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リモート・共同クライアント/サーバのアウトバウンド IIOP を設定する

アウトバウンド IIOP のサポートにより、ネイティブ・クライアントと、ネイティブ・クライアントとして機能するサーバは、BEA Tuxedo ドメイン外のリモート・オブジェクト・リファレンスを呼び出すことができます。つまり、コールバックに登録されているリモート・クライアントを呼び出して、リモート・サーバ内のオブジェクトにアクセスすることができます。

アウトバウンド IIOP サポート・コンポーネントと直接通信できるのは管理者だけです。管理者は、適切な起動パラメータを使用して ISL を起動し、接続が確立されていないクライアントのオブジェクトに対して、アウトバウンド IIOP を実行できるようにします。また、管理者は、起動する ISL の数や各種起動パラメータを調整し、システムの負荷状況に応じた最適な設定を行う必要もあります。

デフォルトのパラメータを使用して ISL を起動することも可能です。ただし、BEA Tuxedo ISL のデフォルトの起動パラメータでは、IIOP のアウトバウンドを有効にできません。

注記 アウトバウンド IIOP は、トランザクションおよびセキュリティ機能ではサポートされていません。

機能説明

クライアント・コールバックをサポートするには、アウトバウンド IIOP のサポートが必要です。BEA WebLogic Enterprise のバージョン 4.0 および 4.1 では、ISL/ISH はインバウンドのハーフ・ゲートウェイでしたが、アウトバウンド IIOP のサポートにより、ISL/ISH にアウトバウンドのハーフ・ゲートウェイが追加されています (図 12-2 を参照してください)。

ネイティブ・サーバおよびリモート・共同クライアント/サーバ・アプリケーションでサポートされる GIOP のバージョンによって、以下に示す 3 種類のアウトバウンド IIOP 接続を使用できます。

双方向およびデュアル・ペア接続のアウトバウンド IIOP では、ISH に接続された共同クライアント/サーバに存在するオブジェクト・リファレンスへのアウトバウンド IIOP 接続が可能です。非対称のアウトバウンド IIOP では、ISH に接続された共同クライアント/サーバに存在しないオブジェクト・リファレンスへのアウトバウンド IIOP 接続が可能です。また、現在 ISH に接続されているクライアント上のオブジェクト・リファレンスだけでなく、任意のオブジェクト・リファレンスを BEA Tuxedo CORBA クライアントによって呼び出すことができます。

以下の節では、それぞれのアウトバウンド IIOP について詳しく説明します。

サポートされる共同クライアント/サーバ IIOP 接続


 


 

双方向のアウトバウンド IIOP

双方向のアウトバウンド IIOP では、以下の操作が実行されます (図 12-3 参照)。

  1. クライアントはオブジェクト・リファレンスを作成し、BEA Tuxedo CORBA サー バを呼び出します。クライアント ORB は、サービス・コンテキストを使用して、 その接続が双方向であることを認識します。サービス・コンテキストはメッセー ジと共に BEA Tuxedo CORBA サーバに送信されます。

  2. オブジェクト・リファレンスのアンマーシャリングで、BEA Tuxedo CORBA サー バはサービス・コンテキストのホスト/ポートをオブジェクト・リファレンスの ホスト/ポートと比較します。これらが一致すると、ORB によって ISH へのルー ティングに必要な ISH クライアント情報が追加されます。このクライアント情報 は、オブジェクト・リファレンスが BEA Tuxedo CORBA サーバに渡される場合、 常にオブジェクト・リファレンスと共に送信されます。

  3. 適切な時点で、BEA Tuxedo CORBA サーバまたはネイティブ・クライアントがオ ブジェクト・リファレンスを呼び出します。クライアント情報が指定されている 場合、ルーティング・コードによって適切な ISH が呼び出されます。

  4. ISH は、同じクライアント接続を使用して要求をクライアントに送信します。

  5. クライアントはメソッドを実行し、クライアント接続を使用して ISH に応答を返 します。

  6. ISH は、応答を受信すると BEA Tuxedo CORBA サーバに転送します。

    双方向接続


     

非対称のアウトバウンド IIOP

非対称のアウトバウンド IIOP では、以下の操作が実行されます (図 12-4 参照)。

  1. サーバは、ソースからオブジェクト・リファレンスを取得します。ネーミング・ サービスや string_to_object を取得したり、クライアントを介して取得する こともできますが、クライアント自体に存在するものは対象外です。ISH に接続 されたクライアントにはオブジェクト・リファレンスが存在しないため、双方向 接続を使用して送信時呼び出しを行うことはできません。BEA Tuxedo CORBA サーバがオブジェクト・リファレンスを呼び出します。

  2. 最初の呼び出しで、ルーティング・コードによって ISL のサービスが呼び出され、 ホスト/ポートに渡されます。

  3. ISL はアウトバウンド呼び出しを処理する ISH を選択し、ISH 情報を BEA Tuxedo CORBA サーバに返します。

  4. BEA Tuxedo CORBA サーバは ISH を呼び出します。

  5. ISH は、クライアントに対して要求を送信するときに使用する送信時接続を決定 します。接続が確立されていない場合、ISH はホスト/ポートへの接続を作成し ます。

  6. クライアントがメソッドを実行し、ISH に応答を返します。

  7. ISH は、応答を受信してBEA Tuxedo CORBA サーバに転送します。

    非対称のアウトバウンド IIOP


     

デュアル・ペア接続によるアウトバウンド IIOP

デュアル・ペア接続によるアウトバウンド IIOP では、以下の操作が実行されます (図 12-5 参照)。

  1. クライアントは、オブジェクト・リファレンスを作成し、Bootstrap 関数 (register_callback_port) を呼び出して、オブジェクト・リファレンスを渡 します。

  2. ISH が IOR からホスト/ポートを取得し、クライアント・コンテキストに保存し ます。

  3. クライアントは BEA Tuxedo CORBA サーバを呼び出してオブジェクト・リファレ ンスを渡します。register_callback_port 呼び出しによって、ISH がホスト/ ポートを含むサービス・コンテキストを作成します。このサービス・コンテキス トは、メッセージと共に BEA Tuxedo CORBA サーバに送信されます。

  4. オブジェクト・リファレンスのアンマーシャリングで、BEA Tuxedo CORBA サー バはサービス・コンテキストのホスト/ポートをオブジェクト・リファレンスの ホスト/ポートと比較します。これらが一致すると、ORB によって ISH クライア ント情報がオブジェクト・リファレンスに追加されます。このクライアント情報 は、オブジェクト・リファレンスが BEA Tuxedo CORBA サーバに渡される場合、 常にオブジェクト・リファレンスと共に送信されます。

  5. 適切な時点で、BEA Tuxedo CORBA サーバまたはネイティブ・クライアントがオ ブジェクト・リファレンスを呼び出します。ルーティング・コードによって適切 な ISH が呼び出され、クライアント情報が渡されます。

  6. ISH は、クライアントに対する 2 番目の接続を作成します。ISH は、この 2 番目の 接続を使用してクライアントに要求を送信します。

  7. クライアントがメソッドを実行し、最初のクライアント接続を使用して ISH に応 答を返します。

  8. ISH は、応答を受信してBEA Tuxedo CORBA サーバに転送します。クライアント は ISH との最初の接続と 2 番目の接続を切断します。

    デュアル・ペア接続によるアウトバウンド IIOP


     

ルーティング・コードによる ISL の検出

ISL の検出手順は以下のとおりです。

  1. 各 ISL でサービスが宣言されます。

  2. ルーティング・コードによってサービス名が呼び出されます。

    注記 ISL の検出には通常の BEA Tuxedo ルーティングが使用されます。

  3. 同じマシン上でアイドル状態の ISL が使用可能な場合は、その ISL が常に選択さ れます。アイドルの ISL が使用できない場合、NETLOAD は通常ローカル ISL が 選択されていることを確認します。

    注記 ローカル・マシン以外のマシンで ISL が呼び出される場合もあります。

 

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