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Oracle TimesTen Replication - TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド
リリース7.0
E05169-03
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キャッシュ・グループが構成されたアクティブ・スタンバイ・ペア

自動リフレッシュREADONLYキャッシュ・グループまたはASYNCHRONOUS WRITETHROUGHキャッシュ・グループが構成されたアクティブ・スタンバイ・ペアでは、フェイルオーバーおよびリカバリの一環としてデータ・ストアのキャッシュ・グループの役割を自動的に変更して、データが失われる可能性を最小限に抑えてキャッシュ・インスタンスの高可用性を実現することができます。

アクティブ・スタンバイ・ペア内のAUTOREFRESHが設定されたREADONLYキャッシュ・グループ

AUTOREFRESHが設定されたREADONLYキャッシュ・グループ構成では、Oracleデータベースからアクティブ・マスター・データ・ストアのキャッシュ・グループが自動的にリフレッシュされ、このキャッシュ・グループによって、更新がスタンバイ・マスターにレプリケートされます。スタンバイ・マスターのキャッシュ・グループにもAUTOREFRESHが設定されていますが、状態はPAUSEDになっています。アクティブ・マスターに障害が発生した場合に備えてAUTOREFRESH STATEをONに設定しておくと、スタンバイ・マスターは、障害が発生したマスター・データ・ストアの役割を引き継ぐ際に自動リフレッシュされるように、自動的に再構成されます。

また、TimesTenでは、Oracleデータベースからマスター・データ・ストアに自動リフレッシュされた更新が、スタンバイ・マスターにレプリケートされたかどうかも追跡されます。これによって、アクティブ・マスターで障害が発生した場合でも、自動リフレッシュ・プロセスを適切な時点から継続できるようになり、自動リフレッシュされた更新が失われなくなります。

この構成には、スタンバイ・マスター・データ・ストアによって更新される読取り専用サブスクライバ・データ・ストアを含めることもできます。これによって、読取りワークロードを多数のデータ・ストアに分散させることができます。

アクティブ・スタンバイ・ペア内のASYNCHRONOUS WRITETHROUGHキャッシュ・グループ

ASYNCHRONOUS WRITETHROUGH(AWT)キャッシュ・グループをアクティブ・スタンバイ・ペアの一部として構成すると、高可用性を実現し、アプリケーション・ワークロードを分散することができます。アプリケーションによる更新は、アクティブ・マスター・データ・ストアに対して行われ、スタンバイ・マスター・データ・ストアにレプリケートされてから、そのスタンバイ・マスターによってOracleデータベースに非同期で書き込まれます。同時に、これらの更新は、スタンバイ・マスターから読取り専用サブスクライバにレプリケートされ、読取り専用サブスクライバによって、読取りアプリケーションのロードが分散されます。

スタンバイ・マスター・データ・ストアが存在しない場合は、アクティブ・マスターによって、アプリケーションによる更新の受入れおよびOracleデータベースへの非同期での書込みの両方が実行されます。このような状況は、スタンバイ・マスターが作成されていない場合、またはアクティブ・マスターで障害が発生し、スタンバイ・マスターが新しいアクティブ・マスターになった場合に発生します。TimesTenでは、スタンバイ・マスターが新しいアクティブ・マスターになった場合、必要に応じてAWTキャッシュ・グループが自動的に再構成されます。

更新は、常に両方のマスター・データ・ストアに書き込まれてから、Oracleデータベースに転送されるため、いずれかのマスター・データ・ストアで障害が発生した場合でも、いずれのデータ・ストアもOracleデータベースより古くなることはありません。