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Oracle TimesTen In-Memory Database概要
リリース7.0
E05163-03
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TimesTenの基本アーキテクチャ

この項では、インストール、操作、リソース計算の観点からOracle TimesTen In-Memory Databaseのシステム・コンポーネントについて説明します。図3.1に、TimesTenコンポーネントを示します。

図3.1 TimesTenコンポーネント
TimesTenのアーキテクチャ[説明]

TimesTen製品は、次のコンポーネントの組合せで構成されています。

共有ライブラリ

TimesTen機能を実装するルーチンは、開発者がアプリケーションとリンクし、アプリケーションのプロセスの一部として実行する一連の共有ライブラリで実現されます。共有ライブラリを使用するこの方法は、アプリケーションが通常クライアント/サーバー・ネットワークを介して接続する実行可能プログラムのコレクションとして実行される従来のRDBMSとは対照的です。アプリケーションでは、クライアント/サーバー接続を使用してOracle TimesTenデータベースにアクセスすることもできます。ただし、ほとんどの場合、直接リンクされたアプリケーションを使用した場合に最高のパフォーマンスが実現されます。詳細は、「TimesTen接続オプション」を参照してください。

メモリー常駐データ構造

実行時には、TimesTenデータベース全体がメイン・メモリーに常駐します。TimesTenデータベースは、オペレーティング・システムの共有メモリー・セグメントに保持されます。TimesTenデータベースには、すべてのユーザー・データ、索引、システム・カタログ、ログ・バッファ、ロック表および一時領域が含まれます。複数のアプリケーションで1つのデータベースを共有したり、1つのアプリケーションで同じシステムの複数のデータベースにアクセスすることができます。

データベース・プロセス

TimesTenでは、次のタスクを実行するために各データベースに個別のプロセスが割り当てられます。

管理プログラム

アクティブでないSQL、バルク・コピー、バックアップとリストア、データベースの移行およびシステムの監視などのサービスを実行するユーティリティ・プログラムは、ユーザー、スクリプトまたはアプリケーションによって明示的に起動されます。

チェックポイント・ファイルおよびログ・ファイル

チェックポイント・ファイルには、ディスク上のデータベースのイメージが含まれています。TimesTenでは、チェックポイントの処理中にシステムで障害が発生した場合に備えて、セキュリティの強化のために2つのチェックポイント・ファイルが使用されます。データベースへの変更は、ディスクに定期的に書き込まれるトランザクション・ログに記録されます。TimesTenでは、データベースをリカバリする必要がある場合、ログ・ファイルに存続している実行済トランザクションとディスク上のデータベース・チェックポイントがマージされます。チェックポイント・ファイルおよびログ・ファイルには、通常のディスク・ファイル・システムが使用されます。

詳細は、「データの可用性と整合性」を参照してください。