限を持つキャッシュ管理ユーザー・アカウントが必要です。
キャッシュ管理ユーザーIDは、次のルールに従っている必要があります。
キャッシュ管理パスワードは、次のルールに従っている必要があります。
キャッシュ・エージェントを起動する前にキャッシュ管理ユーザーIDおよびパスワードを設定します。次の構文を使用します。
キャッシュ管理ユーザーIDおよびパスワードを変更する場合は、キャッシュ・エージェントを再起動する必要があります。
コマンドラインからキャッシュ・エージェントを起動するには、次の構文を使用します。
相対パスのDSNで識別されるデータ・ストアのキャッシュ・エージェントを起動しようとすると、TimesTenはその実行位置から相対的にデータ・ストアを検索し、失敗します。たとえば、Windowsで、DSNのデータ・ストアにパスをDataStore=.\dsn1と指定し、次のコマンドでキャッシュ・エージェントを起動しようとしたとします。
キャッシュ・エージェントは、install_dir\srv\dsn1でデータ・ストアを検索します。その位置ではデータ・ストアを検出できないため、エージェントは起動されません。UNIXでは、キャッシュ・エージェントは次の位置を検索します。
キャッシュ・エージェントを停止するには、次の構文を使用します。
-cachePolicyオプションを指定してttAdminを使用すると、Times Ten Data Managerデーモンで、Times Ten Data Managerを起動するたびにキャッシュ・エージェントが起動されるようにできます。次の構文を使用します。
キャッシュ・エージェントの自動起動を無効にするには、次の構文を使用します。
データ・ストアのキャッシュ・エージェントをプログラムから制御するには、まず、データ・ストアに接続します。ttCacheUidPwdSet、ttCacheStart、ttCacheStopまたはttCachePolicyプロシージャを使用して、次のタスクを実行します。
ttCacheUidPwdSet、ttCacheStart、ttCacheStopおよびttCachePolicyプロシージャの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIおよびSQLリファレンス・ガイド』の組込みプロシージャに関する章を参照してください。
次のいずれかのキャッシュ・グループ・タイプを使用している場合は、「Oracleユーザーの作成および権限の設定」で示されているOracle権限を持つキャッシュ管理ユーザー・アカウントが必要です。
キャッシュ管理ユーザーIDは、次のルールに従っている必要があります。
キャッシュ管理パスワードは、次のルールに従っている必要があります。
キャッシュ・エージェントを起動する前にキャッシュ管理ユーザーIDおよびパスワードを設定します。ttCacheUidPwdSetプロシージャを使用します。
この例では、データ・ストアは、接続ハンドルhdbcで識別されます。キャッシュ管理ユーザーIDはtestuser、キャッシュ管理ユーザー・パスワードはmypassです。
キャッシュ・エージェントを起動するには、ttCacheStartプロシージャを使用します。
この例では、データ・ストアは接続ハンドルhdbcで識別されます。
キャッシュ・エージェントを停止するには、ttCacheStopプロシージャを使用します。
ttCacheStopプロシージャには、オプションのパラメータstopTimeoutがあります。このパラメータで、キャッシュ・エージェントが停止するまでTimesTenデーモンが待機する時間を指定します。キャッシュ・エージェントが指定した時間内に停止しない場合、そのキャッシュ・エージェントはTimesTenデーモンによって停止されます。stopTimeoutのデフォルト値は100秒です。値0(ゼロ)は、永久に待機することを示します。
キャッシュ・エージェントを停止し、stopTimeoutを160秒に設定するには、次のように入力します。
ttCachePolicyプロシージャをコールすることによって、キャッシュ・エージェント再起動ポリシーを設定できます。データ・ストアの再起動ポリシーは、「コマンドラインからのキャッシュ・エージェント再起動ポリシーの設定」のttAdmin -cachePolicyで説明されている方法と同様の方法で、manual(デフォルト)またはalwaysに設定できます。
hdbc接続ハンドルで識別されるデータ・ストアのキャッシュ・エージェント再起動ポリシーをalwaysに設定するには、次のように入力します。