TTClassesにはロギング機能があり、その機能を使用することで、実行中のTTClassesプログラムの有効なデバッグ情報をアプリケーションで取得することができます。TTClassesのロギングは、プロセス単位で実行されます。特定のプロセスに対してロギングを有効にし、そのプロセスに対して1つの出力ログのストリームを作成できます。デフォルトでは、TTClassesロギングは無効になっています。
TTClassesでは、様々なレベルのロギング情報をサポートしています。各ログ・レベルでの出力については、表3.4を参照してください。
ログ・レベルWARNは、TTClassesアプリケーションの開発時に非常に役立ちます。また、このログ・レベルではデータベースの問合せ計画が生成されるため、本番アプリケーションにも適している場合があります。
冗長度の高いログ・レベル(INFOおよびDEBUG)では大量のログ・データが生成され、アプリケーションのパフォーマンスに悪影響を与えるため注意が必要です。これらのログ・レベルは、本番環境で使用しないことをお薦めします。
TTClassesロギングではstdout
またはstderr
のいずれかに出力することもできますが、TTClassesログ・ファイルに直接書き込むことをお薦めします。例4.3に、ログ・レベルWARNのTTClassesログ情報を/tmp/ttclasses.log
出力ファイルに書き込む方法を示します。
ofstream output;
output.open("/tmp/ttclasses.log");
TTGlobal::setLogStream(output);
TTGlobal::setLogLevel(TTLog::TTLOG_WARN);
TTClassesを初めて使用する場合は、少し時間をかけてTTClassesのロギング機能を試してみてください。install_dir/demo/ttclasses
にあるsample.cpp
プログラムを変更して、様々なログ・レベルを使用できます。これにより、ログ・レベルがERRORのときに出力されるエラーを確認したり、ログ・レベルがINFOやDEBUGのときに大量に生成されるログの容量を確認することができます。
TTGlobalクラスを使用してロギングを行う方法の詳細は、「TTGlobal(ロギング)」を参照してください。