ヘッダーをスキップ
Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース・ノート
リリース7.0.1.0.0
部品番号: E05168-01

Copyright © 2007  Oracle.All rights reserved.

Oracle、JD Edwards、PeopleSoft、Retekは米国Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の登録商標です。その他の名称は、他社の商標の可能性があります。

Oracle TimesTen In-Memory Database

リリース・ノート

リリース7.0.1.0.0

部品番号: E05168-01

原典情報: B31692-01 Release Notes for Oracle TimesTen In-Memory Database 7.0.1.0.0

2007年3月


このドキュメントでは、最新の情報と、正規のマニュアルにはまだ記載されていない情報について説明します。

Oracle TimesTen In-Memory Databaseをインストールするには、インストール・メディアからsetupを実行します。

インストール情報については、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』(install.pdf)を参照してください。このファイルは、インストール・メディアのルートにあるdocディレクトリに格納されています。

このマニュアルの構成は次のとおりです。

プラットフォーム

要件およびインストール

製品内容

事前通知

このリリースでの変更点

既知の問題および制限事項

Oracleサポート・サービス

著作権情報

1. プラットフォーム

Oracle TimesTen In-Memory Databaseは、次の環境でサポートされています。

Oracle TimesTen In-Memory Database TTClassesライブラリは、各プラットフォームの他のライブラリを構築するために使用されたコンパイラを使用してコンパイルされています。 使用されたコンパイラは、install_dir /libで、libttclasses.so に付いているコンパイラの名前を調べることで確認できます。 たとえば、libttclasses.so.gcc343 は、gcc 3.4.3コンパイラを使用してコンパイルされています。 他のコンパイラを使用するには、TTClassesライブラリを再構築する必要があります。

Windowsでは、デフォルトのTTClassesライブラリはMicrosoft Visual C++ 6を使用して構築されています。これらのライブラリは、install_dir /lib およびinstall_dir /bin に格納されています。 TTClassesライブラリの構築には、Microsoft Visual C++ 7およびMicrosoft Visual C++8も使用されます。これらのライブラリは、それぞれinstall_dir /lib/vc7 およびinstall_dir /lib/vc8 に格納されています。 Microsoft Visual C++ 6で構築されたライブラリではなく、これらのライブラリを使用するには、ttclasses.dllnstall_dir /bin ディレクトリにコピーし、ttclasses.libinstall_dir/lib ディレクトリにコピーします。

2. 要件およびインストール

ソフトウェアおよびディスク領域については、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。

3. 製品内容

Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース7.0.1.0.0には、次のものが含まれています。

前述の内容で1つでも不足しているものがある場合は、Oracleサポート・サービスにご連絡ください。 詳細は、「Oracleサポート・サービス」を参照してください。

4. 事前通知

4.1 リリース7.0.1.0.0での削除アイテム

このリリースで、この問題は削除されました。

  • enableTables 属性は、JMS/XLA構成ファイルではサポートされなくなりました。 ブックマークの管理には、ttXlaBookmarkCreatettXlaBookmarkDeletettXlaSubscribeおよびttXlaUnsubscribe 組込みプロシージャを使用します。

4.2 リリース7.0.1.0.0での非推奨アイテム

このリリースでは、次に示すアイテムは下位互換性を目的としてサポートされますが、将来のリリースで削除される予定です。 非推奨のアイテムを使用すると、警告メッセージが表示されます。

  • Threadsafe 属性。 デフォルトでは、同じデータ・ストアに対する複数の同時接続がサポートされています。
  • ExclAccess 属性。データ・ストアは共有モードでロードされます。
  • SMPOptLevel 属性。
  • Logging 属性のディスクレス・モード。
  • 一時データ・ストアのレプリケーション。
  • SELECT FOR UPDATE ON ORACLE SQL文。
  • CREATE CACHE GROUPおよびALTER CACHE GROUP SQL文のWITH LIMIT句。
  • CREATE CACHE GROUPおよびALTER CACHE GROUP SQL文のDURATIONオプション。
  • 制限付きキャッシュ・グループ。
  • ttCachePolicy 組込みプロシージャは、ttCachePolicySetに置き換えられました。
  • ttRepPolicy 組込みプロシージャは、ttRepPolicySet に置き換えられました。
  • ttXlaDeleteBookmark 組込みプロシージャは、ttXlaBookmarkDelete に置き換えられました。
  • JDBCクラス・ファイル: classes14.jar は、ttjdbc14.jar に置き換えられました。 classes15.jar は、ttjdbc5.jar に置き換えられました。
  • ttCacheAgingMemoryThresholdSetおよびttCacheAgingIntervalSet組込みプロシージャ。

4.3 リリース7.0.1.0.0で削除されたリリース6.0での非推奨アイテム

次に示すアイテムは、Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース6.0では非推奨でしたが、下位互換性を目的としてサポートされていました。 これらのアイテムは、リリース7.0.1.0.0からは削除されています。

  • ttRepRRXactIdGet 組込みプロシージャは削除されました。 かわりにttRepXactTokenGet を使用します。
  • ttRepRRXactStatus 組込みプロシージャは削除されました。 かわりにttRepXactStatus を使用します。
  • SQL_C_ADDR ODBC型は削除されました。
  • ttRepDuplicate およびttRepDuplicateAcc ユーティリティAPIは、ttRepDuplicateEx に置き換えられました。
  • 組込みプロシージャの名前が次のように変更されました。 以前の名前はサポートされなくなりました。
  • ttCGGenSQL は、ttCacheSqlGet に変更されました。
  • ttCGMonitor は、ttCacheMonitor に変更されました。
  • ttCacheSetMemoryThreshold は、ttCacheAgingMemoryThresholdSet に変更されました。
  • ttCacheSetAgingInterval は、ttCacheAgingIntervalSet に変更されました。
  • ttCachePropagateFlag は、ttCachePropagateFlagSet に変更されました。
  • ttOracleAgentStart は、ttCacheStart に変更されました。
  • ttOracleAgentStop は、ttCacheStop に変更されました。
  • ttOracleAgentPolicy は、ttCachePolicy に変更されました。
  • ttAdmin -oracleUidPwdSet は、ttAdmin
    -cacheUidPwdSet に変更されました。
  • ttAdminttMigrate およびttRepAdmin -duplicate の引数に対して次のようにコマンドラインが変更されました。 以前の引数名はサポートされなくなりました。
  • -oracleUid は、-cacheUid に変更されました。
  • -oraclePwd は、-cachePwd に変更されました。
  • ttAdmin -oracleUidPwdSet は、ttAdmin -cacheUidPwdSet に変更されました。
  • ttAdmin -oraAgentStart は、ttAdmin-cacheStart に変更されました。
  • ttAdmin -oraAgentStop は、ttAdmin -cacheStop に変更されました。
  • ttAdmin -oraAgentPolicy は、ttAdmin -cachePolicy に変更されました。
  • ttIsqlコマンドcggensql は、cachesqlget に変更されました。 cggensql コマンドはサポートされなくなりました。
  • SNMPトラップの名前が次のように変更されました。
  • Oraは、Cacheに変更されました。
  • Oracle Cache Agentは、Cache Agentに変更されました。
  • TimesTen Oracle Connectは、Timesten Cacheに変更されました。
  • Windowsで環境変数を設定するTimesTenのttVars.bat スクリプトは、次のものに置き換えられました。
  • <install_dir>/bin/ttenv.bat
  • <install_dir>/demo/ttdemoenv.bat
  • UNIXで環境変数を設定するTimesTenのttSetEnv.csh およびttSetEnv.sh スクリプトは、次のものに置き換えられました。
  • <install_dir>/bin: ttenv.csh およびttenv.sh
  • <install_dir>/demo: ttdemoenv.csh およびttdemoenv.sh

5. このリリースでの変更点

5.1 リリース7.0.0.0.0からリリース7.0.1.0.0での変更点

5.1.1 リリース7.0.1.0.0での追加アイテム

  • 現在、WindowsのTimesTenインストールには、Microsoft Visual C++ 6、7および8で構築されたTTClassesライブラリが含まれています。
  • Windowsにインストールした場合、TimesTenのデフォルトのインスタンス名はtt release_bit となります。 たとえば、TimesTen 7.0.1.0.0の32-bitインスタンスの名前は、デフォルトでtt70_32となります。 デモDSN名にも、現在はビット・レベルが含まれています。たとえば、RunData_tt70_32RunData_tt70_64 となります。
  • SQL関数LENGTH4、LENGTHB、SUBSTR4、SUBSTRB、INSTR4およびINSTRBが、このリリースでサポートされています。
  • TransparentLoadデータ・ストア属性が、このリリースで追加されました。
  • ResultSet.getCharacterStreamおよびPreparedStatement.setCharacterStreamが、このリリースでサポートされています。
  • NFSマウント・システム全体でのTimesTenの動作を許可するために、-allowNetworkFiles デーモン・オプションがこのリリースで追加されました。 デフォルトでは、TimesTenはNFSマウント・システム上では動作しません。
  • UNIX Systemsでは、サイレント・バッチ・アンインストールがサポートされています。
  • 『Oracle TimesTen In-Memory Databaseアーキテクチャ概要』が『Oracle TimesTen In-Memory Database概要』に変更されました。
  • 『Oracle TimesTen In-Memory Database推奨されたプログラミングの実行』は、install_dir/docには含まれなくなりました。 このドキュメントについては、Oracle Technical Network Japan(OTN-J)のWebサイトを参照してください。そのサイトでは、TimesTenのリリース間での変更を含め、頻繁に更新が行われています。
  • Linuxの大規模ページをサポートするために、 -linuxLargePageAlignment デーモン・オプションがこのリリースで追加されました。
  • デーモンのポートが異なる場合のレプリケーションを許可するために、ttRepAdmin -duplicate操作でオプション-verbosity および-remoteDaemonPort が使用可能になりました。
  • ttRepAdmin -duplicate 操作で、オプション-recoveringNode および-deferCacheUpdate が使用可能になりました。 これらのオプションによって、Oracle Databaseが使用できない場合に、キャッシュ・グループを含むデータ・ストアの複製が容易になります。
  • 現在、CkptLogVolume データ・ストア属性のデフォルト値は0です。
  • SQLGetStmtOption ODBC関数に、TimesTen TT_STMT_PASSTHROUGH_TYPEオプションが追加されました。 このオプションを使用すると、準備された特定の文が、Cache Connect to Oracleのパススルー機能によってOracleにパススルーされるかどうかを判断できます。 『Oracle TimesTen In-Memory Database C開発者およびリファレンス・ガイド』(C_dev.pdf)を参照してください。
  • JMS/XLA構成ファイルの場所を、ユーザーが指定できるようになりました。
  • 『Oracle TimesTen In-Memory Database Java開発者およびリファレンス・ガイド』(java_dev.pdf)を参照してください。
  • SPARCおよびx86 CPUのSolaris 64-bit Systemsで動作するTimesTenで、JRockitがサポートされています。

5.1.2 リリース7.0.1.0.0での不具合の修正

  • 以前のリリースでは、キャッシュ・グループの作成後にコミットを実行しなかった場合、キャッシュ・グループにOracleデータを透過的にロードしようとすると、アサーションが発生していました。 このリリースでは、操作はエラーを戻して正常に終了します。 (BugDB #5620835)
  • WHERE句にCHAR列が指定されている場合、SELECT操作中にキャッシュ・グループにOracleデータを透過的にロードすると失敗するという問題は修正されました。 (BugDB #5620947)
  • SELECTリストに空の文字列があった場合、キャッシュ・グループに対するSQL操作でOracleへのパススルーを実行できないという問題は修正されました。 (BugDB #5636129)
  • このリリースでは、ttMigrateユーティリティでシーケンス・キャッシュ値を適切に移行できるようになりました。 (BugDB #5659154)

5.2 リリース6.0.7からリリース7.0.0.0.0での変更点

TimesTenリリース7.0.0.0.0以降、製品のバージョン番号は、次のように5桁の数値で表されます。

TimesTen製品のバージョン = Major.Minor.Patch.Dot4.Dot5

  • Major : メジャー・リリース・バージョンを示します。リリースには、製品のインフラストラクチャと機能の両方の変更が含まれます。
  • Minor : マイナー・リリース・バージョンを示します。インフラストラクチャに大きな変更はありませんが、製品に重要な新機能が追加されています。
  • Patch : メンテナンス・リリースを示します。前回のメンテナンス・リリースの後に行われたすべての不具合の修正が含まれています。
  • Dot4 : 予定されている次のパッチ・リリースまで待つことができない不具合の修正リリースのバージョンを示します。
  • Dot5 : 特殊なケースで使用します。

5.2.1 リリース7.0.0.0.0での新機能

  • Oracle TimesTenでは、次のデータ型のOracleセマンティクスをサポートしています。
  • CHAR
  • NCHAR
  • VARCHAR2
  • NVARCHAR2
  • BINARY_FLOAT
  • BINARY_DOUBLE
  • NUMBER
  • DATE
  • TIMESTAMP
  • アプリケーションをOracle TimesTenの以前のバージョンからアップグレードする場合は、新しいデータ・ストア作成属性TypeMode =1を使用する必要があります。これによって、下位互換性モードが有効になり、このリリースの新しいOracleデータ型セマンティクスではなく、以前リリースされていたTimesTenデータ型のセマンティクスが提供されます。 TypeMode は、デフォルトで0(Oracleデータ型セマンティクス)に設定されています。 Cache Connect機能を使用するときは、TypeMode を0に設定する必要があります。
  • Oracle TimesTenでは、グローバリゼーション・サポートを提供しています。 この機能には、次のものが含まれます。
  • CHAR/VARCHAR2列での非ASCIIデータの格納および操作
  • すべての文字データ型のロケール固有コレクション
  • 言語ソートおよび言語索引
  • キャラクタ・セットのサポート
  • データ・ストアは、特定のデータベース・キャラクタ・セットを使用して作成する必要があります。 データ・ストアと接続では、異なるキャラクタ・セットを指定できます。 TimesTenでは、データベース・キャラクタ・セットと接続キャラクタ・セット間の変換が処理されます。
  • このリリースのTimesTenでは、変更されたOracle HRスキーマが提供されています。 このスキーマは、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド』のいくつかの例で使用されています。
  • このリリースでは、自動データ・エージングの2つのフォームが導入されました。これらのフォームは、キャッシュ・グループ内の表およびキャッシュ・グループ外の表で使用可能です。 エージングのフォームには、使用状況ベース(最近の使用状況)のものと、時間ベースのものがあります。 アプリケーションで時間ベースのエージングを使用すると、Oracle TimesTenでデータのスライド・ウィンドウをキャッシュできます。

5.2.2 SQLの拡張機能

サポートされているSQL文の拡張機能

  • ON DELETE CASCADE句がサポートされます。 参照キー値を含む行が親表から削除されると、依存する外部キー値を持つ子表の行も削除されます。
  • UNIQUE HASH ON ... PAGES=オプションがCREATE TABLE文から省略されると、主キーにTツリー索引が作成されます。
  • 1より大きいレベルの行の値コンストラクタがサポートされます。
  • HAVING句では副問合せがサポートされます。
  • 条件の右側のオペランドに副問合せが指定されていないかぎり、左側のオペランドで副問合せを指定できます。 (右側のオペランドでは、引き続き副問合せを指定できます。 右側のオペランドに副問合せが指定されている場合、左側のオペランドには副問合せを指定できません。)
  • GROUP BY句では式がサポートされます。
  • SELECT FOR UPDATEによって、更新時にロックする必要がある表の指定が許可されます。
  • 問合せに外部結合演算子(+)を指定すると、その問合せに副問合せを指定できます。
  • MINUSおよびINTERSECT集合演算子がサポートされます。
  • 集合演算子(UNION、MINUS、INTERSECT)をビュー定義に指定できます。
  • 主キーを同じ値に更新できます。
  • エントリを1つのみ持つIN条件の値リストにカッコは不要です。
  • ROWNUM擬似列がサポートされます。
  • FIRST NおよびN TO M句にパラメータを指定できます。
  • 表は最大1000列を含むことができます。
  • SQL問合せのパフォーマンスが向上しました。

新しいSQL文

  • 1つ以上のソースから行を選択し、更新またはターゲット表に挿入するには、MERGE文を使用します。
  • NLS_SORT、NLS_LENGTH_SEMANTICS、 NLS_NCHAR_CONV_EXCPセッション・パラメータを動的に変更するには、ALTER SESSION文を使用します。

新しいSQL関数

  • CHR( n )関数は、データベース・キャラクタ・セットにバイナリ値n を持つ文字を戻します。 結果はVARCHAR2データ型です。
  • NCHR(n )関数は、Unicode値n を持つ文字を戻します。 結果はNVARCHAR2データ型です。
  • UNISTR(string )関数は、文字列をNVARCHAR2データ型に解決します。
  • ASCIISTR(string )関数は、文字列をASCII文字に解決します。 非ASCII文字はUnicodeのエスケープに変換されます。
  • COALESCE関数は、式リストの最初の非NULL式を戻します。
  • DECODE関数は、式と各検索値を1つずつ比較します。
  • TO_NUMBER関数は、文字列、BINARY FLOATまたはBINARY DOUBLEデータ型を数値データ型に変換します。
  • TRUNC ( expression )関数は、指定した桁数に切り捨てられた数値を戻します。
  • TRUNC ( date )関数は、書式モデルで指定された単位に切り捨てられた時刻とともに日付を戻します。
  • NLSSORT関数は、指定した文字列のソート・キー値を戻します。

これらのSQL操作の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド』(sql.pdf)を参照してください。

5.2.3 XLAおよびJMS/XLAの拡張機能

  • 表へのXLAサブスクリプションは、ブックマーク・レベルで行うことができます。
  • XLAでは、特定の変更更新レコードについて表および列のバージョン情報を取得できます。 また、表定義と変更更新レコードの互換性を確認することもできます。
  • JMS/XLA APIを使用すると、ソース・データ・ストアからターゲット・データ・ストアに更新をレプリケートできます。

5.2.4 クライアント/サーバーの拡張機能

  • 6.0のクライアントが7.0のデータ・ストアに、また7.0のクライアントが6.0のデータ・ストアに接続できます。 6.0のクライアントが7.0のデータ・ストアに接続するには、-insecure-backwards-compat デーモン・オプションを使用します。 詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』(operations.pdf)を参照してください。
  • メインのTimesTenサーバー・プロセスを停止する前に子サーバー・プロセスを停止するには、ttDaemonAdmin ユーティリティの-stopserver オプションに-force オプションを指定して使用します。

5.2.5 Cache Connect to Oracleの拡張機能

  • キャッシュ・グループには、使用状況ベース(最近の使用状況)のエージングと、時間ベースのエージングを構成できます。
  • SELECT問合せでキャッシュ・グループ表のデータを検出できない場合に、Oracle表からキャッシュ・グループ表に自動的にデータをロードするようにOracle TimesTenを構成できます。 『Oracle TimesTen Cache Connect to Oracle開発者および管理者ガイド』(cacheconnect.pdf)を参照してください。

5.2.6 レプリケーションの拡張機能

  • 7.0と7.0より前のデータ・ストアの間でレプリケーションを行う場合は、-insecure-backwards-compat デーモン・オプションを使用して、これらのデータ・ストアに接続します。 詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』(operations.pdf)を参照してください。
  • 読取り専用のサブスクライバを持つアクティブなスタンバイ・ペアは、Cache Connect to Oracleで使用できるようになりました。 この構成では、AUTOREFRESHキャッシュ・グループ属性が指定された読取り専用のキャッシュ・グループおよびASYNCHRONOUS WRITETHROUGHキャッシュ・グループがサポートされます。 この構成の主なメリットは、マスターからスタンバイへのフェイルオーバー時に、スタンバイ・データ・ストアでの完全自動リフレッシュが不要になったことです。
  • レプリケーション・マスターは、最大128のサブスクライバを保持できます。
  • レプリケーション競合レポートは、XML形式で生成されます。 『Oracle TimesTen Replication - TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド』(replication.pdf)を参照してください。

5.2.7 ユーティリティの拡張機能

  • ttAdoptStores ユーティリティが新しく追加されました。 UNIX Systemsでは、このユーティリティによって、TimesTenインスタンスから同じマイナー・バージョンの新しいTimesTenインスタンスにデータ・ストアが移動されます。
  • ttIsql ユーティリティに新機能が追加されました。属性の設定と表示、およびコマンド履歴の保存が可能です。

5.2.8 組込みプロシージャの拡張機能

  • ttConfiguration 組込みプロシージャを使用すると、データ・ストアのODBC属性を問い合せることができます。
  • ttLockWait 組込みプロシージャを使用すると、100ミリ秒の粒度でロック待機値を指定できます。
  • ttOptShowJoinOrder 組込みプロシージャを使用すると、オプティマイザの結合順序を表示できます。

5.2.9 新しい組込みプロシージャ

  • ttAgingLRUConfig : 使用状況ベースのエージングを使用して定義された表に対する最近の使用状況(LRU)エージング・ポリシーを設定および表示します。
  • ttAgingScheduleNow : エージング・プロセスを即時に開始するか、外部スケジューラで使用された場合は希望の時刻に開始します。
  • ttCachePolicyGet : 接続されているデータ・ストアのTimesTenキャッシュ・エージェントをいつ実行するかを判断するためのポリシーを戻します。
  • ttCachePolicySet : 接続されているデータ・ストアのTimesTenキャッシュ・エージェントをいつ実行するかを判断するためのポリシーを定義します。
  • ttConfiguration : 現行の接続におけるほとんどのODBC接続属性の値を戻します。
  • ttHostNameGet : レプリケーションによって使用されるローカル・ホストの名前を戻します。
  • ttHostNameSet : レプリケーションによって使用される現行のデータ・ストアのローカル・ホストの名前を設定します。 非標準的なネットワーク構成で役に立ちます。
  • ttOptGetMaxCmdFreeListCnt : SQLでコンパイルされたコマンド・キャッシュのサイズを戻します。
  • ttOptSetMaxCmdFreeListCnt : SQLでコンパイルされたコマンド・キャッシュのサイズを設定します。
  • ttOptSetMaxPriCmdFreeListCnt : マテリアライズド・ビューを保持するコマンドに対し、SQLでコンパイルされたコマンド・キャッシュのサイズを設定します。
  • ttRamPolicyGet : データ・ストアがいつシステムのRAMにロードされるかを判断するためのポリシーを戻します。
  • ttRamPolicySet : データ・ストアがいつシステムのRAMにロードされるかを判断するためのポリシーを設定します。
  • ttRepPolicyGet : データ・ストアがいつシステムのRAMにロードされるかを判断するためのポリシーを戻します。
  • ttRepPolicySet : 接続されているデータ・ストアのTimesTenレプリケーション・エージェントをいつ実行するかを判断するためのレプリケーション再起動ポリシーを定義します。
  • ttRepTransmitGet : 現行のトランザクションにおけるサブスクライバへの更新の送信ステータスを戻します。
  • ttRepTransmitSet : この組込みプロシージャを実行した接続に対する後続の更新を、任意のサブスクライバにレプリケートすることを停止します。
  • ttXlaBookmarkCreate : 指定したブックマークを作成します。
  • ttXlaBookmarkDelete : 指定したブックマークを削除します。

これらの組込みプロシージャの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIリファレンス・ガイド』(tt_ref.pdf)を参照してください。

5.2.10 新しい属性

  • DatabaseCharacterSet : データ・ストアで使用するキャラクタ・セットを指定します。 この属性は、データ・ストアの作成時に必要です。 デフォルト値はありません。
  • TypeMode : データ・ストアのデータ型モードを指定します。 デフォルトは0です。
  • ConnectionCharacterSet : 接続のキャラクタ・エンコーディングを指定します。 データベース・キャラクタ・セットがTIMESTEN8でないかぎり、デフォルトはUS7ASCIIです。
  • NLS_LENGTH_SEMANTICS : デフォルトの長さセマンティクス構成を設定します。 デフォルトはBYTEです。
  • NLS_NCHAR_CONV_EXCP : NCHAR/NVARCHAR2データとCHAR/VARCHAR2データ間での暗黙的または明示的なキャラクタ・タイプ変換でデータが失われた場合、エラーをレポートするかどうかを判別します。 デフォルトは0です。
  • NLS_SORT : 言語比較で使用する照合順番を指定します。 デフォルトはBINARYです。

これらの属性の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIリファレンス・ガイド』(tt_ref.pdf)を参照してください。

5.2.11 新しいデーモン・オプション


ttdaemon.options ファイルで、次の新しいオプションを指定できます。

  • -supportlog : デフォルトは<daemonhome>/ttmesg.log です。
  • -maxsupportlogfiles : デフォルトは10です。
  • -maxsupportlogsize : デフォルトは0x100000です。
  • -userlog : デフォルトは<daemonhome>/tterrors.log です。
  • -maxuserlogfiles : デフォルトは10です。
  • -maxuserlogsize : デフォルトは0x100000です。

5.2.12 その他の拡張機能

  • デフォルトのログ・バッファ・サイズは、64MBに増えました。
  • TempSize 属性のデフォルトは、6MB以上です。 この属性の値は、引き続きPermSize 値から導出されます。
  • シリアライズ可能分離での同時スキャンが行われないコミット読取り分離モードの場合、同じトランザクションで同じ行に対して行った複数の更新、または同じトランザクションで挿入された行の削除では、次のロックは適用されません。
  • ODBCドライバでは、アプリケーションでパススルー文用に提供されているSQLデータ型を使用します。
  • オプティマイザで使用する場合、列および行の統計の収集および計算時に行はロックされません。
  • BINARY_FLOATおよびBINARY_DOUBLE SQL型では、IEEE浮動小数点値Inf(正の無制限)、-Inf(負の無制限)およびNaN(数値以外)をサポートします。

6. 既知の問題および制限事項

6.1 アクセス制御

  • Windows Systemsでは、アクセス制御を有効にしてOracle TimesTenをインストールすると、その後でインストールを変更したり、追加することはできません。たとえば、すでにOracle TimesTen Clientのみがインストールしてある場合に、Oracle TimesTen Data Managerをインストールするには、最初にOracle TimesTenを削除してから、システムにインストールするすべてのコンポーネントを再インストールする必要があります。

6.2 Oracle TimesTenのインストールおよび削除

  • Windows 64-bit Systemsでは、TimesTenの32-bitおよび64-bitインスタンスは同じマシンに共存できません。
  • TimesTenのドキュメントには、Windows PlatformsにおけるデフォルトのTimesTenインスタンス名およびデモDSN名にビット・レベルが含まれていることが記載されていません。
  • データ・ストアに1つ以上のキャッシュ・グループが含まれる場合、TimesTenを以前のリリースから今回のリリースにオンラインでアップグレードすることはできません。 キャッシュ・グループを手動で作成し、TimesTen 7.0のデータ・ストアにロードする必要があります。
  • TimesTen 7.0.x.x.xのベータ版で作成されたDSNは、TimesTen 7.0.1.0.0との互換性がありません。TimesTen 7.0.1.0.0を使用する前に、これらのDSNを削除する必要があります。
  • Cache Connect to Oracleを削除するには、Windows InstallShield WizardでModifyオプションを使用します。
  • Windowsでは、Oracle TimesTenを圧縮インストールから削除すると、timesten ルート・ディレクトリは削除されます。 Oracle TimesTenを通常のインストールから削除すると、timesten ルート・ディレクトリは残りますが、空になります。
  • Linux Systemsでは、8GBを超える構成を持つユーザーは、kernel.shmmax の設定に加え、kernel.shmall パラメータの設定も必要になる場合があります。 値の単位はKBで、ceil(SHMMAX/PAGE_SIZE) と同じにする必要があります。 通常、ページ・サイズは、x86では4K、Itanium Systemsでは16Kです。
    たとえば、Itaniumに64GBのデータ・ストアがある場合、kernel.shmmax=68719476736 のみでなく、kernel.shmall=4194304 も必要です。
  • Oracle TimesTenを再インストールすると、既存のsys.odbc.ini およびsys.ttconnect.ini ファイルは、オプションでsys.odbc.ini.old およびsys.ttconnect.ini.old ファイルとして保存され、新しいデモ・ファイルがインストールされます。 この場合、再インストール後に、定義されている可能性がある追加のDSNを手動でマージする必要があります。
  • 新しいRedHat Linux SystemにOracle TimesTenをインストールしようとしても、32-bitアプリケーションがサポートされていないことがあります。 Redhat Enterprise Linuxのインストレーション・ガイドでは、32-bitアプリケーションを開発または実行するAMD64、Intel EM64TおよびItaniumシステムのユーザーは、Compatibility Arch SupportパッケージおよびCompatibility Arch Development Supportパッケージを選択して、アーキテクチャ固有のサポートをシステムにインストールすることが推奨されています。

6.3 TTClasses

  • TTClassesは、64-bit Linuxでのgcc 3.0をサポートしていません。これは、64-bit Linux/IA-64のgcc 3.0で最適化されたビルド(-O)には、同じプラット・フォームで同じコンパイラを使用したデバッグ・ビルトと比較すると、異なる(不適切な)ランタイム動作(例外のスローとキャッチに関連する)があるためです。 64-bit LinuxでTTClassesをコンパイルする場合は、gcc 3.2またはgcc 3.4を使用します。
  • TTClassesでの問題によって、NCHAR / NVARCHAR2パラメータおよび列が不正確にバウンドされます。 この結果、パラメータおよび列のデータが、NULL終了文字なしでデータベースとの間で転送されます。

6.4 Cache Connect to Oracle

  • Cache Administratorでのキャッシュ・グループの作成または変更時、選択したルート表にTIMESTAMP列が含まれることを検証する場合のみ、時間ベースのエージング・オプションが有効になります。 この検証には、予想より時間がかかる場合があります。 選択したルート表にTIMESTAMP列が含まれており、時間ベースのエージング・オプションが有効でない場合は、オプションが有効になるまで待ってください。
  • AUTOREFRESHキャッシュ・グループが含まれるTimesTenの障害ノードを複製処理によってリカバリする場合、かつOracle Databaseが使用可能でない場合は、さらにTimesTenのノード障害があり、Oracle Databaseで接続の問題が断続的に発生していると、完全自動リフレッシュが行われる可能性があります。
  • キャッシュ・グループには、参照先のない行(対応する親行のない行)を含めるべきではありません。 参照先のない行は、手動リフレッシュまたは自動リフレッシュによって、失効したり、適切にリフレッシュされない可能性があります。 それらの行は、アンロードまたはエージング操作では削除されません。また、OracleでFLUSH文を実行しても更新されません。
  • バージョンが異なるOracleクライアントおよびサーバーを実行すると、キャッシュ・エージェントでコア・ファイルがクラッシュする可能性があります。これは、Oracleクライアントの不具合が原因です。 Metalink Note 342791.1またはBug#4499298を参照してください。この不具合は、Oracle10g R2 10.2.0.1.0、Oracle10g R1 10.1.0.5.0およびOracle9i R2 9.2.0.8.0で修正されています。この修正は、クライアントとサーバーの両方に影響するため、両方にこの修正を適用する必要があります。
  • RACで使用するためにCache Connect to Oracleを構成する場合は、次のいずれかのリリースのOracleクライアントを使用します。
  • Oracle10g リリース2 10.2.0.1.0以上
  • Oracle9i リリース9.2.0.8.0以上
  • Cache Administratorの使用時に、キャッシュ・グループを作成するとエラーが発生する場合は、生成された警告がエラーとともに表示されます。 ただし、警告のみが生成される場合、それらの警告は表示されません。
  • 自動リフレッシュ・キャッシュ・グループ表に、名前がOracleのキーワード(TIMESTAMPなど)であるキー列が含まれている場合は、CREATE CACHE GROUP SQL文から次のエラーが送信される場合があります。
  • ORA-06553: PLS-320: この式の型の宣言が不完全か、または形式が誤っています。 rc = -1
  • キー列の名前にOracleのキーワードを使用しないでください。
  • Cache Administratorを使用している場合、「Cannot find server or DNS Error」エラーが発生する操作があります。
  • パススルー・レベルを1または2に設定したユーザー・アプリケーションは、Oracle TimesTen SQLが拡張されたために、Oracle TimesTen 7.0.0.0.0では動作が異なります。一部の文は、構文エラーが発生することがなくなり、OracleのかわりにOracle TimesTenで実行されます。
  • Windowsの場合、Oracleディレクトリ・サーバーを使用すると、キャッシュ・エージェントがOracleライブラリorantcp9.dllにアクセス違反を検出する場合があります。これは、Oracleの既知の問題です(Oracle MetaLinkのDoc ID Note:234794.1を参照)。この問題が発生した場合、「0xc0000005 (access violation) in ORANTCP9.dll」または「0x80010105 (unknown exception) in KERNEL32.dll.」のエラーが表示されます。この問題を回避するには、ディレクトリ・サーバーのかわりに、Oracleのtnsnames.oraを使用します。

6.5 レプリケーション(TimesTenからTimesTenへ)

  • TWO SAFEレプリケーションが構成されたストアをバックアップおよびリストアする場合、TimesTenでは、エラー8110「Connection not permitted. This store may require Master Catchup.」が戻されます。 このエラーを回避するには、ストアに対するリストア操作および後続のすべての接続で、接続属性ForceConnectの値を1に設定します。 または、レプリケーション・スキームを削除して、再作成します。
  • TimesTen Cache Connectリリース6.0.2の不具合のため、リリース6.0.2とTimesTenの他のリリース間でキャッシュ・グループをレプリケートできません。このため、キャッシュ・グループに対するオンライン・アップグレードは、TimesTenの6.0.2と他のリリース間では機能しません。
  • ttMigrate は、ローカル・データ・ストアに存在しない表のレプリケーション要素を定義するレプリケーション・スキームをサポートしません。
  • 非常にまれな状況下で、レプリケートされるディテール表と、それに対応するマテリアライズド・ビューのペアが分岐することがあります。この分岐が発生するのは、マテリアライズド・ビューが次の両方の条件を満たしている場合のみです。
  • ビュー定義に、2つ以上の条件がある。
  • 条件のいずれかに、数値オーバーフロー、0(ゼロ)による除算、文字列の切捨てなど、例外を生成する可能性がある式が含まれている。
  • 2つのデータ・ストアでの条件評価の順序に違いがあると、1つの条件が評価された後、受信側のデータ・ストアでのみ例外が生成される場合、ディテール表に対する更新のレプリケートによって、分岐が発生する可能性があります。この結果、受信側のデータ・ストアは更新を拒否するため、ディテール表とマテリアライズド・ビューの分岐が発生します。このような分岐を回避するために、ユーザーは、式の評価時に例外を生成する可能性のあるマテリアライズド・ビューをレプリケートしないようにする必要があります。SQL CAST演算子を使用して、算術オーバーフローを回避できる場合があります。
  • DATASTORE要素を使用する新しいレプリケーション・スキームを5.1以上で作成した場合、下位方向(5.0、4.5など)には移行できません。 リリース5.1より前のOracle TimesTenで作成したDATASTORE要素を含むスキームは、5.1に移行することも、その後で以前のリリースに再び移行することも可能です。
  • ttXLAApplyがレプリケーションの実装に使用されている場合、外部キーおよび一意制約を文レベルで検証することはでません。
  • レプリケーションが効率的に動作するには、peerのホスト名を短時間でIPアドレスに変換できる必要があります。Windowsでこれを効率的に行うには、ネットワーク上のホストに関する正確な情報を持つ有効なWINSサーバーまたは有効なDNSサーバーのいずれかを問い合せるようにWindowsマシンを設定する必要があります。このようなサーバーが存在しない場合は、静的なHOST-to-IPエントリを、
    %windir%\system32\drivers\etc\hostsまたは%windir%\system32\drivers\etc\lmhostsファイルに入力できます。
    これらの4つのオプションのいずれかが欠落していると、Windowsマシンは、peerノードを検出するために非常に遅いブロードキャストを行います。 また、定義されているWINSサーバーまたはDNSサーバーとWindowsマシンが通信できない場合、または誤った情報がこれらのサーバーに格納されている場合も、ホスト名の解決は非常に遅くなります。 ping コマンドを使用して、ホストを効率的に特定できるかどうかをテストします。 ping コマンドは、ホスト名の解決が適切に設定されている場合は即座に応答します。
  • レプリケーションでセカンダリIPアドレスを使用するように構成されている場合に、レプリケーションの受信側の状態を変更すると(つまり、開始または停止にすると)、不適切な構成が原因で、ttRepAdminは「Alter replication with "ALTER REPLICATION ... port 0" failed: TT0907: Unique constraint (REPSTORESIX) violated.」というエラーを出力します。 このエラーは、レプリケーションがローカル・データ・ストアを認識しないために発生します。 この状態は、次の問合せによって確認できます。
    SELECT * FROM ttrep.ttstores WHERE is_local_store <> 0x0;
    この問合せで、行が戻されないか、またはユーザーが指定したホストではなく、hostnameコマンドの結果に設定されているデータ・ストアのメイン・ホスト名を含む行が戻される場合は、/etc/hostsに構成の問題があります。
    この問題を解決するには、使用している特別なホスト名が/etc/hostsに定義されていて、特別なホスト名とhostnameコマンドの結果には共通のIPアドレスがあることを確認します。
    たとえば、hostnameコマンドによってsoftswitchが戻され、使用しているマシンにはアドレスが10.10.15.136と192.168.15.136の2つのイーサネット・カードが搭載されているとします。また、softswitchに定義するIPアドレスには、両方のIPアドレスが含まれています。このような場合、レプリケーションは、次のように構成できます。
  • * IPアドレスのドット付き10進表記または対象のIPアドレスに定義されているホスト名を使用して、イーサネット・カードを1つのみ使用する。
  • * softswitchという名前で構成し、他のシステムに到達するいずれかのイーサネット・カードを使用する。

6.6 クライアント/サーバー

  • UNIXでttlocalhostを使用すると、あるTimesTenインスタンスのクライアントは、別のTimesTenインスタンスのサーバーに接続できません。この問題を回避するには、ttShmHost(共有メモリーIPC)またはlocalhost(127.0.0.1)を使用します。
  • IPCとして共有メモリーを使用している場合に、アプリケーションがシステム定義のプロセスごとのファイル記述子制限に達すると、アプリケーションでクライアント・ドライバからのエラー・メッセージ24が検出される場合があります。これは、アプリケーションにシステム定義のプロセスごとのファイル記述子制限より多くのオープン・ファイル記述子があることが原因でshmatシステム・コールが失敗した場合に、クライアントDSNへの接続操作中に発生することがあります。

6.7 接続属性

  • Preallocate は、本来は初期接続属性ですが、データ・ストアの作成属性として実装されます。

6.8 ユーティリティ、プロシージャおよびSQL

  • このリリースでは、ttMigrateユーティリティの-convertCGTypes オプションは適切に機能しません。
  • HP-UX PA-RISC SystemsのPBOビルドでは、ビューまたはマテリアライズド・ビューに対するNUMTODSINTERVAL式でHOURを使用するとクラッシュします。
  • char(5)列に10文字を指定するなど、最大長より長いパラメータ値を指定すると、ODBCエラー22003「String data right truncation」が発生します。
  • NLSSORT属性がバイナリ以外の値に設定されている場合でも、CHAR型を指定したCOUNT distinctでは、バイナリ・ソート順序およびバイナリ比較セマンティクスを使用します。
  • NLS_SORTセッション・パラメータが多言語ソート(FRENCH_Mなど)に設定されている場合、パターン一致のワイルド・カード記号が空白文字に適用されると、LIKE演算子で不正確な結果が戻される場合があります。
  • JDBCアプリケーションのSQL問合せ文字列には、データベース・キャラクタ・セットの文字のみを含める必要があります。 データベース・キャラクタ・セットに含まれないUnicode文字は、問合せの解析時に、代替文字に変換されます。 次の方法で対処できます。
    - データベース・キャラクタ・セットとしてAL32UTF8を使用する。
    - データベース・キャラクタ・セット以外の文字を問合せテキストで使用しないように、問合せをパラメータ化する。
  • TO_CHAR SQL関数がBINARY_FLOATおよびBINARY_DOUBLE値に適用されると、一貫性のない結果になる(場合によって、切捨てが行われたり、四捨五入が行われる)場合があります。 TO_CHARでは、四捨五入が必要なNUMBER値が切り捨てられる場合もあります。
  • マテリアライズド・ビューのディテール表に対する挿入や更新には、MERGE文を使用できません。
  • ディスクへのロギングが無効なデータ・ストアに対するMERGE操作は、エラーが戻され、失敗します。
  • MERGE文では、同じ行に同時操作を実行することはできません。
  • HP-UXでアプリケーション・プロセスがOracle TimesTenデータ・ストアに接続し、そのアプリケーション・プロセスが同じデータ・ストアに関連付けられているトランザクションのttXactIdRollbackユーティリティAPIをコールすると、そのコールは失敗します。これは、データ・ストアの共有メモリー・セグメントにアタッチできないことが原因です。
  • ttOptSetColIntvlStats 組込みプロシージャに対する4つ目の引数(stats )は、ODBCファンクションを使用してパラメータ化できない複合構造です。 つまり、次のような文は失敗します。
    SQLPrepare(hstmt, "call ttOptSetColIntvlStats('t1', 'c1', 1, ?)", SQL_NTS); 同様に、ttIsql describe コマンドも失敗します。これは、stats 引数に既知の型が含まれないためです。

6.9 ODBC/JDBC

  • 期間がB.C.のデータを持つDATEフィールドの場合、クライアント/サーバー・モードでは、ResultSet.getString()は正常に機能しません。 対処方法として、ResultSet.getTimestamp()を使用してください。
  • JDK 5.0は、AIXまたはItanium 64-bitのLinux AS 3.0では使用できません。
  • Javaアプリケーションおよび解決方法への影響について、http://java.sun.com/developer/technicalArticles/Intl/USDST の記事「U.S. Daylight Saving Time Changes in 2007」を参照してください。 その他のJDK/JREプロバイダについては、ベンダーのドキュメントを参照してください。
  • HP-UX 11 Systemsでは、32-bit JDBCクライアント・ドライバとダイレクト・ドライバは、1つのJVMに共存できません。これは、共有ライブラリのロードに問題があるためです。
  • 夏時間のあるタイムゾーンで実行しているJDBCアプリケーションが、ResultSet.getTimestampを使用して存在しない時間を選択すると、1時間遅れの時間が取得されます。たとえば、太平洋標準時で、時間が標準時間から夏時間に変更される日には、2:00 a.m.から2:59 a.m.の間の時間は存在しません。 この場合に、標準時間で実行されているJDBCアプリケーションがgetTimestampを使用して'2002-04-07 02:00:00'の値を選択すると、'2002-04-07 01:00:00'が取得されます。
  • Cache Connect to Oracle JDBCアプリケーションでは、Oracleへの接続を確立する際に、Solarisスレッド・ライブラリでデッドロックが発生する場合があります。これは、OracleおよびSolarisでの既知の不具合です(OracleのBug#2095266および2002293、SUNのケースID 62645007)。これは、SolarisでJava JDK 1.4以上とともにOracle TimesTen Cache Connect to Oracleを使用した場合に発生します。Solaris 8でこの問題を回避するには、/usr/lib/lwp内の代替スレッド・ライブラリを使用するように、LD_LIBRARY_PATHを変更します。 例:
    setenv LD_LIBRARY_PATH=
    /usr/lib/lwp:$LD_LIBRARY_PATH

6.10 JMS/XLA

  • スループットの問題を回避するため、通常はLinux(特にRed Hat Linux 3)で実行するJMS/XLAアプリケーションでは、『Oracle TimesTen In-Memory Database Java開発者およびリファレンス・ガイド』の高いイベント率の処理に関する項のパフォーマンスのガイドラインに従って、これらの問題に対処する必要があります。

7. Oracleサポート・サービス

オラクル製品サポートの購入方法、およびOracleサポート・サービスへの連絡方法の詳細は、次のURLを参照してください。

http://www.oracle.com/support/contact.html

8. 著作権情報

Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース・ノート, リリース7.0.1.0.0

部品番号: E05168-01

原本名: Release Notes for Oracle TimesTen In-Memory Database 7.0.1.0.0

原本部品番号: B31692-01

Copyright ©1996, 2007, Oracle.All rights reserved.

制限付権利の説明

このプログラム(ソフトウェアおよびドキュメントを含む)には、オラクル社およびその関連会社に所有権のある情報が含まれています。このプログラムの使用または開示は、オラクル社およびその関連会社との契約に記された制約条件に従うものとします。著作権、特許権およびその他の知的財産権と工業所有権に関する法律により保護されています。独立して作成された他のソフトウェアとの互換性を得るために必要な場合、もしくは法律によって規定される場合を除き、このプログラムのリバース・エンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイル等は禁止されています。

このドキュメントの情報は、予告なしに変更される場合があります。オラクル社およびその関連会社は、このドキュメントに誤りが無いことの保証は致し兼ねます。これらのプログラムのライセンス契約で許諾されている場合を除き、プログラムを形式、手段(電子的または機械的)、目的に関係なく、複製または転用することはできません。

このプログラムが米国政府機関、もしくは米国政府機関に代わってこのプログラムをライセンスまたは使用する者に提供される場合は、次の注意が適用されます。

U.S. GOVERNMENT RIGHTS Programs, software, databases, and related documentation and technical data delivered to U.S. Government customers are "commercial computer software" or "commercial technical data" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations. As such, use, duplication, disclosure, modification, and adaptation of the Programs, including documentation and technical data, shall be subject to the licensing restrictions set forth in the applicable Oracle license agreement, and, to the extent applicable, the additional rights set forth in FAR 52.227-19, Commercial Computer Software—Restricted Rights (June 1987). Oracle Corporation, 500 Oracle Parkway, Redwood City, CA 94065.

このプログラムは、核、航空産業、大量輸送、医療あるいはその他の危険が伴うアプリケーションへの用途を目的としておりません。このプログラムをかかる目的で使用する際、上述のアプリケーションを安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。万一かかるプログラムの使用に起因して損害が発生いたしましても、オラクル社およびその関連会社は一切責任を負いかねます。

Oracle、JD Edwards、PeopleSoft、Retekは米国Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の登録商標です。その他の名称は、他社の商標の可能性があります。

このプログラムは、第三者のWebサイトへリンクし、第三者のコンテンツ、製品、サービスへアクセスすることがあります。オラクル社およびその関連会社は第三者のWebサイトで提供されるコンテンツについては、一切の責任を負いかねます。当該コンテンツの利用は、お客様の責任になります。第三者の製品またはサービスを購入する場合は、第三者と直接の取引となります。オラクル社およびその関連会社は、第三者の製品およびサービスの品質、契約の履行(製品またはサービスの提供、保証義務を含む)に関しては責任を負いかねます。また、第三者との取引により損失や損害が発生いたしましても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。